Humanity

Humanity(ボーカル有り)

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幻創のイデア Special Compilation SoundTrackサウンドトラック

音楽得点分布

得点度数グラフ
1003
90~992
80~895
70~792
60~690
50~590
40~490
30~390
20~290
10~190
0~90

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コメント(新着順)

強い音が鳴ったあとの儚さがつく。

 薄暗がりを割って、いきなり連打されるピアノイントロにびっくりした。ピアノというのは他には真似できない優美さを誇り、いろんな音楽で中心へ鎮座ましましてきた、楽器のなかで押しも押されぬスターなのだけども。それがこのイントロみたいに無骨な叩きかたをされてしまうと、原理的には打楽器ともいえるピアノが、いきなり先祖返りでも起こしたふうになってギョッとします。(バルトークとか、あるいはカプースチンにあるような感覚というか) ピアノの音にびっくりさせられる、小気味よい始まりかたになってます。
 そうやってドラムやベースといっしょに動いていたかと思えば、するっと潜って、メロディにまぎれてしまったりするから捉えどころなくて。ピアノ本来の情感豊かさを押し出すのとはまた違っていて。無表情ヒロインのくちびるの端が上がっているのを見ちゃったときのような、すこし不思議な気分が尾をひいていきます。OP曲「イノセンス」もそうなのだけど、鍵盤楽器パートが、わりと生々しい質感をもった音からふわふわした電子音までをもつなげるように変転させてまして。それだからいっそう仮想現実的な空間の幅でもって音は広がっていき、中二バトル作品へもよくなじむ、軽くて薄いさわり心地を作ってくれるふうに感じます。

 そこへ合わさってきたのが青葉りんごボーカル。はじめて「希望のウタ」を聴いたときは、あのアホなロリ声 (失礼) が出ているのと同じ声帯から、あんなにもカッコいい歌が飛び出してくるとか、何かしらの詐欺ではないかと思ったものでした。
 けれども考えてみればロリボイスというのは、実在する子供の声とはもちろん別もので、耳もとでつんざいたりすることなく、息がふとく成熟しておりコントロールされているもの。堂々とした歌唱力と、愛嬌のアクセントを、うまいこと取り混ぜているボーカルというのは、そうしたロリボイスと同じところから出てきて、同じように架空の魅力をそなえていくものに感じます。
 本作「Humanity」でも歌唱力はいかんなく発揮されるわけなのだけど、そうやって声がよく張られるからこそ、かえって、ふっと弱くなりあどけなくなるところが際立っているようで。たとえば「人をなぞって、 紡ぐ言葉に、 価値などあるのだろうか。」のところで妙に優しい声音をのぞかせていたり。
 やけに力強いピアノがあったり、やけに力強い歌声であったり。そうした印象的なものを強く押し出しておきながら、ふっとかき消してしまう満ち引きがあるから、勢いよく音が抜けていったあとへ儚さが残って。仮初めのもの、ほんの一瞬のものによく懸けてみせる歌となっていました。
りんごりんの力強くも美しい声と印象深い歌詞がいい感じの効果を出している曲です。

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