TsukimiyaYukitoさんの「峰深き瀬にたゆたう唄」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

 サクサクと軽快に進むダンジョン探索の爽快さにより、一本調子な展開にも飽きず最後まで楽しむことが出来ました。
1. ゲームデザインについて(ネタバレ小)
1.1. ダンジョン探索がそれなりに楽しい
■過去シリーズから連なるファンタジーの世界観
 物語の舞台となるディル=リフィーナ(二つの回廊の終わり)という架空世界は、ファ
ンタジーものによくある典型的な剣と魔法の世界です。主人公を含む大半の人物は人間族
ですが、ファンタジーで定番のエルフやドワーフ、獣人など様々な種族が登場します。過
去シリーズから続く世界観はとても大きいものの、本作での行動範囲は辺境の街・エテと
その下に拡がる迷宮・歪みの主根に限られます。

■爽快さと程良い緊張感を兼ね備えたダンジョン探索
 このような1つの街に1つのダンジョンといった箱庭的RPGは、迷宮探索と街でのサブイ
ベントとの往復となり、シナリオがよほど面白くない限りその単調さに飽きてしまうモノ
です。本作では、街パートはそれほどでもありませんが、サクサクと軽快に進むダンジョ
ン探索の爽快さにより、一本調子な展開にも飽きず、最後まで楽しむことが出来ました。

■迷宮探索は、気持ちよいくらい上がるパーティメンバーのレベル、役割分担の成された
 1対多形式の戦闘、21時までという時間制限など、爽快さと程良い緊張感を兼ね備えて
いました。RPGパートに熱中している間は時間を忘れてプレイすることが出来ました。ゲ
ーム序盤(3章程度)にて上手くやれば主人公とヒロインの最強武器まで合成できてしま
うアイテム合成・調合も面白かったです。

■ダンジョンのランダム生成を活かせていない
 よくできた迷宮ですが、決して難点がないわけではありません。ランダムフロアは時間
制限もあることから基本的に駆け抜けるだけであり、次の固定層にたどり着いた後は基本
的に2度と来ることがありません。

 また、ボスキャラクターがそれほど強くないというのはやや致命的です。初回プレイは
NORMALで遊ぶものだと思いますが、それほど苦労もせずにクリアできてしまいます。2周
目の隠しボスにしてもミュリの最強絵札を行使するだけで倒せてしまうのは面白みに欠け
ます。


1.2. 好みが分かれそうな角のある絵、盛り上がる迷宮BGM
 どことなく堅さを感じるキャラクター絵は、可愛いというよりは綺麗に描かれていまし
た。柔らかいプニ線を持った絵が好きな人にとっては、その表情に若干戸惑いがあるかも
しれません。一方で、ヒロイン達の体付き(大っきな胸や太もも)はとてもたわやかであ
り、その点では満足できると思います。

 ゲームの中心となる迷宮探索のBGMには良い曲がいくらかありました。初回のダンジョ
ンなどでかかる「異界守よ迷宮を護れ!」や、緊迫感を演出する「歪みの懐」がお気に入
りです。


1.3. プログラミング賞を獲得しただけのことはあるが……
 ダンジョン探索から戦闘まで、マウスで直接的かつ直感的に操作できました。その快適
さは、美少女ゲームアワード2006にてプログラム賞を獲得しただけのことはあると思いま
す。しかしながら、2周目をスムーズにプレイするためには、以下の事項については改善
を望みたいところです。

・攻撃アニメーションや画面切り替えのウェイトをオフにしても、攻撃がヒットするまで
のウェイトや、ダメージ表示およびHPゲージの処理が省略できない。
・お金が心許ない序盤と違って、手持ちの武器を一括修理できるコマンドが必要。




2. ストーリーおよびキャラクターについて(ネタバレ大
2.1. 動機付けには少し弱い
 シナリオにはさほど魅力を感じませんでした。迷宮の秘密や影から支配している真の敵
などいくつか要素はあります。しかしながら、基本的には、とにかく誰も見たことにない
最深部のお宝を目指すだけですので、どうもクリアしてから印象に残りにくい話でした。
箱庭RPGで劇的な話を作るのはやはり難しいのでしょう。いくらか分かりにくい物語では
ありましたが、四季の変化や婚約などもありましたし、ラスボスの展開には驚かされまし
たので、それほど悪くはなかったかなと最後には思いました。


2.2. 主人公が嫌いです
 今作における主人公のフィーノ少年ですが、どうも好きになれません。迷宮の最深部に
あるお宝を目指すと豪語する割には、剣の修行をするわけでもなく悪戯ばかり。実年齢以
上に精神年齢は低いようです。この主人公が女性に好かれることに納得などできません。

 しかしながら、人間族と魔族(魔物)を先入観のみで不当に差別しない点だけは評価で
きます。主人公が周囲の人物に諭されながら精神的に成長を見せてくれるので、なんとか
この主人公に慣れることが出来ました。


2.3. 純愛系とは、陵辱要素がないことを意味するらしい
 えっちを重視した作品において貞淑さを求めるのは本末転倒ですが、この街の倫理観は
どうなっているのか気になってしまうほど性に大らかです。主人公の前で平然と裸になっ
て温泉に浸かるだけに留まらず、些細なお礼や揶揄いで何かと体を開く展開に持っていき
ます。ここまで自然に描くということは、この世界では不自然ではないのでしょう。なお、
ヒロインと婚約してからは貞操義務に配慮した選択肢が選べますが、特にシナリオ分岐も
ないのであまり意味はありません。
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