peacefulさんの「ノラと皇女と野良猫ハート」の感想

ネタバレ感想を見たくない場合、文字を背景色に設定することが可能です。 → 設定変更

**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

アニメ化やCS移植で最近のエロゲー界ではかなりの知名度を誇るが、正直言って実際は過大評価に思われる。特にシナリオを意識してしまうと期待外れ。原画と声優を含めたヒロインの魅力で何とか体裁を保っている作品でした。
まず言える事は、ナレーションがひたすらウザいこと。
地の文を殺しても、違和感なく状況説明を代行できる手法は、ノベルゲーならではだが、
主張しすぎると嫌悪感しか湧いてこない人がいるのを、このメーカーはもっと知るべき。
しかも音声付とならば尚更である。
早速ミュートにしたが、モブ女性との声と連動しており、パートボイス分けされていないのはマイナス点。
例え“意味”があったとしても、余分な音声で容量を増やすよりかは、シナリオの質に重きを置いて貰いたい。
(まだノラ猫に音声付けた方がマシ)

そして肝心のシナリオだけど、一言でいえば“中身があるようで無い”。
ネコ設定を交えて、冥界やら天界やらと、やたらファンタジー要素で推してくるけど、
それで物語の雰囲気を味わえる訳でも無く……、
只のご都合主義と強引な展開が目立つギャグゲーでしかない。
それが面白ければ赦されるけど、自分にとっては掛け合いがつまらなく致命的に肌に合わなかった。
ボケの比率にツッコミが追いつかない、その場のノリと勢いだけのコメディは、どうしても人を選ぶだろう。
総じてテンポは軽快なれど、話にまとまりが無く、よく脱線しがち。
特に「ネコのお考え」の何とも不毛な会話は必要性皆無。

その中で唯一の光明として、キャラゲーの側面で評価を高めていると考察。
ヒロインのビジュアルと声優が素晴らしいので、シナリオに粗雑さが目立っても上手くフォローしている。
可愛さと仕草、そしてピュアで乙女な言動で、萌えの幻想を最大限に責めてエロゲーマーを悦ばせる演出は中々。
特にパト、黒木、明日原、シャチ4人のメインヒロインは個別√でその真価を発揮している。
彼女になった場合の共通として、ひたすら一途で純真なヤキモチ焼き。
グズったり、デレたり忙しなく、幼児退行して甘えてくるのは反則に近いかも(笑)。
実用性も割と高くて、無駄にエロく巨乳なのも好印象と云える。
(幼児の甘え言語:『でしゅ、しゅき、でちゅ』なんかは流石にあざといが……)
またサブヒロインも皆可愛いのも、評価を上げる要因だろう。

ただ主人公がいまいちパッとしないのが、本作のウィークポイントの一つ。
根っからのお人好しで善人だけど、頭のオツムは不足気味。
猫になってからは悪い意味でイカレており、
軽薄で的外れな言動も鼻につき、後先考えない感情直結型は好みが分かれるだろう。
欲望に忠実なのはエロゲー主人公ならではだが、あまり私が好きになれないのはバカ過ぎるからか。
【例】
黒木√:最後の救出場面、ネコになって人間終わるリスクよりも他に解決策あるでしょ。 
明日原√:彼女持ちで美人局に引っかかり、彼女の警告無視でボコラレ、過去の御礼参りも兼ねた自業自得。

これが抜きゲーなら、NTR主人公の素質あり。

あとネックなのは黒木かな。
先述は褒めたけど、主人公と恋仲になったら、ひたすらめんどくさくて重い印象を与えてくる。
想い続けて重くなる(明日原・ノブチナ公認)=かわいい?
真面目で良い子で恋愛ポンコツは愛嬌としても、ヤンデレの一歩手前なのは何とも困る。
例えると、美人だけど恋愛こじらせた30代OLのもっと自分に構って欲しい感じに、イラっとくるに似ている。
もし自分が付き合ったらストレスで禿そうだ。
他のヒロインよりも輪をかけて、青春にしては青すぎるバカップル(公害)の胸焼け状態も厳しい。
因みにこれが抜きゲーの堕ちヒロイン(凌辱調教or NTR)なら合格なのだが……。

まぁ何だかんだ言って、やはり女の子が猫になってこそ華。(男がネコになっても特に可愛くないのが私の結論)
ありふれた一発ネタとしてではなく ネコ化主体の設定は珍しいので、
できればメインやサブ含めて、全員が猫になるシナリオを組んで欲しかったところが惜しまれる。

【総評】
知名度とビジュアルに加え、猫化に重点をおいた美味しい設定も相まって、転じて甘い評価のバイアスがかかりがち。
営業の広報宣伝も優秀なのだが、その分期待値が高くプレイ後の落差が激しい作品と云える。

何かしら問題を抱えたノラ同士が家塾を通じて群れとなった間柄に、皇女一同を加えたはみ出し者達。
気兼ねない親しい関係でも、最低限相手への気遣いや礼儀は必要だと考える自分には、
ヤリマンやビッチは言い過ぎで、それを平然と受け入れる明日原には理解も共感もできなかった。
また後先も何も考えず突っ走るアウトロー集団に対して、一方的な大人と子供の対比敵対構図が目立つ。
パトを始め、黒木の親離れや母の呪縛からの解放と成長をテーマにしている様に、
あからさまな露悪指向を提供し、(明日原に関しては無理矢理ねじ込んだ大学の不良集団)
無理にシリアス作って盛り場を演出するのが本当に下手くそなライターとしか思えない。
強引な展開を挿入歌で補おうとも、熱中しない人は置いてけぼり状態。
そのため涙を誘うとして空回りなのも痛々しく思える。
そもそもジョーカーであるパトリシアの存在で全てが茶番であり、
最後は世界観を広げ過ぎて収拾がついていないのは、如何ともしがたかった。(シャチ√の天界機械等) 

個人評価としては、
シナリオは落第点。
キャラは及第点。
エロは合格。
声優・原画・環境周りは優秀。(BGMを含めた音楽は微妙)

ちなみにかなり甘く見積もってこの点数です。(もしかしたら今後下げるかも)
2をプレイするかは現状未定。
新品/中古アダルトPCゲーム販売 通販ショップの駿河屋

長文感想へのレスを書くには
 ・ユーザーIDを有している
 ・COOKIEが有効である
 ・COOKIEを有効にした状態でログインしたことがある
 ・5つ以上一言コメントを書いている
 ・長文感想を書いたユーザーが長文感想へのレスを許可している
の5つの条件を満たしている必要があります。

コメントデータ

このコメントはだいたい175回くらい参照されています。