sasasasasaさんの新着体験版コメント

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新着体験版コメント

--空に刻んだパラレログラム (ウグイスカグラ) (2018-12-21)
体験版による雑多な感想。   スパルタ式エリート主義とそれへの反抗(としての競技を楽しむ主義と夢至上主義)、今は亡き聖者へその使徒達が抱く思慕の情による信仰共同体、そしてその聖者の生まれ変わり(夢見る凡人?にして努力の天才)、といった分かりやすい要素で話がスルスルすすんで行く読みやすい物語。まあ聖者信仰があくまで良いものとして描かれてたのはご都合主義的で気味が悪かったが。  ライターが持つ元来の人の悪さが偶にひょこっと顔を出しては、それに対して後から補正をかけて青春ものとしての体裁を保つ平仄を整える、といったことをしている印象があり、なんだかそのぎこちなさが微笑ましい。 運動競技の話なんだから、絵もシナリオも演出も、もっと動的な魅せ方をしてもいいと思う。特に絵と演出はギャグみたいになってる。 競技シーンの文章は、敵プレイヤーの意想外の行動をする、の繰り返し。  主人公が競技者ではなく指導者的位置にいるのはいいが、話の主軸が結局、ヒロインの競技者としての自己実現で、コーチングが話の軸にないからか主人公がドラマの動機を持っていない。おそらく主人公なしでもあんまり変わらない話が出来るだろう。trueルートで宝生歩が後退し、真の主人公が出てくるのかな?   夢と青春って言葉は使い勝手がいいんだなあ。 彼杵柚は前向きなキャラってことなんだろうが、なんだか不気味で人間味を感じないと思うのは私だけだろうか。なんかずっと正しいこと(というか作品の中では正しいとされること)を言ってた印象。 チーム内の紐帯が形成されるのが、一足飛びで進んでいて、早すぎる感じもする。聖者信仰のご利益か。 登場人物たちは、夢だ青春だ煌きだ空を飛ぶ素晴しさだ、とはしゃいでいるのだが、その素晴しさというのがよくわからなかった。 あんまり関係ないけどタッチと名門第三野球部を連想した。
--Deep One -ディープワン- (Nameless) (2018-10-26)
体験版、とは言うものの、物語ではなく演出を体験するためのもの。・いきなり戦闘シーンが始まるが、状況や一連の流れに別段疑問やひっかかりが生まれないというのは、いいことなのか悪いことなのか。戦闘中に色々な台詞が出るが、設定的なことを言ってるだけで、特に劇的な展開に資するものではない。また、この手の作品によくあるように、呪文の詠唱があるものの、外連味がうすく言葉の表現としては面白さに欠ける(こういうところで個性を出すのがこのジャンルの手法の一つなのでは?)。 ・演出面は、素材も多く変化に富んでおり、がんばっているのが分かる。ズームして画面切り替えとか、レーダー画面とか、スコープ越しとか、魔方陣や攻撃、カットインに画面分割、発光や粒子の表現などなど、いろいろなところに気を割いている、バラエティに富んだ演出であると思う。少しワンパターンで冗長になっているところがあるが、それは話の展開の問題だろう。色々な視覚演出をやってはいるが、基本的には既存のものの延長という印象(技術的なことは全く分からないが)。・キャラデザは嫌味がなくクオリティの高い造形になっているが、反面、一本調子で素直すぎる、と捉えられなくもない。・あと、これは個人的な趣味の問題であるが、呪文の詠唱や設定の解説、気の利いたというか気の利きすぎた言葉、戦闘時の気迫の声などが現実の人間の声に乗せて読み上げられ、それを耳にせねばならぬというのは、なんとも耐えがたいという感覚を持つのは私だけだろうか。思うに、中二系の作品とはある種のレーゼドラマのようなものであり、その意味では、TYPE-MOONが非CS作品では声をつけぬということは、正しすぎる程に正しい選択であるのではなかろうか。・この作品に限ったことじゃないが思いついたので付言しておくと、魔法=戦うためのもの、という図式自体結構変な話なのではなかろうか。まあ、そういうジャンルだといえばそこまでだが。・全体的に、質は高いといえるが、素直すぎるつくり。出るのであれば物語の体験版に期待したい。
必ず購入
--ノラと皇女と野良猫ハート2 (HARUKAZE) (2017-10-27)
話は、問題は共同体によって解消される、ドラマはポエムに還元される、シリアスはコメディに流される、といつもの通り。演出が稠密になっており眺める楽しみもあるが、映像的になりすぎている場面もある。他人に記憶されていることが自己の存在につながっている、という設定は使い方によってはONEみたいになりそうだなと思った。
--恋愛教室 (UnN/A) (2017-08-25)
真偽は分からないがEx-iTのライターが変名で参加していると仄聞したので興味を持ち、体験版をプレイ。以下その感想。 ○ 物語自体に大きな脈絡もなく目的意識も提示されず、各キャラのプロフィール紹介の繰り返し。 他のゲームならそれに違和感もないだろうが、このゲームは攻略キャラ候補が十数人おり、その一人ひとりについてのキャラ紹介がそれぞれに行われるために、反復と言う印象を強めている。 構成面はそんな感じだが、そもそも何人かキャラかぶりがいるように私には見え、キャラの属性の振り分けと言うか書き分けもあんまりちゃんと出来ていないことも反復と言う印象に拍車をかけている。それとはまた別の問題ではあるが、過去作とのキャラ性や人物間の関係性の類似があるあたり(伝聞が本当ならの話だけども)、書いてる側ではそのキャラなり関係なりを用いるのが得意のつもりなのかも知れないが、あまり上手く扱えているという感じもしない。 過去作とのキャラクター性や関係性の類似(?) 月島和羽は神楽鳥雛。 土屋珠希は姫宮ちよ子。 麻雛ステラは春日エリカ。 天之宮歌恋は冥加紗奈歌。 ステラと歌恋の関係は、エリカと紗奈歌の関係性そのまま。 金髪ツインテお嬢様系キャラと寡黙っぽいメイドというパターンはそらいろメモワール?天之宮歌恋の、正直にものを言う約束というくだりは天井心音か。 ○ 理屈ばった物言いをする場面が結構あるが、物語自体はなにか必要な段階をすっ飛ばしているよう(初対面の人間をすでに嫌っていたり好いていたり, 主人公の転入を中心に物事が動いたり)に感じられるので、キャラの論理重視の態度だけでは、物語なりキャラなりを動かすのに足りていないように思える。キャラの口先だけの理屈でもって話の展開を無理やり正当化しようとしているような感じ。だからなんか話がないのに言い訳がましいだけでとっつきにくい。他人を自分の意見に承服させるとか、他人や自分の弱さを喝破したり美点に感銘を受けたりしてみせるなどのある種の権力志向の強さと、上記の論理性の重視が結びついた場面などは特に、なにか嫌な感じがする。 ○ 主人公が己の外見のことに言及し、それに周囲との確執の理由を求めるかのようなくだりが何度かあるが、銀髪に赤い目とされる主人公に比してもとっぴと言える外見をしている登場人物だらけなのに、何を言っているんだろう。まるで、自分の持つ性質に恣意的に着目してみることで、自分を特別視しようと努力しているかのようだ。 常時、異性を口説いてるみたいな主人公の話し方。 ライターのコメディ描写の不得意さのためか、軽口が軽口になりきれておらず、主人公が単に気取ったいやな奴に見える。 企画のコンセプトの自体に無理があって、それがライターの悪い所を引き出しているんではなかろうか。 ○ 藤咲ウサと小倉結衣は特に聞くに堪えなかった。キャラクターがもったいない。 ○ 全体的に物語的な脈絡に乏しいので先行きが分からないが、キャラは立ち位置に従った葛藤やら友好関係をなしているため、そのバランス調節をするだけなのかな。 ○ 作品コンセプト上必然的に、多人数が一堂に会する場面があるが、その人数の多さを完全にもてあましている。
--Re:LieF ~親愛なるあなたへ~ (RASK) (2016-10-28)
映像・演出・物語どれをとっても気が利いていて、美しい。しかし私は、一般的な美しさや良さを持った映像なり物語なり音楽なりといったものをエロゲとして受け取りたいとはあまり思わない。旧弊を墨守しようとするものでしかないと痛罵さるるかも知れないが、私はエロゲっぽいエロゲが好きなのだ。その観点に照らすと、本体験版はエロゲとしての匂いみたいなものを消し、綺麗なものと言うか一般的なものにしすぎている気がする。可愛い女の子の性表現があればそれはただちにエロゲであると言えるとは私は思わない。後これはどうでもいいことかもしれないが、CyberRebeatの作者さんがライターとして参加している点から言って、恋愛要素は期待できないかもしれない。まあこの作品に恋愛要素を期待する人がいるとしたら、という場合の心配に過ぎないが。少女漫画的と評される方がおられたが、個人的には女子部活漫画に近い雰囲気かなとも思った、それもCyberRebeatのことをふまえればさもありなん、と言えることに過ぎないかもしれないが。あと全体的に演技のレベルが低いかな、とも思った。
--1分の2恋ゴコロ (天ノ葉) (2016-08-26)
公式サイトには、見どころの一つとして、「主人公視点だけでなくヒロインの視点が多く入ることにより2つの視点から1つの恋模様が語られ」とか「2つの視点から恋を丁寧に描きます」という風に説明がなされている。似たような試みをしていたひよこストライクを念頭に置きながら、期待しつつプレイした。が、その期待の仕方はやや的外れだった。主人公とヒロインとの交流の場面がヒロイン視点から描かれるのだろう、と思っていたがほとんどそんなことはなかった。ヒロイン視点のシーンは、大体のところヒロインが別のヒロインを想う独白ないしヒロイン相互の交流と紐帯について描かれ、そこにおいては主人公はほぼ蚊帳の外であり、従って2つ視点から語られる恋模様というものはない。加えて「ヒロインの視点が多く入ることにより」とあるが、その頻度はそう多いものでもない。あの程度ならばどんな作品にでもある、「別視点の挿入」と変わりがない。とはいえ、この二つは、物語が導入部分だから仕方がないと言うことだろう。 「丁寧に描きます」とあるが、物語や会話のトーンが変化や盛り上がりもなくずっと同じ感じで続いており、丁寧と言うより、低調あるいは単調である。その単調さのためか、「明るく元気な」とされるキャラもあまりそのような印象がない(声優の声とか演技の所為かも知れないが)。  妹の存在がこの作品における一つの軸なのだろうと思っていたが、ややそれも薄味。誤字やテキストが消えてるところがあったり、音声が間違っていたりと、基本的なところでのミスが散見された。間違いなのか、私服の立ち絵素材が存在しないのか、あるいは何らかの演出上の意図なのかは分からないが、冬休みに入って学校は休みだというキャラがバイト先へ行くのに、制服を着た立ち絵が表示されていた。 妹達の学校は、エスカレータ式に進学可能らしく、妹たちが現在通っている「付属校」を卒業した後、「本校」に進学するとされ、現実で言えば中高一貫校のようなものだろう。主人公の独白によれば、両親を亡くした彼は妹を養うためその付属校を中退して働き出したとある。これも現実に比していえば、つまり彼は中学中退、最終学歴は小学校というかなり凄まじい状況にある(まあエロゲでそんな類推は無意味なものだろうが)。この主人公に対し、妹の一人は、稼ぎが少ないとか甲斐性がないとか、冗談で言うあたりかなりすごいと思った。しかもこの妹、不登校状態なのである。自分のしたいことが現在の学校では出来ないから、というのがその理由のようだが、教育費用の捻出も兄にとっては容易ならぬ難行だろうに、特に説明もせず、かといって兄のように働きに出ることもなく、不登校状態のままでいるのもかなりすごいと思った(製品版ではその印象が180度変わるような真相があるのかもしれないが)。金銭的に困っているというような台詞や、妹の誕生日プレゼントのためにバイトを掛け持ちしたりする件はあるものの、具体的な描写の少なさが気になった。べつに日本残酷物語のごとく、悲惨な有様が見たいというわけではないが、もうちょっと実直に、腰をいれてそういった点を描いてくれてもいいのではないかと思う。あとこの主人公には、恋愛より自分の人生のことを考えてほしい。 全体的に、フルプライスでは厳しい出来であると思われる。延期続きであることを、時間をかけてモノを作っていると捉えることも出来るかもしれないが、なんのことはない、長期的視点に立って計画を立て実行する能力の欠如の表れに過ぎないとなれば、当然の結果であるといえるかもしれない。
--LAMUNATION! -ラムネーション!- (WhitePowder) (2016-06-24)
独特な作風を持つ作品。 体験版を元に、その独特な性質をいくつかの点においてまとめたい。 ●一つには、目まぐるしくかつ短期的に移り変わる文章である。 それぞれの文章の連なりがごく短期的に存在しており、すぐ次のトピックスに移行するが、その移行の仕方自体も、脈絡が薄く、唐突感がつきまとう。ならばさぞ、速度感やテンポが良いだろうと思われるかもしれないが、そんなことはない。各トピックスが深く追求されることもなく、また間や溜めもなく文章が流れていくので、物語中に提示される事柄に関心を持ちかつそれを保つのが難しく、それでいながら、そのようなごく短いスパンで始まったり終わったりする短い会話の連鎖に満ちているため、それ以前に起こったことと何か違うことが起こっているのだという印象をが生まれ難いのだ。それゆえ、メリハリなく大した違いもない文章がひたすら反復されているという感が強くなり、表面的な目まぐるしさに反して、話がただだらだらとだらしなく続くように感じられ、その実かなり退屈である。しかもほとんどの場合、ごく皮相的な、会話のための会話に終始していることもそれに拍車をかけている。目まぐるしい変化をする、という点では、はとさんに文体が似ているといえるかもしれないが、少なくともこのラムネーションという作品のライターにおいてはそれは失敗だろう。 ●次には、文化的事象についての記述である。 本作には、洋画、洋楽、車、バイク、スケボー等々、エロゲにおいてはあまり取り扱われない文化についての記述がされている。こういったことをエロゲに盛り込むのは珍しいためなかなか興味深いが、こういった事柄についても表層的な記述にとどまるため、その興味を満たすことは難しい。書いている側としては、何か価値があることだと思っているのかも知れないが、読み手には(少なくとも私には)そのような了解は存在しない。その文化にどんな意味や価値があろうとも、そこに引き込もうという努力を欠いていれば、単に押し付けがましい衒学的な知識の列挙と変わりあるまい。もしこのままでよいと思うなら、傲慢な居直りや開き直りのようなものだろう。そういった文化について、記述が表層的なものに過ぎないがゆえに、雰囲気を演出するために用いられる舞台装置や小道具程度の機能しかないにもかかわらず、執拗に描写が繰り返されるために、かなりうざったい。 ●三つ目には、会話であろうか。 一読して分かる独特な会話分。英単語などを頻繁に用い、洋画的な気の利いた、機知のある、軽妙洒脱な会話を恐らく目指しているのだろう。しかし、そのやり方があまりに過剰であり、海外の文化の雰囲気を盛り込んだ洗練された会話文というよりは、まるでルー大柴のようになってしまっている。つまり完全に滑っている。当人は格好が付いていると思い込んでいるが、まるで格好が付いていない様、というのは実に寒々しく格好悪い。しかも全編をそのような会話が覆っているとなれば、作品自体への評価も、おして知るべし、といったものになりそうだ。この作品全体がすべり芸をコンセプトとしているのでなければ、の話ではあるが。「粋には粋の、野暮には野暮の良さがある。半可通が一番ださい」といった趣旨の言葉を何かで読んだ覚えがあるが、この事例などはまさにそれだろうと思う。 以下は種々雑多な小さな点について適当に列挙する。 ●他の方も指摘されるように、ほとんどキャラに違いがなく、同じような価値観、同じような行動原理であり、人間の描写に全く振り幅がない。言い換えれば、彼らはライターの価値観によって強力に制約された、ライターの価値観の産物、ライターの分身のようなものということなのであろう。 ●原画は、ぱっと見は華やかでかわいいが、その実画力自体はあまり高くない、というかはっきり言えば低い、という女性原画氏にたまにあるタイプ(妄想コンプリートとか)。 ●ヒロイン達が相互に性的関係を持っていたり、主人公とのポリアミーを許容していたりというやや変わった描写があって、ハーレム展開を予想させ、もしかしてルート分岐とかしないんじゃなかろうかと思ったが、まあ、価格設定的にそれはないか。ヒロイン間の性的関係について言えば、単にライターが百合が好きだから、という可能性もある。であるとすれば、主人公の存在感のなさもその観点から解釈されるべきかもしれない。 ●時事ネタが頻出する。当然だが、製作時に旬であった時事ネタなど、発売時にはもう忘れ去られたものにならざるを得ない。そのようなことも念頭になく時事ネタを盛り込んだのか、ないしは意図的にそれを理解してかは分からないが。いずれにせよ、時事ネタ自体そう面白いものではない。 ●ギャグが大体つまらない。 ●上記の事項を読まれた方はお気づきかも知れないが、全体的に受け手に面白がってもらおう、理解してもらおうという努力の跡がない。 ●先日プレイした聖鍵遣いの命題の体験版と同じく、このラムネーションの体験版についても、ライターの個性を強く押し出すことで作られた作品であると見受けられ、なかなか興味深い、興味深くはあるものの両者とも作品自体は大したものにはなっていない。まあ「斜陽のエロゲ業界」ぐらいでしかシナリオライターになれない人たちなのだと思えば、良いものを作れるとか、素晴しい個性を備えていると思うほうがおかしいか。この両作を通して受けるのライターの印象は、「自分ぐらいの実力しかないものでもエロゲ業界程度ならやっていける」とでも考えているのだろうか、という疑問に近いものである(けっぽし氏はかなり功名心の強い人物であると見受けられる。聖鍵遣いの命題は松下紗知氏が昔から書いていた黒歴史ノートを基にしたものとされている。一般層の作品としてならおよそ取るに足らないものでも、エロゲ程度なら世に出せるという算段があったのか)。もしそれが正しいとしたら、このような人々の寄生よってエロゲというものが食いつぶされ、やがてエロゲ業界というものが消滅するんだろうという予想が浮かんでくる。まあ、よしんばそうだとして、終わらないでだらだら続くことに比べたら、ちゃんと終わりがあるということはそう悪いとも言い切れないのかもしれないが。
--聖鍵遣いの命題 (UnicoЯn) (2016-05-27)
第二体験版をプレイした感想。第二体験版において付加された部分をプレイしてわかることは、恐らくハルトは主人公ではないということ。第一体験版終了時点以降、ハルトの存在感は後退し、前に出てくるのはヒロイン各人およびその共同体的紐帯であり、ハルトの存在は付随的な役割程度しか果たさなくなる。加えて、ハルト視点で物語が進むのではなく、三人称視点で叙述される作品であるが故に、各場面に彼がいる必然性が見られない。この作品、展開もキャラ付けもいやに頻出する設定用語も、完璧なまでにテンプレート的で、しかもそれを使いこなせていないように見えるのでかなり薄っぺらな感じだが、それでもヒロイン陣には背景や問題などが描写されるためまだいいものの、ハルトに関してはそういったものがないため、「尊大で軽薄」というキャラ付け以上に薄いキャラに見える。では本作の主人公的位置にいるキャラクターは誰なのかというと、まあ恐らくはアキナあたりなんだと思われる。パッケージイラストでもっとも大きく扱われている、彼らが組むパーティのリーダーを務める、「本当の自分を見つけたい」という未熟な願望、戦闘場面で危機が訪れることによる覚醒というテンプレート的な特別扱いのされ方、等を鑑みても、ハルトよりは主人公的ではあると思われる。この作品のライトノベル的雰囲気を指摘する方もおられるが、どちらかというとリリカルなのはやシンフォギアなどの変身バトルヒロインものに近く、それに後から男主人公であるかのように見えるキャラを付け足したものといった印象。このライターのサイトを見るに、そのような男主人公的キャラを後から付け足したのではないかと言う印象は正しかったようだ。このライターが過去に製作に関わった「ルインズエクスプローラー」なるカードゲーム(そこには六人のヒロインはいるが、ハルトはいない)からキャラや設定が流用されているからだ。つまるところ、自分が作った大切なキャラやら設定やらを使ってゲームを作ろうとしたが、売りやすくするために、エロゲ的体裁を整えようとしてハルトというキャラを付け加えたのであろうか。百合系スポコンアニメとしての体裁を整えるために、原作エロゲにいた男性主人公の存在を脇に追いやり排除するアニメもあれば、エロゲとしての体裁を偽装するために男主人公のような存在をややおざなりに付け加えたりするエロゲもあるとは、エロゲ界隈もいろいろあるものだなあと思った。まああくまで体験版による感想なので、製品版においてハルトが主人公たりうるのか否かも神のみぞ知るところだろう。いずれにしろアキナあたりを中心人物としてヒロイン相互の紐帯を描写することに重きをおかれる作品になるのではなかろうか。  常時文章や展開が手続き的で、作品にのめりこむことを難しくしている。キャラが、行動するのではなく、なんでも口で説明する。戦闘シーンの視覚的演出があまりよくない上に、読むのに邪魔である。たいした付き合いがあるわけでもなく、深く仲良くなる契機があったわけでもないのに、ヒロインたちが仲間との紐帯を重んじ始めるのは、唐突で不気味に感じた。戦闘装束がださい。
--ハナヒメ*アブソリュート! (mirai) (2016-08-26)
雑多な感想の列挙   ・キャラクター、世界観、文章、物語、どれをとっても評価に値しないぐらい、とても薄くて軽い。 キャラや世界観について、きちんとした描写を与えられていないのにもかかわらず、読者の側に既に興味と理解と納得とが得られているとでも言いたげな、言葉足らずかつステレオタイプでうすく面白みのない形でしか提示されない。 ステレオタイプなのは悪くはないが、それを使いこなせているとは到底いえない。 作品世界の内部でどれだけ、価値があるとか関心があるものとされていても、それを読み手が納得しうるのでないなら、設定を言葉の上で列挙しているのと変わらず、寒々しい。 ・文章はこれまた、面白みがなく、読み薦めるための動機となるようなものではなく、逆にその気をそぐような、そっけないほどにつまらないもの。 それはけして、簡潔と素朴という美点とは解し得ない。 物語は、起こった出来事を時間の順に列挙してるだけで、これを物語と読んでいいのかどうか。 ・あと主人公が存在する意味が薄い。 自分から何かしようという目的もなく、主人公自身の感情や思考も受け手に提示されないため、どのような人物なのか分からない。 そのためか、彼は常時ヒロインを眺めるだけの視点と化していて存在する意味があるとは思えない。 行動や発言する時も、ヒロインに対するリアクションとしてというのが大体である。 ヒロインと共にいる場面しか描かれることがないため、まさか主人公はヒロインがいないと存在することが出来なくなる人物なのかと思うほどだ。 さらに主人公の存在感がかなり薄いため、ヒロインたちが集っていると萌え系百合四コママンガ見たいな印象を受ける。 ヒロインや、ヒロイン間の交流を眺めているだけで良いなら、最初からこの主人公を省いて、素直に萌え系百合四コママンガみたいな作品を作れば良いのに。 それはけして難しくないはすだ、というかこの主人公の存在は正直無駄じゃないだろうか。 まあエロゲーとして売るなら、男主人公を形の上でだけでも、据えなければならないという判断の産物なんだろう。 とはいえ、このような作品の需要もあるだろらうし、いる意味の無い主人公というのもエロゲには珍しくはないから、一概に悪いこととも言えないか。 ・視覚的な華やかさに比重を置いてるように見受けるが、それだけで別に良い作品になるわけでもあるまい。 料理の画像をいちいち用意する位ならば、もっとすべきことがいくらでもあるのは、火を見るより明らかだろう。 ・ゲーム部分はこの体験版だけでは判断しようがないが、この体験版に限れば、特筆すべきものはない。 ストーリー面を捨象して、ラディカルなゲーム性を追及する作品なのかと思ったが、そうでもないとすれば何が売りなのだろうか ・あと、聞くに堪えない演技をする声優が一人いた。 いくらエロゲーとはいえ、あれはどうなんだろう。 エロゲを軽視してるからあの演技をワザとしているのか、それとも素であの演技力なのか。 いずれにしろ問題だろうと思う。