milk.sさんの「羊たちの憂鬱 ~コンクリートに映る影~」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

恋を知らずに恋をしたら、おかしな関係になってしまった。万人に受ける作品ではないと思うが、設定に惹かれたらプレイしてみてはいかが。
ぬるま湯から抜け出せない主人公と、全てを偽ってまで主人公と一緒にいたいヒロイン。

主人公(裕人)の一人称はボク。「離してよぅ」など語尾が小さくなる。「あう」とか言ってしまう。
このように主人公の言葉遣いは大変情けないものですが、独白には光るものを感じました。全てが読み辛いというわけではな
いと思います。

幼馴染のヒロイン(夏来)と肉体関係を持って久しい時期から物語は始まります。決して恋人といった関係ではありません。
夏来になすがままにされ、嫌がっている素振りは見せるが、強くは反抗しない。
そんなぬるま湯に浸かっていた生活の最中、裕人は片思いの相手に急接近。
彼女(+男の友人)の登場で良くも悪くも彼らの関係に変化が訪れる。


ヒロインは秀才・容姿端麗、主人公は体格だけでなく言動からも幼さが残ります。主人公はそんなヒロインと比較した自分の
情けなさを自覚し、卑下します。この部分は主人公に感情移入しやすく私が評価した所です。
幼馴染はスクールカースト上位、対して主人公は日陰の人間で、現在は疎遠である、という設定はよく目にしますが、今作では歪な形で関係が続いています。
そんなヒロインにあんなことやこんなことをされてしまうというシチュエーションも良かった。羨ましい。

しかし、そんなヒロインだって悩みを抱えている。
肉体関係を持つに至った・純真だった幼少期から性格が変わって嗜虐的にしまったことなどの理由は後半で明らかにされます。
元々デザインが好きだったこともありますが、その理由なども彼女を魅力的なキャラクターに押し上げていると感じました。


設定やデザイン・音楽は良質ですが、デバックが足りていないのか何なのか、会話の前後が一致していない点や、唐突に終わりを迎えるENDなど、無駄・残念に感じる要素もいくつかありました。

作中に出てくる裕人が描いた夏来の絵やENDが素晴らしく、特に、いずれの夏来ENDも終盤は読ませます。
登場人物たちを許容できるならプレイする価値ありかと。







以下、夏来ENDについてネタバレあり


夏来ハッピー?END

絶対に嫌わない人を探すため、嘘をつかず人と接してきた幼い頃の夏来。臆病で、よく泣く。
そんな性格が災いして他人は近づいてこなかった。
夏来の前に現れた裕人は、彼女を庇うでもなく、一緒に居続けた。

愛した人に愛されないことが怖い…嫌われたくない。好かれているのかもわからない。
自分をさらけ出せる相手が裕人だった。彼に受け入れられるかわからない。
セックスを持ちかければ男は応じると聞いたから、それで繋ぎとめようとした。

「絶対に嫌わない人を捜すために、夏来はいつも本当の自分をさらけ出していた。」(裕人)
夏来は裕人を選び、彼に嫌われないよう、離れられないよう、嘘をつくようになった。


また、他の夏来ENDでは過去に○○されたことが肉体関係を持ちかけるトリガーになったかも知れないと描かれていました。

周りに嘘をついていても、裕人に対しては過去も今も感情的になって行動していた夏来にとても惹かれました。

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