knuamcさんの「SWAN SONG」の感想

ネタバレ感想を見たくない場合、文字を背景色に設定することが可能です。 → 設定変更

**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

49SWAN SONG
(頂いたレスに対する返信がぞ​んざいで説明不足だった気がしたので加筆し​ました。2017年7月14日)一体全体果​たしてどうして何がしたかった作品なのか!​?エロゲファンタジー?
マグニチュード9超の大地震が起きたからって、現代日本の(精神的な)社会秩序はここまで北斗の拳的に崩壊してしまうのか!?w
北斗の拳はそもそも主人公達が超能力を使えるファンタジー作品な上独特の世界観が確立している作品だが、スワンソングは…







「超常現象(超能力他)が存在しない現実的な現代日本を舞台にした作品な筈なのに、現実感が感じられない世界観の作品」であり、
根本的に受け入れられず。




日本は世界一の地震頻発国で、
震度七レベルの最大級の大地震でも世界各国が驚愕し感嘆する民度の高さを何度も見せてきたよね。
人間の良心の素晴らしさを、
天災がもたらした現状の苦境に絶望し心を荒ませ非生産的に周囲に八つ当たりしたりするのではなく、
何とか明日への希望を見出だし必死に連帯して助け合い再建する逞しさを国全体で見せ続けてきた。
日本の地震経験値とそれに基づいた地震対策社会インフラ及び精神的な免疫は世界有数だ。
古くは江戸幕府将軍徳川吉宗が行った数々の地震被災民援助策に被災の教訓を元にした地震に強い町作り‥‥
いや、実際はもっと遥か昔の古代からも日本人は地震と闘い続けてきた、こと地震に関しては世界有数のエキスパート民族である。
直近の東北大地震でも悪意による犯罪は、せいぜい避難中の世帯を狙った(被災地外からの侵入者による)空き巣被害が幾分出た位であり、
地震の混乱に乗じて暴動や強盗や陵辱や殺人まで犯す人が出たなんて例はほとんど全く自分が知る限りは聞いてないな(被災者・非被災者共に)。
あったとしても、一つの大地震全体でも微々たる水準で公の社会秩序の大勢に悪影響を与え根本を揺るがす水準では全くない。
阪神淡路や東北大震災では数百万が被災しても、どさくさに紛れて他者の不幸の弱味につけこみ食い物にする心無い強盗・陵辱・殺人の重犯罪はほぼ皆無で世界に素敵な奇跡と見なされた。
その他方では、スワンソングの作品世界では数百・数千人の極めて狭い世界の中でさえ暴動・強盗・陵辱・殺人事件が凄まじい頻度で多発している。
この物語って決してナンセンスギャグじゃなく真剣な物語として描かれているんだと思うんだけど、北斗の拳も真っ青なあまりの世紀末無秩序混沌世界観ぶりに笑ってしまった。


ここに違和感を感じリアルに感じられず引いてしまうか、
異常で究極の混沌世界観の一種のファンタジーとして受け入れるか、
どっちが正しいとか間違っているとかじゃなくて、趣味趣向の問題だと俺は考えているんだ。
但しね、序にもう一つの大きな疑問点を挙げるなら、
北斗の拳については世界大戦により核で世界中の人類文明が壊滅的に崩壊した設定なので、
まだ、
「核戦争で人類文明も自然環境も世界中で壊滅したら、いくら世界随一に平和な現代日本でも、比較的温厚で善良で忍耐強い人が多い現代日本でも、
お先真っ暗に感じて自分を制御できなくなり自暴自棄になったり、あるいは、社会機構がまともに機能していた頃には胸に秘めていた黒い欲望の
ままに暴走する人が少なからず現れる可能性がもしかしたらあるのかな?」
と感じさせる、完全に荒唐無稽とは切り捨てられない一筋の説得力は残っていた気もする。
その一方でスワンソングの場合では、
世界中が未曾有の大地震で壊滅‥‥どころか、
日本全体が主人公達が居る被災地の様な極度の惨状になっているのかさえ不明な状況で、
健在な地域からの救助が明日にも来て以前の社会秩序が回復するかも知れない状況で、
何であそこまで後先無視した、後先考えない暴走を始める人があんなに大勢出るのか不自然に不思議に思った、正直。
少なくとも世界中の国々が全部同時多発的に大震災被害に遭っているようにはどう見ても見えないから、遠からず何らかの救助はこないとおかしいし。
何故か何時まで経っても、国内からも国外からも何の救助も来ないのは物語展開上の都合か‥。
全体から捉えれば局地的な部分的的な災害で、
被災地外にはまともな統治機構が人間社会が健在なら、
やがてその勢力が入ってきた時点で犯罪行為をしてた人達は公的に処罰の対象になるのだが‥‥

腹を裂かれ四肢を切断され陵辱され尽くした女体の山が発見されるとか、何か凄すぎて笑えてくるよね、この作品の世界観‥‥
とても俺達が住む現在の日本の話とは思えないが何処の世界の話なのだろうか‥
日本中が地球全体が地震で壊滅したと確定した訳でもないのにさ、
希望の道筋を見失い無軌道に錯乱したりする人が、
箍が外れ暴走する人が多すぎぃ!!
その前にもっと他に各地の情報収集とかするべきことがあるんじゃないか?
絶望したり暴走するのはまだ早い。
人間は、日本人は、そんなにも弱く愚かな人が多いのか?
それに、精神的に未成熟な子供ならまだしも作中の登場人物の大半は一定の人生経験の積み重ねがある筈の大人なのである。
そのせいで、
作中の、
極めて狭い世界の中しか描写しない箱庭的な世界観が、
より一層、
奇妙に
歪に
非現実的に
見受けられた訳。
‘日本沈没’や‘太陽の黙示録’や‘サバイバル’よりは随分とスケールが小さい謎の箱庭世界を舞台にしたこの物語からは、
ともすると、
舞台設定・世界観設定・登場人物設定その他諸々の設定の煮詰め不足や強引無理矢理矛盾満載な粗っぽさの存在を感じてしまう。
‥‥何となく、多少強引にでもこういう極端な舞台設定をすることによってライター氏が表現したいものが何かあるんだろうってのは分かるんだけどね。
でもゴメン、現代を生きてきて阪神淡路に東北大地震と圧倒的多数の被災者の方々の高潔で忍耐強い生きざまを、
東北大地震ではボランティアの一人として被災者の方々に直接接して現場を実地に見てきた自分としては、
ゲームと現実は完全に別物と割り切るのは無理だわ。
敢えて言わせてもらうと、「“たかが”大地震で現代日本の社会秩序がここまで崩壊するのは、リアルに感じられない」
瀬戸口氏は表現したい主題のために、しばしばぶっ飛んだ設定をしたり色んなモノを強引に動かす癖があるライターさんだと俺は感じているのだが、
これもそんな瀬戸口氏の癖のある特徴を割り切って楽しめる方限定の物語かな?とも。

東北大震災直後に微力ながらボランティアの一人として駆けつけた際に、
家族やら恋人やら友人やらの親しい人や家や財産や快適な日常やその他色々失いながらも、
俺も含め概ね平和な日常を享受していて世界的には物質的にも非常に恵まれている‥‥大多数の日本人の想像を絶する苦難に遭いながらも、
生き残った人同士で思い遣りの相互扶助を決して忘れず建設的な気持ちを失わずに立派に生きようとする大地震被災者の方々を沢山見てきた。
その素晴らしく善良で他者への思い遣りを根底にする誇り高き生きざまにめちゃくちゃ感動もした。
その感動には、スワンソングの物語は遠く及ばなかった。
あくまでも個人的にだけどね。


このゲームの愛用者の方に答えられる人が居るなら後学のために是非聞いて置きたいのだが、
瀬戸口氏が敢えてこんな極端でぶっ飛んだ世界観設定をしてまで表現したかった、この作品の魅力って何なんだろうか?
エロゲーシナリオライターとして非常に名高い瀬戸口さんのことだからこの作品の極端過ぎる世界観設定が少々リアリティーに欠けることは多分気付いていたと思う。
それでも敢えてこのぶっ飛びまくった世界観設定を採用して何がなんでも表現したかったものとは一体何なのかな?
このゲームがシナリオ重視のシナリオゲーであるんなら、
敢えて一種のリアリティーを犠牲にしてまで表現したかった主題とは、いかなるものなのだったのか??





現実日本の大震災で滅茶苦茶な被害に遭って血を吐くような思いを散々しながらも歯を食い縛り必死に健全な社会秩序を維持し続け長
い道程の果てに復興を成し遂げた方々の中にはこの物語を見たら、
「日本人舐めるな、日本社会はこんなに脆弱ではない」
と言いたくなる人も居るかも知れない。
それでも、自分は架空の創作物語なんだからこんなぶっ飛んだ世界観の作品もあってもよいとは思う。
ただ、自分にはこんなぶっ飛んだ物語展開を恐らくは意図的に多発させてまで、
表現したいものが一体何だったのかよくわからなかったんだよな。
非常に不思議な構成の物語でしたよ。











>「彼らは本当のことを知りたいわけではなくて、自分に都合のいい甘い夢を見て、他人と共有することだけが望みなのです。弥勒菩薩だろうと、
イエスキリストだろうと、それが彼らを夢から分断する存在ならば、たとえどんな正法を携えていようとも、理解しようともせずに石を投げるでしょう」
>「だから、その真実の素晴らしさを上手に話すことが出来たのなら……」
>「勘違いしてはいけません。それが出来るのは全てを知った選ばれた人間だけです。お前は覚者ではありません。お前に人を導く力はありません。
そもそも私は、そんな人間が実在し得るとも思っていません。求めない人間に与えることは出来ません」
>「そういう人は、きっと居ます」
>「その信念は勝手ですが、お前はそれが自分だと言いたいのですか? もしくは、そうなりたいのですか? 勘違いもいい加減になさい」
>「……」
>「私たちに出来るのは、自分の力で夢を見られない弱い人間のために、夢の管理人を買って出ることだけです。彼らの美しい夢を守るために、
彼らが自分の醜さに気が付かないように、こっそり真実の芽をつみ取るのが私たちの仕事です。彼らが真実を携えた聖者を望まないのなら、
彼らのかわりに殺してしまうのが私たちの仕事です。私たちは正しさの味方ではなく弱さの味方です。弱く醜く臆病なものたちのために楽園を提供するのです」



この作品はルートによっては教会がエンドの舞台になったり、
様々な場面でキリスト教の要素が混ぜられているし、宗教団体の教祖的な存在が主要登場人物の一人として登場したりする。
大地震を事前に予知した超能力者として信者達に崇められ大災害の苦難の中の心の拠り所として、心の救いとして崇められていた人物は、
実は、政府高官から地震予知情報を密かに入手していたに過ぎず本当の神ではなかった。





この作品には、「神と人の対比的描写」が度々出現するが、
人間を超えた人間ではない完全神の存在を信じる人々が幾ら神に奇跡の創出を願っても、
本物の神様が現れて超常的な奇跡で災害の被害を除去し復興することはない。
紛れもない神の奇跡が現出するエロゲも世の中の数多のエロゲの中には存在するし、
神が人間の心の中限定の空想上の産物でなく実在する作品もあるが、
この作品はそういう夢物語には属さず、現実的な世界観を志向している様に見受けられる‥
“基本的”には。



本作の宗教観は「本物の神様が人の心の中だけの存在でなく実在するから、神を無条件に信じて自分の思考判断を放棄してひたすら神頼みしていれば救われる」
という種類のおとぎ話でなく、
あくまでも、人間に重点を置き現実的な人間を現実的な人間社会を人間世界を表現してそれを基に人生物語を編もうとしていると基本的には解釈したんだよね、自分は。
でも、「本来は」現実的な人間社会を表現したかったであろうこの物語は、
前述の不自然な世界観描写(現代日本を舞台にしているのに、“たかが”大震災で暴走する人が異常に多く、既存社会秩序の根本が大きく揺らぎ街のかなりの部分が無法地帯化してしまう)
によって現実から大きく乖離している様に見えるのは非常に皮肉な話だと思う。
この物語は何が表現したかったのか??
この物語は何を大切にして愛しているのか?
そして受け手の読者に何を大切にして愛して欲しいと願っているのか?
何を楽しんで欲しいと想定して作られたエロゲーなのか?
これまでは、どちからと言うと当作に不満点が多い自分と同じタイプの方から主に意見を頂いたけど、
立場の違いに関わらずこの感想に対して意見がある方が居れば歓迎します。
楽しめた方もいるという事実自体は良い事。
鍬形なんてオタクもそう言えば登場しましたね、このゲーム。

knuamcさんの「SWAN SONG」の感想へのレス

同感です、一体この作品を通じて何を伝えたかったのか自分にはさっぱり理解できませんでした。辛口の批評空間で平均値が85点ということに驚きを禁じ得ません。

高評価をしている人たちは、知識人特有の「わかるひとはわかるけどわからない人はわからない」という上から目線レビューが多い気がします。
どんなに難解な文章であろうと一般人にもわかりやすい要素に分解できないのであれば、それはわかったつもりになってるだけだと思うんですけどね・・・。
2017年07月08日22時57分18秒
同じく、私も同感です。日本人の災害に対する際の「相互扶助」の素晴らしさは、海外の各国が認めているほどです。

東日本大震災の時も、外国の救援隊がまったく暴動がおきていない被災地を見て驚嘆したなどの話は有名です。

なので、私もこの「swan song」は、言い方が変ですが「逆ご都合主義」のために高い評価が出来ないでいます。

作者が描きたいものを書くために、日本人の民族性への尊重が疎かにされています。モラルの低下が危惧されていた平成の時代の震災でさえ、老若男女は被災地へ援助へ駆けつけたのです。(一方で政府の対応はお粗末でしたが)

ですので、私はこの物語は文化的には日本によく似た架空の国で、しかし民族性はまったく異なる人種の間で行われたという設定のほうが映えると思っています。

一つ一つのプロットを切り出してみれば、やはり優れた話ではあるのですよ。ただし「現代日本」という前提がすべてを台無しにしてしまってます。

だから、頭を切り替えて「これは架空の世界」と考えたほうがきっと楽しめます。

瀬戸口さんは人間の狂気や醜さを全面に出すライターさんなので、主題はそこにあるのだと思います。

かの時代劇の巨匠藤沢周平も、「私の初期の作品は、私の心に淀む鬱屈したものが溢れ出たものだ」と言い、実際藤沢氏の初期の作品は欝展開が多いです。

しかし、人間誰しもそうした「心の鬱屈」があると思いますので、そうした作品に触れる事で共感し、「こうした感情を誰もが抱いているのか」「こんな醜い心を抱くのは自分だけじゃない」と安心をするのではないでしょうか。

そうした共感と、それによって得られる「安心」が高い評価に繋がるのだと思います。無論高い文章力あってこそ、多くの人間に「共感」を得られるものに仕上がるので、そこも高評価の一因でしょう。

まあ、私はこうした人間性の醜さを強調した話は好みではないため、やはり個人的には高評価は出来ませんが、高評価される作品であることは理解できます。

でもやはり好きになれない展開が多い。これはもう好き嫌いの領分なんですけどね。
2017年07月08日23時00分22秒
我が国における地震の震度には8以上は存在しません
気象庁発表のものと加速度を考えても理論的に地球外要因がなければ発生しませんので設定されていないんですね
あとこのゲームにはプレスワンソングという体験版がありまして、それに付属するムービーに本編の地震のマグニチュードは9.5と明示されています
これは1960年チリで起きた地震と同じ規模のものです
2017年07月09日13時03分00秒
ritz_faw​cettさん、
gggrrrさん、
JSBZTさん、
丁寧な​レスとても有難う御座います。




別に、自分は、
この物語の構成が「何がなんでもけしからんから、エロゲとして絶対に間違っているし、万人にとってつまらない!」とか、
「大嫌い!存在自体が許せない!!」とか糾弾したい訳じゃないし、
何らかの楽しみを見出だされた方のその楽しみ方を否定するつもりも一切ないのです。




ただし、
描きたいものを表現するためにかなり強引な手法を採用している、
gggrrrさんの指摘にもある通り、主題を表現するために日本民族の代表的‘美徳’に対する尊重がないがしろになっている「逆ご都合主義」
の部分があったりと相当様々な癖がある作品ですので、
自分自身はあんまり趣味に合わない作品であり、
人を結構選ぶ灰汁の強い作品なのは一面の事実であると分析しています。
あまりこの作品のそういう癖の強さに詳しく言及している感想が無かったので、こんな感想を書いてみましたが、
自分と同じ様な読後感を抱いた方もやはり居たんだなと安心しました。
スワンソングを愛する方々には「こういう捉え方もあるんだな」
と参考程度に捉えて頂ければ。

JSBZTさん、
確かに、特定の場所での揺れの強さを示す震度基準と一つの地震の規模そのものを示すマグニチュード基準は同一基準ではなく差異がありますよね。
ご指摘感謝します。
プレスワンソングという体験版に関する情報も有難うです。

2017年07月09日14時52分20秒
前回返信した際に色々「自分のスワンソングに対する考え方&心理」について説明不足な部分があったので下記に補完します。
ritz_fawcettさん、そうですね。
「他人」は「自分」ではないし、
この作品をプレイして何を感じたのかその心の中を全て見れるのは自分だけなので、
感想を書く際には、
「なるべく分かりやすい言葉で、要点を明確にして、論理的に説明する」
のは大切ですよね。
この作品を高評価されている方の中にもそれができる方はいると思いますし、
gggrrrさんなんかは‥‥スワンソングがやや苦手な立場ながらその売りに関しても冷静に詳細に解析してると感じます。
肝心の自分個人に関してはというと、「今までの自分にそれができていたのか不安を覚えた」のでもう少し努力してみます。
ritz_fawcettさんも疑問点を挙げられている「この作品が何を重視して伝えたいのか?」
という点に関してgggrrrさんが挙げた、
「人間誰しも多かれ少なかれ持つ醜い感情」
もちろんこれはスワンソングの登場人物だけでなく自分も含めた全ての実在する人間が持っていて、
現代の日本大震災の被災者の人達も例外ではないです。
例えば、東日本大震災でも巨大津波が色んなものを破壊しましたが、大地震の二次災害である津波に流されびしょ濡れで一人でさ迷う美少女を見掛けたら、
下着が水で透けて艶かしく見えたりして一瞬邪な感情を持つのは男性ならそう珍しくはないかも知れません。
それでも、心の中で一瞬黒い欲望が生まれたとしてもそれを理性で抑え真っ当な手助けを優先できるのが99.9%の日本人の美徳です。
「困った時はお互い様」の精神で困っている人に良心で善意で自然に手を差し伸べられる、
当然の義務として。
他人の不幸につけこみ周りに人目がなく好都合と、黒い感情の部分に流されレイプしたりするのは本当の人間の愚図です。
そういう極悪人は日本人では極めて少数。



因に、北斗の拳の様に「人の故意的な悪意の極致」の応酬である世界核大戦で地球全体が壊滅したら「人はなんて愚かなんだ‥」
と人類に失望しても仕方ない部分もありますが、
人類は世界全面核戦争で地球全体を壊滅させる程の愚行は現実には未だ犯していません。



そして、地震を初めとする「天災」は誰のせいでもない自然の試練に過ぎないことは冷静に考えを巡らせば誰にも理解できます。
「地震被害に遭った人は自分だけでなく皆大変なんだ。こんな時だからこそ冷静に現状を把握して少しずつでも再建していこう」
そういう理性的で善良な思考が鬱屈とした感情に勝る人が日本民族では極めて多いからこそ、無軌道で自暴自棄な暴動は日本の自然災害ではほぼ見掛けません。
誰にも心に醜悪な部分は少しはあります、大震災で平和な日常を失い大切な人も財産も失えば一瞬街に繰り出して暴動を起こし商店の品物を強奪したり、
街を破壊して憂さ晴らししたい気持ちになることは「日本人でも」あると思います。
でも、自然災害により自分に責任のない不運な不幸が降りかかってきて一瞬何で自分がこんな目に‥‥と暴走したくなる負の感情を抱くのと、
その負の感情を他者に見える形で表に表出するのには「歴然とした差」があります。
自然現象による大災害が不運にも自分の身に降りかかっても、
「誰が悪い訳じゃない、被災した人は皆大変なんだ。こんな時だからこそ皆で助け合い復興しよう。前を向こう」
と良心のもとに行動できるのが99.9%の日本人の美徳です。
俺は普段は鬼畜系の陵辱ゲームで抜きまくる駄目人間ですが、
陵辱ゲーやリョナゲー大好きなエロゲーマーの圧倒的多数も現実の大災害で困っている女性を見掛けたら、善意で自然に手を差し伸べられる紳士になれると信じています。
スワンソングの現代日本とは信じられない、暴動・強盗・陵辱・殺人大横行な超絶無法地帯化も絶対ダメだとは言いませんが、
現実離れした極端な無法地帯展開&超過激展開に頼らず、
あくまでも現代日本の自然災害であり得る範囲で動く人間模様の物語も見てみたかった気がします。
非日常的で刺激的な超展開に頼らずある意味地味な展開で読み応えのある物語を作るのは難しいですが、瀬戸口さんにはその力がないとは思えないので。
ritz_fawcettさんやgggrrrさんや自分みたいなどちらかと言うとスワンソングの作風が苦手な人種にさえ最後まで物語を読ませた、
それは一定水準以上の文章力が備わっていることを意味します。
作風も気に食わないし文章力もダメダメなゲームについては俺は沢山投げていますので、
物語の構成はともかく少なくとも文章力に関してはgggrrrさんと同様瀬戸口さんはエロゲシナリオライターの平均を越えていると認識しています。
『現実離れした超展開乱発のインパクトに頼らない、あくまでも現代日本の大震災で起こり得る範囲の人間模様を表現した緻密な人間ドラマ』であったなら、
俺は間違いなく高評価していたでしょう。




JSBZTさん、
チリの例の大地震でもスワンソング程の空前絶後の無法地帯にはならなかった訳で、人間はそんなに捨てたものじゃないと改めて感じます。
チリの地震でも国内外から善意の手が差し伸べられましたが、こういう時は偽善でも何でも兎に角余裕のある人が役に立つ援助を実践することが何もしないよりも遥かに価値があると思います。


ところで、俺個人は、鬼畜系の抜きゲーだったらどんなに超展開だろうと兎に角鬼畜な陵辱場面を作ることが最重要だし、
他の陵辱系抜きゲープレイヤーもそれを基本的に求めている方が多いだろうからリアリティーや整合性度外視でとにかく抜ける作品に仕上がっていれば歓迎するのですが、
スワンソングはリアリティーや整合性を無視してとにかく鬼畜な超過激シーンを見せまくることを優先させるタイプではなく、
真面目に大震災後の人間心理・人間模様を展開させ真摯に人生物語を表現することを何よりも大事にしているシナリオゲーだと信じていたので、
自分が本来期待していた方向性の作風からはずれている気がして残念な印象があります。

エロゲなんだから、大震災直後の極限状況下の人間模様が題材な場合には(現代日本を舞台にしたシナリオゲーであっても)
少しは陵辱場面や暴動・殺人その他の暴力場面という醜悪な感情極限暴走展開を見たい人が少なからず居るのかも知れないですし、
制作側にもそういう需要に応えたい気持ちがあったのかも知れません。
しかしながら、現代日本を舞台にした大震災物語にしてはあまりにも強盗や暴動や殺人や陵辱に手を染める人が多過ぎて街のかなりの部分が完全に無法地帯化してしいるのは幾らなんでもやり過ぎな気が‥‥w
制作側は真面目に物語を作っているつもりなんでしょうが、
現実離れし過ぎていて荒唐無稽なバカゲーみたいに感じて冷めてしまう部分が自分にはあったので。



俺の本作への違和感の要点を言うと、
「現代日本の大震災という極限状況下の人間模様を真摯に表現した作品にしては、バランスがオカシイ」
「現実的な物語としては、作中の構成が不自然に一部に偏り過ぎている」


現実の現代日本人の天災被災者だって、空想上の聖人君子の完璧超人じゃないですから、
「他の日本人の多数は無事なのに、何で自分ばかりこんな理不尽な目に‥」
と愚痴の一つも吐きたくなることはあるでしょうし、
(必死に前を向き完全復興を果たすまでの間は)現在の不遇な状況を我慢し続けようとしても、長期化する仮設施設生活で通常の住居よりもプライバシーの薄い生活に不満がたまり情緒不安定になって、(他者に不条理に八つ当たりまではしないものの)内面が弱り切って鬱病を抱えてしまうケースもあるでしょう。
その程度の負の感情の表面化現象は、現代日本の震災でも実際少なからずありました。
自分だって、もし自分が大震災で多くのかけがえのないものを失ったら上に挙げた程度の負の感情の連鎖に陥ってしまう可能性はあると想定してます。




真摯に「人間という存在に関して思考を深める」作品だから、
人間の良いところばかり見て悪いところから目を逸らして現実逃避しないで悪いところもちゃんと描写する、
人間の美しさや強さだけでなく、醜さや弱さも無いことにしないできちんと表現する、
それは当然大切なことだと俺も思います。
近年の日本の震災で被災者の負の感情が暴動や強盗や陵辱や殺人にまで発展したケースというのはほぼほぼ聞いたことがないですが、
そうした状況が発生し得る可能性も皆無ではないですし、
震災時に限らなければ、現代日本人にだって暴動・強盗・陵辱・殺人の重犯罪を実行した人間の実例も(世界的にはかなり低い比率ですが)確実に存在します。
だから、現代日本の震災時に基本的には起こらない例外的な事例を架空のゲームだからと実験的に少し入れてみるのは面白い試みと言えなくもないし、
色々と考察余地が増えて思考実験ができる部分もあります。
ただ、先にも述べましたが、
程度問題ですね。
真面目に人間や人間社会を捉えていて考察してるゲームにしては、バランスが悪過ぎます。
やり過ぎですw
人間は善だけの存在ではないですが、同時に悪だけの存在でもありません。
実に複雑多岐で多面的な内面を抱えています。
人間には醜悪な黒い欲望だけでなく良心もあるから、
大震災の様な不運で理不尽な不幸が突然自分の身に振り掛かっても、
負の感情の部分に押し切られて他人の迷惑を顧みず重犯罪に手を染める人は少数です。
特に現代日本人では、例外中の例外です。
スワンソングの世界観では、その存在が例外中の例外ではなくありふれていましたがw
「なんじゃこりゃ!?滅茶苦茶じゃないか?何なんだ何がしたいんだ?」
それが、このゲームに感じた自分個人の素直な感情です。







尚、このゲームでは教会が主要舞台の一つになっていたり色んな場面にキリスト教の要素がちりばめられている上に、
「神と人間」
という対比描写が要所要所に存在します。
そして、物語のメタ的な立場(主義主張)としては、
「神は(人の心の中だけでなく現実世界にも)実在する」
「神はひたすら素晴らしく、神を無条件に信じて褒め称えていれば救われる」
「神頼み万歳」
という様な立場ではなく、
自分の思考判断を放棄してひたすら神頼みしていれば超常的な奇跡が起きるという夢物語ではありません。
自分も個人的には完全な無神論者で神に希望観測的にすがるのではなく自分の道は自分の意志の力で切り開いてこそ価値があると確信しています。
この作品は神をあくまでも人間の想像上の偶像に過ぎず、
神は人間の心の弱さがすがる対象、
もしくは人間の理想(完全存在)の象徴に過ぎないと位置付けています。
「人間」に重点を置きあくまでも現実的な人間を、現実的な人間社会を表現しようとしていた様に見えたんですね。
それなら‥‥






スワンソングの物語進行上には、
大智の会という宗教組織の教祖竜華樹が地震を予言(?)して寺に信者を逃げ込ませて、多数の人の命を救ったという展開が存在します。
しかし、真実は彼女が人智を超えた予知能力を持つ本当の神ではなく、
しかるべき地震予知科学機関の分析情報を政府高官を通じて極秘に入手していたに過ぎませんでした。
スワンソングには超常的な力があるかのように偽装する人間や神であるかのように振る舞う人間は登場しますが、
正真正銘の超能力者や神様は全然登場しません。




>【宗教団体教祖】「彼らは本当のことを知りたいわけではなくて、自分に都合のいい甘い夢を見て、他人と共有することだけが望みなのです。弥勒菩薩だろうと、
>イエスキリストだろうと、それが彼らを夢から分断する存在ならば、たとえどんな正法を携えていようとも、理解しようともせずに石を投げるでしょう」
>【主人公】「だから、その真実の素晴らしさを上手に話すことが出来たのなら……」
>【宗教団体教祖】「勘違いしてはいけません。それが出来るのは全てを知った選ばれた人間だけです。お前は覚者ではありません。お前に人を導く力はありません。
>そもそも私は、そんな人間が実在し得るとも思っていません。求めない人間に与えることは出来ません」
>【主人公】「そういう人は、きっと居ます」
>【宗教団体教祖】「その信念は勝手ですが、お前はそれが自分だと言いたいのですか? もしくは、そうなりたいのですか? 勘違いもいい加減になさい」
>【主人公】「……」
>【宗教団体教祖】「私たちに出来るのは、自分の力で夢を見られない弱い人間のために、夢の管理人を買って出ることだけです。彼らの美しい夢を守るために、
>彼らが自分の醜さに気が付かないように、こっそり真実の芽をつみ取るのが私たちの仕事です。彼らが真実を携えた聖者を望まないのなら、
>彼らのかわりに殺してしまうのが私たちの仕事です。私たちは正しさの味方ではなく弱さの味方です。弱く醜く臆病なものたちのために楽園を提供するのです」




人智を超えた神の存在を信じる人々がいくら願っても、
突然神の奇跡が現出し災害の傷跡がきれいさっぱりなくなる現象は起こり得ません。
従って、「原則的には」現実的な人間社会を表現したいように見受けられます。







この点で比較対象として挙げた「北斗の拳」は確実に大きく異なる特徴がありました。
あの作品では、超能力を使って人々を治療する「トキ」という人間が実在すると噂され一部の人間達に一種の神のように崇められていましたが、
彼は実際に現代の医学療法を超越した超人的な力を持っていました。
あの作品には、様々な場面で様々な登場人物が三次元読者から見ると非現実的な超能力を使用していました。
あの作品は一応、
「世紀末の199X年に地球人類文明が世界核大戦で壊滅して焼け野原になり、そこで生き残った人間達の人間模様を表現するイフ(仮定)の物語・発売当時としては近未来を描いた物語」
でしたが、
主人公のケンシロウの北斗神拳を初めとして現実にはあり得ない超能力を使えるキャラクターを中心に物語が展開されていくファンタジー作品であることは一話読めば分かりますので、
あの作品は、
「ぶっ飛びまくったファンタジー要素を割り切って楽しむ作品」
として「意図的に」作られていたと断言できます。
「世界観設定」についても、
主要登場人物にユリアだとかの明らかに普通の日本名ではない人物名も何の説明もなく当たり前のように沢山登場するし、
主要舞台設定も日本なのか何なのかよく分からないごちゃ混ぜ人種世界(←そもそも非現実的な本物の超能者も沢山)で明らかに独特なモノであることは最初から明示されていましたので、
あの作品に関しては、
「現実では味わえない架空の世界だからこそ存在可能なぶっ飛んだ諸設定を割り切って楽しむ、夢物語のエンターテイメント作品」
として自分個人も割り切って楽しめた部分が多いんですよ。




一方のスワンソングの作品構成の場合については、
個人的には、
「制作側の意図が目的がよく分からないし、物語の方向性もよく分からない」
「基本的には現代日本社会が大大地震の被害に遭った場合の仮定の物語を、人間模様を、リアルに真摯に表現したいように見受けられるが、しかし‥‥‥現代日本ではあり得ないレベルに無法地帯化しているのは何がしたいのか!?」
「もしも、現代日本を舞台にしたこの作品の地震発生後の異様で非現実的な世界観が破綻や迷走の結果ではなく意義があるとしたら、その意味とは何なのか?」
この点は、自分個人の中で最後まで残った疑問点です。
‥‥これまでは、自分と同じようなどちらかというと
スワンソングの物語構成に懐疑的な方からのコメントを主として頂きましたが、
どのような立場の方からのものであれ、
この感想への意見があれば歓迎します。
もしかしたら、スワンソングを大いに楽しめた方の、
「この作品にはこんな読み取り方が解釈の仕方があって、こういう楽しみ方ができるんだよ」
というような書き込みから自分一人では気づけなかったスワンソングの魅力に気づけるかも知れませんしね。













以前に書いた返信だけだと、
「自分はスワンソングのここが気に入らない!不満が残る!!」
と書き連ねているだけで、ではどういう物語構成なら楽しめたのか等をちゃんと明記していないいささか建設性に欠ける内容だった気がしたので、
追記の補完をしてみましたが、俺のこの作品に対する本意が根本的な考え方が伝わったなら幸いです。
はっきり言うと、自分にはスワンソングの作風が中途半端で迷走しているように見えました。
「北斗の拳みたいに、明確にぶっ飛んだファンタジー作品になっていれば割り切って楽しめましたし」
「あるいは、現代日本を舞台にして大震災後の極限状況下の人間模様をとことんリアルに表現する人間物語・人生物語だったならそれはそれでそういう方向性の物語として楽しめましたが」
スワンソングはそのいずれにも該当しないどっちつかずの中途半端な矛盾満載作品に見えたんです。
エロゲファンタジーのエンターテイメント&娯楽性重視の物語にしたかったのか、現実的な人間社会をとことん真面目に表現したかったのか?
疑問が残ります‥
自分個人にはね。
だから、この作品が何がしたいのか何を伝えたいのか何を楽しませたいのか今一よく理解できなかったし、
ちゃんと楽しめなかった。
シナリオゲーとしての期待値が物凄く高かっただけに、
その反動としての失望も大きく非常に残念だった。
2017年07月14日11時36分46秒

長文感想へのレスを書くには
 ・ユーザーIDを有している
 ・COOKIEが有効である
 ・COOKIEを有効にした状態でログインしたことがある
 ・5つ以上一言コメントを書いている
 ・長文感想を書いたユーザーが長文感想へのレスを許可している
の5つの条件を満たしている必要があります。

コメントデータ

このコメントはだいたい925回くらい参照されています。

このコメントは1人の方に投票されています。