siitakeさんのお気に入りユーザーの新着コメント

siitake

70以上が人に薦められるライン
75はそれに加えて刺さった部分があったもの
80~85は全体的に面白かったもの
90以上は非常に印象に残ったもの、その年で一番面白かったものなど

新着コメント

60VenusBlood DarkChronicle Episode6 虜囚の令嬢たち (DualTail(DualMage))
このような作品が生み出されたことに、心の底から動揺した。そして戦慄した。 → 長文感想(1078)(ネタバレ注意)
70美少女万華鏡異聞 雪おんな (ωstar)
流れた月日の中で零れ落ちた耽美性。膨れ上がった大衆性。鉛筆の先端も削らなければ丸くなる。 → 長文感想(1134)(ネタバレ注意)
65セレクトオブリージュ (まどそふと)
結果的に「2つの羊頭狗肉」を掲げてしまった作品は、長いエロゲー史の中でも数少ない。 → 長文感想(3794)(ネタバレ注意)(4)
70波間の国のファウスト (bitterdrop)
世にも珍しい経済学的なエロゲー。チャプター2までは面白いが、以降の話は冗長すぎる。 この作品の失敗は、一本道で物語を書き切ったことにある。 → 長文感想(548)(ネタバレ注意)(2)
90イチャ×2スタディ由乃 ~Dear Future~ (ま~まれぇど)
ファンディスクはエロくていい。そのご意見に対し、清くはないが確かな賛意を表明したい。 → 長文感想(1561)(ネタバレ注意)
90ひこうき雲の向こう側 (FLAT)
美汐瑛莉を中心に据えた物語。もし、この作品に裏タイトルがあるとすれば、「止まない雨はないから」だと思う。 → 長文感想(1828)(ネタバレ注意)
85ましろ色シンフォニー SANA EDITION (ぱれっと)
過去作の甘イチャな雰囲気と軽妙なキャラ同士の掛け合いを生かしつつ、2023年のテキストとビジュアルでブラッシュアップされた子作り上等な紗凪ルート。これこそが本作の正体である。 → 長文感想(1951)(ネタバレ注意)
95アマカノ2+ (あざらしそふと)
ユーザー側の需要をよく把握して、これ以上なく丁寧に仕上げた作品。アマカノシリーズが目指した頂に登り詰めた、たゆまぬ努力と研鑽の結晶。 → 長文感想(2632)(ネタバレ注意)
89ハミダシクリエイティブ凸 (まどそふと)
このゲームに凸撃する者は、甘味のフルコースを味わうことと知れ。 → 長文感想(3260)(ネタバレ注意)
85FLIP*FLOP 〜INNOCENCE OVERCLOCK〜 (DiGination)
圧倒的にイオちゃんの可愛さが際立つ一作。クリエイターの持てるキャパシティの多くをイオちゃんに極振りした結果生まれた、お手本のようなキャラゲー。 → 長文感想(1955)(ネタバレ注意)
85日向千尋は仕事が続かない (スミレ)
たとえば、30代未婚男性には刺さってくる作品。男の理想を見せてくれると同時に、非実在系ヒロインの尊さと喪失感を味あわせてくれる苦みを含んだ短編だと思う。 → 長文感想(808)(ネタバレ注意)
79アマナツ (あざらしそふと)
オーソドックスな初心者向けの作品。悪く言えば代わり映えのない、良く言えば安心して読み進められる恋愛模様の描写が強み。季節感を感じられる水着Hと夏服Hはもちろん全員完備。エロゲーとしてありふれてはいるけれど、なくては始まらない。そんなお約束のシーンや描写を堪能したい方にはうってつけの、夏の佳作である。 → 長文感想(1680)(ネタバレ注意)(1)
59リンパに ATATA! ~メス牡蠣ミルクどぴゅらっしゅ♥ ~ (Hending)
抜きゲーは、基本的に質×量で評価が決まる。それに則れば、この作品の評価はあまり高くない。 質は抜群に良いが量が圧倒的に足りないから、いくら(女の子に精子を)かけても満足できないのだ。 → 長文感想(1247)(ネタバレ注意)
80竜姫ぐーたらいふ2 (Whirlpool)
頭を空っぽにして、ストレスフリーで楽しめる思考停止系ギャグAVG。そのお手本のような作品で、内容を鑑みてもこれ以上の出来は求めにくい。前回のエンディングで不満の残った水着のビジュアル、海辺でのストーリー、Hシーンがふんだんに盛り込まれており、前作の欠点を見事に相殺している。鷹乃ゆきさんのキャラデザは相変わらず最強で、眼福以外の何物でもない。水着さんごの低音メス喘ぎが鼓膜を揺さぶり股間を昂らせるなど、エロ方面もなかなかのモノだが、さんご・イリスの男性器呼称だけが唯一と言ってもいい新たな不満点。「あの性格とビジュアルで、『ち〇“こ”』呼称は解せぬ」と、息子自ら不満を訴えかけてきた。もう少し“萌え抜き”に寄せても問題なさそう。引き続き続編希望の良シリーズだ。
85もののあはれは彩の頃。 (QUINCE SOFT)
後世のエロゲー批評家たちをして、“冬茜トム氏の出世への足掛かり”として見解が統一されるであろう“選外”佳作。和の題材を絡み合わせ、希少な和風デスゲームとして仕立て上げたセンスと手際の良さは、今となっては認めざるを得ない。後発の二作品よりも荒削りで、細部はそこそこに勢いに任せて書き上げている印象がある分、才気煥発な作家として、その青年期を匂わせる新進気鋭な一作に仕上がっている。 → 長文感想(3482)(ネタバレ注意)
79響野さん家はエロゲ屋さん! (Sonora)
元エロゲーショップ店員が書く作品の感想。それと、お店での思い出話とか。 → 長文感想(23181)(ネタバレ注意)
80竜姫ぐーたらいふ (Whirlpool)
短編エロゲーは、いかに効率的に思考停止できるかが重要なのだ。 → 長文感想(1262)(ネタバレ注意)
80喫茶ステラと死神の蝶 (ゆずソフト)
あえて断言する。この作品はメインヒロインの選択を誤った。 → 長文感想(3027)(ネタバレ注意)
69ココロネ=ペンデュラム! (Clochette)
安全・安心・安定でお馴染みのクロシェット印の萌えゲーであるはずが、ブランド色の雑種化を実感することになろうとは思ってもみなかった。闇鍋風味の萌えゲーと言うには大変な語弊があるけれども、少なくとも、ブランドの長所であるはずのポーズ差分を疎かにしてしまっては、並み居るクロシェッ党員からの万全の支持は得られない。自由度の高い異能を十分に生かしきれなかった未練の残る作品。この作品では、ブランドの実力の半分も出せていないように感じる。 → 長文感想(3654)(ネタバレ注意)(2)
89BUKKAKE! ドシコリングMINUKIマックスアクメしてもいいですか? ドエロいポーズして貰って見抜きぶっかけしたらお互い興奮がドチャクソヤバイです (Hending)
実に頭のいい人が考えた最っ高に頭の悪いタイトルと、怒涛のように扱かせてくれるエロいテキストとシナリオ。単なる抜きゲーに留まらない“MINUKI”の極致。ありそうでなかった「キャラ抜き」の快作である。ヒロインが段階的な「誘い」と「恥じらい」と「脱衣」を兼備することで、それに応じてユーザーの射精上限も上がってイく点は秀逸の一言。「ライブチャット」や「相互オナニー」という言葉にピンときた人は、手に取る価値があるだろう。惜しむらくは、パンツを脱いで全裸オナニーする一連の描写がない点と、個別ルートに入ってからの相互オナニーチャットが発生しない点か。そこは作品のテーマ的にも欲しかったが、各ヒロイン+複数の浮気3P+ハーレムルートという大ボリュームにも関わらず、その全ての続編を所望したくなる希少な抜きゲーである。見抜きの際は是非フルスクリーンで、ヒロインの肢体を食い入るように見つめるくらいの勢いで頼む。
55白恋サクラ*グラム (NanaWind)
「鳴かぬなら/泣かせてみよう/エロゲーマー」を地で行く作品で、近年稀に見る欠陥作である。このゲームほど「CGが美しい地雷」というPOVが似合う作品も数少ない。本編が冗長なのは本ブランドの悪しき傾向だが、ファンディスクでぶひぶひ鳴かせてもらえれば問題ない……私はそう考えていた。極端な話、大胆なデザインの水着を発売前に印象付けていたのだから、抜きゲーに寄っても殆ど文句は出なかっただろう。だが、肝心の水着Hは全キャラ未実装で、愚かにも前作のHCGを流用した上、悪びれることなく追加無料アペンドを告知するという傍若無人のトリプルコンボ。蓋を開けてみれば、商品として何ら成立していないという体たらくである。この内容では、ユーザーはおろかイラストも泣いている。体験版が最大瞬間風速で、ファンディスクにもかかわらずファンを地獄に突き落とす所業は、全くもって期待外れという他ない。
80妹を汚した記憶 (はむはむソフト)
凌辱は、理解できないからこそ、背徳感が増幅する。粗削りな部分も多いが、はむはむソフトの可能性を感じさせたミドルな秀作。 → 長文感想(2947)(ネタバレ注意)
79オモカゲ ~えっちなハプニング!? なんでもどんとこい!~ (あかべぇそふとすりぃ)
可愛い系の絵柄では珍しく、何気にHシーン回想数の多い優秀な萌え抜きゲー。シナリオの薄っぺらさは冒頭で把握できるため、合わない人はストーリーをある程度流し読みしてほしい。実用性は高い。 → 長文感想(1451)(ネタバレ注意)
80メタモルファンタジー (Escu:de)
「理性的な純愛」と「野性的な凌辱」。相反する要素を詰め込んだエスクードの出世作。 → 長文感想(3385)(ネタバレ注意)
79てにおはっ! 2 リミットオーバー ~まだまだいっぱい、エッチしよ?~ (root nuko+H)
刺さる人には刺さるSМフルプラ作品の雄。ファンディスクなのだが、そんなことすら忘れてしまうぶっ飛び具合がここにある。今後のブラッシュアップは必要だが、作品の良さをに残しつつ、性癖特化路線をこのまま究めていってほしい。 → 長文感想(1837)(ネタバレ注意)
79封緘のグラセスタ (エウシュリー)
装備強化やクエスト消化など、やることが細分化されている分だけ作業量は多いが、特化した分野に欠けている器用貧乏なRPGという印象。次第に硬質化していく戦闘と最適化されていない封緘、および鑑定の操作性が最大のネック。どんなゲームでも、快適なプレイングなくして真の楽しみ方は味わえない。 → 長文感想(3970)(ネタバレ注意)
85VenusBlood:Lagoon (DualTail(DualMage))
そのニッチな性癖から決して主役を張れる存在ではないが、 エロゲー界の「遊べるゲーム」として、何物にも代えがたい存在感を放つ続き物の一作。 組み合わせの妙味をこの上なく生かした、シリーズ屈指の名作ではなかろうか。 → 長文感想(2471)(ネタバレ注意)
85幕末尽忠報国烈士伝 -MIBURO- (インレ)
事実は小説よりも奇なり。時を経て熟した歴史的事象と完全な創作による夢のコラボレーション……だったが、今回に限って言えば、いい塩梅で融合しきれなかったようだ。正史と創作が融合した「誠の道」の先に、それぞれのヒロインに焦点を当てただけの道を枝分かれさせたため、そこまでに至る秀麗なストーリーが台無しになってしまった。歴史好き垂涎の貴重な作品であることは間違いないが、前々作以上の尻切れトンボぶりは、やはり画竜点睛を欠いた感が強い。 → 長文感想(2996)(ネタバレ注意)
70ヴィーナスリゾート 巨乳乱交アイランド 榊マドカ編 (Pure-Liquid)
ほとんど期待通りの内容で、抜きゲーとしては十二分に満足できる出来。前作の長所である絵の美麗さと構図の豊かさはそのままに、キャラクターを入れ替えることで、汎用性の高い抜きゲーを構築していると思う。続編にも期待したいところだが、一点、コスプレという二次創作的要素を持ってきたのは減点。対象となったであろうキャラクターは今でも人気の高い存在であるとは言え、いささか時代的にも作品コンセプト的にも合っていない気がする。それに、ヒロインである榊マドカ嬢の造形を考えるなら、敢えて原作で茶髪のキャラクターのコスプレなどを持ってこずとも、オリジナリティを生かした方向で攻めてよかったのではないかと思える。そうは言うものの、紛れもなく実用性はピカイチなので、今後も、このシリーズにはお世話になりたいところだ。絵や声の質、テキストのエロさ、濡れ場の尺の長さ、回想数24を総合的に鑑みれば、良質な抜きゲーと言える。
75ヴィーナスリゾート 巨乳乱交アイランド 迫川悠生編 (Pure-Liquid)
とにかく絵が綺麗でストレートな抜きゲー。二次元における企画ものAVを鑑賞しているような感覚。DMMでのダウンロード販売のみという限られた販路は、ユーザーとしてはあまり歓迎できないが、内容そのものはとても質が高い。豊富な淫語、迫力タップリの美巨乳、張りつやのあるお尻、ユーザーを飽きさせない構図や体位など、抜きゲーとしての要諦を満たしていながらも、回想数も25とたいへん充実している。ストーリー分岐もあってこの低価格というのは、なかなか侮れない。キャラクターの好き嫌いを除いては、さして文句の付けようがない出来だと思う。パッケージや紙の説明書がない分だけ安価になったミドルプライス抜きゲーと考えれば、この上なく実用的な作品と言える。夏、水着、調教、輪姦……これらのキーワードにピンときた抜きゲー好きは手を出してもいいのではないか、と思える作品であった。続編の金髪娘には期待大。
75交姦の虜たち… (Waffle)
ライトで肯定的なスワッピングもの。背中を駆け上がる背徳のカタルシスを味わえるが、如何せん物足りない。それもそのはず、スワッピングとしての一つの到達点である“パートナーを交換しての中出し”で、物語が閉幕してしまうからだ。それゆえ背徳的なシチュエーションの余韻が長く続かず、幕引きも尻切れトンボのように映ってしまう。中出しは、形式的には目指すべき頂点であるが、その後の展開が気にならないと言えば嘘になる。視点変更という背徳感を増長させる仕掛けを取り入れているだけに、もっと中出しに対する葛藤や嫉妬、中出し後の乱痴気騒ぎを描いてほしかった。スワッピングに関しては、空白をプレイヤーに想像させるよりも、下衆な事実を容赦なく突きつけたほうがインパクトは強くなる。露骨なシーンカットも減点対象で、ミドルプライス相応の内容なのはつくづく惜しい。ただし、描写が濃くないぶん、スワッピングの入門には最適な一本であろう。
85景の海のアペイリア (シルキーズプラスDOLCE)
良作。シナリオゲーには珍しい「楽しんだもの勝ち」の作品である。軽妙なテキストに引き込まれ重厚な物語を目で追ううちに、悔しいかな、不思議と作品の虜になった。独特の口癖や下ネタによる台詞の応酬は実にエロゲーらしいが、本作ほど主人公の利発さと意図的な愚鈍さを露骨に、かつ巧みに使い分けた作品は数少ない。そうやってお堅くならない程度のレベルまで素材を練り込み、一見ふざけているようで、その実とても緻密に計算された作品へと仕上げている。また、主に下ネタのせいで会話にキレが生まれているが、ただ一点、クライマックスに代表される頑固な説明書調のテキスト群によって、エンタメ感を少し損ねてしまった……。それ自体は残念だが、おかげで衒学者の域までは達していない。ライターならではのバランス感覚がうかがえる。理解度が没入度に比例せずとも、そこは好奇心でカバーできる。いやはや、うまく擽られた。タイトルの読み方も◎。
79ワガママハイスペックOC (まどそふと)
原作はファンディスクがなくてもやっていける。だが、ファンディスクには原作が必要だ。原作なくしてファンディスクなし。その意味を問うならば、この作品は原作の強みを最大限に生かすべきだった。 → 長文感想(2486)(ネタバレ注意)
90お家に帰るまでがましまろです (ま~まれぇど)
自分たちのできる事とできない事を、誰よりも把握する。多少の短所を気にして委縮するのではなく、誉められた長所を伸ばそうとする。この作品からは、ブランドの割り切った姿勢が垣間見える。ちょっとだけ背伸びできる条件は整った。 → 長文感想(3908)(ネタバレ注意)
65春音アリス*グラム (NanaWind)
ダックスフントのような胴長な構造。一周目の共通ルートがおそろしく長く感じられ、惜しくも作品が間延びして見える。大量のTIPSや選択肢はゲームの流動感を阻害しており、作品の構成が一時代前のそれに近い。■テキストは全体的に安定しているものの、Hシーンは画一的で盛り上がりに欠ける。主人公がヒロインに卑猥な単語を言わせようとしているのは印象に残るが、いずれもワンパターン化して、回を追うごとに既視感が強くなってしまった。人格の統一はともかく、もう少し表現に幅が欲しいところだ。■この作品はイラストの美麗さ、声のかわいさ、キャラ造形、そしておっぱいという四本柱でもっている部分が大きい。そのため、『ALIA's CARNIVAL!』と同様に、ファンディスクが出てこそ輝くタイプであると言える。本編が前座として機能することになるが、キャラクターの魅力を引き出せるのならば、そういう作品があってもいいだろう。
85蒼の彼方のフォーリズム EXTRA1 (sprite)
キャラクターを前面に押し出した至高のファンディスクの一つ。ブランドが狙った通りの、そしてユーザーが求めた通りの、お手本のような後日談。実に甘く、美味しゅうございました。 → 長文感想(1028)(ネタバレ注意)
799-nine- ここのつここのかここのいろ (ぱれっと)
単純に販売方法と作品の相性が悪い。一話完結型のエピソードでない作品を分割したために、本来は無用であったはずの批判を招いている。一時的な外見でも、現時点では中身の一番外側になる。露出した部分に、より気を遣うべきだ。 → 長文感想(1160)(ネタバレ注意)
75初恋*シンドローム (Campus)
総合力の高いロープライス作。設定や物語には大小の疑問が残るし、場面転換も煩わしいほど多い。それを踏まえた上で敢えて高く評価した理由は、総合力が高いことに加え、価格を忘れそうになる商業作がまだ数えるほどしかないからだ。全年齢版(無料)の存在は構成力の高さを暗に示しており、初心者や若年層をターゲットにした作品づくりも垣間見える。それにもかかわらず、玄人にもヒットしそうな絵柄をチョイスしているあたり、「そこに目をつけるとは流石だな!」とその狙いに唸らざるを得ない。ただし、物語上の意味合いや大人の事情のせいで、有料版をプレイした方がモアベターなのは詮無いところか。個人的には満足のいく内容で、さらに価格帯やプレイ時間を加味するならば、“5ルートもやってられないプレイヤー”にはエクセレントな一作となりうる。コンビニスイーツではないが、“ちょっとリッチなロープラエロゲー”としてプレイしては如何だろうか。
75はるるみなもに! (Clochette)
イマイチな作品の続くクロシェットの不調を物語るようで、今回もどことなく煮え切らない。実用性を追求した18禁要素が高まりを見せた事は手放しで喜びたいが、物語上における18禁要素……物語の上でも“大人向け”という意識をプッシュしすぎたせいで、この2つが盛大に喧嘩してしまった。作中最大のミステイクの象徴は、「子を成すことの意味」を読者に印象付けようとしたことに尽きるだろう。機械的に統一されたエンディングは、ヒューマンドラマとしての魅力の無さをまざまざと露呈しており、シナリオとエロのバランスは著しく不安定。全編を通してそこかしこに顕出する主題推しが、作品づくりの無用な障壁と化している。クロシェットの悪癖と言うべきか、主題を重く捉えすぎて、気軽に読める特長をフイにする傾向が強く出ている。憂慮すべきである。 → 長文感想(2958)(ネタバレ注意)
75お兄ちゃん、キッスの準備はまだですか? エッチの準備もまだですか? (Tinkle Position)
いわゆる“お兄ちゃん向け”の素晴らしく甘ったるい作品であるが、如何せん痒いところに手が届いていない。ライティングを一本化した影響か、正編の単語と異なる表記を用いていたり、(分岐を考慮しない場合)妹たちが特定の淫語を口にする機会がなかったり、テキストをよく見ている人にとって、気になる取りこぼしや不満点がいくつかある。エッチシーンの構図は視覚的に新鮮味を感じさせるものの、反面、“夏”を魅せるイベントや附随する一枚絵に欠け、季節ものとしての印象は薄くなっている。よりコアなユーザーがプレイしがちな作品としては、監修不足が否めない。ただし、妹たちの造形や性格は言うことなし。背徳感を封じ込めた分だけ味わえる糖度の高さも、自慢していいと思う。筋金入りのシスコンに捧げられるべき一作であることに、もはや疑いの余地はない。内容はこの上なく甘いが、同時に詰めの甘さも露呈する、うっかりタイプの作品と言えるだろう。
79彼女と俺の恋愛日常 (Parasol)
単純に力作と思う。Parasolは、“絵”と“キャラクター”と“個別ED曲”以外ではこれといった特徴に欠けがちな不安定なブランドで、局所的なセンスの良さを除けば、作風の変化に耐えきれない作品が多かった。琴線に触れるストーリーよりも中の下あたりの益体のない話のイメージが脳裏から離れず、迷走している感すらあった。ところが、この作品は主題と中身とで均整がとれている。登場人物たちが大なり小なり抱えている悩みを解決していくコンセプトは一見重そうだが、学園生活やイチャラブでそれを相殺しつつ、うまく課題と向き合っている。さらに、おかしな方向に展開しないおかげで、全体が“いい話”として纏まっており、中でもアリスルートは実に読みやすい。18禁の要素はやや強引な導入こそあれど、体内の描き込み具合やモザイク処理の精度など、可愛い系の絵にしては頑張っており、しかもアナルは全員完備。声も合っており、総じて侮れない。
60星恋*ティンクル (きゃべつそふと)
ちがうちがう。そうじゃない。なかひろというライターさんは、世界観を絶妙な加減で練り上げ、そこにキャラクターを上手く寄り添わせ、綺麗で洒落た物語を紡ぐことに長けていると思っていた。けれど、この作品は会話の応酬そのものを楽しむ傾向にあるから、世界観にたいした深みを感じ取れない。その上、ちぐはぐなシリアスのせいで雑な印象を強く抱くほか、斜め45度ほどズレた超展開が、見事なまでに読後感を悪くしている。また、セイイキシリーズの担当は思えないほどエロの取り扱いはお粗末。挿入描写はアバウトだし、本編外で18禁要素を水増ししている体たらく。氏の作品としては力点らしき力点が見当たらず、絵ゲーと化している感は否めず、構成力の弱さが気になる。ただし、かくいう絵も、梱枝さんの絵にしては肌をテカらせすぎて、自然な柔らかさを損なっている。ネームバリューが先行しただけで、随所に不整合が見え隠れする残念な作品だと思う。
--1000文字探偵(BROWSER)(非18禁) (しの(同人))
この作品は作品ではない何かだ。私は点数は投じたくない。 → 長文感想(1000)(ネタバレ注意)
80アマカノ+ (あざらしそふと)
ハート目について。心に、心が宿っていない。 → 長文感想(1324)(ネタバレ注意)
79学校のセイイキ (feng)
価格帯を考慮するならば、極めてコストパフォーマンスに秀でた作品と言える。一連のシリーズ全体の兼ね合いに鑑みて評するならば、世評に毒されたために主体性を失った作品と言える。分割スタイルの良い点と悪い点を示唆してくれる教本的存在。 → 長文感想(1255)(ネタバレ注意)
--南十字星恋歌 Southern Cross Love Song (すたじお緑茶)
盗用かどうかは分からないが、あまりにも疑惑の多すぎる作品。レビューの書きようがない。 → 長文感想(3805)
75スキとスキとでサンカク恋愛 (ASa Project)
広範な年代をカバーする多彩なパロディや、随所で頭のネジが緩くなる登場人物たちの爆笑コントは健在。メタ発言やギャグセンスからは、「さすがはASa project」という満足感や安心感を得られた。『恋愛0キロメートル』で観測した最大瞬間風速には到達していないが、常に笑いの風が場を吹き抜け、物語に若さを感じさせる。すらすらと読みやすいライトな作品と言えるだろう。惜しむらくは、サブキャラたちの個別ルートがあまりにも不憫すぎる点、タイトルほど三角関係を意識させられなかった点、モブキャラに声がなかった点に尽きるが……その短所ですら、一人のエロゲオタが吹き飛ばしてしまった。木須志衣菜、実に恐ろしい子である。 → 長文感想(1902)(ネタバレ注意)