Ichijo@Landscapeさんの「Scarlett ~スカーレット~ 」の感想
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**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。
これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。
シンプルで意外と派手さはないが、丁寧に「日常」に向き合ったエンタメ作品
ねこねこソフトの作品は、以下のみプレイ。
・サナララ
サナララやった流れで本作もプレイ。
==================================================
一言感想の通りなんですが、
ストーリー自体はシンプルというかベタというか、よくある話。
展開も緩やかで緊張感や派手さは、設定の割にほぼなし。
しかし、地味ながらも丁寧に、とにかく丁寧に、非日常を通して日常を書いていく。
そんな作品でした。
エンタメと言ったのは、設定の妥当性やらよりも、
プレイヤーを楽しませることに重点を置いていると感じたからです。
これがあるからこそ、上記のマイナス面をマイナスとして感じにくくさせ、
軽快にプレイすることができたのだと思います。
◆シナリオ
<一章>
明人の日常との決別と、アメリア編が書かれた章。
明人にとって、日常にあたる具体的な象徴が存在しなかった頃の物語。
暗号というネタはは面白かったですが、話は普通。
<二章>
まさにエンタメ、通常のエロゲなら共通ルート、といった趣のシナリオ。
結局自らの意思で世界を動かしている別当家やら、ニネットの納得の早さやら、
価値観が合わず好かんと言う人も多いかもしれませんが、
私は割と好きです。単にエンタメとして面白かったからですけどw
明人とナセルが工場をぶっ壊すシーンは爽快でしたね。
九郎がどうにかしちゃうんでしょ、と思ってプレイしてはいましたけど、
そこでナセルと組むのかぁ気持ちのいい展開だなぁと。
ただ、九郎がやたら万能なので、緊張感は特になかったです。
個人的には、これ以降の章でまたナセルと敵対するシーンが欲しかったです。
攻守や敵味方が簡単にひっくり返るのって、裏の世界っぽい展開じゃないですか。
<三章>
滅茶苦茶丁寧に書かれた、ただの良い話。
評価されているみたいですが、私はあまりピンとこなかったですね。
面白かったのは間違いないんですけど、
話自体はそこら中に転がっているようなよくある話で、
丁寧に書かれていることが印象的といった感じ。
ただ、この章があるからこそ、四章を「ベタな話」から
一段上の物語に昇華させられたのだと思います。
<四章>
非日常の終焉、大切な「日常」の発見。
紆余曲折を経て、しずかが明人にとっての大切な日常の象徴となります。
ここにきてようやく、明人にとって「日常」が選択肢足りうるようになります。
まぁ選択肢と言っても、天秤に「しずか」を乗せた時点で、
どちらに傾くかは明白なのですが。
また、二章があることで九郎の甘さ(自分自身以外に大切なものがあるということ)が、
三章があることでしずかにとっての日常と非日常がどういうものなのか、
それぞれわかって、この四章をより価値あるものにしてくれたと思います。
◆キャラクター
まきいづみボイスの30代ヒロインが好きです。
まきいづみさんが特別好きってことはないですけど、この人はこういうキャラが一番合うと思う。
「セーフ、ギリセーフっ」
◆絵
CGで男性キャラが崩れることがあった、というくらいで、特に問題なし。
好きなCGは、取調室で態度のでかい九郎w
あと、島に降り立つしずかは、演出も相まって良かったです。
◆システム
チャプターも用語集も、どちらも親切な作り。
ただ、できればチャプターはOn/Offできたらもっと良かったかな。
回収や再プレイ時に、チャプターごとにスキップ止まるのがちょいうざ。
◆音楽
OPはなんというか随分攻めたなぁという印象。
EDは安定のKOTOKOさん。
曲の雰囲気が良く、相変わらず歌詞も凄く良い。
BGMの質もとても高かったと思います。
BGMとして聴いても良いし、曲だけで聴いても良い。
全体的にパーカッション多めで構成されていて、統一感もあったように思います。
◆総評
込み入った設定がありながら、シンプルに楽しめるエンタメでした。
笑えるというわけでも、泣けるというわけでも、燃えるというわけでも、
あるいは独特の哲学に唸れるというわけでも特になく、
しかしそれでも面白かった、楽しかったと思える、
巧みなバランス感覚の作品だったと思います。
また、「日常」を書いた作品は数あれど、
本作ほど「日常」に向き合った作品もそうないでしょう。
そういう意味で、価値ある作品でした。
==================================================
◆余談
名のある声優がサブキャラを兼任していたことに、ちょいちょい笑いました。
・サナララ
サナララやった流れで本作もプレイ。
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一言感想の通りなんですが、
ストーリー自体はシンプルというかベタというか、よくある話。
展開も緩やかで緊張感や派手さは、設定の割にほぼなし。
しかし、地味ながらも丁寧に、とにかく丁寧に、非日常を通して日常を書いていく。
そんな作品でした。
エンタメと言ったのは、設定の妥当性やらよりも、
プレイヤーを楽しませることに重点を置いていると感じたからです。
これがあるからこそ、上記のマイナス面をマイナスとして感じにくくさせ、
軽快にプレイすることができたのだと思います。
◆シナリオ
<一章>
明人の日常との決別と、アメリア編が書かれた章。
明人にとって、日常にあたる具体的な象徴が存在しなかった頃の物語。
暗号というネタはは面白かったですが、話は普通。
<二章>
まさにエンタメ、通常のエロゲなら共通ルート、といった趣のシナリオ。
結局自らの意思で世界を動かしている別当家やら、ニネットの納得の早さやら、
価値観が合わず好かんと言う人も多いかもしれませんが、
私は割と好きです。単にエンタメとして面白かったからですけどw
明人とナセルが工場をぶっ壊すシーンは爽快でしたね。
九郎がどうにかしちゃうんでしょ、と思ってプレイしてはいましたけど、
そこでナセルと組むのかぁ気持ちのいい展開だなぁと。
ただ、九郎がやたら万能なので、緊張感は特になかったです。
個人的には、これ以降の章でまたナセルと敵対するシーンが欲しかったです。
攻守や敵味方が簡単にひっくり返るのって、裏の世界っぽい展開じゃないですか。
<三章>
滅茶苦茶丁寧に書かれた、ただの良い話。
評価されているみたいですが、私はあまりピンとこなかったですね。
面白かったのは間違いないんですけど、
話自体はそこら中に転がっているようなよくある話で、
丁寧に書かれていることが印象的といった感じ。
ただ、この章があるからこそ、四章を「ベタな話」から
一段上の物語に昇華させられたのだと思います。
<四章>
非日常の終焉、大切な「日常」の発見。
紆余曲折を経て、しずかが明人にとっての大切な日常の象徴となります。
ここにきてようやく、明人にとって「日常」が選択肢足りうるようになります。
まぁ選択肢と言っても、天秤に「しずか」を乗せた時点で、
どちらに傾くかは明白なのですが。
また、二章があることで九郎の甘さ(自分自身以外に大切なものがあるということ)が、
三章があることでしずかにとっての日常と非日常がどういうものなのか、
それぞれわかって、この四章をより価値あるものにしてくれたと思います。
◆キャラクター
まきいづみボイスの30代ヒロインが好きです。
まきいづみさんが特別好きってことはないですけど、この人はこういうキャラが一番合うと思う。
「セーフ、ギリセーフっ」
◆絵
CGで男性キャラが崩れることがあった、というくらいで、特に問題なし。
好きなCGは、取調室で態度のでかい九郎w
あと、島に降り立つしずかは、演出も相まって良かったです。
◆システム
チャプターも用語集も、どちらも親切な作り。
ただ、できればチャプターはOn/Offできたらもっと良かったかな。
回収や再プレイ時に、チャプターごとにスキップ止まるのがちょいうざ。
◆音楽
OPはなんというか随分攻めたなぁという印象。
EDは安定のKOTOKOさん。
曲の雰囲気が良く、相変わらず歌詞も凄く良い。
BGMの質もとても高かったと思います。
BGMとして聴いても良いし、曲だけで聴いても良い。
全体的にパーカッション多めで構成されていて、統一感もあったように思います。
◆総評
込み入った設定がありながら、シンプルに楽しめるエンタメでした。
笑えるというわけでも、泣けるというわけでも、燃えるというわけでも、
あるいは独特の哲学に唸れるというわけでも特になく、
しかしそれでも面白かった、楽しかったと思える、
巧みなバランス感覚の作品だったと思います。
また、「日常」を書いた作品は数あれど、
本作ほど「日常」に向き合った作品もそうないでしょう。
そういう意味で、価値ある作品でした。
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◆余談
名のある声優がサブキャラを兼任していたことに、ちょいちょい笑いました。
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