amaginoboruさんの長文コメントへレスをつけたもの
amaginoboru
90~100:マイベストor傑作 75~:満足 60~:楽しめた 55以下:欠点が目立つ
感情に逆らうことなく、作品の「ならでは」を感想で綴れるよう努めています。
エロゲを含むノベルゲーには、他のメディアでは表せない作品を期待しています。
具体的には、文絵音の連携を注視します。単独で突出した作品も高評価はしますが、
突出要素に対し副次要素が的確にバックアップできていると更に高く評価します。
逆に単体で出来が良くてもケンカをしていると、例えば文と絵が異なるベクトルで
作品を表現していると評価を下げがちです。
おかず得点はTS(性転換)要素のある作品のみ付与。シチュ重視でグラの比重は軽めです。
一応「それなり~」以上がオススメラインですが、「あまり~」以下でもTSエロとして
使いにくいだけで、他が良質な作品には点数で差異をつけています。
- X :
- amaginoboru
レス
四半世紀前にリリースされたキャラゲーの源流ともいうべき作品。さすがに現代のキャラゲーと比べると古めかしい部分も散見されますが、古い作品だからこそ現代キャラゲーでは当たり前として処理されてしまいがちな部分に、読み物としての面白さを見出すことができました。長文感想はPS版のネタバレを含みます。 → 長文感想(3481)(ネタバレ注意)(2)
コメントありがとうございました。
PS版で綾香の声を当てられていた岩男さんはさすがでしたねぇ...
他担当の声優さんも当時で有名どころ、今だとレジェンド級の方々が揃っていて
何とも贅沢な作品でした。
移植に際してのシナリオ変更は、新しいお話が見られる一方で思い入れのある
展開が無かったことにされるわけで、何とも難しいですよね。選択肢でルート分岐
とかにしてくれると嬉しいのですけど。
ただ今回の私の場合、PC版のあかりルート見たさにプレイを始めた側面はあるので、
その点ではいい機会をいただけたのかなーと私的には想像していたりします。
> ぱぴぷ~ぺんさん
コメントありがとうございました。
ヒロインの個性に重きを置く作りがTo Heartを皮切りに活発化したことは
確かみたいですね。一方でそのTo Heartも、元を辿るとelfの『同級生』や
Leafビジュアルノベルのリスペクト元であるチュンソフト(現スパイク)の
サウンドノベルシリーズが源流であることがインタビュー記事で語られています。
■インタビュー記事元
(批評空間のPC版To Heartの項目にも同様のURLが添付されています)
http://www.tinami.com/x/interview/04/
そうしてTo Heartが作られたように、本作を見た他のエロゲブランドが同様の
手法を取り入れようとした結果、あるブランドはシナリオとキャラを絡める方向へ、
別のブランドはキャラ個性を洗練する方向性で、それぞれ新たなエロゲの可能性を
模索していったことは想像に難くありません。
各時代の様々な人達による試行錯誤の結果、現代のヒロインを重視したエロゲの
テンプレートが存在するわけで、そのルーツを知るという意味でもPC版To Heartを
プレイした甲斐はあったのかなと思っています。
私は感想内で本作の特長を「1つの個性を掘り下げたがゆえのヒロインの妙」と
していますが、要はヒロイン個性のためにシナリオが組まれているのですよね。
過去のLeafビジュアルノベルや長文タイプの作品とはそこが大きく異なっています。
ただこの手法って最初は良いんですけど、シナリオにバリエーションが作りづらいという
欠点もあります。キャラ個性が決まっているから展開も同じになりやすいわけです。
んで他ブランドが真似しようとして中身スカスカな作品になってしまい、結果として
各ブランドがキャラゲーを研究していったような節が見て取れます。
また従来のヒロインをヤること目的で動くような主人公から脱却し、
ヒロインとの1対1の恋愛をよりフォーカスしだしたのもこの時期だったみたいです。
やはりToHeartが先駆けだったようですね。各ブランドが本作をお手本と
する場合には、主人公やシナリオの恋愛観にも配慮する必要が出てきました。
ぱぴぷ~ぺんさんも例に挙げられたONE(keyブランド)ですと、1ヒロインに
複数の個性や属性を付与することで前半部分の日常シーンを描写し、後半は
ヒロインを作品テーマ(シナリオ)へ乗せることで作品に一貫性を出していますよね。
個別シナリオは主人公とヒロインが真剣に向き合いますから、恋愛観的にも
問題ありません。
そうやってTo Heartをそのまま転用しても上手くいかないと判断した
各ブランドが、自分たちの強みとTo Heartのようなヒロイン個性を重視した
作品の融合を計っていったのかなーと勝手ながらに想像しています。
23~4年前にPS版を遊んだ時はそんなこと一切考えず「あかり可愛いマルチ
可愛い!」だけだったのですけどねぇw 多少なりエロゲをプレイした後に触ってみた
PC版では、過去からは考えられないほどの沢山の気付きを得ることができました。
古い作品は今風ではないから面白くない。それはそれで勿論、歴とした作品への
感想・評価です。一方でそこから一歩踏み込んで、業界に多大な影響を与えた
作品がどのような影響を与えたのか、そんな視点で作品に臨んでみるのもまた古い
作品を楽しめる遊び方なのかもな、と感じた次第です。
あ、これらは私が勝手に考えたり調べたりした結果なので、感想としてはともかく
時代考証としては間違えている部分の方が多いはずです。
(特にTo Heartが先駆である、なんてあたりは超怪しい)
なので鵜呑みにはしないでくださいw あくまでも私の所感です!
フルプラキャラゲーを得手とする方々が作成したロープライスキャラゲー。作品規模が小さいからできること/面白いことを盛り込んでいたのが印象的でした。お話もタイトルをテーマとして終始綺麗に流れていきますし、イチャラブもエロも秀逸。あらゆる面でハイレベルな作品です。 → 長文感想(4089)(ネタバレ注意)(4)
けど同時にまたレスをいただけていることが嬉しくもあったり。
インターネット老人会の一員としては、このBBS形式で意見や感想を投げ合うのって
好きなんですよね。リアル会話やSNSにはない送受信のタイムラグとか、メールと違って
外からも閲覧やコメントができる開放性とか、その独特な感覚が心地良いといいますか。
ってさっそく脱線しました。
早速コメントにお応えしたいのですが、その前に前回の返信内容について言い訳を
させていただきたく。大変不躾ではあるのですが、その方が筋道立ててお話しできるため、
どうかご容赦くださいませ。
■「作り手の思惑について」の言い訳
これを書いた経緯としては、最初に頂いたコメントのうち
「制作サイドが、あまぎの述べた短編ゆえの良さを自覚していたかはわからない」
「事実が【制作者の作家としての本能が、短編ゆえの良さを仕立て上げた】であることが最も望ましい」
という2つのお言葉を、制作経緯を想像で語ることに対するご忠告と認識したためです。
要は「制作過程を類推で語ることは作り手に対して失礼ではないか」と
ご指摘いただいたものと曲解してしまったわけです。
素直に「偶然だったとしても良いモノできて良かったよね」と解釈してよかったんですねorz
曲解した理由はいくつかあるのですが、最も大きいのは残響さんが作り手側で
あることを意識しすぎたことかなと。「一度でも作り手側となった人の意見は、制作事情を
経験していない受け手の意見とは異なる」という強いバイアスが働いてしまった気がします。
いやはや申し訳ない限りです。
■「作品成立の偶然性」について
この件に限らず、製作物を通して製作者の意図を想像する行為は、感想や批評に
書くか悩ましいところですねぇ。(私は今回おもいっきし書いちゃいましたが)
ただ私のごく個人的な物差しで計りますと、「偶然性が入ることでいい作品になったね」
という感想や批評は、決して悪いことではないのかなと考えます。
理由としては先に述べたとおり、感想や批評は作品を見て素直に感じたことを
書くべきだと考えるからです。ただしファンレター的な意味合いも含めた、作り手へ
伝えるための感想であるならば、作り手の性格や思想にもよりますが配慮することも
吝かではないのかなと。
そしてもう1つ、これは作るものにもよりますが、製作物が製作者の思惑通りに
完成することは非常に稀であるからです。特にエロゲのような集団で作る場合は
想定外の要素も多々発生し、思い描いていたとおりのモノが完成することは
ほぼ無いといって良いかと考えます。
それにセレンディピティなんて言葉もあるわけですしね。想定外の事象が発生した
結果、作品にメリットや別視点の趣を与えることも決して少なくないので。
これも作り手の性格・思想次第ですが、素直に思ったことを伝えても良いのかなと。
ただそれはそれとして、残響さんの制作者に慮るお気持ちはとても優しいもので、
なんもかんも思ったことを吐き出してしまう自分としてはとても尊い行為に思います。
作り手だからこそのお心遣いでもあり、また残響さんのお人柄に因るところなんだろうなぁと
考える次第です。
なのでまぁ、今回は私が曲解して余計な当惑を与えてしまったということで、
平にご容赦頂けますと之幸いでございます。ホント余計なこと書きましたね自分orz
フルプラキャラゲーを得手とする方々が作成したロープライスキャラゲー。作品規模が小さいからできること/面白いことを盛り込んでいたのが印象的でした。お話もタイトルをテーマとして終始綺麗に流れていきますし、イチャラブもエロも秀逸。あらゆる面でハイレベルな作品です。 → 長文感想(4089)(ネタバレ注意)(4)
最近またエロゲやノベルゲーをプレイし始め、こちらに感想を書かせて貰っています。
楽しめていただけたとのことで何よりですよー。
■この感想を書いた経緯みたいな何か
頂いたコメントのとおり、この感想の軸は「短編ゆえの良さ」です。エロゲなので
ロープラフルプラといった区分けとしているだけですね。
私はちょくちょくロープラ作品をプレイするのですが、プレイ後に遊び手の感想を
見ると、名作フルプラと同レベルのクオリティなのに「ロープラだから」なんて理由で
評価が落とされていたりするんですよね。
いや違うだろ!作品規模が小さい作品だからできる面白さもあるだろ!と吠えたく
なることも少なからずあったりして、その気持ちを書き留めておくのに本作
『日向千尋は仕事が続かない』はこの上なく適していたため、このような感想となった
次第です。
モノを作る際、まず最初に存在するのって、自分がやりたいこと・作りたいモノだと
思っています。モノの主軸といってもいいですね。
で、本感想は「作りたいモノ=ロープラのイチャラブエロゲ」であることを前提としています。
次はその作りたいモノを実現するために構成する各パーツを選定していくわけですが、
そのパーツの選び方が素晴らしいよね、というロジックで書いています。
でも実際は、「作りたいモノ≠ロープラのイチャラブエロゲ」だったのかもしれません。
この場合は作品規模(ロープラ)、ジャンル(イチャラブ)、年齢制限(エロゲ)
といった要素が構成パーツとなります。
このうち作品規模の中を見るとロープラ、ミドル、フルプラ、分割商法など複数の選択肢が
あって、それら個々のメリデメと作りたいモノとの相性を照らし合わせ、その結果ロープラが
選択された、とするのが正しいのでしょう。
実際どちらの形式でロープラが採用されたのかはわかりません。
ですが主軸であったにせよ、パーツの一部であったにせよ、ロープライスという選択が
持つメリデメを熟慮し、メリットを最大限に生かしデメリットを最小限に抑える形で
本作が制作されたことは、結果として事実かなと考えています。
余談ですが、早瀬さんがフルプラ作品で「キャラクターのわちゃわちゃした賑わせ方」
を個別で書かない理由も、イチャラブを見せつけるために他ヒロインやモブを活用
したいから、なのかもなぁと。だから必要なら登場させるし不要なら出さない、みたいな。
例えば『フレラバ』の理奈ルートとか、脇役達は完全に主人公達を邪魔する
役割でしたよね。嫉妬シーンとか、ああなったのほぼ陽茉莉が原因でしたから。
共通の賑わせを失うデメリットより、イチャラブをより濃く見せるメリットを取ったのかな、
なんて推察していました。
■作り手の思惑について
とはいえ残響さんも仰られているとおり、製作スタッフの皆さんが自覚されていたか
本当のところはわかりません。
私も早瀬さんや雪仁さんといった、現場レベルの方々が持つ実績や制作作品を見て、
この方々ならそこまで考えていても不思議ではない、と想像して書いた次第です。
それに悪い印象の感想を書いたならともかく、良い感想なら想像と推察から書いても
悪いことにはならないだろう、とも考えています。何より、ロープライスに適した作品構成で
あることは嘘偽りのない事実ですから。
もっとも、作り手の解釈と異なる感想を述べる受け手に不快感を示すクリエイターさんも
いらっしゃいます。ですが我々受け手は(作者本人に直接ぶつけた、とかでもない限り)
作り手にそこまで配慮する必要はありません。
すべからくの制作物に対し受け手は、作品を見たままに素直に感想を述べるべきであると
個人的には考えています。そして同時に、作り手が不快と思う感想には、作り手も
同じように不満をぶつけて良いとも考えます。(発言者本人にぶつけるかはお任せしますが)
このことは「あ、これ個人の感想ですサーセンw」ぐらいの軽い感じでお返ししても
よかったのですが、残響さんは作り手でもいらっしゃいますので真面目に自らの考えを
お答えします。受け手の善がった感想として生暖かい目でスルーして貰えると幸いです。
というかなんかもう、偉そうなこといってスミマセン。
ともあれこの感想を目に留めていただきありがとうございました!
自分が意図しているところをお伝えできていたようでホッとしております。
また機会がありましたら声をかけてやってください。
気弱な少女が陵辱で快楽に目覚めたり禁断の愛に走る、いわゆるエロゲあるある設定。それを女性側視点を巧みに使った心情・感情・エロ表現で、至上の抜きゲーへと昇華しています。レイプや近親相姦に抵抗がない方、心理描写を重視する方、そして何より「背徳感」をお求めの方にオススメしたいエロゲです。 → 長文感想(4251)(ネタバレ注意)(2)
久々に自分のサマリーを見に来たらコメントいただいていたようで申し訳ありません。
そしてコメントありがとうございます。masher -reloaded-も楽しみですねぇ...
Carnivalはやろうやろうで長年放置している作品でありまして、
というのも副読本ともいうべきノベル版が素敵お値段すぎて二の足を踏んでおり。
ゲーム単体でも問題なく楽しめるのであればプレイしようかなと思っております。
円交少女シリーズも評価の高い作品ですよね。こちらも目を向けられたらなと。
情報共有をありがとうございました!
淫乱化搾精と入れ替わりが半分ずつのロープラ抜きゲー。前者は豹変した妹にクソムシとなじられる妙を、後者はテンプレ展開からの被支配堕ちが堪能できる良作です。中でもTSルートは隷属エンドを被支配側の視点で楽しめて良いですね。「自分」を変えられる恐怖と期待を味わえました。 → 長文感想(2185)(ネタバレ注意)(4)
話の趣旨がTSから変わってきたため、ご紹介いただいたブログの方で返信致しました。
ご確認いただけますと幸いです。
淫乱化搾精と入れ替わりが半分ずつのロープラ抜きゲー。前者は豹変した妹にクソムシとなじられる妙を、後者はテンプレ展開からの被支配堕ちが堪能できる良作です。中でもTSルートは隷属エンドを被支配側の視点で楽しめて良いですね。「自分」を変えられる恐怖と期待を味わえました。 → 長文感想(2185)(ネタバレ注意)(4)
残響さんとエロゲでお話しするならレイルかなー思ってましたが、まさかのTSモノに
なるとはと驚いております。自分語り中心で感想としては色々アレですが、お読み
いただいた上長文のレスまでいただきまして望外の喜びです。ありがとうございました。
あ、呼び方はどちらでも問題ございません。てかローマ字に直すのめんどいですよね。
まず最初に白状しておきますと今回ご指摘いただくまで、自分のエロゲ趣向とTS嗜好が
近しい位置にあることに気づいておりませんでした!レイルとらくえんの名を挙げて
いただいて「あ、異化=自己変容=自己肯定で繋がるやん...」と。早速ダメダメですね
このエロゲーマー。
とはいえ「自分が楽しいと思ったことを」をモットーに感覚的に書いてたから揃った
のでしょうね。その辺について色々書き殴りたい衝動もあるのですが、TSについてとの
リクエストもいただいておりますので、今回はそちらを注視したお返事をできればと。
けどアレですよ。色々お褒めいただいて恐縮ですが私のTSナレッジなど素人に毛の
生えた程度のものですよ?知識の誤認誤りも多くガチTSスキーの足元にも及びません
からね?とはいえ批評空間内で知ってる方であるのは確かですので、拙い知識ですが
お返事しつつもTS絡みに関するお話をさせて貰えればと思います。
◆horrorとterror
ご認識の通りで相違ございません。普通の方はhorror的に「現実ではありえない事」と
として観測気味に眺めます。対して我々はterror的に「もしそうなったら自分はどうなる
のだろう」と想像しておっきさせるわけで。しかしfictionとrealとならないのは私が
女体化のフィジカルなメリットを求めているのではなく、メンタルな要素を求めている
から。私の拙い説明を明快に開いてくださりありがとうございました。
これって(やはりご指摘いただいたとおり)レイルは紅殻町の宮里青年と同じなのです
よね。物語で想像を膨らませて、もし自分がそうなったらと空想を巡らせる。けど当然
ながら現実でそんなことが起きるわけもなく。そこへ残響さんが仰るところの「異化」が
起きて叶ってしまう、しかし同時に失うものもあって。
私はそれで幼少期にちんちんイタイイタイとなり道を踏み外したわけですが、して
みれば私が『紅殻町博物誌』を愛しく想うのは必然でしたね。気付きをご助言いただき
ありがとうございました。そして綺麗な作品を手前の都合で汚してしまい申し訳ない。
いや冗談抜きで謝罪案件ですねコレ...。
ともあれ私にとってのTSはそんな原体験ありきのジャンルですので、今後も自身に
背くことなく感想は書き続けることと思います。何よりTSのどこが好きなのか、未だ
測りかねている部分もありますし、自己追求としても引き続き追っていく所存です。
その中で今回みたいに気付きを提供できたなら最高ですね。
◆「TSキャラの魅力は女体化前にある程度あったものでは?」
私の求めるTSとしてはYESです。男性としてのアイデンティティを生殺与奪することで
生まれる苦悩や恐怖、戸惑いや期待を愉悦へと転化するわけで、魅力は「奪われたモノ
=自分を象る何か」として差し支えありません。実際聡いTS物書きさんは元の個性を
「奪われること前提で」丁寧に書かれます。男性らしさ、力強さなどは最たる例です。
ジャンルの勘所を的確にとらえ物語へ落とし込むことで読み手の需要を満たす。乱暴な
物言いですがそれがシチュ。仰るとおりTSにおいても重要な要素です。そして私がTSで
見た目よりシチュを重視するのは、シチュにフィジカルよりメンタルを求めるから。
フィジカルを想起する「元の性別」というワードにメンタル的も見るからであり、
「大雑把」というご賢察は正鵠を射たものです。
肉体が異化して精神がつられて変わり、あるいは捻じ曲げられた精神が女体をより
女性的象徴として映えさせて。そんなカオスな状況下で「自分」を再定義するシチュ。
それが私にとってのTSです。(余談ですが、物語系TSエロゲの金字塔『X Change
Alternative2』はサブタイトル1つでその倒錯性を的確に捉えています)
とまぁごちゃごちゃ講釈たれてしまいましたが、女体快楽への欲求と区別が難しい
だけで、要は自我を弄くり回したいだけなのかもしれませんね。愉悦という昏い
ワードを当てて違和感がないのも、心を弄くる洗脳的なインモラルがもたらしている
のかも。どこか人の道を踏み外した感ありますし。
そんなこんなでマイTSを定義づけては見たものの、今だ不明な部分も多いのが本当
です。各種学問やその道のプロの力を借りれば容易に明確化できるのかもわかり
ませんが、あえて自身のやり方で少しずつ判明させていきたいですね。わからない
自分を探っていくのは得てして楽しいものですから。
◆安易なTS
ということで女体化前に男性らしさを描写するのはTS的お決まり事の1つです。
それを見て「これはTSテンプレなんだな」と考えなしに突っ込んでしまい、結果
安易な模倣作品が生まれてしまうのはTS界隈も例外ではありません。
同じくTS鉄板としてなよなよ男子から派生させる物語もありまして、こちらは
「優しい」「当たりが柔らかい」「配慮が丁寧」といった(記号的な)女性らしい
アイデンティティが持ち味。それを女体化することで見た目的な魅力とシナジー効果を
生み出してより引き立てる手法。ですがやはりテンプレとして処理されてしまうことも
多く、結果なんの旨みもないTS娘が生まれてしまったりも。
より酷いと女体化させた以降は普通にセックスして終わり、なんて代物も。私は
これを「なんちゃってTS」と呼んでいますがいわゆる地雷。作り手さん達が抱える
諸々の事情をさておくのが前提ではありますが、この手の作品を引いたときには
物理的な破壊を試みたくなることすらあります。残響さんもおそらくこの手の作品を
引かれたのでしょうね。
一方で精神的な倒錯を書いておらずとも秀逸なTS作品、というものは数多に存在します。
つまり一般的な見解でTSのキモである「女性/女体への憧れ」をフィーチャーした作品。
エロゲですとメイビーの『ちぇ~んじ! 』は女体の魅力をグラとシチュ両面から高度に
表現した作品で、どの自我系TSエロゲよりも高い完成度と個人的には評価しています。
不勉強ゆえ乱暴な一例で恐縮ですが、百合モノでいうところの百合とレズの差異。
近しいジャンルながら客層は微妙に異なる、しかしどちらも需要はあるケース。
TS界隈でもそういったものは存在して、それは優劣をつけられるものではありません。
共感しきることは難しくとも、良さを少しでも理解しリスペクトできるようには
努めたいところです。
とはいえどちらか一方で突き詰められた作品は少なく、実際は両方の良さを作者さんの
バランスで調整されていることが大半です。話の流れも「女体化→ちやほや→エロ→
快楽堕ち」「女体化→差異に戸惑う→精神面の書き換え(エロ)→オチ」と同じで
一緒に乗せやすいですし。
また私の求める「自分を再定義するシチュ」が話題に挙がらないのはこういった事情
です。女体や快楽を求めるシチュと相乗りすることで存在が薄れてしまう、的な。
TSのデファクトスタンダードはやはり女体快楽や女の子としての可愛さの体験なので、
それを受けて作り手も「TSはこういうのがウケる」と精神側の描写が副次的になる
みたいです。
なので私が好みとするシチュを探す場合、作品を片っ端から洗うしかないのですよね。
描写が十分なされた作品かどうか、読んでみないとわからない。そして弾数を増やす
ために、多少表現が弱くとも想像力でなんとか補うw そういった少々強引な読み方を
求められてきました。いやホント弾数少ないんで。
私が安易を安易と切り捨てず可能性を(時に無理くりにでも)探るのは、作品個々を
尊重する以上にこんな事情があったりします。そんなことを繰り返してきたせいか、
エロゲでも新しい面白さを掘り出せたりしているので、なかなか面白いスキルを手に
入れたなとは思ってますけど。しばしば変に穿った読み方をしてしまうのも大体
このせいですw
◆最後に
冒頭にも書きましたが自分語りばかりになってしまいスミマセン。というのも
いただいたレスが私の意図するところとほぼ同じで首肯しかできなかった、というのが
本音だったり。言語化しづらいネタな上に私の文章力で超伝わりづらかったはずなの
ですが、丁寧に紐解いていただけて本当にありがたい限りです。
以前より残響さんは他レビュアーさんの主張特長を的確に突き止められているなと
感嘆しております。その最たるが御ブログにてアップされていた「エロゲーマー
諸子百家」。知己の方の記事では首肯しあるいは新たな見識をいただき、友誼のない
方の回でも興味を惹かれるよう表現がなされていらっしゃいました。
私だけでなく多くの方が同様の所感を抱いていらして、やはり素晴らしいコンテンツで
あったのだなと再認識いたしました。機会があったら書いてみたいエロゲユーザーさんで
私の名前を挙げてくださったこと、今でも光栄に思っております。
そんな残響さんに質問です。レビューを読まれる際に心がけられていることはあります
でしょうか?
というのも私が他の方の感想レビューを読んだ際、異なる意見に対し素直に得心・賞賛が
できることは稀で「なるほどそう考えるのか」的な受容、もっといえば容認的な所感を
抱くことが多く、よろしくない...というか楽しくない傾向だなと悩んでおりまして。
レビューを幾度も読み込んでいない、頑固で自分を曲げない、読書量が足りていない、
レビュアーさん達と直接的な交流をしていない等も一因なのでしょうが、より前向きな
読み方をする方法、またはレビューから筆者の特長を掴むコツがあればぜひご教示
いただければなと。
無茶ぶりであることは承知の上ですので、某髭将軍よろしく「そんなものはない」と
切り捨ててくださっても構いません。この場でなくとも何かの折で十分ですので、
ご検討をお願いしたい所存です。
まぁ質問するならまともな返信してからにしろ、って話ですけどね!おそらくご期待
いただいた回答の半分もお答えできておらず申し訳なく思っております。
「そうじゃねーよこういうことが聞きたいんだよ」的なご指摘ありましたら、こちら
でも青鳥の方でもお答えしますのでお気軽にお声かけください。
以上、拙文をお読みいただきましてありがとうございました。
今後も引き続きどうぞよろしくお願い致します。
キャラゲーとしては-10点。魔法学園を舞台にしたキャラ萌えエロゲなのにお約束・不文律に遵守しておらず、固定客層を楽しませる気があるのか疑いたくなる作品です。一方で主題やキャラ個性の掘り下げには見るところがあり、一概に駄作と捨てきれない部分も。 → 長文感想(7651)(ネタバレ注意)(2)
コメントありがとうございました。体験版でもおそらく不快なシーンがあったことと
思いますが、個別次第ではまた別のもにょもにょが溜まる感じですね。学園長はうん、
個別で更に酷くなるといいますかw
ほのかに「自覚」がないというのは仰る通りかと思われます。推測ですが彼女の場合、
今まで正しさで事を進めて周囲の人間が幸せそうだったから、それでいいのだと繰り
返しているような節が見受けられます。上手くいっているから反省もなく、そもそも
「覚悟」する必要がなかった。そんな感じでしょうか。
感想でも述べましたが、ほのかは本当に「正しい」のですよね。世の道理と人の心の
バランスを計るのが上手いというか、常に最適解を出せる娘です。大局的に見れば
多くの人が不幸にならず幸せになる道を提示できる娘。
ただそれは共産的というよりも日本的な、集団における「和」を尊重した考えに近い
かもしれません。学校や社会だと、みんながシステムの恩恵を最大限に受けられるよう
個々の想いは抑制されるじゃないですか。アレに近いです。コミュニティ健全化の
ために個を殺す的な。
ほのかは個を最低限しか殺さず、かつ最大限にシステムを生かす最適解をその場
その場で生み出せるのですよね。だから不満が出づらいし出しにくい。不幸だと嘆けば、
制度に消極的であれば「アイツはみんなの幸せを壊す悪い奴だ」とほのかを取り巻く
社会と集団に攻撃、下手すれば排除されてしまいます。(西塔生徒会の面々がそれ
ですね。集団・制度から排撃される人々)
その社会と集団が負へ肥大化してしまったのが現状の学園制度で、それを是正するために
東塔生徒会は奮闘する、といった形です。だから制度面に置いてほのかが非難される
いわれはまったくありません。道理だけを見れば。実際(西塔が支配する鳴ルートを
除いて)彼女の働きで学園制度は健全化しますので。
ただ本作はキャラ萌えエロゲで、プレイヤーが快適に楽しめるよう調整されています。
それはヒロインや制度も同様で、ハッピーエンドの背景にある至らない部分は読み手が
不快になるため見せません。ほのかの提唱する明るい未来は、優しい作者の嘘によって
守られています。
gggrrrさんが例に挙げられたゲームや銀○伝は、政治的・制度的な要素がより現実的に
表現されているのでしょう。かような本格的な作品に竜胆ほのかという政治家を照らし
合わせたなら「甘い」「ヌルい」という他ありません。中途半端、まったくもって仰る
通りだと思います。
1つ但し書きを付けるとすれば、優しい嘘で守られた世界にも、厳しい現実を突きつける
物語にも、それぞれの良さがあるとは認識しています。どちらが上・下というお話では
なく、『ウィザーズコンプレックス』をキャラゲーとして綴るのに、竜胆ほのかという
成功した執政者は必要だったのでしょう。異世界ファンタジー、まったくその通りですね。
けどそんな優しい世界の作品なのに、ヒロインが友達になりたい娘自身を見ようとは
しないのですよね。即ちほのかとアイリスの関係なのですが、みんなに優しいメイン
ヒロイン様が、虐げられている娘に「友達になりましょ」とアプローチして、なのに
悩み事や苦悩を正論で一蹴しちゃうんですよねぇ。お前それこそキャラゲーなら隠して
おけよ、優しい嘘はどこ行ったよって言いたい。
この辺が歪なのですよね。ヒロインを使って制度は都合よく書いてるのに、対人には
その都合良さが一切出ないという。だからアイリスがブチ切れて、ほのかが「間違える
覚悟」を決めちゃう。正しい選択をするほのかが否定されちゃう。いやいや学園制度の
方でキャラゲールール出したならアイリスに対しても適用してやれよと。急にアイリス
自身を見て助けてやれよと。ほのかちゃんを理想の女の子として書いてやれよと。
理想と現実の使い分けが制作陣の我儘勝手すぎるのですよね。だから制度的なほのかと、
対人としてのほのかを並べると矛盾が生じる。結果「制度が悪い」「アイリスが悪い」と
変な方向へ結論づけられてしまうような。キャラゲーとシリアスゲーの「捻じれ」が
本作の最も困った部分であると私は判断しています。
でも捻じれのおかげで独特な風味になっているのもまた事実なのですよね。とても
評価と感想に困るエロゲだと思います。ここに鳴ルートや複数ライターによる功罪を
乗せれば更にカオスに!
フルプライスでの購入はお世辞にもオススメできませんが、お安く手に入るなら
プレイしてその微妙な匙加減を堪能するのもアリだと思います。読後感が最悪になる
可能性も否定できませんけどw
TS詐欺を引いてガッカリしてたらエロゲとしても詐欺でダブルパンチ。許さん...貴様だけは...。適当に作って小金を稼いでやろうという意図が見え見えで実に不快でした。聞いたところによるとサークル名を転々として似たようなエロゲを作っている模様。他作品は未プレイですが、本作がこの体たらくでは詐欺行為と疑いたくもなります。っていうかDMMさんどこにもシチュないのに「性転換・女体化」タグ置きっぱにするのやめて!DLsiteさんはついてないよ! → 長文感想(1936)(ネタバレ注意)(2)
サークル的にはTS童貞にはちと内容が濃いかも。ですが妙は抑えている方なので絵柄が
好みならアリかとは思います。URLは作り手さんのpixivです。参考にどぞー。
https://www.pixiv.net/member.php?id=4377987
コミュニケーションの大切さを説いたお話ですが主張はかなり声高。サポートツール・キャラの強引な手引きもあってやや押しつけがましい内容です。ヒロインの魅力も主張に散らされ、かと思えば推しキャラだけは妙にピックアップされていたりと、まるで作り手のやりたいことだけを詰め込んだかのよう。ビジネスライクな外見とは裏腹に、同人ゲーのような情熱を伝えてくるエロゲでした。 → 長文感想(6593)(ネタバレ注意)(6)
uni先輩万歳。けど旧作ヒロインにまつわるアレコレが物議を醸し出しそうでもあり。
いつもどこかでエロゲの常識を踏み倒してるイメージあります、Q-Xって。
アイノと真姫は主人公が手を引いて世界を広げてていく様が温かかったですね。それ
以上を求めるのは汚してしまうようで、というのはわかるような気がします。メルチェの
フェラ表情にえっろいなー思った私が言うとやっぱりアレですが(だいなし
あと前回レスで恐縮させてしまったのはなんと申しますか、うん。色々すんませんw
「コアなファンの多い作品に敢えて異議を挟んだからには覚悟はあったはず」という
のはその通りでして。ただその覚悟が殴り合う方ではなくジャパニーズDOGEZAだった
といいますか。
先のレスとやや被りますが、私は感想において作品の正当な評価より自身の所感を
優先させています。レビューではなく読書感想文。なので他の方からいただいた反証
に対しては、よほど自信がないかぎり「変なもん見せてゴメンね」「そういう見方も
できるよね」と白旗上げたり躱したりです。
(堀を埋めて一突きされたら即死できる脆弱意見だからガチでやられると手も足も
出ない、っつーミもフタもない事実もありますw)
なら言葉の強さをどうにかしろよって話なのですが、表現力の乏しさから声高にする
他に熱量を上げる言葉を選べない次第でして。書いてる身としては作品と自分の1対1。
同じ立場の方へ向けておらず、しかし公表している以上そんな言い訳が通るわけもなく。
面目次第もございません。
作品や作り手を愛する方々に、良しにつけ悪しきにつけ影響を及ぼしやすいことも自覚
しています。(ここ最近だと『MYTH』『ローズガンズデイズ』がその両極でしょうか。)
Q-Xも例外ではなく深く愛されたブランドです。悪しに書き気分を害された方がいらした
のであれば、さりとて自論を取り下げるほど人もできておらず、ただただ頭を下げる他
ありません。
最初いただいたコメントに謝罪から入ったのはそういった経緯からです。なによりも、
押し付ける気はなくともそう読めたのは私の落ち度ですしね。ですのでどうぞお気に
なさらず。今までと変わらずご指導ご鞭撻いただけますと之幸いであります。
(訳:めんどくさいヤツだけどかまってー)
そうそう、最後に蛇足というか藪蛇にもなりかねないんですが、ワタクシ実妹本番を
否定する腹づもりは全くにございませんゆえご承知おきをば。対象作品を狙い撃ち
するまでではないにせよ、ふつにープレイしますし。改めて読んだら全否定してん
じゃね?とちょっと怖くなったので言い訳ですw
では本題に。
以下、作り手の本意は不明であることを前提とした回答です。インタビューやコメント
などを追えばあるいは白黒つけられるかもわかりません。用いるかの判断はdovさんに
お任せします。
ご指摘の通り私は作品自体と向き合うスタイルが多く、外部事情などを鑑みることは
(自身のアンテナの低さもあって)ごく稀です。一次資料を有するアーカイブも存じ
上げませんし、手に入れたとしても下手に扱い場を汚してしまうのも憚られます。
ゆえに今回も触れておりません。
ですが用いることで新たな視座が開けたり、あるいは有益な論が得られるようで
あれば、その旨ご提示いただければ幸甚です。ていうかブン投げてしまってホント
スミマセン。作り手の真意を求めないスタイルも考え物ですなぁ...。
あ、ソフ倫の件はさすがに知ってましたよ!
◆ソフ倫について
制限ゆえの利点と制限から解放されたメリット。どちらに主眼を置くかって話ですよね。
近親相姦制限から解放された「きゅーぽん2」が本当に書きたいものだとする見向きには
首肯です。対して私は、ナビ凛子ルートは本番0回だから書けた最高の実妹シナリオと
評しました。ただ言い換えると、生本番を欲したユーザのために仕方なく同人で用意した
とも取れるし、ソフ倫制限があったからあんな本番なし展開になった、とも取れます。
私がナビ感想で引っ張ったセリフ群も、ご指摘の通りヤっちゃう寸前だったとも解釈
できます。一方でAnother.VerはあくまでアナザーでIFルートだし、そもそも同人誌は
商品ではないと切り捨てることもできる。お互いボコボコでなんかえらい不毛ですが、
そういうことなんだと思います。
そんな懐の深さを持っている『こころナビ』を好ましく思います。ツールとしての
こころナビ自体も最初こそ押しつけがましいけど、後半は「君の自由にしなよ」といわん
ばかりの突き放した優しさをも併せ見せてくれます。その最たるがバッドエンドの存在。
エンドロールこそ流れないものの、恋が実らなくても得たものはそのままに日々は続いて
いくのですよね。
「作り手の不慣れで中途半端に終わったからあいまいになった」とも取れます。ですが
元よりふんわりとした優しさの伝わる物語です。なればどちらとも取れるよう前向きに、
というのが私の考えです。
◆「リスタ凛子には物語がない」とのご指摘
>というかアルファルートは事実上の凛子アフターでしたし。
という自感想からの引用をもって自論とします。
ご指摘の通り凛子の成長要素がない以上、他ヒロインと同列に語るのは無理があります。
というかそもそもルートにない時点で強引です。当たり前のようにエロもないですし。
(いやまぁ本番エロあったらそれこそ由緒どころの騒ぎじゃなくなるんですけどw)
しかし、ナビ凛子ルートをかように受け止めた私としては
「こころナビユーザの成長した後日談は、一幕として認められないでしょうか?」
とサジェストします。
『こころリスタ』はこころリスタユーザの物語である。確かに物語的にはそう取る
ことが「当たり前」であり、ある意味物語としての「常識」です。しかしここまで
前作『こころナビ』を引き継いだ作品です。であれば、前作を経て成長した凛子の
その後を、もう一つの物語とする見向きもあっていいのかなと。
もちろん正規ではありませんし白黒でいえばはっきりと黒です。受け入れられない方も
少なくないでしょう。広報的な事情もあったのかもしれない。けれどその上で、世間には
認められない兄妹恋愛が本人たちの間のみで肯定されるように、リスタ凛子も認められて
いいのかなと思うのですが、いかがでしょうか。
...しゃらくさい野郎ですねamaginoboruは!テーマに乗せて提案とかマジ汚い。
ですが選択肢の棄却を、「楽しい」の可能性が潰えるのを惜しんでいるのは本当です。
個々での否定は当然あるでしょうがそこは解釈1つ。「メインを食っちゃった」は
さすがにいいすぎかもですが、解釈の増加は作品の価値を貶めるだけではないでしょう
から。肯定・受容は厳しくとも許容をいただければ、といったところでしょうか。
まぁでも、ダメならダメで仕方ないですけどね、うん。
そして感想本文で強く推しているのは作品に対してであり、ユーザの皆様に対して
ではない旨を再三ではありますが付記します。私自身リスタ凛子を脇役とする見向きが
正だと思いますし、否定する意志は全くにございません。凛子の起用が広報・圧力に
よる結果という見向きに対しても同様です。
そして感想を読んでいただいた方々に同意を強いることもありません。ですがご一読
貰ったことで別視点が僅かなり築かれたのであれば、それは私の本懐とするところで
あります。dovさんのコメントレスにおいて、自論に幾ばくながらも共感あるいは得心
いただけたこと、とてもありがたく思っております。
◆『こころリスタ!』の息苦しさ
ナビとリスタの比較、まさにそうなんですよね。勘所は異なるかもわかりませんが、
私もdovさんが挙げられた3ヒロインがありがたかったなと。凛子はいうまでもなく、
小春の個別もナビじゃない本人の意思が見えて好みでしたし。そして何よりみまり
姉さんですね。惟神の教え。
対して『こころリスタ!』は『探し屋トーコ』の空気が近しいなと。かの作品も思想が
一辺倒で、わかるけどちょっと強要しすぎじゃね?とツッコみたい気持ちがありました。
ってーか実際ツッコみましたw
ただ言い換えればリスタはテーマが明確でナビは漠然として薄味、とも取れます。
何より商用エロゲとしての完成度はリスタのが遙かに高いですし、そのあたりは
承知しているつもりです。
コミュニケーションの大切さを説いたお話ですが主張はかなり声高。サポートツール・キャラの強引な手引きもあってやや押しつけがましい内容です。ヒロインの魅力も主張に散らされ、かと思えば推しキャラだけは妙にピックアップされていたりと、まるで作り手のやりたいことだけを詰め込んだかのよう。ビジネスライクな外見とは裏腹に、同人ゲーのような情熱を伝えてくるエロゲでした。 → 長文感想(6593)(ネタバレ注意)(6)
くださいませ。書いた当人すら「にわかが何を偉そうにナビと凛子を語ってやがる」と
思ったぐらいで、お怒りは至極真っ当なものでありまして。
というか古参のQ-Xフリーク&妹マイスターのdovさんに私ごときが意見するなどできる
わけもなく。こんな感想は見なかったことにしてポイしちゃってください、ポイって。
あるいはご自身の感想で完膚なきまでに蹂躙していただいても何ら問題ございません。
こころリスタに限ったことでなく、私の所感は基本自分よがりで公平性に欠いています。
だからこそ異なる視点を提示できることもあり時には共感いただけるわけですが、
同時に嫌われる方にはとことん嫌われる代物であることも重々認識しております。特に
批判的な内容はファンや信者してみれば噴飯物であることが少なくありません。
思うに今回はまさにそのケースで、それはいただいたコメントレスから察するに
dovさんも同じ気持ちなのかなと。おそらく返信も期待されていないのでは、と推測
しております。反論ではなく謝罪から入ったのはそういった事情からとご理解
いただけますと幸甚です。
最後にナビ凛子の本番に対する意識についてのご教示、ありがとうございました。
anotherは文字通りアナザーと判断しスルーしたのですが、そういった内容だったの
ですね。dovさんのご持論にも合点がいきました。
1対1の返信はここまで。以降はいただいたご意見に対する不特定多数へのレスです。
>「衝突と理解」まで要求するのは酷
これは私の文章下手です。「衝突と理解」まで書いたナビ小春やマリポ先輩が良い
という話で、本作全般にそこまでを求めるつもりはそんなにありません。少なくとも
欠点と指摘するまでではなく。誤解を生じさせてしまい申し訳ありませんでした。
「べき論」を広げる意志は全くにございません。
>本作が『こころナビ』のどのルートの続きであるかはボカされている
全くに同意です。本感想においても次の通り述べています。
>エピローグのアルファ救出作戦までを含めて、アルファルートは同時に凛子ルートです。
>並行世界設定との合わせ技で勇太郎の相方は不明とされているものの、同時に凛子ルート
>を想わせるセリフもあって何とも絶妙。その優しい不確かに凛子を乗せた形です。
不明瞭ゆえどちらとも取れる優しい不確かさ。それが続編としての魅力の一つです。
>凛子ルートを引き合いに雪音・星歌ルートをバッサリ斬るのは勿体ない
少し回り道をします。
アルファ個別のクレープにヨダレを垂らしているシーン、あそこで凛子に「すぐ比較する
癖がつくと、その味その味を楽しむことを忘れて損をする」的なセリフがあるのですが、
首肯する半面でズルいとも思うのです。凛子ガン推しでそりゃ言い訳がすぎるだろうと。
なら前作キャラに頼りきるなと。彼女に語らせている辺りに作り手の自覚が伺えるのも
苦々しい。
感想で述べたとおり本作は作り手のやりたいことが前面に押し出されており、その
最たるが娘・凛子の物語です。自分の好きな事をやる姿勢には好感が持てますし、
内容も十分たるもので満足できました。
ですが一方で妹相当のヒロインを3人も用意しておきながら、ナビ凛子ルート相当の
妙を見いだせないならそれは指摘されるべき事項です。メインをなおざりにし、エロ
0回のサブを立てたことはエロゲとしての問題・短所です。処女独占や中出し本番と
いう不文律に従し、一方でリスタ凛子ではエロ0回での主役級と破戒を慣行。凛子の
良し悪しにかかわらず、メインヒロインの不遇を見逃すことはできません。
そこにきて凛子の「比較すんな」はあまりにも狡い。再度述べますが、本番エロが
あっても代わりの魅せる何かがあれば納得できました。しかし、少なくとも妹ヒロイン
としての魅力はナビ凛子はおろか、十把のエロゲ以上にすら感じ取れませんでした。
ゆえに妹3ヒロインを断じた次第です。
以上を踏まえて3ヒロインを振り返ります。
さちは感想で述べたとおり、キャラゲーとして十分に立っていたので不満はありません。
妹相当というだけで実際は幼馴染ですし、お話の焦点と魅力は妹云々にはなかったので。
お兄ちゃん呼びもキャラゲーらしいサービスとして受け取っています。
仁兄への失恋イベントはなくても別にいいですけど、じゃあなんで仁兄を共通で
あんなに立てたの?とは思います。いらなかったじゃん、と。後からメインライターが
手を入れる予定だったとは聞いていますが予定は予定。事実ではないので。
星歌も感想で少し触れていますが、1ヒロインとしては十分だったかと思います。しかし
妹である必要性は少々薄かったなと。リスタから入ったプレイヤーには近すぎるゆえの
メリデメが新鮮だったのかもしれませんが、ナビ凛子を知っていると二番煎じ感は否め
ません。目に留まったのは合成音声と、禁忌以上に重んじる姉妹愛ぐらいでしょうか。
なので1ヒロインとしては上々。しかし妹ヒロインとしては平凡。というのが私の
評です。長沢兄妹だからこその良さというものが見えず、星歌個人としての良さだけが
ひたすらピックアップされていたように思います。アイドルスキーとか断面図とか、
その辺はとても良かったので好印象なのですけどね。
雪音はヒロインとしての良さすらありませんでした。兄妹だから~で縛られる
のは妹ヒロインのテンプレですし擬似結婚はナビ凛子の劣化版。強いていえば
妹力を吸われる辺りがユニークですが特段感慨もわかず。で、最後のケモ耳と
しっぽは誰得なの?
正直彼女は星歌ルートの受け皿でしかなかったように思います。フォローしきれ
なかった部分を雪音の個性や個別で消化した、的な。もっと言ってしまえば、星歌が
姉への遠慮で告白を拒絶させるために必要だったのかなと。で、兄ラブなら個別
ルートがないと変だからメイン昇格した。そんな印象を受けました。
上原あおいさんのキンキンボイスがはまり役で、サブキャラ妹としての魅力は
十分なのですけどね。ダメ兄貴をサポートする妹としてはとても可愛かった。
けどメインヒロインとしての魅力は残念ながら見受けられませんでした。
所感は以上です。...書いてて「引き立てられた凛子がたまたま妹キャラで、かつ今回
妹3人だったがゆえの先入観」な気がしてきたw 別に妹にこだわることないんじゃね
的な。けど星歌とさちはそれで納得できても、雪音の拙さは印象変わらずですね。
>「凛子を越えさせなかった」とまでは言えない
上記所感ゆえの発言です。「作り手の凛子愛 > 雪音星歌の妹ヒロイン力」でした。
妹ヒロインとしてのユニークな魅力を受け取れた方はその限りではないこと、重々承知
しております。断定・べき論ではない旨をご承知おきください。
干物みたいに潤いがないキャラ描写。けれどよく噛めばシナリオに味があるTS作品です。以前から百合川真冬の姿だけ目にして可愛いなぁと思っていたわたしは、背後から刺されました。 → 長文感想(13296)(ネタバレ注意)(6)
ってかそのセリフと剃刀には「どこまで本気なんだこの人...?」と返すべきなの
でしょうがあえて「きさま!見ているなッ!」といいたい!『ナルキ』のリテイクとか
あっち見てなければ気付く率ほぼないしっ。なのにこちら一向に気付けていないん
ですが...フォロワーさんだったらマジで猛虎落地勢ですハイ。
(お心当たりなければスルーしてください。本当に偶然かもな話なので。)
そんな感じで精神的な「お礼」にビビりつつ釈明を。
というのも先の私の叫び、アレは私と同じ論文形式で書けない方、あるいは理路整然
とした考察ができない方向けのものでありまして。人には羞恥心というものがある
わけで「お前みたいに恥で感想を書きたくねーよ」と言われてしまうとそれまでなの
ですが。でも、それでも萎縮して言葉にしないのは勿体なくない?と。
落書きなら何でも書いていいってことは、それこそ理路整然とした論文形式だって
例外ではないわけで。むしろ個人で伝達媒体で起こせば好評を得られそうなものを、
あえて目の届きやすい場にて見せていただけるのですから、それは歓迎すべき事です。
ただそういった、それこそSekさんの『素晴らしき日々』評などは隙を見つける
どころか殴りかかることすらできない(少なくとも私から見れば)一つの完成形とも
いえる作品評です。それを見た私達「書けない側」は「ここまでの論評考察がある
なら自分は書かなくてもいいか」と諦観してしまいます。
けど私の恥を書くような感想でもフックさせる何かはあるわけで、そこから新たな
楽しさが開けることもあるのだから、萎縮されている方も恐れずに書いていただき
たいなと。そんな想いがあっての先のアプローチです。(反応なしに書き続けるのが
辛いのはわからなくもないのですけどね。)
なので感想に正しさや善意を持たせることだとか論評系の感想を自体を否定するとか
そういうわけではありませんのでマジごめんなさいこれからもぜひお見せください
お願いしますorz
と、いうかですね。
『すば日々』感想の建設性を否定されちゃうと私など恥しか絞り出せない生きてて
ごめんなさい的存在ですよ!論考(とその解説書)を引き合いに出して丁寧に説ける方、
エロスケはおろかエロゲー感想系サイトひっくるめてもそうはいませんて。
真面目な話、Sekさんのエロゲ評で最も衝撃を受けたのは『すば日々』です。多少なり
理解は及んでも言語解説など到底不可能だったワタクシ、一発でシャッポ脱ぎました。
(ちなみに一番嬉しかったのは『木漏れ陽のノスタルジーカ』です。)
私とは正反対の、一作品に対し精緻な読み方をなされる方だと常々思わされます。
微に入り細に入り作品へ想いを巡らせ、一つ一つ丁寧に解かれるような筆致にはいつも
感嘆させられるばかり。作品・キャラ単位の考察だけでなく何気ない所作にまで気を
置かれていて、その視点からもいつも新しい楽しみ方をいただいています。
例えば『ひま夏』はルカの「おじゃまします」だったり。
例えば『こころナビ』は勇太郎の「リンコ弁当バンザイ」だったり。
例えば『マイくろ』は沢口の「強くないよ」だったり。
大枠を俯瞰しながらも細部の機微をも捉える丁寧で外向きな論評(あるいは感想)は、
感覚に頼りがちで論点を限定的にフォーカスする、内向きな私の感想ではまず届かない
ステージにいらっしゃる、と常々実感させられます。(1作にかける時間が異なると
しても、です。)
そんな私がどうして否定できようか、と釈明させてください。
いつも以上にまとまりのない文章で申し訳ないです。
とはいえ、楽しくなっちゃってヒャッハーしたSekさんのテキストも、それはそれで
読んでみたかったり。そんな『すば日々』もちょっと見てみたかったなぁと。あと
『かみまほ』のかなたちゃんゴリ押しにはひとしきり笑わせていただきました。
「かなた好きすぎるでしょう!」とw 見た目と健気さがどストライクだったのか、
はたまた理央の扱いに対する怒りがリバウンドしたのか。とまれいつも以上に楽しく
読ませて貰えた記憶があります。
そうして自分に寄せて感想を書ける燃料と、それを与えてくれる作品というのは
やはり貴重なものだなと改めて思わされます。私も『パンドオラ』はゲーム観への
シンパシーで舞い上がり、『虹教。』はクソゲーと名鬱ゲーのコラボレにトリップ
させられ。
『かみまほ』もご指摘の通り負の燃料をくべられた結果のものですね。あの作品は
本当に良く燃えるし好く萌える。『マイくろ』を通してではありますが本作の事、
多少なり言葉を交わすことができたのは僥倖でした。より掘り下げたくもありますが、
なにぶん場所がアレですし冷静に再度読み直したい心持ちもあり。どこかでまた機会を
設けたいお題です。
さて『マイくろ』に話を戻すと、それ以前にグッズの話が大変興味深かったです。
というのも私、絵や声優買いをほとんどせずグッズも一切購入しない、新作もよほど
気にならないと購入しないクチでして。新作は直近ですと13年の『あい♂まい♀みすと』
14年の『FLOWERS』『ちぇ~んじ!』15年の『フェアリーテイル・レクイエム』と、
ロープラ作品をちょいちょい程度です。
なので「グッズで心の棚を作る」という行為には只々感心するのみです。なるほど
そうやって回避するのか、けれどシナリオ外しすぎたら憎しみ倍増もあるんじゃ?
などと考えてしまったり。それでも許されてしまうのはいわゆる「可愛いは正義」と
いうやつなのでしょうか。『かみまほ』はその補正が強そうですね。
ただ『マイくろ』をエロゲ視点でTSユーザの観点と合わせ見るなら、それはより以前の
問題「マイくろはエロゲである必要があったか?」に遡る気がします。可愛い女の娘と
性行為をする作品でありながら、その必要性をほとんど認めないのが『マイくろ』です。
より砕けば、TSユーザにしてもエロゲユーザにしても息子がお世話になりにくいエロ
しか存在せずほとんど意味を成しません。それは果たしてエロゲ、いやさキャラメインの
作品なのかと。それはシナリオ、つまり入れ替わりを用いたジャンルSFの話になるのではと。
逆にエロゲ(キャラゲー)であること必要なケースを考えてみます。
まず一つ目は主題をヒロインシナリオの否定ではなく「心の均一化」とする場合。
これなら体や声を文章以外から取り入れることができるため意味を成します。先の心の
名前を消す手法などを用いれば新たなシナリオが見えてくる気がします。文章のみでも
可能ではありますが、紙芝居ADVの方がより鮮烈に伝わるでしょうね。
二つ目は、そもそも入れ替わり作品であることを隠蔽して事前情報を流すこと。
凜やしばもーを普通のエロゲヒロインとして打ち出し、体験版は出さずに本編でだまし討ち。
プレイしたキャラゲーユーザがどんな反応を起こすか想像だにつきません。越中・百合川
シナリオが満足たる内容だとしても、ライターは刺されても不思議ではない。相当に性悪な
行為ですがエロゲとして新たな一面は間違いなく見られるかと。
そして三つ目は、これがおそらくSekさんのおっしゃっていることだと推測しますが、
ジャンルSFの話にエロゲヒロインのグラをまんま乗せることで、エロゲプレイヤーの
誤認を狙う方法。事実私はキャラとシナリオを乖離できなかったわけですが、できた
Sekさんがどのような可能性をチラ見したのかは気になります。ヒロインの存在否定
だけならグラフィックは必要ないわけですし。
ですが私がダラダラ流したこの話、エロゲキャラは関係なく純粋な入れ替えシナリオ
として、というお話であれば合点です。それはしばもー激昂の気持ち悪さであり、
越中百合川のもにょもにょであったりで、Sekさんが感想本編内や最初のコメントにて
述べられているものですよね。
ここでその手のTS作品を紹介できればよかったのですがスミマセン、寡聞にして
存じません。少なくとも全年齢コミックでは聞いたことありません。文学あるいは
大衆小説にありそうな気もしますが...いやさ不勉強で申し訳ないです。
「ほんのちょっと」といいつつ長々と居座り続けてしまいました。いつもながら
私の押し付けが過ぎる言葉にお付き合いくださりありがとうございます。『かみまほ』
の某は振り返ることもできて大変ありがたかったです。また何かあればぜひお相手して
やってください。
お礼に歯応えある物語と殴りがいのある感想をお送りできればベストなのですけどねー。
スミマセン、Sekさんの対戦相手としては私ではちと荷が勝ちすぎますw
せめてもの気持ちとして一風変わった「楽しめる」エロゲをお送りできればと思いますので、
それで堪忍したってください。んではまたー。
干物みたいに潤いがないキャラ描写。けれどよく噛めばシナリオに味があるTS作品です。以前から百合川真冬の姿だけ目にして可愛いなぁと思っていたわたしは、背後から刺されました。 → 長文感想(13296)(ネタバレ注意)(6)
他にも凛の縞パンとかフェチ要素あるなのにフタを開けたらアレですからねぇ。でも
百合川メインだったよエチも2シーンだよ柄タイツもあるよやったね!(吐瀉白目
キス恋の有海といい、Sekさんの推しヒロインでぬっころすエロゲしか挙げてない気がするw
仰るとおり、越中・百合川が綺麗に収束されていたら満足できていたと思います。しかも
終局数手前までは掛け値なしに見事だった。それだけに、ってヤツですよねコレ。
せめて越中側で記憶保持エンド、あるいはご提示いただいた「心の均一化」エンドがあれば。
百合川側で無個性という個性が掘り下げられていたら。んーたらればしか出てこない。
もう少しこの手のギミックを見てみたい、と思いつつ各メディアで巡りあえていなかった
のですが、なるほどジャンルSFですか。そちら方面明るくはないのですが、フェミニストSFと
いわれて萩尾望都の漫画群やゲーム『ガイア幻想記』などを思い出し納得です。(ガイア
幻想記は攻殻機動隊のがアプローチが近いか。)折を見て手を出してみたいですね。
『かみまほ』感想にて広げた「稚拙表現」等についてですが、ゲロってしまうと私も
ライターの至らなさだと思ってます。意図的にハンロンの剃刀を無視しております。
そうして逃げ場を減らしたあと「設定」で固めた話作りに一突きズブリ。「作品に
負感情を持った読み手の溜飲を下げる」のが目的でした。
私も悪感情を抱いた一人だったのは事実なわけで、同じ気持ちを抱いた方が僅かでも
楽になれれば、という意識は少なからずありました。自身の感情任せな部分と7:3ぐらい
でしょうか。そこへ「キャラ個性を意図的に踏み台にする性悪シナリオだ!」と叫んだ
ことで、目的の半分は成せたのかなと自負しております。なにより私自身、胸がスッと
しましたしwww
お金を取るわけでもない感想や考察です。必ずしも正しいことを書かないといけない
なんてことはありません。作り手へダイレクトに送るわけでもありません。悪意だけ
ではなく、前向きな目的を意識しての行動です。であれば、読み手が振り回すのも
決して悪いことだけではないのかなと。
更にいえば、一つの感想で作品を正しく論じ切る必要もないと考えます。せっかく
無償で正当性を求められない場にいるのに、さも学会論文がごとく理論武装して
正当性だけを追求するのは勿体ないと思うのです。
たとえ稚拙だとしても、感じたことを素直に吐き出せば他の方が綺麗に清書してくれる
ことだってあります。そこから新しい切り口が見つかることだって少なくありません。
逆に間違った解釈だからと、悪意あるコメントを貰うことはほぼありません。作者が意図
していなかったとしても、別に誰が困るわけでもありません。感想が丸被りでも気にせず
自分の言葉で上げればいい。気になるなら被り先にコメント(投票)すれば文句も出ない
でしょう。
お金を取っているなら責任が生じますし、学会等での不確かな考察はもっての外です。
けど「須らく考察・批評は厳正であるべきだ」という風潮には待ったをかけたい。よく
2chで「便所の落書き」扱いを受ける批評空間ですが、落書きには落書きのいいところ、
建設的な楽しみ方ってのもあります。それは最大限利用されるべきだと思うのです。
結果自分が満足できるのであれば、自論を振り回そうと好き勝手に書き手を解釈
しようと、何でもアリでいいんじゃないかなと。そんな風にSekさんの仰られる
「個性・作家性を見ること」を(状況が限定的ではありますが)別アプローチからも
同意したい次第です。...できてますかね?w
同時にフリーダムなだけにより節制が必要であるとも「個人的には」考えます。先の
『かみまほ』感想だってファンからすれば不快な代物なわけで、そこは低得点をつける
ことで読まない選択肢を渡したつもりです。
また『紙の上の魔法使い』は欠点以上の素晴らしい長所のある作品です。所感では
さんざ貶してはいますが、シナリオ・主題・作品構成・トリック・踏み台前提のキャラ
メイキングは一級品といって差し支えありません。グラフィック面も背景は綺麗に、
ヒロインも可愛らしく描かれていました。
そういった面を批判のテンションを落とさず評することが私の「責任」でしたが、
拙筆もさることながら自身の負感情が冷静な判断を拒んでしまった面がありまして。
結果上辺っ面でしか好評価できなかったのは落ち度ですね。「負感情を持った方への
再評価の薦め」というもう半分の目的は成せませんでした。以後の課題です。
『マイくろ』にしても同様です。前回コメントで述べたとおり、しばもーガチ切れ
シーンの感情を切り分けられていないのに、筆者へ不快感を寄せてしまったのは私の
落ち度です。そこは「表裏一体だよね」では済まさず、Sekさんからご教示いただいた
訓を元に見方を変える努力だけでもしたいところ。キャラから目を離す読み方を、
それこそジャンルSFあたりから学ばないとですね。
楽しむのは結構ですが、虎渓三笑のち周りに不快を与えたり、自らの不明に気付け
ないのは望むところではありません。その辺は常に意識したいところです。
ただ「節制」に関しては他者に奨励はしないしできません。倫理の押し付けや道徳で
事の是非を断じるのもナンセンスなので。あくまで個人的には、です。
ともあれ曲解誤解を恐れて避けちゃうのは勿体ないですよね。Sekさんの仰られる
ようにそこから真意に近づけることも多いですし、個性・作家性の追求欲も満たせる。
何より楽しい。しばもー激昂シーンはその辺を満たせるシーンだったから、嫌悪感を
むき出しにしながらも想像をより巡らせてしまえたわけで。『マイくろ』の名前を
出した身としては共感いただけたことに喜び半分、安堵半分です。
そして改めて、新しい切り口をご教示いただけたことに再三ではありますが御礼をば。
特に『マイくろ』は胸糞ゲーで切り捨てられがち。向き合えて貰えたことにテンションが
上がり「中身なくてもいいからとりあえずお礼伝えとけ!」で書いたのが先のスカスカ
コメントです。そんな勢いで事を運ぶ身ではありますが、今後もお付き合いいただければ
幸いであります。
◆余談
『こころナビ』は無粋を意識しつつもあんな感想に。なんもかんも言葉にしたがるのも
なーと思いつつやっちまいました。ただ『幻月のパンドオラ』にも同様のテーマが通底
していたのに気づけたのは収穫でした。真姫ちゃんの「いいこと、みっけ」はこれだった
のかーと。再プで改めて向き合いたいところ。
『さくらにかげつ』は欠点の多さこそ『マイくろ』と似てますが、中身は正反対で
かなりの薄味ですね。少なくとも後ろから刺されるようなことはないw
妙か不手際かはやはり十人十色でしょうが、細く儚い波長を好む私にはありがたい
作品でした。
一品もの、という点では『ポケットに恋をつめて』が印象的です。揺れ動くバナーが
妙ちきりんなエロゲですが中身も一風変わってまして、あの珍妙さは一見の価値あり
かなと。E-moteよろしく動く立ち絵などクセも強めで無理強いはできませんが...と
新たな虎ばさみを仕掛けた所で本日はお暇いたします。
ではではー。
干物みたいに潤いがないキャラ描写。けれどよく噛めばシナリオに味があるTS作品です。以前から百合川真冬の姿だけ目にして可愛いなぁと思っていたわたしは、背後から刺されました。 → 長文感想(13296)(ネタバレ注意)(6)
新着感想のタイトル名を見ていつも以上に驚きました。というか「このエロゲを手に
取らせてしまった感」にビビりました。所謂鬱ゲーのようなカタルシスが得られる
わけでなく、TSエロ的な旨みもほとんどなし。そしてつまらない以上に嫌悪を突き
つけられる本作をプレイさせてしまい誠に申し訳ない...!
ということで猛虎落地勢(TSモノなので)
ご無沙汰しております。amagiです。
申し訳ないと思いつつ、Sekさんにマイくろをプレイいただけたのは恐悦至極でも
あり。ノベルゲー(含エロゲ)で唯一TS要素をシナリオ主題として用いた本作を
どのように読み解かれるのか興味津々でしたので。実際様々な切り口を提示いただけて
感謝するばかりです。ありがとうございました。
それにご感想でも述べられている通り、テーマの狙いはシャープで欠点ばかりの
作品ではありません。そこに多少なり何か得るものがあったのであれば、マイくろの
名前を出した身としては之幸いであります。
以下所感です。(御礼中心で中身なくてスミマセン)
◆しばもーが百合川に掴みかかるシーンの分析
プレイ中は様々な不快感が一挙に押し寄せてきて、感情の出所を特定しきれません
でした。そこを一つ一つ切り分けていただけたのはありがたい限りです。特に「凛と
しばもーの個性を好きになれないからこそ、薄気味悪さが際立つ」という指摘には
合点でした。あのヒロイン(特に凛)に泥を塗りたくる個別にも意味があったのだなと。
どうにも私、シナリオにキャラが踏み台にされる物語のどこかに地雷があるようで、
嫌悪の対象はライターへと向いていた記憶があります。しかし『紙の上の魔法使い』
との類似性を冒頭に提示されていて、あぁそういうことだったのかなと。自身の苦手と
シナリオの間に明確なパーテーションを置くことができました。改めて御礼をば。
◆心の均一化
ここに優真の聖人君主キャラがひっかかるのか!と目から鱗でした。百合川との
同一性にヒロイン達の自罰願望、なるほど納得でした。プレイヤーの姿にまで踏み込む
見解も興味深いです。主人公と読み手の同一性ってエロゲあるあるお題の1つですから。
そこへメタ的に切り込んでいるのだとしたら脱帽です。
同時にどこまで計算しているのかはわからないなとも。以前Skyfish談義でも似た
ような話が挙がりましたが、今回も同様ですね。手落ち・欠点があまりにも多くて
本当にそこまで狙っていたのか判断がつかない、というのが本音です。
ただシナリオの後ろにいる人物、原作の田中ロミオ氏までをスコープに入れるなら
狙っていたとしても納得です。氏の物語は内の闇を暴く一面がありますので。
ライターの神堂劾氏はツイッターで「原作というか元プロットは参考程度にしかせずに」
とおっしゃっていますが、どこまで踏み込んだのかは不明です。
参考URL(棘まとめです。)
http://togetter.com/li/9034
◆沢口さん
確かに可愛かったなぁ。普通のエロゲな雰囲気で実家みたいな安心感がありました。
ライターの神堂劾氏はこっち系のが得意そうなんですよね。
『私が精液中毒なのはお前のせいだ! ~お嬢様は僕の××なしにはいられない~』
とか良くできたツンデレ系イチャラブでお世話になりましたし(聞いてない
全体的には恋を題材にした重めの物語ですが最終ルートだけはお伽噺。急な路線変更も含めシナリオが無理を押し通すケースも少なくありません。細かいことは気にせず流れに身を任せ、秀麗なグラと合わせて楽しむ作品です。 → 長文感想(3766)(ネタバレ注意)(2)
(以下ネタバレ含みますので未プレイの方はご注意ください)
◆聖人君主化
恵唯奈を見殺してしまい、そんな自分が幸せになってはいけない、と欲を持たず生きて
きたのが巴です。つまり彼は『彼女』の生死に関わらず俗っぽい欲は持っていません。
そこにアイネの正体がわかり、再び寄り添えたことで巴の自罰は軽減されますが、そこ
からも『彼女』とどうしたいという、やはり俗っぽい欲は見受けられませんでした。
なので聖人君主化したというよりは、元より無欲だった巴の自罰的な一面が消えて
無欲な彼がそのまま表面化した、と読み取ったとお考えいただければ。その辺ひっくる
めて「聖人君主化」と一言に収めたので、aburaruさんのおっしゃる「長年空を覆って
いた雲が晴れた爽やかな気分」という巴の心情には全くに同意です。
◆最後の自己犠牲
『彼女』の件を知った後の巴は、絶対に悲しまなかったのですよね。アイネと再び
離れ離れになるとわかっても、顔色一つ変えずにアイネへ微笑みかけたり。もちろん
やせ我慢は完全否定できませんが、それでも矢をつがえた巴は個人の幸せではなく、
幼い頃『彼女』と共に願ったみんなの、地球の幸せだけを願っていたように私には
見えました。
とはいえあれだけ自罰していた彼ですから、『彼女』と寄り添える未来を常に抱いて
いても全く不思議ではありません。その辺は読み手の捉え方一つ、といったところ
でしょうか。
「巴を聖人のように感じる気持ちもわかる」とおっしゃっていただけたように、私も
aburaruさんの意識される彼の「欲」にも共感する次第です。いずれにしても、
寂しさは残るものの気持ちのいい終わり方ですからね。どっちもアリかな、なんて
ずるいことを思っちゃったりしました。
地に足の着いた、とても普通な恋愛模様を綴った物語。日常系エロゲレベルの問題も発生せず進む恋愛模様は、眩しすぎない現実的な青春だからこそプレイヤーによりリアルな憧れを抱かせます。ありきたりなようで、その実オリジナリティ溢れる良キャラゲーですね。なおかぐや姫の設定はほとんど話に絡みません。題材詐欺です。 → 長文感想(4420)(ネタバレ注意)(2)
面白かったです!セールスポイントが本当に地味なエロゲなので、推しをいただけ
なかったら間違いなくスルーしていたと思います。ちょっと自分では掘り当てられる
気がしないですね。dovさんの対キャラゲー萌えゲー用アンテナの精度には感服する
ばかりです。そのアンテナくださいw
さてご依頼いただいた件ですが、直感的に感想を連ねるタイプなのでいざ説明となると
難しいですね。ホントに脳みそへケーブルぶっ刺せたら楽なのですけど。妙にまわり
くどく偉そうな説明になってしまいましたが何卒ご容赦をば。
私はノベルゲーに一体感を求める傾向にあります。作品の主題に対し、文・絵・音を
ベースとした各要素が主題を的確にフォローしているか。引き立てているか。その辺を
最も重視しています。
例えばレイルソフトの作品群であれば主役は文章とシナリオ。であれば秀麗なテキストを
楽しませるために、絵や音が単語や文章表現を引き立てているか。前に出すぎていないか、
文章の至らない点を幇助できているか。そのように見ています。
本題である声も例外ではなく、技量や声質自体よりそれらがキャラクターや作風に
マッチングしているか、シナリオや個性を引き出せているかという点に着目します。
なので「お気に入りの声優さんだから」という評価は絶対にしませんし、声を入れない
という選択も一つの表現だと考えます。
あとこれは自戒に近いのですが、インパクトある演技ばかりを見がちでさりげない
上手さを思わせる表現に疎いです。何気ない一言に的確な表情を仕込む声当て、とでも
いいますか。代表的な方を挙げるとかわしまりのさんとか。ベテランなだけあって、
その辺とても上手いですよね。その辺も拾っていければいいなと、最近は意識して
いたりします。
意識しているとしたらこんなところでしょうか。あまり大したことはしていませんが、
何がしか参考になれば之幸いであります。
次に「声優の演技という観点で見たオススメゲーム」ですが・・・これdovさんの好みに
ストライクしないヤツばっかりだ!萌えゲーキャラゲーで声優さんの貢献度が高い
作品って思いの外ないのですよね。一応列記しておきますが、興味あるのだけ拾って
いただければと。なお声優さんのお名前は敬称略です。
◆『らくえん~あいかわらずなぼく。の場合~』(金田まひる)
私の最も好きなエロゲにして声関連でも最高のシーンを持つ作品です。声優志望の
ヒロインが「レイプされて殺される少女A」役で収録を行うシーンがありまして、
SE・無音・ノイズ・声の全てが完璧な仕事をした傑作場面でした。のちの関連イベも
至高。いわゆる成長系シナリオなのですが、音が申し分ない仕事をした結果最高の
ワンシーンを作り上げています。未だ感想もまともに書けていない状態ですので
「凄かった!」感だけでも伝われば。伝われ。
◆『信天翁航海録』(高槻つばさ)
高槻さんの特徴はその通りのいい声にあります。透き通っていて、なのに腹にズンと
来るような存在感を併せ持つといいますか。その長所がもっとも現れたのが本作トゥルー
ルートのクライマックス。朗々と謳われるセリフの数々は、希氏のテキストや秀麗な
背景と合わさり震え立つほどのインパクトでした。声に関しては前述の『らくえん』に
並び立つことのできる唯一の作品です。テキストがレイルの例のアレなので、オススメは
しづらいのですけどね。
◆『パコられ』(桃谷みなみ(現:今谷皆美))
この同ソをプレイして印象的な声優さんとして挙げない方はいらっしゃらないでしょう。
作品を声優が食った上で名作へと押し上げてしまった稀有な例ですね。文やシナリオ、
グラなども良作レベルなのですが、今谷さんの圧倒的な演技が絶望やら後悔やらを
数十倍にしてブン投げてくるため、実にハートフルボッコな内容となっちゃってます。
声だけでいいエロゲを作るとはなぁ、と驚嘆させられました。
◆『Love Sweets』(真宮ゆず)
ドコドナの翼が空気をあえて読まない押せ押せキャラなら、『Love Sweets』の櫛無は
空気を読みバランスを考えられる元気キャラです。ワーキャー属性なのに煩さを感じ
させないその絶妙な演技はお見事の一言。こちらを先にプレイしていたため、翼役が
真宮さんと知った時はその上手さにすぐ合点がいきました。元気系ヒロイン役として
追ってみたい声優さんです。
◆『フェアリーテイル・レクイエム』(萌花ちょこ)
私的な2015年の発掘声優さん。アリスの不思議ちゃん属性だけでなく、恐怖や絶望の
表情から穏やかな声色までキャラ像を壊すことなく魅力だけを肉付けできた素晴らしい
演技でした。『この大空に、翼をひろげて』のあげは役でも上手いなーとは思っていた
のですが、ここまでとは。こちらもまた追ってみたい声優さんですね。
時間モノならではの純愛物語やカタルシスを期待すればガッカリすること間違いなし。作品構成もアクロバティックで、共通・個別のお約束に馴染んだエロゲプレイヤーに酷く不親切ですが、「純愛・浮気両立の正当化」という作品主旨は十二分に書き通せており、濃厚多彩なエロシーンの効果も相まって、本妻と愛人を都合よく入れ替えながらも罪悪感薄く堪能できるエロゲに仕上げられています。スタンダードで良質な萌えゲーをご所望の方は要回避。その作品だから楽しめる、オンリーワンの萌えゲーをお求めの方にこそオススメしたい異端作です。ただ予備知識として、真っ当なタイムリープ・平行世界モノを最低1作品頭に入れておくといいかも。タイムラインの整理が容易になり、よりスムーズになるので。 → 長文感想(5428)(ネタバレ注意)(10)
自分も一緒だなーなんて思ってしまったり。それはともかく秋ちゃん可愛(ry
>dovさん
失礼しました。確かに酷い振りですね・・・申し訳ないです。
「ここ」とはSekさんの1回目のコメントにある
>昼メロを喜ぶ層におそらくこのプロットが受けないだろうことと同様に、(わたしのような)テンプレ好みのユーザーがこの作品を正しく受け取れなかったのは、「設定を用意して、言い訳して、ここまで妥協した」からこそ、一般的な意味での浮気でなく新境地のファンタジーな性癖になっていたからこそ、より理解し難かったのではないでしょうか?
のことです。「設定を用意して、言い訳して、ここまで妥協した」というのが私の発言では
なかったのでお願いした次第です。上記に対し私が背徳感云々とリプライはしましたが、
自身の発言に対する回答ではなく「新しい背徳感」に対しての返答だったため「リプライの
それは話が転がった結果」と余計な事を書いてしまいました。
それと諸感想をお褒めいただき光栄ではありますが、スタンスというかポリシー的な
ものはなくて、基本的に思ったこと書き殴ってるだけですので、内容に統一性はなく
グダグダです。ホントはしにきすのような感想をいつも書けると幸せなんですけどねー。
時間モノならではの純愛物語やカタルシスを期待すればガッカリすること間違いなし。作品構成もアクロバティックで、共通・個別のお約束に馴染んだエロゲプレイヤーに酷く不親切ですが、「純愛・浮気両立の正当化」という作品主旨は十二分に書き通せており、濃厚多彩なエロシーンの効果も相まって、本妻と愛人を都合よく入れ替えながらも罪悪感薄く堪能できるエロゲに仕上げられています。スタンダードで良質な萌えゲーをご所望の方は要回避。その作品だから楽しめる、オンリーワンの萌えゲーをお求めの方にこそオススメしたい異端作です。ただ予備知識として、真っ当なタイムリープ・平行世界モノを最低1作品頭に入れておくといいかも。タイムラインの整理が容易になり、よりスムーズになるので。 → 長文感想(5428)(ネタバレ注意)(10)
まつりちゃんが台無しすぎるw だが布教できたのならお礼参りされても本望と
いうもの!
TSの妙が味わえる良シナリオ、となるとやっぱXCA2ですねー。特にサユリルートは
エロを取っ払っても面白かったですし、お話だけで高得点を叩き出した数少ないTS
エロゲです。委員長シナリオさえアレじゃなければなぁ・・・。
かいわれ(マイくろ)は決してオススメはできませんが、7000字近くあらすじと感想を
書き殴るぐらいの何かは間違いなくありました、とだけ。
では本題の方に。
まず視差のみを変えたキス恋評を記していただいたことに感謝を。そして序文に付け加える
だけで十分レビューとなる代物を、拙文へのリプライとして書いていただいたこと、真に
恐縮です。ありがとうございました。一般的な目線からの作品評として的確なご指摘かと
思います。
特に「どこまでコントロールされたものなのかはけっこう怪しくて」には正にその通りで、
狙ったのか偶然できたのかわかりづらいのがSkyfishの困ったとこ。瑠璃歌やはるとま2ndの
千鶴シナリオなどに見られる拙さは、浮気並行世界のギミックや小枝子・こるんシナリオの
表裏性などに疑問を抱かせる一因となっています。
他にもご指摘のあった「エロゲとして中途半端なポジション」「整然としすぎたテキスト」
「浅いギミック・設定」「ナチュラルに破綻した倫理観」といった、作品の方向性を惑わす
ブランド指向が読み手に無難な萌えゲー抜きゲーとして扱うことを誘ってしまっている。
結果作品の本当を理解してもらえない。仮に理解しても製作陣の狙いなのか判断しかねる
から評価もしづらい。
世間から見れば本感想で長所と述べた部分は、多数意見では短所でしかない。
正鵠を射たご指摘ですし、実は同意です。
だのにこのような感想を書き殴ったのは、キス恋の真実とその面白さを伝えたかったのと
同時に、私が積極的な解釈を要求する作品をこの上なく好むから、という酷く自分善がりな
理由だったりします。
兎角丁寧で親切な作品が多いのがエロゲというメディアで、起因が読み手か作り手かは
さて知らず、読みやすい一方で10のうち2も語り漏らせば欠落との謗りを受ける、非常に
厳しい業界です。そんな中にちらほらと点在する、全てを語らずとも骨格を成している
作品や、あるいは十分な想像の余地を与えてくれる物語。そういうのがこの上なく好物
なんですよね。
例えばすば日々は難しいといわれますが、その実10のうち9は説明しきれていて、残りの1も
そのほとんどを想像の余地として扱うよう誘導している作品で、非常に完成度は高いです。
対してsense offを例に挙げるとエロゲとしては欠落だらけで、表だけなぞれば説明不足
にしか見えません。しかし軽く深読みし改めて俯瞰すると、精巧な盆栽あるいはハイレベルな
ジェンガかといわんばかりのバランスが見て取れて、そこから更に切り込む角度を変えたり、
他者の意見を参考にすることで、また新しい面白さを見つけることすらある。
どちらがいい悪いではなく、どこまで手を引っ張って貰いたいかという話で、私とSekさんの
意見の温度差はそこなのかなと、そう思った今日この頃であります。
凄まじく脱線しますが、この長所だか欠点だかよく判らん色合いは、2000年前後のライアー
ソフトに通じるところがあります。
例えば行殺新撰組。表向きはキンノーバトルやらクソ難しいクイズやらでイラつくバカゲー
ですが、よくよく関係書物や史実・題材物語と照らし合わせると、新撰組が大好きな人が
作ったんだなぁというのがよくわかる。元LOGINの大澤良貴氏がどこぞの書籍に載せた
「大作家様の書いた新撰組小説よりよっぽど出来がいい」的な発言に当時は爆笑したもの
ですが、実際そう言わしめるだけのクオリティを誇る作品です。
でも進めるのが超面倒だしバカゲーすぎるし相変わらずバグ多いし、何よりライアーだから
そんなとこに大半のプレイヤーは目もくれない。この煙幕が張られすぎて本気見えにくい感。
うん、やっぱり似てます。
そして近年は良さと大衆性のバランスが取れてきているのも一緒・・・かもしれません。
ちょっと自信ないんですが、それでも屋上の百合霊さんからは、サフィズムの舷窓の良さは
そのままに、アクを薄めてとっつきやすくした名作の貫禄を感じましたし、Skyfishに
したってキミソラは見た目どおりの萌えキャラゲーだけど、ちょっと深く読み込むだけで
萌えゲーらしからぬシビアさや冷淡さが見て取れる。そんなライアーの作品は肌に合う合わない
別としても姿勢が嬉しいブランドですし、肌の合うことが多いSkyfishは多大な欠点に
目を瞑ってでも長所を褒めて広めたい。キス恋の感想はそんな理由がやはり一因だったり
しました。
ってまたどーでもいい話してますねスミマセン。残る点についてもリプライをば
◆浮気について
私の所感としては感想に述べたとおり「可愛い正妻を持ちながらつまみ食い的な浮気が
できて、なおかず罪悪感を感じることなく楽しめるエロゲ」であり、リプライのそれは
話が転がった結果、と見ていただければ幸いです。ここについてはdovさんのご意見を
お伺いしたいところ。
ただ普通の浮気とは違うよなーコレ的なのは感じていて、ゆえにファンタジー性癖か
否かをリプライでは悩みました。「ファンタジー性癖だから理解しづらかったのでは?」
というご指摘には首肯です。
◆ギミックについて
タイムリープをネタに浮気を書き、サトリ病をギミックに薄氷の上の幸せを書いた点に
おいて、サトリ病もまたメインではなく、主役を立てる副次要素だったのでは、というのが
私の解釈ですね。
それらを主役に立てた作品であれば稚拙ですが、作品内での役どころとしては十分。
原理を単純明快にしたのはわかりやすさを求めるのと同時に、主役とならないための
抑制でもあると思っています。とはいえ前述の通り狙ってやったのかは結構微妙なところ
ですがw
とまれ主役の場合はオッカムの剃刃による稚拙化は避けてもらいたいところですね。
「緻密かつ明瞭な時空考察」はタイムリープの醍醐味でありますからして。
時間モノならではの純愛物語やカタルシスを期待すればガッカリすること間違いなし。作品構成もアクロバティックで、共通・個別のお約束に馴染んだエロゲプレイヤーに酷く不親切ですが、「純愛・浮気両立の正当化」という作品主旨は十二分に書き通せており、濃厚多彩なエロシーンの効果も相まって、本妻と愛人を都合よく入れ替えながらも罪悪感薄く堪能できるエロゲに仕上げられています。スタンダードで良質な萌えゲーをご所望の方は要回避。その作品だから楽しめる、オンリーワンの萌えゲーをお求めの方にこそオススメしたい異端作です。ただ予備知識として、真っ当なタイムリープ・平行世界モノを最低1作品頭に入れておくといいかも。タイムラインの整理が容易になり、よりスムーズになるので。 → 長文感想(5428)(ネタバレ注意)(10)
ない回答しか出来ず、申し訳ないかぎりです。
2.タイムリープ系としての良し悪し
>>タイムリープ作品におけるプライマルニーズは「時を越えた悠久の愛」
> というのは「ん? そうかな?」と思ってしまいました。私自身そういう作品を望んでおらずプレイもしてないので偉そうなことは言えませんが、その方向性に訴求する作品って需要があまりなく、既に天然記念物となったような。
いわれてレガシーな視点だったこと、気付かされました。イメージとしてYU-NOや
ループ系ではないけどギャルゲー名作「久遠の絆」があったものでして。これだから
オッサンは困りモノですね・・・嗜好が古すぎるw
3.背徳感について
X Change Alternative2の件はキモくてゴメンなさいと同時に、ここにdovさんの仰られる
>ちょっとこれはあまりにも目を瞑らなければならない部分が多すぎると思った時、私達はその作品に「低俗」との印象を抱くのでしょう。
を意識しています。生理的嫌悪か、許容できないフィクションかの差異はありますが。
世間が嫌悪・低俗の念を抱くところに背徳感は生じ、その嗜好を追求することがいわゆる
「変態」だと思っているので。ってひどく当たり前の事いってますねゴメンナサイ。
4. 破戒・萌えグラという名のヴェール
これ本当に自分語りなのでレスをいただいてしまったこと自体申し訳ないというか
恐縮です。挙げたエロゲはオススメというより「萌えグラでこんなの発掘したのぜ!
こういうのを探してるのぜ!」な自己満と目的再確認ですのでスルーいただけると・・・。
特にマジチャはエロが唯一致命的な欠点ですのでブン投げちゃってください。キャラの
心情方面に秀でたエロゲではありませんし。
絶対姉貴ぐらいですね、オススメできそうなのは。実姉ひかりはもちろん、あざとい
ボクっ娘・かほるこも個別は意外な方向で魅せてくれたので。長いけどw
1.『ドコのドナタの感情経路』の何が良かったのか
ありがとうございます!
気にはなっていたもののエロスケ評価の低さに躊躇っていたところ、90点にポンと
放り込まれてずーっと意識していたもので。dovさんの長文も魔女こい以来久しぶりに
読めたのも嬉しかったです。重ねて感謝であります。
さて内容ですが、あーコレ外枠はすっごい好みのタイプです。地に足のついた地味で
穏やかな恋愛作品、ずっと捜し求めているので。この手の作品は穏やかさを意識しすぎて
冗長になったり満足感に欠けるきらいがあるから、そこを私の感覚でクリアしているか
否かが焦点になりそうです。プレイ時間の短さからテンポはクリアしてそうなので、後は
満足感でしょうか。(逆に『アオリオ』は主人公一味にイラっときそうな予感がするw)
にしても
>「千年越しの恋心」などとゲームは謳っていますが、実はこれ、ほぼマーケティング用の文句でしかありません。
またその手の商法なのか!つい先週新婚イチャラブゲーに騙されたばかりなのに・・・!
特色付けないと売れない現状なのでしょうけど、経験値の少ない私にはカムフラージュを
見破るだけの嗅覚がなく、なかなか手を出しづらい。なのでこうしてご助言いただけるのは
ありがたい限りです。
長編積みゲーや『箱庭ロジック』が待っているのですぐとはいきませんが、機を見て
凸ってみたいと思います。改めて、ありがとうございました!
時間モノならではの純愛物語やカタルシスを期待すればガッカリすること間違いなし。作品構成もアクロバティックで、共通・個別のお約束に馴染んだエロゲプレイヤーに酷く不親切ですが、「純愛・浮気両立の正当化」という作品主旨は十二分に書き通せており、濃厚多彩なエロシーンの効果も相まって、本妻と愛人を都合よく入れ替えながらも罪悪感薄く堪能できるエロゲに仕上げられています。スタンダードで良質な萌えゲーをご所望の方は要回避。その作品だから楽しめる、オンリーワンの萌えゲーをお求めの方にこそオススメしたい異端作です。ただ予備知識として、真っ当なタイムリープ・平行世界モノを最低1作品頭に入れておくといいかも。タイムラインの整理が容易になり、よりスムーズになるので。 → 長文感想(5428)(ネタバレ注意)(10)
スッカスカ。こんばんはamagiです。いつもながらの投票およびコメント、ありがとう
ございます。思い入れと偏見で好き勝手に書けた久しぶりの感想だったので、合いの手を
いただけたのは望外の喜びです。
それと本題に入る前に1つお願いが。
「ドコのドナタの感情経路」の何が良かったのか、私、気になります!
一言でいいので教えていただければ之幸いです。
◆タイムリープ系としての良し悪し
私の所感としては本文の尾で述べた通り「設定の浅さが適度」だと認識しています。
時間跳躍の要素は新婚生活純愛モノと異なり、設定自体がネタバレにならないよう
隠されています。加えてメインコンテンツは純愛・浮気の両立。なれば本作における
タイムリープ要素は、主役を立てるための副次要素である、と解釈しています。
では副次要素としての評価はというと、dovさんのご意見に全くの同意です。文系レベルでの
情報整理・提示がしっかりなされていたと思います。
指摘をするとしたら、有海より提供される胡蝶やシュレディンガーの説明は、メディアを
問わず他の時間系作品の解釈に頼っている節がありました。0からの説明ではなく、
他作品である程度知識を身につけていることを前提としており、お初の方に少々優しくない。
ゆえに一言感想で予備知識の準備を推奨しました。
しかしエロスケ内の諸感想を見る限りでも、さも主題がタイムリープ要素であるかの
ごとく語られています。読み解けなかった方の感想ですので致し方なくはありますが、
であればまずは時間ネタを主とした際の評価を提示すべきかなと考えたわけで。
タイムリープ作品におけるプライマルニーズは「時を越えた悠久の愛」あるいは
「緻密かつ明瞭な時空考察と、それを用いた物語上でのカタルシス」です。
果たしてキス恋がそのいずれかを満たしていたか?といわれれば答えはNOでしょう。
郁と乙姫の恋は時空要素に大きく依ったものではありませんし、後者に至っては既に
dovさんが仰られております。「設定SUGEEEEE!」的な外連味が皆無なのです。
つまり本作のタイムリープ要素は、メインとしての面白みはないが、脇役として主役を
立てる役割は十二分に果たせている、ということになります。それを端的に「設定の
浅さが適度」と述べた次第です。
にしてもタイムリープ・ループネタの不文律ってのもやたらに強固ですよね。
エロゲギャルゲの場合は大体YU-NOやC†C、シュタゲあたりのせいなんでしょうけど。
◆背徳感について
といっても、私の求める背徳感はフィクション・非萌えゲー・陵辱に拠っていますし、
「無茶振りみたいな質問」と仰られているように、既にdovさんの中でも同様の回答は
出ている予感がします。あまり参考にはなりませんが、自分への再確認も兼ねて文に
したためてみます。
まず前提条件として、現代日本に沿った現実路線のみなのか?ファンタジーや昔話は
OKなのか?
プレイ一覧からすると、おそらくNGなのでしょう。OKなら身分違いの恋なんて容易に
成立するのですが。同じ理由でファンタジー性癖もNGと。X Change Alternative2の
巌ルートとか背徳感が凄まじいのですけれど。
となると現実路線ですが、やはりパターンは限られてしまいますね。キス恋はファンタジー
ながら浮気がお題なので、こちらの解釈でいいのかな?と勝手に思っていたり。
まず「妹」「ロリ」の2パターンと仰られていますが、妹をより広く捉えると「近親相姦」
になるのかなと。親子や姉弟でも同様の背徳感は得られますので。義姉なら「Crescendo」
が有名ですし、実姉ですとマイナーですが「究極魔法少女 絶対☆姉貴」なんて良かった
です。妹派の私が一発で転がりましたので。グラが微妙で道中も微妙で長いけどw
ただ結局は性癖次第ってことになっちゃいますね。姉やカーチャンに萌えられなければ
NGで、寝取りも行為に禁忌を抱けばそれでアウトですし。
一方で浮気方面ですと逆に寝取りとか。純愛で背徳感を味わいつつも、というベクトルには
可能性を感じます。まだ領分ではないため具体的な作品はわからないのですが。
浮気そのものに目を向けると、昼ドラレベルの背徳感が味わえる純愛エロゲは、こちらも
絵柄を限定しなければありそう。ただ萌えゲーで、となるとやはり厳しいかも。
残るは既存ジャンルの可能性ですが、dovさん基準ですとおそらく身分違いの恋や妹で
さくらむすびを越えるエロゲは早々出ないでしょう。(KanonやS=R再来の可能性よりは
高いでしょうが、新島作品の傑作が出る確率よりは低そうな。トノイケさん、Gardenの
お詫びエロゲもまだでしたよね?w)キス恋レベルなら運がよければ可能性もありそう
ですが。
となると残るロリに可能性を見出すしかないわけですが、仰るとおり既に魔改造な
ジャンルですのでやはり望み薄。とはいえ可能性は一番高いかなと。需要も変わらず
高いですし。
結論。フィクション方面への新規開拓 or 今までどおり座して待つ!
・・・・・・やはり微妙すぎる結論だw
でも寝取り方面の開拓は可能性がありそうな。これだけのエロゲが出ているわけで、
萌えグラで罪悪感を覚えつつ未開通ヒロインを寝取っちゃう作品は探せばありそうな
気がします。
◆破戒・萌えグラという名のヴェール
最後にSekさんからいただいた投票感想にフックした部分があったので自分語りをば。
勝手にグダグダ述べてるだけですので流し読みするかスルーしてやってください。
さて、dovさんよりいただいたコメントに
>なぜだ! なぜこの方向性のエロゲが勢力圏を獲得できなかった! レッツ背徳!(意味違
とありますが、これは本作に限っていえば「萌えゲーグラだからさ」と3倍野郎よろしく
答える他ありませんw
感想本文の繰り返しになりますが、キス恋購入者の大半はテンプレ萌えゲーを期待して
いたわけで、そこへ不意打ちを食らえばそりゃ腹も立ちますよね。
加えて萌えゲーグラだからこそテンプレを想定した節もまたあると思います。
ただ本作のような外見が原因で本当を埋められてしまった萌えゲーを掘り当てた時の
高揚感や満足感は殊更高く、私が萌えゲーを漁る原因のひとつだったりします。他にも
まだまだあると思うんですよね。萌えゲーとして破戒し埋もれてしまった作品って。
近年ですとMagical Charming!なんてその典型かと思われます。Lump of Sugarのエロゲ
ですし不人気でこそありませんが、その萌えゲーとした絵柄とブランドイメージが、
本質であるゲームとしての魅力を伝えてきれていない作品です。下手なAVGなんかより
よっぽど面白いですよ、コレ。
グラでなくともお約束を破り埋められてしまった作品も多々あります。
例えばキサラギGOLD★STAR。ナツユメの期待を裏切り、新島氏からも目を背けられて
しまった結果信者からも駄作の印を押されていますが、本作ほど奥深くバランスよく、
かつ萌えゲーとしても上質な作品も滅多にありません。感想ではその素晴らしさを
文にできず、あいまいな表現で逃げてしまいましたけど。あれでもリテイク3回です。
フラシャの「かいわれっ!」もまた、不文律を守らず消えていった作品ですね。
私はリメイクの「マイくろ」からプレイしましたが、TSモノ・エロゲとして基本である
エロ要素をないがしろにした結果ポイチョされた作品で、内容の独自性はTSとしてはおろか
シナリオゲーとしても随一。人物描写も独特で、彼らに覚える気持ち悪さ・不快感は
田中ロミオ氏の加奈・家族計画・C†Cに通ずるものがあります。説教臭さと至らなさから
点数こそ低いですが、プレイしてよかったと思える作品のひとつです。
破戒したゆえ、萌えグラゆえ埋もれてしまった作品は多数あれど、こと萌えゲーは
輩出量の多さからしてもその傾向が強いように思えるのです。浮気NG非処女NGなど何かに
つけて厳しい世界ですからね。そうしてできた萌えの山から別用途にリサイクルできる
作品を掘り当てる面白さ。それが萌えゲーキャラゲーをプレイする原動力になっています。
つっても純粋におにゃのことイチャイチャするエロゲも大好きですけどねっ!
最近ですと月石のLove Sweetsがクリーンヒットしたのですが、SMEEのエロゲが傾向
近いよーと教わりらぶでれ-しょん!をプレイするも「アレ、何か違うぞ?」と違和感が。
そして今手元にあるのはラブラブル。こちらの可能性もどんどん追っていきたい
ですね。
萌えゲー然とした外見にそぐわない変態エロと間口の広さを持つ作品。自らの理想に忠実なヒロイン達が印象的でした。普段はキャラゲー萌えゲーが主食だけど、ちょっと変態を体験してみたい!という方には迷うことなくオススメできるエロゲです。 → 長文感想(2249)(ネタバレ注意)(2)
こんばんは、いつもながらコメントをありがとうございます。
羊の箱舟の件もですが、読み解けていない作品にヒントをいただけて嬉しい限りです。
まず橘花についてですが、やっぱそうなっちゃうんですかね。「フナムシかぁ・・・」
って気持ちが抑えられない。あまりにもショボすぎる!w
でもそれなら合点は行くんですよね。幼いなりに本気だったし、それは今でも
変わらない。でも前みたいに失恋して、痛い目を見るかもしれない。むしろその方が
可能性が高い。で、例のセリフに繋がっていくんでしょうね。
それと投票いただいたコメントですが、確かに主人公持ち上げすぎですねコレ。
「どっちもドングリの背比べだけど、先輩補正で少しだけ見えてるよーでもお猿さん
だよー」ぐらいのニュアンスにしたかったのですが、ヒロイン勢を軽く書きすぎて
しまったようで。私としても「どっこいどっこい」程度に見てました。
と、この場で弁明をば。蘭様モードを見てドン引きする徹っちゃん可愛いすぎるヘタレか。
橘花以外のヒロインや伏線も「こういうことなんかな?」的な部分の多かった作品なので、
絡みは大歓迎でございます。それ違うだろ!的なのがあれば容赦なく指摘くだされば幸いです。
ではー。
陰惨な陵辱描写。不幸極まりないキャラ個性。読み手の闇を暴き立てる訴え。その全てが「桃也みなみ」という要素を失うだけで一気に色褪せる。普通の作りで何のギミックもないのに、声が無いと成立しないという前代未聞の怪作です。かの名作「ファタモルガーナの館」の真逆を行く作りは、読み手ならぬ聴き手に新たなノベルゲーの一面を見せてくれるはず。鬱極まりない内容ゆえ人は選びますが、声に一家言ある方はぜひプレイを。長文感想はプレイ済みの方向けです。 → 長文感想(2672)(ネタバレ注意)(2)
私もプレイ後はご多聞に漏れず陰鬱な気持ちになったわけですが、他の小説や演劇、
ドラマ等でも同じぐらい凄惨な内容は知っています。なのに本作にここまで心を
抉られたのはなんでだろう?と考えた先にあったのが、桃也さんの声でした。
ゆえに感想で主格として取り上げた次第でして、コメントレスにて取り上げていただけた
ことは望外の喜びです。ありがとうございました。
yknk_moiさんが仰られている通り、エロゲならではの「声」であった点には私も同意です。
地の文やレイプ役のセリフ、グラフィックやBGMがそれぞれ役割をこなしていたからこその
味だと思っています。
ただ、いざ感想を書く際冷静になってみると、ご都合な部分が散見される事に気づきました。
物語とはいえ不幸を盛りすぎだろう、ドラスティックだろうと醒めてしまった。
プレイ直後にわだかまっていた後悔・自己嫌悪・後ろめたさが、思い返した時点では
「あぁ、物語なんだな」と思えてしまったんですね。(余談ですが、感想後半の醒めた
物言いはその辺が理由です。)
ならプレイ時に感じたあの生々しい衝撃はなんだったのか?と自問した結果が
「声」だったわけで、あぁこの作品は声が主役だったのか、作品を食ってしまったのかと。
そんな思いから垂れ流したのが上記感想だった、という次第です。
私も桃也さんを本格的に意識したのが「女体狂乱(爆ぜ乙女)」というぶっ飛びエロゲ
だったため、ずっしりミルクポット参加と聞いて購入を検討しているというか買う気満々
なのですが、場を支配する演技は出来るのかなーと期待していたりします。
パコられも女体狂乱も凄いんだけど、いずれもテンションはほぼ一定なんですよね。
なら1シーンの声だけでシナリオを象徴できるような、そんな声は作れるのかなと。
私のプレイ作品ですと「らくえん」の金田まひるさんや「信天翁航海録」の
高槻つばささんが魅せてくれた、一瞬で心をぐあっと鷲掴みするかのような声の業。
そんなのを期待したいなーとか。
まぁそんな演技のできる作品に当たらないとダメですし、今のままでも十分凄い方
なんですけどね。でもそれだけの力量はお持ちだと思っているので。
ってなんか返信のはずが気づけば桃也さん談義になっちゃってますね、スミマセン。
まずは教えていただいたずっしりミルクポットで、ぶっ飛びボイスをまた堪能したいと
思います。ありがとうございました!
ただただ有名どころばかりをプレイしてきたぬるぬる萌えゲーマーです。こちらの作品で、TS童貞……というかTS処女を散らしました。 → 長文感想(3957)(ネタバレ注意)(2)
かなー大穴でらくえん来ないかなー(トップページを見る)なん・・・だと・・・?」
まさかのTSエロゲレビュー。しかも自分の感想が原因とあっては、嬉しさ以上に
申し訳なさというか、ニッチ極まりないエロゲに1.6k払わせてしまいごめんなさいと
いいますか。せめて値段分は(色々な意味で)感じるモノがあったことを願う
ばかりであります。
完全に私見なのですが、TSを堪能するにあたりどちらの視点で臨むかは自身の
フェティシズム・パラフィリアに相談するのがベストと考えています。
(冒頭から否定調とか失礼にも程があるのですが、まずはご容赦ください。)
男性視点による堪能がプライマリニーズなのは事実ですが、だからと読み手が
妥協することはないわけで。
加えて冒頭のオナニーシーンは明らかに瑠伊(♀)視点による興奮を誘っています。
なればSekさんの感じたフェラシーンの「女性視点での抜きにくさ」は短所として
しまっても差し支えないかなと。
これがTSスキーの場合ですと「普段は聞かせて貰っているフェラ音を、自分がはしたない
音を出して、ゴックン音まで相手に聞かせている」シチュへの興奮が不満より先に立って
しまい、業が深いといいますか上級者といいますか単なる変態ですねごめんなさい。
といいつつ、本作はやっぱり瑠伊(♀)視点重視のエロゲかなーとは思ってたり。
すると「テキストが女性視点の冥利を盛り込んでいるのにもかかわらず、他要素を
美少女ゲームとして構成している」という欠点が露見しますが、この辺の事情は
imotaさんの感想レスにて述べましたので割愛を。
話変わって、ロープライスエロゲでも丁寧に読み込まれていることに驚かされました。
地の文とセリフのベクトルとジョイントはまさにおっしゃる通りで、だから読み手は
安心して桜花に身を任せられるし、瑠伊にシンクロできる。
イケメンボイスの嫌味なさと魅力にまで言及が届いていて、同じエロゲとはいえ
アウェーのジャンルでよくここまで、とシャッポを脱ぐばかりです。
これらロジカルに判りやすく説明されているのを見ると、やっぱりSekさんのレビューは
要所を上手く伝えるなぁと。プレイ関係上ひまなつとナツユメしか読めていませんが、
次回の感想も楽しみにしています。今回も素敵なレビューをありがとうございました。
(い、いや待て俺! いくらエロいって言われても相手はNornなんだぞ? ああでも本当にエロそうだし俺の子宮もとい財布の口がいやらしくパクパク開いてもうパケ版まで我慢できない・・・ああダメ!!孕む!!俺のレビューが精液まみれで孕んじゃうぅぅ!!!) → 長文感想(851)(ネタバレ注意)(2)
ターゲットが男性向けである以上エロシーンで男側の顔グラを無闇に描けないし、
セールスポイントである孕めテキストも外せない。
TSゲーとしての品質が落ちても譲れない部分だったのかなと。
大半の製作者・制作会社は女体視点(≠女性視点)で書いたり描くことに意味を
見出しませんし、TSユーザーの多くもまた「元男な可愛い女の娘」に萌えるので
あり、「立場の変わった自分」を求めていません。
その証拠に、既存作品のほぼ全てが女体化した自分の主観視点すら取り入れない。
アングルは常に第三者視点です。
トイレシーンが最もわかりやすい例ですね。ローアングルやサイドビュー、フロントビューは
あっても、主眼によるバードビューは滅多に存在しません。
数少ない例外が「女の子どうし」や、未発売ですがメイビーの「ちぇ~んじ!」などですか。
同じ理由で男性に犯されている、いわゆる乙女ゲー視点なHCGも殆ど描かれません。
でも主眼同様に過去取り入れたTSゲーはやはり存在するわけで。
ナンパ男とのエロを2回も描写した「夢恋転生」や、フタナリ・女装・TS娘・ショタの
6Pが混沌極まりない「みなみくんの受難」などはその辺バッチリで、凄まじい倒錯感でした。
常備のチンポもないはずの子宮もビンビンのグチュグチュ。一部のTSスキーは
そんなシチュを求めています。
でもNornはやっぱりNornだから、そこまで突っ切れない。美少女ゲームの矜持に押されて
割り切れない。そこが中途半端だし、imotaさんの感じた物足りなさなのだと思います。多分。
常になんちゃってTSゲーに苛まされている私には、あの変態テキストを許可してくれた
だけでNornに感謝する他なかったのですが、同様の気持ちを抱いたのもまた事実。何とも
勿体ないなぁと思いました。あとCGの少なさも。立ちションベンの1枚がないのは本当に解せない。
ということで感想で騙した形になってしまい申し訳ない限りですが、久々の当たりを前に
「ネジの飛んだ変態がバカをやらかした」程度に思っていただければ幸いであります。
今後自重・・・したいけど、多分またやっちゃうと思います。早ければ7末辺りにもw
何とも後味の悪い鬱ゲーですね。読後は何ともいえない気持ちになりました。傾向としては商用作品よりも、数時間で終わる同人・フリーゲームに近いかも。全年齢ボイスレスな点には要注意です。(2014/3/21 小説版の感想を追記。) → 長文感想(2263)(ネタバレ注意)(4)
こちらをご覧いただいた結果読了されたとのことで、書いた者として望外の喜びであります。
って私も薦められた側なので偉そうなこと全然いえないのですが(笑
パートナー以外のキャラ掛け合いに関してはおっしゃるとおりですね。
あれら小さな掛け合いが加わったことで、彼らを僅かながらも身近に感じられましたし、
ゆえに詠梅の絶望切望に共感できたので。
とはいえ小説版オンリーだと、今度は絶望的な状況がどこか嘘臭いものになってしまう
わけで、あーやっぱ両メディアあってこその作品だなぁと。
私もノベルやアニメなどの他メディアは基本ノータッチなのですが、本作を
プレイして悪くないなーと思い始めています。
ってことで今まで回避していた、とあるエロゲに手を出そうかと考えたのですが
「ラノベで16k・・・だと?」となり、あえなく断念しました。
ってどうでもいい話ですね、スミマセン。
何とも後味の悪い鬱ゲーですね。読後は何ともいえない気持ちになりました。傾向としては商用作品よりも、数時間で終わる同人・フリーゲームに近いかも。全年齢ボイスレスな点には要注意です。(2014/3/21 小説版の感想を追記。) → 長文感想(2263)(ネタバレ注意)(4)
返事が遅くなってしまってごめんなさい。オススメされた小説版、読みました。
仔細は感想の方へ追記しています。・・・見事にひっくり返されました(笑
確かにこの表現方法は禁じ手ではありますね。ですがこの方法だったからこそ、
最後の突飛な展開にも説得力があったように感じています。
どちらか一方だけで書いてしまうとバランスが悪くなる、といいますか。
「小説版まで読んで初めて、1つの作品として完結する」とは、実に正鵠を射た
ご指摘だと思います。
あえて注文をつけると、ギミックが発動して完結した本作に対し、
シンフォニック=レインはギミックを用いて更に登場人物の物語を情感豊かに
紡ぎ続けていて、私はその部分に最も感銘を受けました。
その辺が今回はちょっと物足りなかったのもまた事実です。販売価格を
考えれば仕方ないんですけどね。
いずれにせよ「零と羊飼い」を読むことができて本当によかった。
読後のモヤモヤが取れてスッキリしました。教えてくださってありがとうございました!
シナリオに世界観、演出にBGMと隙のない作品ですが、私が最も評価したいのは、ボイスレスのデメリットを最小限に抑え、かつメリットを最大限に享受した点。本作の素晴らしさはそこに全て集約されています。 → 長文感想(4044)(ネタバレ注意)(2)
お久しぶりじゃない気もするけどお久しぶりです、メル君のリアルタイム
坊主姿だけは想像できたamagiです。
BadNameも超面白エロかったです、唯ちゃんには興奮させられっぱなしでした!
ってこの場で語る話じゃないですね、早速ファタモル談義をば。
「シナリオ構造もADVというメリットを最大限に駆使したのではないか」
というご指摘はおっしゃるとおりだと思います。主人公へ没入しやすいノベルゲー
だからこそ、作中人物へ深く共感できたのでしょうし。
その意味で偽4th doorまで、偽4thから4thまで、5th以降と遷移する主人公の見せ方は本当に
上手かったですね。冒頭で「旦那様=プレイヤー」と見せることで更に没入感を強めてましたから。
ホント、どんなに褒めても褒め足りないですね、ファタモルは。
BGMはやはり製作陣の綿密な調整があってこそだったんですね。納得です。
あ、「Michel Bollinger」の件はサントラ購入後に気づきました。
長っ!これってシンクロしてる? → 再プレイ → おお・・・みたいな。
とことん「音」にも配慮の行き届いた作品ですね。
自分語り入ってしまい恐縮なのですが、今回感想を音とボイスレスに注視したのは、
上記のとおりまだまだ褒め足りないと感じたのが理由の1つだったりします。もちろん
プレイして素直にそう思ったのも嘘ではないのですが。
ほぼ無名だった本作を、imotaさんがキャラ愛溢れる10kオーバーの感想で
語られたのを皮切りに、G-hunterさんが演劇との類似性から登場人物の躍動感を。
houtengagekiさんがネタバレに配慮した紹介と、伏線設置の素晴らしさを。
他の皆さんもそれぞれの切り口で、ファタモルガーナを賞賛・紹介されていました。
私が感想を書く際に重視したのは、「これだけ素晴らしいノベルゲーを更に紹介すると
したら、他にどんな見所があるか?」でした。そこで目に付いたのがボイスレスだった次第
でして。拙筆な感想だけど少しでもプレイヤーが増えてくれればいいなぁ、と。
結果、感想がプレイしてから2ヶ月以上後になっちゃったわけですが。
なんか本当に自分語りになっちゃいましたが、何がいいたいかというと布教活動がんばって
ください、と(笑
そして一人でも多くの人にファタモルを広めちゃってください。それこそアニメ化しちゃう
ぐらいに。私もできる限り布教しますので!
え、お布施ですか?サントラは速攻で買いましたよ!設資集は・・・スミマセン今からポチります。
ってまだ買えるのかな?
淡々と進み背景も十分に語られませんが、読後は優しい気持ちになれる作品です。短時間でハートウォーミングな物語を読みたい方は是非。あと非18禁ですが、下手なレズエロゲよりよっぽどエロいのも特徴。スキンシップ以上セックス未満の百合が好きな方にもオススメです。なお長文は最後のみ「夜のひつじ」別作品のネタバレを含みます。 → 長文感想(2967)(ネタバレ注意)(2)
私が夜のひつじ作品に改めて触れるキッカケとなったのは、imotaさんが書かれた『純情セックスフレンド』の
蠱惑な一言感想でした。他にもNovectacleの存在を教えていただいたりと、レビューはゲームチョイスの参考に
させて貰っています。改めて感謝です!
「欠落」というご指摘はとても腑に落ちました。それなら透も包括できますし、壮太やあゆむにしても
欠落した結果で寂しさを抱え込んだわけですしね。
夜のひつじ作品の読後って、必ず性欲と一緒に感情を持て余すんです。何でこんな気持ちになるんだろう、と。
『純情セフレ』はハッピーエンドを幸せと言い切れず、バッドを不幸と言い切れず。『親友が美少女~』のバッドも同様でした。
実際感想を書くのに必ず迷ってますし、書いてもしっくり来なかったりしてます。
エロいエロいとは言えるんですけどね!透さんビッチすぎマジファムファタール可愛いとか、芙紗ちゃんセリちゃん
百合百合すぎマジ全年齢エロいとか!
それで今回、気持ちの整理として色々書いてみたのですが、imotaさんから「欠落」というキーワードを
いただけて非常に助かりました。今後プレイする際の参考・指標にさせていただきます。
>『女装お嬢様への異常な愛情』
これは女装系エロゲへの誘い水でしょうか…!w
TSスキーといいつつこっち系の知識はあまりないのですが、百合チックとのことですしプレイしてみますね。
オススメありがとうございました~。
鬼畜で名を成した幼なじみがメインヒロインですが、最後の最後でそのイメージを払拭。優しく理解のある藤崎詩織を見られるのは本作だけでしょう。また「卒業」をテーマに語られる最後の物語は、過去2作と同じく感動を与えてくれますが、テキストノベルやADVにおける演出とは何か?を知るのに最も適した作品でもあります。なお一部原作ファンには、4年(PCEからなら5年?)越しの夢が叶った奇跡の逸品。というか私としてはそちらが重要でした。 → 長文感想(5823)(ネタバレ注意)(3)
私も当時ときメモに入れ込んでた一人でして、当時を懐かしく思い出しながら
再プレイしていました。そんな気持ちが感想を読んでいただいた皆さんに
少しでも届いたのであれば幸いです。
>Herbe de la luneさん
はじめまして。懐かしんでいただけたみたいで嬉しい限りです。
おっさんホイホイを仕掛けた甲斐がありました(笑
詩織シナリオのEDですが、ご指摘の通り厳密には「あなたが好きです。」と告白を
受けてはいません。ですが詩織の「あなたの幼馴染で本当に良かった」とか
「あなたに一番近い女の子でいたいの」とか「これからもずっと一緒にいてね」とか
もうお前らさっさとくっついちゃえよ!みたいな雰囲気でしたので、あのように
述べてしまいましたw
ドラマCDに関しては「so long~藤崎詩織」でネット検索をかけると見つかりやすいかも
しれません。映像こそありませんが、正式な告白が聞けますのでお時間があれば是非。
別のお話ですが、その後主人公と結ばれ幸せに暮らしている、なんて余談もありますね。
黄色いヘアバンドは結婚後もお気に入りだそうです。
>mmasaharuさん
はじめまして。ただのストーカーが魅力的に見えるのは、やはり原作で見られる
彼女の健気さを知ってこそですね。中央公園のイベントは本当に切なかったです。
星空のパワーは、90年代コナミ節ともいえる泣きメロが特徴ですが、歌詞が本編に
リンクしているのが嬉しかったです。彼女が勇気を出すまでの流れがよく伝わってきます。
カノギの「Red」等もそうですが、歌を聴いて本編を思い出せるのはいいですよね。
ただOSTにしか収録されておらず、入手経路が限られているのが残念。今ならダウンロード
できたりするんでしょうか?
>>今でも心に残る作品なのは、思い出補正だけじゃない、本当に印象に残るシナリオだったんだなぁと思っています。
これは私も改めて実感しました。再プレイ前の評点で思い出補正を考慮し、かなり低めに
つけていたのですが、遊んでみると昔より更に楽しめました。自らの感性が変わっているのも
大きいのでしょうが、やはりいい物はいいんだなと再認識しました。
しかしパチスロ版は見たことないのですが、性格変わっちゃいましたか・・・。
見晴の魅力が損なわれてしまったのは残念ですが、原作監修ではないでしょうし
仕方ないのかもしれませんね。ぜひ旅立ちの詩で口直しを(笑
シナリオは王道な青春スポ根物語。ゲームの内容はときメモの皮を被ったポリスノーツ。これだけ聞くと混ぜるな危険の臭いですが、蓋を開けてみれば爽やかな感動のある良ゲーでした。ドラマシリーズ中一番ときメモ要素の少ない作品で、原作を知らなくても十分お薦めできます。ギャルゲーとしていい出来ですよコレ。 → 長文感想(1168)(2)
魅せ方については仰るとおりだと思います。
丁寧に作られているから、よくある話でも感動できるんですよね。
その辺もドラマシリーズを推す理由の一つなのですが、感想からは
抜け落ちてしまいました。ご指摘および補足、ありがとうございます。
ドラマシリーズがこのクオリティで作られるとは、当時予想できませんでしたね。
無理とはわかっていても全キャラ分欲しくなります。
美樹原さんは・・・「旅立ちの詩」のサブシナリオで我慢でしょうかw
でもサブとはいえ、彼女の優しさが伝わるいい物語でした。