k1rena34さんの「そして明日の世界より――」の感想

ネタバレ感想を見たくない場合、文字を背景色に設定することが可能です。 → 設定変更

**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

日常と日常が壊れていく描写、その中での心理描写、人間関係の兼ね合いをすごく丁寧に書いていった名作中の名作。綺麗な話という評価ですが、登場人物は皆人間臭く、2週間という短い期間で様々な葛藤を描きます。
まさに、死生観をリアルに書ききった作品といってもいい。そして俺に幼馴染属性を植え付けた作品でもある(笑)
話の内容は地球に隕石が落ちてくると判明してから2週間の話で、そのあいだに主人公は自分の置かれた状況に悩み苦しみ、答えを出していきます。

とにかく前半の平和な日常描写があり、この平和な島、優しい大好きな世界を愛するからこそ、それが無くなることを恐怖し、悩み苦しみ、色々な人との会話や関係などと向き合っていき主人公が自分なりの答えを出していく作品です。

この作品は、隕石が落ちるインパクトではなく、破滅した後の荒廃な世界でもなく、もしも世界が終わるなら自分はどのように生きようという事を考えさせる作品だと思います。

よくグラウンドフィナーレが良いと評価されていますが、自分から言わせればアレは蛇足です。
健速さんいわく、あのグランドフィナーレを書くためにこの作品を作ったと言ってましたし、その意図はよくわかりますが、あのグランドフィナーレがいいのではなく、それまで主人公達の葛藤や人間ドラマがあったからこそ感慨深いものがあってああいうエンドが輝くのであって、本質は人間臭さの表現だと思ってます。

以前の健速さんの作品、こなたよりかなたまで では、変なファンタジー要素が入ったせいでお茶を濁されてしまいましたが今作ではそんなファンタジーは一切なく、救われません。

ですが、そんな救いない物語に、希望と絶望、葛藤を描き出し、自分自身の守りたいものと向き合い、周りの人達から支えられ、自らが答えを出していく、そんなストーリーが全編にわたって繰り広げられます。

ヒロインたちとの思いと向き合い、その中で繰り広げられる非常に人間臭いドラマはとても一言では表せないものを秘めています。

ノーマルエンドからフィナーレにつながる一連の流れも素晴らしいのですが、やはりヒロインたちと向き合い答えを出していくそれぞれのルートの方が自分にとっては重要でした。


特に夕陽ルートでのやり取りが自分にとってはこの作品の一番のテーマになってる感じがします。
大事な人が壊されてしまう恐怖、希望にすがるが故に苦しむ。すれ違いによる切なさ、これを立派に表現できていると思います。
人生を共にしてきた幼馴染であるからこそ譲れないなにかがある、そんなドラマがすごく好きでした。

発売当初に買って、ある程度プレイしたまま放置して、最近になって再開して最後まで終わらせました。
そしてこの作品をきっかけに、エロゲに再び嵌り、自分の幼馴染属性を植え付けられる結果となりました。

自分にとってこれはまさに名作で、忘れられない作品です。

長文感想へのレスを書くには
 ・ユーザーIDを有している
 ・COOKIEが有効である
 ・COOKIEを有効にした状態でログインしたことがある
 ・5つ以上一言コメントを書いている
 ・長文感想を書いたユーザーが長文感想へのレスを許可している
の5つの条件を満たしている必要があります。

コメントデータ

このコメントはだいたい283回くらい参照されています。