Rebellionさんの「妖神鎮め 少女の決断、御子の決意」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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サイク系の他作品に比べると箸休め的印象。緑ちゃんが悩んだり葛藤する描写はよかったものの致命的なヴォリューム不足。
体験版や公式HPをみた段階では正直全く魅力を感じれなかったものの実際プレイしてみるとそこそこ良いと感じた。

ストーリーは単純明快で深い内容でも無いのでざっくり書くと

妖神とは自然がゴミなどで汚れ、それらから生まれた人間に害を及ぼす生き物。
御子は妖神を鎮圧するための能力者。
ある日偶然彼氏が御子であると知った緑が「危険な仕事はやめて欲しい」けど
「湊太の夢を妨げたくない」とか「御子である湊太にとって自分はどの立場で支えるべきなのか」
など割と現実的な悩みで葛藤するストーリー


最初は「どうせ強い敵が来て湊太がやばくなったら緑ちゃんが覚醒して逆転して終わりなんだろ?」と思っていたが、
序盤から「危険な仕事は嫌かなぁ~」などと現実的な意見を言っていたり、結局最後まで戦うことはなく
あくまでも湊太の彼女としての緑ちゃんが描かれていて驚いた。

また悩んだ緑ちゃんが学校の友達に相談したり、ほぼ毎晩湊太と電話したり、湊太の仕事仲間と仕事についての話をしたり
何気ない日常シーンの描写はなんとなく女の子っぽい感じがしてよかった。

妖神の目的の自然の浄化については、サイクにしては珍しく崇高な敵側であり
ただの正義のヒーローが悪者相手に無双する訳ではないのは良かったし、
この設定は普通の女の子である緑ちゃんの平和的(妖神との対話による解決)な考えとも良い相性であり、
話としては非常に面白そうだと思った。

以上良い点をサラッと触れてみたが、この作品の一番の問題点はヴォリュームの少なさである。

物語後半、緑ちゃん自体は妖神についてとても熱心に勉強をしようと古事記やその他の古い文献にまで手を出して、
「妖神と話し合いができたらいいんだけどなぁ」など作中の御子達では考えないような発想を持っていたりした。
私自身、緑ちゃんが最終的に妖神と人間との関わり方を全く新しいものにしたり、せめて争いを生まないようにするのかと思っていたが
「え、ここで終わり?」といった場面で終了してしまったのは非常に残念。
EXTRAVAGANZA並のヴォリュームだったらなかなか面白い展開になっていたのではないかと思うと惜しくて仕方ない。

悩みや葛藤も物語を盛り上げるための1パーツとしての描写なら別に文句は無いが、
結局ストーリー自体が中途半端な部分で終わり、且つメーカー過去作に比べるとそれほど起伏の無い話となれば
盛り上がりに欠けると言いたくなってしまう。
あれだけのヴォリュームならわざわざ緑ちゃんを主人公にしなくても湊太を主人公にして
妖神を利用する人間や強力な妖神に対して戦ってく感じのストーリーのほうが良かったような・・・

とにかく惜しいの一言に尽きる。
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