比翼れんりさんの「フローラル・フローラブ」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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あの日と同じ夏が来る
SAGA PLANETSの今回は夏を意識させる、爽やかちょっと不思議系恋愛ADV…だと思っていたのは自分だけだったのかな。

ストーリーの導入からわりと場面が次から次へと展開し、いい意味でなら飽きない、悪い意味ならおいてけぼりを食らう、そんな共通ルートですね。

夏乃はかわいいんだけど、肌には合わないかな、というヒロイン。七緒との気持ちの確認やきちんと蹴りをつけるところまでは良かったなと思います。メインの個別ストーリーは、所々で語られていた夏乃と主人公の過去、とくに火事の件などが中心になります。美鳩のお家事情という、よくある手の軸で展開していきますが、途中なるほどと思う話の運びはあるものの、エンディングに収束していく流れは少し惚け気味になりました。メインとしての話というより、1ヒロインとしての話と見た方が正解でしょうか。エンディング後で、天使という伏線がTRUEに繋がるので、そこがメインといえばメインかなぁ。

七緒がわりとストーリーの中心にいたのは、驚きでもありました。夏乃からの分岐に近いのかなとも思いますが、ストーリーは思ったよりは、親が取り上げられることはなく、それをスパイスにしつつ、メインは製菓。自分のやりたいことは自分で決める、そのテーマ性はわりと出ていたように思います。各個別ルートの中では一番好きな感じですが、メインストーリーと関係はそこまで描かれなかったように思うのが残念。利成の音楽の件で伏線になってはいるので、そのあたりはやっぱりTRUEで読み返すと活きているかな。

あーちゃんことアーデルハイトは、主人公の過去との関係性がわりと活きるような、活きないようなルート。展開としては共通の話を少し厚くして、焼き直した感じがあります。つまり、さして新鮮味はないのが実情。あまり進展のない同棲やいまいち活かされない大きすぎる国の背景など、扱いきれずに落ち着いたエンディングに落ち着いた印象は拭いきれません。歌は辛うじて、ルートの芯として最後まで通っていたかなぁ、というのが救いになるかと思いたいです。

こはねルートは、主人公の境遇とも重なり、またモーセを通して家族というテーマがある……ような気がしますが、消化不良の極みです。いつも通り口癖や謎生物など、記憶に残るものでキャラクターやストーリーにインパクトを付けたかったのかもしれませんが、ルートの中には内容が欠片もなく、伏線のようなものが伏線として回収されもしていないので、結局ひとつひとつのイベントで何がしたいのかわからない、その繰り返しばかりでは、作品の全体像はおろか、個別ルートの目的すらわかりかねます。

愁はサブ扱いのヒロインで、こはねルートからの派生。宗教心がないので、踏み込んだ内容はわかりませんが、そういうのを関係無しにひどくお粗末なお話。秘密の関係は確かにドキドキして面白味があるのはそうかもしれません。が、とくに信念があるわけでも壁を乗り越えるための何かしらがあるわけでもなく、また全体を通して不快な主人公が、このルートではさらに感情的で、サブだから目を瞑れるとかそういう次元ではなく、完成度の低いルートでした。

莉久がいわゆるTRUEルートで、利成から始まる天使の物語を、各個別ルートでの伏線や別視点を織り混ぜながら進むスタイル。さすがに集大成の話だけあって、このルートが一番おもしろいですね。ラストでは案の定ご都合主義、つまり誰も犠牲にはならず、人間として生きていく………という、わかりきってはいるんだけど、モヤモヤする締め方ですね。キャラゲーにどこまで求めるかはありますが、作品全体を見渡してみても、盛り上がり所は、このルートの序盤~中盤(終盤入る手前くらい?)かと思います。ヒロインにそこまで入れ込めるキャラが居なかったのも痛いですが、全体的に不発だったかなというのが正直なところでした。

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