meroronさんの「Bad Name」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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88Bad Name
自分が淫乱な少女となって快楽の味を覚えさせられる妄想をしたことはありませんか? ※後半のみネタバレ
この作品は普通の人がやったら「気持ち悪い」と言うでしょう。

これを初プレイしたときは4年ほど前のことですが、当時は興奮するけど気持ちが悪い・・・という感想でしたが、様々なエロゲー・・・・・・抜きゲーやNTRゲー、陵辱ゲーなどをやり、また自分の価値観がある程度変化した今やると、これほどまでにプレイヤーの感情を揺さぶっていく『エロゲー』というのはなかなか無いと思いました。

大事なのは『エロゲー』という点です。 この作品はエロなしでは絶対に成立せず、またエロに対しての強烈な価値観の植え付けや擬似的経験をさせてくれます。

注目すべきなのは1人称視点で、『女の子』の視点から一切変わらないことです。

複数視点の作品というのはよく見かけますが、それの欠点というのは感情移入するべきキャラがブレてしまうことだと思います。
物事を広く、メタ視点で見るには優れているが、心情描写がころころ変わるとその『人物』に入り込めません。

しかしBadNameは徹頭徹尾、高坂唯という一人の少女の視点で物語が動きます。

そうすることで我々プレイヤーは唯ちゃんの気持ちになりきり、陵辱されていくという擬似的な体験が可能になるのです。

エロゲーとして、絵は決して優れているとは言えないでしょう。
しかし、文章がこれでもかというほどに丁寧で、それでいていやらしく、じわじわと、『われわれ』を快楽の道へと誘っていきます。
普通のエロゲーでは心情描写が疎かになり異様なスピードで堕ちていきますが、本作これでもかというぐらいにゆっくり責めていきます。 まるで寸止めをするかのように。
それがまたリアリティーを生み出し、より一層『唯』というヒロインの気持ちを鮮明にさせていきます。


さて、それではネタバレの感想と考察もどきを














































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まずはNormalルートから。

淫乱に落ちていく過程の作りこみが上手い。
この唯という少女はどうしようもなく淫乱なのだ。 それはもう否定しようがないくらいに。

だんだんと体が快感を覚えてゆき、男たちの恐怖が薄れていく様が興奮を誘う。
ひとつひとつのエッチシーンが丁寧だ。
一般的な抜きゲーはシチュエーションありきではいることが多いが、これは唯にどうやって快楽を覚えさせるかということを男たちが考えて行動した結果がそのまま切り取られているかのようだ。
そこがまたリアリティを感じさせる。 過程を飛ばしたりはしない、しかし余計なものを追加したりもしない。
佐伯という漢によって考え抜かれた堕とすための計算のものに生まれたエロシーンなのである。

最初は嫌な顔を見せていた唯も徐々に慣れていき、快楽の虜となり、顔が紅潮し、しまいには街なかではしたない格好をするまでとなってしまう。
ああ、これはこれで溺れるのも幸せなのかもしれないが彼女の人生は間違いなく「壊れて」しまっただろう。

拘束具をつけられて満更でもなさそうな顔をする彼女はただの『雌』に成り果ててしまったのだ。

最後に通り過ぎる電車を見る顔が、もう以前の唯ではないような顔となっており哀愁が漂っている。

われわれが唯だとするならば、人生を壊してでも気持ちいのならば、それはそれでいいのかもしれない。

しかし第3者からみると・・・これからの彼女と、その周りとの関係を考えると・・・とても哀しくなる。



次にTrueルートだが、これはこれで業の深い物語だ。

痴漢から助けたのがもしクラスメイトの男子とかだったら、他人だったら・・・普通の恋愛モノとしての終わりを迎えただろう。

しかしあろうことに助けたのは父親だった。 娘のことを大切に思う優しい父だったのだ。

唯が淫乱であるということを知る人間は、痴漢した男たちと父だけになってしまう。
だが唯本人はもう認めてしまっているのだ、自分は性魔にとりつかれた人間なのだと。

しかし、痴漢に身を任せて人生を破滅させるとこまで理性は崩れていなかった。
最初は父親をかっこいいと思い、憧れの対象として見るだけだった。
だが、それだけでは済まなかった。 彼女の体はどうしようもなく淫乱なのだ。
体が快楽が欲しい欲しいと囁き、父親を誘惑してしまう。 一度父に愛撫された陰部がまたしてほしいと要求する。

このルートで大事なのは、彼女が父親に性交を要求したのは果たして『愛』なのか、それとも更なる快楽を求めるための『淫欲』なのかということだと思う。

痴漢され、多くの男達に陵辱されることでの「いけない快感」を上回るにはどうすればいいのか?
それは背徳の極みとされる近親相姦だ。 彼女は分かっている。 父親とすることがいけないことを。

それでも求めてしまう。 彼女の心情描写はまるで「助けてくれたかっこいい人がたまたま父親だったから仕方がない」という感じだったが、果たしてそれだけだろうか?
私は彼女が自分の心に嘘を付いているようにしか思えなかった。

自分が悪い心を持っていないと必死に押し込め、自分の中の淫魔を心の中にすら出さないように気を使った結果が、あのテキストなのではないかと。
父親に諭され、都合が悪くなった彼女は「・・・・・・・・」と黙る。 そこに心の文章はない。 考えないようにしているのだ。

そして最後のセックスで彼女は期待通り、最高級の絶頂を味わうことになる。
それは好きになった人とのセックスだから、最後のセックスという緊張感があるから、自分がもともと感じやすいから・・・・・・いろいろあると思う。
しかしそこには『父親との性交による極上の背徳感』というスパイスが効いていたからではないか?

母親に申し訳なく思っている描写もあるが、彼女はその罪悪感にすら興奮を覚えているのではないか?


とてもじゃないが、この唯という少女がこれから先まともな人生を歩めるとは思えないのだ。
父親とのセックスという高級料理を食べてしまった彼女はまた食べたくなってしまうに違いない。

爽やかな終わり方を迎えたTrueエンドだが、その先にはまだ闇が広がっているような気がする。

続きが見たい――――。 また唯と一緒に、極上の興奮を味わいたい―――。



これほどまでに続きを見たいと思わせる性の物語は、初めてだった。

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