比翼れんりさんの「月影のシミュラクル -解放の羽-」の感想

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絡みつくこの糸が 交わされた契約が どれほど命縛ろうとも
あっぷりけの無料配信で既にリリースされていた「月影のシミュラクル」の完全版です。

当初の無料リリース版では、明らかに救いのないバッドエンドで終わってしまいましたが、その続きもやはりバッドエンド。ひとつの選択肢で個別に分かれていくスタイルではなく、大元の一本の道筋をベースに何度も何度も上書きされて、派生していくお話です。まるでミルフィーユのようで、ひとつのエンディングではバッドエンドも、次のエンディングへの布石となるわけで、最後までそれを重ねていき、最後の最後で初めてカタチになります。

エンディングは10以上あり、ひとつひとつが正解であり失敗であり、しかしそれは次への正解でもあります。作品の軸にあるのは"化物"でありますが、それがいわゆるラスボス。ただ紅との接近、想いを確かめていくのが、序盤に比べ明らかにスピードアップしており、ラスボスにたどり着くまで、そこからの決着が、かなりテンポよく進みます。これだけ層を重ねてきたミルフィーユも、食べるときはあっという間です。何かもったいない気がします。中盤で掴みかけた心が、すっと逃げていくようにも感じます。

しかし、トータルで見ると構成を含めて、常に先を意識させる作品。これは非常に上手いですね。箱と中身と、人形と人間と。伝奇モノではあるんだけれども、わりと現代社会の"人間とは"を考えさせるきっかけなのかなとも思います。

なかなかおもしろい切り口と、そもそものリリース形態。次が気になる、フローチャートを確認したくなる、これはあっぷりけとしてのスタンダード。蜘蛛の糸を繋ぎ合わせてたようなストーリー。最後は巣のように張り巡らされたチャートを見て、さらにそう思いました。

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