houtengagekiさんの「Memories Off 2nd」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

グラフィック、演出、テキストの進化により、前作よりもギャルゲーとしての質は向上していたと思う。相変わらず舞台の空気が存在感を持っていて、海辺の街らしい空気を存分に味わえる。もちろんシナリオも良質で、シリアスで青春炸裂な恋愛物語を楽しむことができる良作。
 前作に比べ、テキストの質が格段に上がっていて、
日常シーンが読んでて飽きないクオリティになっているのが嬉しい。
演出、グラフィックの面での雰囲気作りも向上しており、舞台となる鎌く…海辺の街の雰囲気もよく表現できていて
単に道を歩いているシーンからして、それらしい空気を感じるのは素晴らしかった。
夏の空気を味わいたい時には最適のゲームでしょう。

 キャラクターも相変わらず個性的で魅力がある。
メインヒロインのほたるは、前作の唯笑と比べると少し電波成分が抑え目ではあるけど
やはり明るくて一緒にいるのが楽しくなるような女の子。
 最初から恋人なので、共通シーンの時点から、いちゃいちゃが存分に楽しめるので最高ですね。

 ほたるルートは後味の爽やかな王道恋愛ストーリーに仕上がっているため、
ラストに攻略すれば、とても気持ちよくゲームを終えることができるでしょう。
 クライマックスのシーンは盛り上がりが半端じゃなく、青春ほとばしり過ぎて、見ててまぶしすぎる。
スタッフロール見ながら爽快な感動に浸ることができて素晴らしいです。
この読後感の良さはライターの打越さんの真骨頂と言っていいんじゃないかと思います。
後のKIDの名作でも発揮されていますしね。

 開始時点で主人公の健とヒロインのほたるが恋人同士であるという設定は、
このゲームに大きな特徴を生み出しています。
 他のヒロインを攻略すると当然、二股状態での恋愛、恋人との別れ、修羅場、
といった展開が描かれていくわけで、とても緊張感がありますね。
 当然ながら、やや陰鬱な雰囲気のストーリーになるわけで、
特にほたるの親友の巴とか、ほたるの姉の静流なんかは、ほたるとの関係性が強いため
すごく胸に痛い心理描写が楽しめます。
 静流ルートはまあ、お姉ちゃんとしての罪悪感がメインになるので浮気モノの話としては変化球なんですが、
巴ルートは本当にすごい。直球。
超ドロンドロンの浮気ストーリーで、幸せなのに超気まずい逢瀬を繰り返す二人の姿は背徳感でいっぱい。
寝取り側の巴が活発でさっぱりした良い奴タイプであるだけに、余計ドロドロして見えます。
修羅場シーンはこれ以上ないくらい嫌な盛り上がりを見せてくれて、すっごいドキドキするので一見の価値あり。
のちにプリンセスソフトの「φなる・あぷろーち」で同様の持ち味を発揮するライター、三浦洋晃氏の真骨頂。
 それにしても、ここまでして綺麗に風呂敷を畳みきっているのは凄い。
このルートは作品中でも特に出来がいいと思います。


 それにしても、ほたるを除くルートではどうしても浮気になってしまうので健がクズ男に見えてしまいますが
こんなテーマを設定した人が悪いので許してあげるべきかなと個人的には思いますw
前作の智也と違ってお調子者ではなく、優しく誠実そうな性格の主人公になってるけど焼け石に水というもの。
むしろこの性格で浮気されるとウジウジして見えるしなぁw


 上記以外のつばめ、鷹乃といった他のヒロインは、浮気とかよりは、
むしろそれぞれのヒロインが内包するテーマに沿ってストーリーが展開する感じかな。
それぞれの担当ライターさんたちの持ち味はしっかり出ています。
ほたるがあっさり身を引きすぎるルートもあって、そこは違和感ありましたけど。

 まあでも、今作もライターの数は多く、1ルートにつき1ライターどころか、
とあるヒロインのルートなんかは前半と後半でライター違ったりしますが
それで全体の雰囲気にある程度の統一感はあるので、たいしたものだと思いますよ。


 恋人との別れと新しい恋、という恋愛の形を描いた本作は、前作Memories Offと比較すると
テーマ的にも少々切なさに欠けるし、どうしても印象は劣るかもしれませんが…
それでもしっかり青春らしい切なさを内包した恋愛劇を描くことができていて、
何より、ギャルゲーとしては格段に進歩していますから、
Memories Offの続編として不足ない出来に仕上がっていたと思います。

個人的には、KID製ギャルゲの中では、初めて大作と呼ぶにふさわしい作品だったな、という印象ですね。

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