xezldwr24さんの「もしも明日が晴れならば」の感想

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明穂と主人公が千早を許した理由について
 明穂と主人公が千早を許す理由が薄弱であるということが指摘されている。この作品は発売されてからかなり経つので、既に同じようなことを書かれた方がいらっしゃるかもしれないが、私はその理由は以下のように一応の説明がつくのではないかと考える。

 まず明穂について。この物語では、明穂が主人公に見つけてもらうまでの1箇月間の描写が殆どない。死後、明穂が何を考えていたのかということが殆ど表現されていないのである。明穂は、主人公から見つけてもらえたとき、「諦めかけていた」旨のことを述べている。そうなってしまうまでに、実際には多くの人に近づいてみたり、話しかけてみたりしただろう。しかし、通じない。一般人が1箇月間、人と没交渉になってしまうことがどれだけ辛いだろうかと考えると、この期間を通じて明穂の思考原理は普通人のそれとはやや異なったものになったのではないかと思える。
 千早は、約500年間、明穂の6000倍の年月を孤独に生きてきた。その寂しさは、明穂にとってすら想像を絶するものだったはずである。同じ幽霊として寂しさを経験・共有しているがゆえに、自分より遥かに長い期間一人ぼっちだった千早に強く同情し、想い人を奪った自分を殺したその「想い」ですら理解できたのではないだろうか。だからこそ、本心から彼女を許し、むしろ仲間になってほしいと望んだ。そこに、幽霊となった明穂の行動の強さ・重みが見出されるような気がする。

 次に主人公について。主人公については、前世で千早と主人公に結び付きがあったことが、無意識に作用したということがいえるのではないか。だからこそ、主人公は千早にそれほど厳しい態度をとらなかった。また、上述したように殺された明穂自身が千早を責めなかったので、その態度を尊重したということもいえるだろう。

 確かに、普通の人間であれば自分や恋人を殺されるのが許せないのは当たり前だと思う。しかし、この部分については幽霊とからめた物語である以上、行動原理を普通の人間と単純に同一視はできない。

 ただ、この部分についてやはり理由が薄弱だ、共鳴できない、と思う人がいるのもわかる。この作品は、(逐一挙げ始めると長くなるので割愛するが)キャラクターの行動原理が明示されていないため、全体的に作者の意図するところがうまく伝わっていないのではないかと思うところが複数ある。表現物は伝わってなんぼという部分もあると思うので、その点はちょっと残念だった。このゲームは現在は非常に高い値段が付いているが、その割には万人が納得するゲームでは無いと感じたため、やや減点して評価した。
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