70点 時計台のジャンヌ ~Jeanne à la tour d'horloge~ (Liar-soft(ビジネスパートナー))
硬派な異世界“中二”フランス(ごちゃまぜ)歴史譚。全体的にシナリオに遊びが無いので、キャラも声優も含め何処か固く、終始舞台演劇を観せられているかのような雰囲気に陥りました。徐々に物語は面白くなりますが、中盤辺りで息切れを起こし、終盤以降でやむなく失速。中二好きな私でも(裸)詠唱や主人公の棒読み殺陣シーンといった燃え要素も虚しく映り、淡々と予定調和の如きシナリオが展開されていくのに鬱屈感が募りました。本作の殺伐として荒廃した世界観は好みなだけに、当時の異世界ブームに乗っかろうとしてか知りませんが、あえなく微妙な仕上がりになってしまったのは残念で仕方ありません。ちなみに文句を抱きつつも普通に完走できた点と、物語そのものは伏線回収も含め骨子が出来ているという事でこの評価です。
77点 大迷宮&大迷惑 -GREAT EDGES IN THE ABYSS- (Liar-soft(ビジネスパートナー))
冒険者賛歌!相変わらずの”希”節で楽しめたけど、読了後の余韻にあまり浸れなかった。(グランドルートで、個人的に、ちょっと期待していたものが出てこなかったからか。)冒険活劇も良いけど、「霞外~」や「紅殻~」のような寂寥感のある作品がそろそろ欲しいなー。あと、やっぱり”希”ワールドはノベル形式の方が相性が良いと思う。
素晴らしい読書体験。ただ、エロは必要ないように思う → 長文感想(1085)(ネタバレ注意)
序盤のつかみはOK!だけど中盤であえなく失速。最後に盛り返したけど、全体を通して見るに尺不足が目立つ。其れゆえにキャラ同士の掛け合いや背景、恋愛要素の結びつきが弱く、また架空の大正レトロ世界観も浅薄な印象を与える。しかしながら一番の問題点は全章を希一人で執筆しなかったこと。その点でレイル三作品(霞外籠逗留記、紅殻町博物誌、信天翁航海録)に一歩劣る出来。恐らく各章を担当したサブライター五人の手腕云々以前に、希による機知に富んだ諧謔味溢れる巧言のテキストが、他の追随(個性)を許さないときている。その為一人の異端(執筆)だけが目立ち、他の文章とシナリオが何処か物足りない症状が表れてしまった。希が終盤描いた戦闘シーンに光るものがあったのは収穫だっただけに、総じて惜しい作品に思える。
『赫炎のインガノック』『漆黒のシャルノス』『白光のヴァルーシア』『霞外籠逗留記』『紅殻町博物誌』「信天翁航海録』『マスクド上海』といった彼らにもう一度会いたいなら、ぜひプレイして欲しいFD → 長文感想(2837)(ネタバレ注意)
硬派な異世界“中二”フランス(ごちゃまぜ)歴史譚。全体的にシナリオに遊びが無いので、キャラも声優も含め何処か固く、終始舞台演劇を観せられているかのような雰囲気に陥りました。徐々に物語は面白くなりますが、中盤辺りで息切れを起こし、終盤以降でやむなく失速。中二好きな私でも(裸)詠唱や主人公の棒読み殺陣シーンといった燃え要素も虚しく映り、淡々と予定調和の如きシナリオが展開されていくのに鬱屈感が募りました。本作の殺伐として荒廃した世界観は好みなだけに、当時の異世界ブームに乗っかろうとしてか知りませんが、あえなく微妙な仕上がりになってしまったのは残念で仕方ありません。ちなみに文句を抱きつつも普通に完走できた点と、物語そのものは伏線回収も含め骨子が出来ているという事でこの評価です。
遍く活字愛好家に捧ぐと云う名目で綴られるジブリ風(千と千尋)な雰囲気と、「今ここではない、何処かに行きたい」と云う題目で語られる旅路の果てを描く展開に興味がある方へお勧めしたい、文学エロゲーの最高峰 → 長文感想(2393)(ネタバレ注意)
最初から最後まで徹底して主人公がダメなのが良い。 → 長文感想(88)(ネタバレ注意)
中々面白い読み物を堪能させて頂きました。懐古主義や活字愛好者向きな文章で、人を選ぶ比較的地味な内容ですが、何処か『千と千尋の神隠し』を彷彿とさせる奇想天外な世界観に惹き込まれた方も多いのでは(斯く言う私も)。また、現実を真面目に生きながらも、空想に憧れるという共感を得やすい人物を中心(視点)に置いたことで、本編を不快感少なくスムーズに展開できた点も高評価です。因みに主人公の性質と地の文の印象(擁護)から察すると、恐らく宮里青年は作者(希)自身を投影したキャラではないでしょうか。過去に求めた理想を物語として体現させたのなら、全体を通して登場人物一人一人の考え方が興味深く感じられますね。個別ルートで幾分不満は残りますが、このエロゲー界で一際異彩を放つ本作は、控えめに見て良作だと私は思います。
浅学な者で「信天翁」と書いて「アホウドリ」と読む事を初めて知りました。何でも天に信(まか)せて一日中同じ場所で魚が来るのを待っている翁(老人)の様な白い鳥が由来だとか。ちなみにお馴染みの阿呆(房)鳥でも合っています。それとタイトル名はアホウドリの英名に従って「信天翁(アルバトロス)航海録」と読むそうです。また一つエロゲーで賢くなりました(笑) → 長文感想(1565)
無印版プレイ済み。改めてほっこりさせてもらいました。
Liar-softの傑作。長文は妄想駄文と本作のメッセージ性に関して…… → 長文感想(3803)(ネタバレ注意)
日本で「RPG」「ファンタジー」とされる物語と、それらで繰り広げられる「冒険」をリスペクトした作品...であろうに、個別ルートが毒も益もないファンタジーエロゲで説得力が皆無。エロくて笑えるけど一切ワクワクしない冒険譚を並べた本作は、むしろ冒険を冒涜しているようにも感じました。 → 長文感想(2243)(ネタバレ注意)
紅殻町博物誌よりすべてにおいてこっちのが好きだったかも → 長文感想(521)(ネタバレ注意)
この世のどこかにあるファンタジーの深淵に潜る物語。 → 長文感想(2232)(ネタバレ注意)
エグみとシンボライズ(象徴化)はファンタジーの醍醐味。心理描写削って、もっと残虐・不条理にしても良かったくらいですが、おおむね楽しめました。
古風な伝奇物語をノベルゲーの妙で読みやすく仕立てた逸品。真骨頂こそ原案者執筆の最終ルートですが、筆風を寄せることで世界を乱すことなく綴ったサブルートもまた見事。複数ライターのメリットを享受できる、数少ない作品の1つでもありました。 → 長文感想(3307)(ネタバレ注意)
冒険者賛歌!相変わらずの”希”節で楽しめたけど、読了後の余韻にあまり浸れなかった。(グランドルートで、個人的に、ちょっと期待していたものが出てこなかったからか。)冒険活劇も良いけど、「霞外~」や「紅殻~」のような寂寥感のある作品がそろそろ欲しいなー。あと、やっぱり”希”ワールドはノベル形式の方が相性が良いと思う。
すがすがしいほど大馬鹿たちの大冒険は見てるこっちを笑顔にしてくれる → 長文感想(3321)(ネタバレ注意)
祖師に会うてはおしっこ漏らし、仏に会うてはゲロを吐く。煌く大馬鹿ご一行のとある冒険 → 長文感想(789)
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メルヘンミステリアスホラーADVなのにミステリアス要素とホラー要素がほとんどない