MetheMailさんの「この青空に約束を―」の感想

ネタバレ感想を見たくない場合、文字を背景色に設定することが可能です。 → 設定変更

**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

平凡な日常、仲間の大切さを、恋愛を軸にしながら進むストーリー。根強く続く、青春の理想郷がある。
受ける層も、拒絶する層も容易に想像出来る。
善意に溢れ、愛に彩られたラヴ・コメディである。

軽快でテンポが良く、盛り上がるところは盛り上がり、笑わせるところはきちんと笑わせる。
月並みだがメリハリが効いている。
演出その他も文句なし。
KOTOKOの歌が華を添える。
ただ、歌がどれも同じに聞こえるのだが、今に限ったことではないか。

主人公と仲間たちの思い出の地、つぐみ寮。
寮のとり壊しが決まり、残された時間、楽園を守りつつ、生活が続く。
仲間・思い出との別れと、未来への歩み。
青春ものとしてはお約束だが、丁寧に追いかけていて心地よい。

青春の輝きというのは、失われていくから美しい。
直中に居る時には見えない。
社会や、大人や、時間。
あらがいがたいもの。
どうにもならないもの。
すり減らされ、削り落とされて初めて存在に気付く。
保存出来ないと知りつつ人は、なんとかその美しさをどこかにとどめようとする。

失われる段にならなければ輝かない宝石である。
手に入らないからこそ、私たちは美しいものを見られる。
逆説的な言い方であるが、譬えではない。
守りたいと思う気持ちが、日常という石を、思い出という宝石に変えるのだ。

別れの経験は誰しもあるだろう。
果たして単に青臭い話と映るか、羨ましい話と映るのか。
私は、この物語のように思い出を引き継ぐことが出来なかった。
嘗ての友人とは疎遠になり、あるのは仕事のつきあいばかり。
昔を振り返っても、鮮やかな想い出は存在しない。
今はまた、手放すことに何の躊躇いも無いような、灰色の日常の中にいる。

無性に寂しくなった。
誰しも、大なり小なり似たような感情を抱くものだろうか。
私的な体験と引きつけて読めると、やはり物語は味わい深い。

(オススメ度…★★★★)
新品/中古アダルトPCゲーム販売 通販ショップの駿河屋

長文感想へのレスを書くには
 ・ユーザーIDを有している
 ・COOKIEが有効である
 ・COOKIEを有効にした状態でログインしたことがある
 ・5つ以上一言コメントを書いている
 ・長文感想を書いたユーザーが長文感想へのレスを許可している
の5つの条件を満たしている必要があります。

コメントデータ

このコメントはだいたい229回くらい参照されています。