前作よりはとっつきやすくなったと思う
本作をプレイしてみて感じるのは、前作よりもとっつきやすく、九尾初心者にもプレイしやすいように配慮されている点である。
まず、2とナンバリングされているが、シナリオ的には前作とのつながりは薄い。前作を彷彿とさせる要素はあるが。
ナンバリングタイトルは前作プレイ必須の作品が多いので、一見さんには手を出しづらいのだが、シナリオ的に前作とのつながりが薄いのでその点に関しては安心出来る。
前作は3DダンジョンRPGだったが、本作は見下ろし型2Dになっている。昨今の3DダンジョンRPGはオートマッピングが標準実装されているのがもはや常識となっているが、それでも敷居が高いと感じる人は多い。
それにオートマッピングって、何気に結局表示されているマップばかりを見ながらプレイする事が多いんだよね。
見下ろし型2Dにするのは正解だったと思うが、方向を切り替えることが出来ないので、マップによっては見づらいのが難点。採掘ポイントが分かりにくい場合も多々あるし。
そして、アサルトチェインが前作よりも弱体化し、ゲームバランスがまともになった。前作はアサルトチェインありきの難易度だったせいで、雑魚戦もかなり辛いものがあった。高難易度になるとリミットゲージを溜めるのも一苦労だったもんなあ・・・
本作では斬撃、貫通、打撃が物理属性とひとまとまりになり、土、風、竜属性が廃止された。そして、連携率も最大250%から100%になった。
要は普通に戦っても倒せるが、アサルトチェインを使えばより短時間で終わらせることができる(=戦闘評価が高くなる)バランスになった。
本作の目玉の一つが戦闘評価システムだが、戦闘評価によっていいアイテムがもらえるのは良い。ただ、通常の雑魚戦闘の目標討伐ターンが一律1ターンというのはどうだろうと思った。
何がいけないかというと、雑魚戦ではどうしても火力重視のメンバーとスキルにしないと高い評価を取りにくいということと、レベルが低いうちは火力が高いスキルが少ないので、どうしてもドロップアイテムが少なくなるという弊害があるからだ。
シンボル敵やボス敵でガードスキルや補助スキルを使えということか?でも序盤はともかく、終盤のダンジョンになるとやはり雑魚戦でもガードスキルを使ったほうが安心できる。雑魚戦闘の目標討伐1ターンキルなんて、よほどレベルが高いかよほど敵が弱いかでないとまず無理。何より戦い方が限定される。
これでは前作がチェインゲーになってしまった反省が生きていないではないか。結局高火力&多段攻撃優遇という根本的な部分が何も変わっていないのである。
ただ、本作ではステータス異常をうまく使えば戦闘を楽にすることができるようにはなった。前作でもないわけではなかったが、本作ではより頭を使った戦闘が楽しめるようになった。ここは大きなプラスである。
特に、毒、出血、燃焼はボス敵も含めて大半の敵に効く。さらにはゾーンダメージという新しい追加ダメージもある。
ボス戦では特に大きなアドバンテージを握るので、ボス戦闘はアサルトチェインをいかに早く叩き込むかが命の前作よりも楽しくなった。
高難易度では特にステータス異常が重要になる。つまりクリス先生最強。
基本的にRPGを楽しむ作品だと思うので、シナリオやエロについてはあまり評価するつもりはない。
原画がたつみとぴんくの合わせ技とか俺得もいいところだが、エロは抜けなかった。
敗北エロがあまり好みではないというのも理由の一つではあるのだが。
シナリオは前作の方が好み。魔法ルートも機械ルートも結局は前作のロウルートを2周しているような感じで飽きが来る。
あと、クレオ君の出番をもっと増やして欲しかった。特に魔法ルートではほぼ空気だし。
個人的にはエリートぼっちよりもクレオ君に仲間になってほしかった。エリートぼっちはある意味元凶みたいなものだし、何より行動原理が意味不明。弱くはないが、魔法ルートでも機械ルートでも彼とフラグメンツに通じるものを見いだせなかった。それが何故におまけエピソードで仲間になるのか?
それならばクレオ君が仲間になって、彼女がいたずらに世の中を憎悪する人間からフラグメンツとの交流を通じて、自分の居場所を自分で見つけるストーリーが見たかったと思う。もちろんエロ増量でwww
プレイヤーキャラの中に褐色属性がいないので、エロの裾野は広がると思うのだがどうだろう?
そして姉との決着も自分でつける事が出来たら良かったな・・・と思うのは自分だけか?
作品そのものは総じて中々のレベルであると思う。他のレビュアー諸兄のおっしゃる通りUIの操作性に難があるなど欠点もあるのだが、九尾ユーザーを増やすための工夫と努力は素直に買いたい。