世にＳＭ調教ＳＬＧはあまたあれど、Ｓ行為ＳＬＧはこれしか無いのでは？ つまり嫌がる女たちに一方的にＳＭします。女たちをＭにしようとか感じさせようとか一切考えません。これはこれでストレートでいいです。楽しめます。
ＺＥＲＯで一番いいのはこれじゃないかな。ＺＥＲＯの目指していた方向性が一番明確だし。
方向性と大きく出ましたが、実際そんな大層なもんじゃありません。それはとても単純な趣向でありまして、「一方的な陵辱とＳＭ行為」、これであります。
本来、一方的でない陵辱なんてないはずなんですが、プレイヤーの罪悪感に対するエクスキューズなのか、大抵のエロゲのヒロイン達はすぐに感じて男の言いなりになってしまいます。
ＳＭもそう。最初は無理やりでも、最後は何時の間にかＳとＭの合意による「プレイ」ってことになってしまう。
要は、「感じさせてしまえば強姦も和姦になる」ですね。って、これは「１７７」の時代から続いているエロゲのドグマなんだよなぁ（爆。
これに対して、この「パラノイア」は、「オレは強姦がしたいんだ。女が感じようが感じまいが知ったことか」、そして、「オレは女を痛めつけたいんだ。女が嫌がろうが嫌がるまいが知ったことか」であります。非常に判りやすいですね。そして非常に反社会的で良識の欠けらもありません（笑。いいじゃないですか。どうせゲーム、フィクションなんだから。
ＳＬＧでこれをやったのは本作がおそらく最初でしょうし、その後も追随作はないはずです。ＺＥＲＯ自身、ＳＬＧはこれだけですからね。
一部のマニアックなプレイヤーには熱狂的に支持されてますが、大抵の健全なエロゲーマーさんには白い目で見られています。というか、無視されてる方が大きいのかな？ それも当然ではありますがね。
私は好きですよ。「強姦された女が感じるなんて、うそ臭くてあほらしい。つまらん」と思っている人間ですから（爆。ＳＬＧとしてもそこそこ楽しめますしね。さすがに「虜」とは比べ物になりませんが。
でも「虜」の面白さはＳＬＧの面白さ、パラノイアの面白さは「Ｓ行為の面白さ＆エロさ」と言えるかも知れません。
「虜」も結構凄いことしてるんだが、おかずにはあまり使えんかった（美恵子の精神崩壊Ｅｎｄではさすがに抜けん（笑）。しかし「パラノイア」はおかずになる（爆。
ちなみに本作、ＥＮＤを見るだけなら簡単なのですが、全てのイベントを見ようと思うとかなり難しいです。ＥＮＤしか見ないで評価されるとしたら辛いものがありますね。その辺が必要以上に評価を下げてる理由の一つかもしれません。この辺の事情は「緋色の姉妹」もそうでしたね。