nonameさんの「ほしフル ~星藤学園天文同好会~」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

昨今のF&C作品には無い衝撃を楽しめる恋愛ドラマで、痛い&寒い場面満載。青春の青臭さや愚かさを笑ってプレイ出来る人にお勧め。長文感想で痛さを解析。(若干ネタバレ有)
■本作評価に於ける、アプローチの方向性
過去に本作地雷原へと突貫した数多の英霊の評価に学び、通常方法でのアプローチを放棄。
各シナリオに於けるヒロイン、惑ちゃん、主人公の痛さを評価する事で、本作の真の魅力を引き出す事にする。
なお共通シナリオは特筆点が無い為、評価対象外。

■シナリオ基本構成概論、及び分析
昨今の恋愛ドラマのシュチュエーションに学園物の登場人物を当てはめ、ドラマと同じように動かしてみた物語。
主人公&攻略ヒロイン周辺には通常主人公以外の恋愛絡みの展開は無い為に構成自体が珍しく、まともな話になっていたらもう少し評価は高かっただろう。
だが、主人公を始めとして頻繁に登場する人物に付与された性格付けと、数箇所で起きる神の如き急展開が、現在の致命的な程の低評価を生んだと思われる。

■惑ちゃん&主人公のシナリオ解析結果に基づく真の性格
惑ちゃん:実は気弱で卑屈で繊細で鬱ベース、根性無しで運動も勉強も出来ず背も低く、時間にルーズで常に不誠実、打算的で素晴らしい程の自己中。なんでこれが主人公の親友なんだろう、と思う人が物語中にも沢山居る。
主人公:幼い頃にロボトミー手術を受けており、従順で思考能力が低く、与えられたコマンド(約束とも言う)を愚直に守る。その影響か、脳に一定以上の負荷がかかった場合に再起動し、記憶が都合良く飛ぶバグを持つ。運動も勉強も出来ず、基本的には事なかれ主義で流されやすいが、手術の影響かしょっちゅう暴走する。一部個別シナリオではヒロインよりも惑ちゃんを愛そうとする傾向がある。

■個別シナリオに於ける、登場人物観察記 (※ネタバレを含む)
痛さは5段階評価で、A~E (Aが一番痛い)

1.琴音シナリオ
ヒロイン:B
物凄い自己中で、個別シナリオに限らず、物語全編で当然のように周囲を振り回す。生徒会予算を私的流用して鶏小屋を設立、そこで生成される卵を目当てに炊飯器及びホットプレートを購入したり、他人の部屋を平気で家捜し見つかると逆切れし、それは当然との姿勢を取る。最後には主人公に待っていろと命令し無期限で突き放す。立ち絵の通常時と笑顔で、金魚蜂型の口は不気味で、人間には不可能な表情だろう。
惑ちゃん:B
琴音に「本気で惚れている」のに、アプローチは全て主人公に頼り、自分は何も動かない。それで上手く行かないと何度か主人公をなじり、最後には脈絡無しで琴音に襲いかかり拒絶される。その後鬱になり、フォローしようとした主人公も切り捨てる。最後には神展開で再び親友に戻り、ハッピーエンド。勿論、襲った事に関するコメントは無く、全てがうやむやの方向で収束。
主人公:B
コマンドに従い惑ちゃん×琴音を応援するが、惑ちゃんジャイアニズムにひたすら振り回され、最後には切り捨てられる。切り捨てられた後も惑ちゃんを応援しようとする健気さは、惑ちゃんへのひたむきな愛が成せる業であろう。傍から見ていると痛い事この上なく、ロボトミーの哀愁が漂う。

2.水季シナリオ
ヒロイン:A
彼女の全ての行動は主人公に精神的打撃を与える為であり、その為には自爆をも厭わない。ついカッとなって人を殺すタイプで、余りの直情怪行ぶりに周囲からハブられ、最後は親友にも見捨てられる。痛さ加減はダントツの才媛。立ち絵は、普通絵で丸く開いている筈の口の左上に謎のヒゲが生えており、違和感抜群。笑顔でも金魚蜂型の口の不気味さは健在。
惑ちゃん:A
琴音シナリオと同じく、何の脈絡も無く琴音に迫り、拒絶される。奴隷が傷心の惑ちゃんにつけこんで付き合い始めるが上手く行かず、奴隷と共にフォローしようとした主人公&ヒロインを切り捨てる。最後には神展開で再び親友に戻り、ハッピーエンド。勿論、奴隷や惑ちゃんから切り捨てに関するコメントは一切無く、全てがうやむやの方向で収束。奴隷オプションが付属した際の、累乗での痛さは特筆物。奴隷から貰う弁当を全て廃棄し、常にパンを食べている辺りの痛さも必見。
主人公:A
惑ちゃんにとことん尽くしたのに、当の惑ちゃんは琴音を襲った後諦めて奴隷と付き合いだし、最後にはジャイアニズム全開で切り捨てられる。惑ちゃんへの愛はここでも届かない。ヒロインが与える精神的打撃を加味すると、脳味噌のキャパが低い彼の事だ、熱暴走→再起動して記憶を飛ばしたくもなるだろう。終盤の神展開フェーズにたった一人で挑む際に見せる彼の痛さも、また特筆すべき物。

3.陽シナリオ
ヒロイン:C
こちらの話ではかなり普通の人だが、M属性は変わらず。入学後から暫くは何も無いのに、夏前に突然惑ちゃんを好きになり、夏が終わると突然に主人公を好きになっている様は支離滅裂で少々痛い。物語中でも幾人かが証言するが、何を考えているのかさっぱり分からない。頭に行く筈の養分が(自主規制)。立ち絵の笑顔(のはず)は、爬虫類と思うような不気味さ。数少ない他の表情も怖い物ばかりなので、出来るだけ表情を変えず、心穏やかに暮らして欲しい。
惑ちゃん:E
このシナリオ中では、惑ちゃんは殆ど痛くなく、逆に良い奴の雰囲気すら醸し出している。惑ちゃんを楽しみたい人は回避推奨。
主人公:B
このシナリオ中でも、輝く程の痛さを発揮するのが主人公。ロボトミー的愚直さは健在で、隠し持つストーキング能力も加えて、あらゆる場面で展開に華を添えてくれる。時折、惑ちゃんすら凌駕する痛さを発揮する事も。ただし、惑ちゃんへの愛を感じる事は殆ど出来ない。

4.瑠歌シナリオ
ヒロイン:D
ヒロインには殆ど「痛い」所は無いが、あらゆる場面で自己中な観点に基づく言葉責めを主人公に行う。自らの責めの結果、目の前で気絶し倒れた主人公を放置したり、虐めて恍惚としている様も描かれており、つまり彼女はドSなのである。その際にはおよそキャラに外れる程の冷酷無情な仕打ちを見せるのに、そのすぐ後に突然付き合い出すという素晴らしい神展開を見せる。恐らく、彼女はドSであるが故に、羞恥心や罪悪感と言ったファクターは全く持ち合わせていないのであろう。
結局はシナリオ中で不足した痛さ成分補完の為にエース水季が出張っており、こちらでは主人公やヒロインを含む1クラス丸ごとに加え、文化祭運営委員会全体を貶める事に成功している。やはり彼女が押しも押されぬトップのようだ。
惑ちゃん:E
惑ちゃんは手酷い位の脇役扱いで、出現率が異常に低い上、痛い話も殆ど聞けない。痛い惑ちゃんを楽しみたい人は回避推奨。惑ちゃん以外も殆ど出て来ないが。
主人公:B
このシナリオでは主人公は前半はロボトミー能力により水季から受け継いだ痛さを倍加させつつ周囲に拡散させ、後半ではストーキング能力によりヒロイン宅に夜討ち朝駆けで騒ぎ立てるだけで無く、一日中纏わり付き続ける、素晴らしい程の痛さを見せてくれる。親が居たら、確実に警察を呼ばれていただろう。

5.流史シナリオ
ヒロイン:E
ヒロイン自身がインパクトに欠ける為、痛い所も無く、評価上は面白くも何とも無いが、代わりに琴音の痛い様子と性根が暴露されるのは興味深い。このシナリオは登場人物自体が少なく、その他の人は殆ど姿を見せない。
惑ちゃん:D
琴音関連でヒロインに絡む際の言動や、琴音ベースの行動による手の平の返し具合は痛い物があるが、他と比べるとインパクトはかなり薄い。
主人公:D
シナリオ冒頭ではかなりの痛さを見せてくれるが、それ以降はひたすらグダグダの展開。痛い等の評価以前に、話自体が普通な為、評価の仕様が無い。

■まとめ
低評価の原因とされる、性格的インパクトが抜群の惑ちゃんや主人公が抜けた本作は、何とも面白味の欠ける展開ばかりとなったであろう。躍動感溢れる主役周りの登場人物を文章中で扱いきれなかった、ライターの技量に問題があったのが原因ではないかと分析する。同ブランドでは久々にインパクトのある作品をプレイ出来て、個人的には満足だったが、上記した通りに内容は決してエロゲの需要に応えた物では無いので、お勧めではない。テレビの昼メロや恋愛ドラマを、どれでも笑って楽しめる人にはお勧め。

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