asteryukariさんの「きみはね 彼女と彼女の恋する1ヶ月」の感想

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あの三人を見ているだけで自然と幸福に浸ってしまう。なんでお前だけ降りることができるんだ、ずるいよ…。
丁度一肌寂しくなってきた冬を舞台した少女たちの恋と友情の物語。女の子同士のお話のため、百合百合した描写が多い作品ではあるが、それ以上に三人でいることの幸せについて描かれた作品だった様に感じる。三人でこたつに入りながら他愛もないお喋りをして、同じ部屋で就寝する。皆そのまますんなり夢の中とはいかず、夜の雑団タイムが始まる。彼女達が暮らす日常風景の数々がとても魅力的に映った。

素直で単純、思いのままに行動を起こす子供のような陽菜。
優しく穏やかな性格で場の雰囲気を和ませるお母さんのような文。
理屈っぽくて皮肉屋、でも実は大の寂しがり屋さんな倫。

この三人のバランスが絶妙だったなと思う。二人が揉めた時は他の一人が手助けするし、一人で困っている時は二人が手助けする。そうして最終的にはいつも三人で笑い合えるように。本当に仲良しの三人組だった。三人で喧嘩することなんてなかったのがその証拠だ。三人がお互いの事をどれだけ大切に想っているのか、それが良く伝わってくる。

また、肝心の部分である女の子同士のカップリングについてだが、普段では見ることが出来ない部分が見えてくるのが良かった。まだまだお子様故にちょっと甘い言葉をささやかれたら赤面してしまう陽菜は、純粋で可憐だった。でも調子が出てくるといつものように自分から攻める。可愛いところを見せつつ既存の良いところはしっかりと維持する。とても丁寧な作りをしていたと思う。

また、文ちゃんなんかは中々豹変していたかなと思う。特に倫との絡みの時だ。普段は大人しい彼女がドSになる、しかもスパンキングするほどのお姉さんに。倫のお尻を叩きながら可愛い可愛いと狂ったように言い続ける彼女を見て少し恐怖心を抱いたのは内緒だ。でも叩かれている倫もそれを快楽として受け取っていたので、これも一つの愛のカタチなのだろう。お似合いの二人という意味では彼女たち二人が一番合っていたと思う。

てな感じで友情ではない新しい感情が芽生えた三人というのも、色々と見るべきところがあり、その関係はやはり素敵だった。

そして、迎える「天使の場合」。三人の話だけでも十分だったのに、それ以上の幸せを私に与えてくれた。

今まで我々プレイヤーが見てきた事が全て天使の視点で、その天使もやはり私と同じことを思っていたようだ。この三人の仲の良さに憧れ、羨ましがる。本当にその通りだよと、心の底から思った。

そして祥子さんも元は天使で、三人の見ているものを見てみたいと感じ翼を捨てたんだと。そう横目で語る彼女の表情はとても幸せそうで、それを見て天使さんも決意したのだろう。

天使のままでいれば永遠の時を過ごすことができるし、その間に様々な人々を観測し続けることができるだろう。そんな圧倒的な立場を失ってまで彼女が掴み取りたかったもの。この作品に浸り、三人の光景を見て少しでも幸福を感じたプレイヤーならば共感できるだろう。天使が翼を捨てて降り立った場所、その場所こそが本当の天国だったわけだ。
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