4Dさんの「ウルフズエデン」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

フリーノベル。無垢な少女に七つの大罪の実を食わせて神様に育て上げよう、というのがその内容。7種の実の内どれを与えるかを8回繰り返して分岐する、なんか一昔前に見かけたような思いを抱かせる同人ノベル。しかし多数あるエンディングにおいて色々な顔を見せてくれるヒロインに魅力があり、ついコンプリートしてしまうくらいには面白かった。
登場人物(?)はとある島の現・神様と流れ着いた少女、あと脇役の蛇。
創世記の失楽園と北欧神話をモチーフに、調和をテーマとした作品とのこと。
まあマンガやアニメ、エロゲでもよく見かける題材なので
馴染みがあると言えばあるし、食傷とも言えるのかもしれない。
あと「アマツキツネは夜空をかける」「神生行路」と世界観を共有してる。
やってる人殆どいねー気がするけど、まあやってるとちょっと思い返すところがあるかもしれない。

「人は強欲だ、しかし故に発展することができた」
「色欲がなければ誰かを愛し添い遂げることはできない」といった感じで
七つの大罪を少女に与え、結果表と出るか裏と出るかを眺めるお話。
良い面と悪い面、通して客観的に見てみるとゼロサムになる、といった意味での調和だと自分は解釈した。



もうぶっちゃけネタバレになっちゃうんだけど、
というか一度エンディングを迎えるとヒントとして出るんだけど
それぞれの実を程々に与えれば良い面が、与えすぎると悪い面が出るようになってる。
そして主人公(?)の大神ロボはニュートラルな思考を持つ存在として描かれており、
この彼を通して少女の行く末を楽しむ感じ。
古くて申し訳ないが、プリンセスメーカーにちょっと近い感がある。
良い子はもちろん、悪い子に育ってもそれはそれで可愛いとか思っちゃう辺りがね。

原罪の実が良い方向に発現すると
「はぁ、なるほど、確かにそういう風に考えることもできるか」と
胸のすくような展開が待っている。
悪い方向へ発現するのもそれはそれで、無垢なあの子が増長し悪い子になっていくその様に
「イヤッ!そんな姿は見たくない!だけどちょっと見たい!!」という
なんだろ、恋人寝取られに少しだけ似ているような面白さと快感を覚えた。

ただまあゲームシステム的に8回も選択肢を選ぶ必要性は薄かったね。
基本的に共通ルートが殆どで、エンディングのちょっと前から分岐する感じ。
はっきり言って周回が面倒に感じた。まあ既読スキップでほぼ飛ばせるっちゃ飛ばせるんだけど。
たぶん真エンドにたどり着くという攻略性を持たせたかったんだろうなあ。



テキストも結構味のあるセリフがあって面白い。

「覚悟するのは俺の方か」や
「とりあえず腹が満ちていれば世界は平和です」とかね。
後はまあ、この人のテキストは急激に厨二…とはちょっと違うか、
なんかいきなりやたらと壮大で大仰になるんだけどさ。
でもこれはもう持ち味と言ってもいいと思うな。俺もそこに惹かれてる訳だし。
恥ずかしくて画面見てらんないくらいの時もあるけど、
どのエンドにもきちんと盛り上がる瞬間ってのがあったと思う。

とりあえず好きなエンディングは
・余裕
・恋心
・傲慢
・強欲

辺りかな。
自分なりの答えを見つけ、己を知った上で「私は怠け者のようです」と自身を評する。
うーん個人的にはこれが一番真エンドっぽく思えたな。
そしてお約束だと判っていても色恋に走られちゃうとやっぱり嬉しくなっちゃう。
強欲の増長具合と誘い受け展開wも見てて嬉しくなってくるくらいだし、
傲慢で脇役の蛇が良くない方向に輝いてるのも良かった。
あと正直、真エンドは恥ずかしくて直視できんかったw

こうしてみると好きなエンドにいわゆるバッドエンドが半分含まれてるのが
自分でも意外だった。つまりまあ、これこそ一つの作品として調和していたという証なのかもね。
そう考えると、かなり考えて作られているってことになるんじゃなかろうか。
バッドエンドが楽しめる作品って中々ないもんね。

まあ実際、やってて楽しかったしなあ。
商業と比べるとどうしても小粒感はあるけど、その分「面白い」と言える内容だと思う。
俺はこの作者のフォロワーになりかけてるから
点数はちょっと高めになってるかもしれないけど。
人間、好きな人の言う事は素直に受け取ってしまうもんだし、これはもう、しゃーないw



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