Silent Snow

Silent Snow(ボーカル有り)

ゲーム

画像ゲーム名ブランド名発売日カテゴリ
amazonSentinelCLOCKUP2006-12-22OP

音楽得点分布

得点度数グラフ
1001
90~992
80~892
70~794
60~690
50~590
40~490
30~390
20~290
10~190
0~90

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75Silent Snow (SentinelのOP )
オサレ感ある色合いのエロゲOPとか好物です。

 青髪だのピンク髪だのと、およそ現実離れしたキャラクターカラーの女の子を愛でることも珍しくないエロゲですが、そこで開き直ったかのようにカラフルにしたのが『Sentinel』OPムービーでした (製作元はポイント・ピクチャーズ)。
 パステルへと寄せていった『Cure Girl』OPあたりの系統ともまた違った、あくまでエロゲ塗りのデジタル発色に忠実な雰囲気となっております。お手頃価格帯のインテリア家具・雑貨なんかでもよく見かける、マカロンカラーに近しい色味ですね。
 明るい単色でもってシーンごとにはっきり塗り分けていく色彩感覚はあどけなくも優しげです。そしてまた、冬ゲーらしいライトブルーの丸とか四角をワンポイントに用いるものの、その背景へはオレンジを置いてみたり(0:23)、踏み切りのカットでは優衣の子供っぽいピンク色のジャージ姿へかぶせたりと(1:06)、補色を好んで合わせるから目に鮮やかに飛びこんできます。あるいは黒地やモノクロ地にのせて色を浮き立たせることもしばしばで、色の寒暖差をはっきり見せます。
 そうした視覚的な楽しさをふまえると、主題歌「Silent Snow」もまた、キリッと寒色のデジタルサウンドの下地から、暖かみのあるボーカルが浮き立ってくる、鮮やかな曲だと感じます。整った4つ打ちや、シャリシャリと刻んでいくライド、透明感あるシンセの音などが曲をすっきり均しているゆえ、そこにRitaボーカルのあたたかみがよく滲んでいき染みわたります。ボーカルの吐く息のかかったところだけ窓ガラスが曇るような、冬の温度感に、ぬくもりがついてます。あるいは表情豊かなギターも、ワウワウうねっていたかと思えば、素直に透きとおった音を鳴らしてみたり。デジタルサウンドの中にあるからこそ、人の声などにふくまれた雑味の、そのあたたかみが映えていく、コントラストは楽しいです。

 ところで、『Sentinel』OPにあったコンセプトをよりいっそう推し進めていき、好評を博したのが『PARA-SOL』OPムービーでございました。あまねくところへ幾何模様を散りばめつつライトブルーの基調を作ると、そこへとオレンジの傘をワンポイントにして浮き立たせたり(0:40)、鮮やかなイエローの窓を開けたり閉めたり(1:24)。やはり補色の効果へとこだわっています。黒スーツや黒手袋といったアイテムでもって、ヒロインの鮮やかさのみをこちら側へと浮き立たせる仕組みもあって。限られた色へとトーンをそろえて、鮮やかな世界を伝えようとする美観が響いてきます。そもそも作品そのものの色指定を見てみても、青系統と黄系統のコントラストでそろえられており、トータルデザインがばっちり整っています。
 こうしたデザインへと実によくハマっているのが、ave;new・佐倉紗織「Octabe Rain」から一面に広がったピュアサウンドなわけで。キックやベースなどをひずませた重低音を這わせておくと、その上空を電子の矢みたいに一直線ですっ飛んでいくボーカルラインの愛らしさがくっきり際立ってきます。クリアブルーに洗浄された電子音などを下地にひいておけば、女の子の黄色い声を極めたようなボーカルラインはぐんと伸びて、視界がさわやかに塗りわけられていく。思いきった色づかいの曲となっているよう感じます。

 さらに別の作品だけど、より小ワザを盛りだくさんに作られていたのが『聖剣のフェアリース』OPムービーでした。青色シルエットと、そこへ補色のオレンジを差し込んでいく鮮やかさや、黒地へと赤い折り鶴を映えさせるところなど、色彩感覚には通うものがあります。ところが発色はいくぶん上品であるし、タイポグラフィ (装飾的な文字) がより存在感を増していたりと、より多彩な趣向をふくんでいるふう。あるいは幾何模様の入れかたにしても、異様に芸が細かいです。たとえばイントロにおいては、あられもない姿のヒロインたちを遊郭めいた "格子越し" に見るという背徳感を刷り込みつつ(0:05)、その格子をシフトさせるうちほんの一瞬だけスカートのチェック柄みたいに見せたかと思えば(0:12)、そのまますぐブラウスの真っ白な繊維へとまぎらせてしまう (0:15)。なんでもない図柄が補助線となって、"脱がせていくときのエロさ" を逆再生したような、ひそやかな色香を残していくからすごいです。
 より多彩な色合いを取り混ぜて小ワザも盛りだくさんなムービーなのは、主題歌に合わせたゆえやもしれません。「mirage tears」は同じくave;newプロジェクトによる楽曲ではあるけれど、その音色はより多岐にわたっています。白沢理恵ボーカルは、まともな音域のなかでアップダウンしていくので感情表現がわかりやすく、ラップを取り混ぜたりといった小ワザも披露しようとします。「Octabe Rain」のようにボーカルの原色が突き抜けることにはならず、曲は慎重にバランスを取りつつ進んで、ひんやりウインドウチャイムっぽく波打つ音色とか、いきなりあどけない笛の音色といった小道具もそれぞれが巧いこと差し色になっておりまして。だから、ぐりぐり動き回る映像にもその都度に音はよくからみ、ひとつのムービー作品として見たとき、いずれが突出するでもなく完成度を高めておりました。

 エロゲはおよそ現実離れした色合いでもって作られる世界です。だから単色をいっぱいまで塗り広げたり、補色を鮮やかに挿してみたりと、大胆な色づかいをしてみせるこれらのムービーが、しあわせに馴染んでいるふうに感じます。
 その上で、めいめいのエロゲソングに目をやれば、音色の幅広さとか編曲のとんがり具合など十人十色ではある。なので、それにあわせて映像に工夫がこらされてみると、オープニングのわくわく感とか増していって。純粋な音楽的感性やらに欠けたわたしにとって、こうして目にも楽しい歌であってくれるのは嬉しいものです。

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