oku_bswaさんの「相思相愛ロリータ」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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少女の満面の笑みが、つぶらな瞳が、赤く染めた頬が、ピンとはねた髪が、キラリと覗かせる八重歯が、自分の心を掴んで離さない。五感に訴えかける心理描写と、全てを受け止めてくれる少女の甘い台詞に脳を蕩けさせ、モニターの前で相好を崩す自分は間違いなく駄目な大人だっただろう。夜のひつじ史上、最も身近でファンタジーな物語は、忙しない毎日を送る大人に向けた甘美で羨まずにはいられない夢物語。それは沢山の愛と寂しさと切なさに満ち、彼らのはすかいに合わせたような関係と辿り着いた理想郷はどこまでも愛おしく、そして羨望する。
同人サークル「夜のひつじ」の十一作目。ジャンル名は純愛中出しロリユートピアノベル。
まずこの作品、これまでの中で最も主人公の境遇にシンパシーを感じた作品だった。自分には幼馴染らしい幼馴染や妹もいないので、幼馴染や妹がいる人特有の気持ちや悩みを本当の意味で共有し理解することはできない。久しぶりに再会した幼馴染の思考を読めるようになることも、入院したら可愛い妹に射精管理されるということも絶対にありえない。勿論その場その場での主人公の選択や思考に共感することはあったが、スタートがそもそも自分の立ち位置とはかけ離れているので、それは物語として割り切った上で考えてきたものだった。

ところが本作は少し違う。主人公・柄木丘を取り巻く現状はどこまでも現実的なものだし、それは自分にも確かな覚えがある。やるべきことに忙殺される毎日。本心を隠して人と向かい合わなければならない毎日。行き場のない閉塞感を感じつつもどうしようもなく、それに身を任せるしかない毎日…。こうした世知辛い大人の世界は多かれ少なかれ身に覚えがあるし、これから年を重ねていけばより一層強まるのかもしれない。到底他人事とは思えないし、単に物語の中の出来事と割り切ってしまうには憚られる。主人公を取り巻く現状には多くの人が何かしら共感を覚えるはずだ。

だがそこから始まるのは現実ではまず起こり得ないファンタジー、夢物語だ。同じ電車内で揺られていた小さな少女・千島まことの出会い。そこから始まる逢瀬、頬に口付けされ、自室に招待し、そこで同じ時間を共有する。そして愛を伝え合い、体を重ねる…。
偶然にも出逢った少女が自身の欠落を埋めてくれるはすかいのような存在で、相思相愛の関係を築くなんてこれは一体どれだけ天文学的な確率だろうか。少なくとも合コンしたら美人なお姉さんに逆お持ち帰りされる可能性よりは遥かに低い。

そんな夢物語だが、有り得ないで終わるのではなく確かなものとして読み手を物語に浸らせるために、作品全体の調和が取れている。ピアノが奏でる静かで染み入るような旋律は作品の雰囲気作りに大きな役割を果たし、ぴよ寺むちゃ先生が描くキャラクターには冒頭から虜にされた。少女の満面の笑みが、つぶらな瞳が、赤く染めた頬が、ピンとはねた髪が、キラリと覗かせる八重歯が、自分の心を掴んで離さない。CVを担当した紫乃小文さんもあどけなさの残る少女を上手く演じている。
そして、それらを纏め上げるporori氏の筆力。都合が良すぎる始まりだし展開だけを見れば飛躍続きもいいところだが、二人の会話と距離を詰め合う様子を見ていれば、特段おかしいこととは思わないし読み手に納得させる巧さがある。少女の柔らかさ、甘い匂い、温かさを伝える主人公の心理描写も、ただ読むだけでなく実際に触れたい、味わいたいと五感に訴えかける。そして脳を蕩けさせるような甘い台詞で主人公と読み手を誘い、全てを受け止めてくれる。

『ふたりぐらし』という作品をプレイした時にも感じたことだが、年端もいかない少女がその身に合わない母性を懸命に発揮して大人の男性の弱さや悩みも受け止めてくれるのは、他では味わえない幸福感や満足を与えてくれる。「健気だ」とか「愛おしい」という表現はまさにこういう時に使うのだろうし、これが包容力のある年上の女性だったなら「癒される」といったまた違った感想になったはずだ。幼い少女にはその時代にしかない魅力が沢山詰まっている。

「お役立ち」から始まり、主人公の誰にも打ち明けられなかった心を解きほぐしていくまこ。
「あいのためなら何でもするの」と言い、愛のもとで弱さも欲望も全て受け止めてくれるまこ。
なんて健気で愛おしい少女だろう。年齢の割に少し大人過ぎる嫌いはあるが、その中でも時折覗かせる子供らしい一面(背広や仕事道具に無邪気に興奮する姿、リーベ君を貰ってはしゃぐ姿、精一杯背伸びして料理を作る姿など)を見ていると、頬がゆるまずにはいられないし、可愛ければそれで良いよねと受け流してしまった。やっぱり自分は駄目な大人だ。


運命的な出会いを果たした二人が、互いに欠けた部分を埋め合い相思相愛の愛を育んでいく。それは年の差など関係なく、愛によってのみ成立する美しい物語。だが、物語はここで終わらない。
互いの欠落を埋め合う理由から始まった愛では、全てを埋め合うことができないと気付かされてしまった。母親から与えられるはずの優しさ、父親から与えられるはずの厳しさ、そして両親から与えられるはずの愛情…。どれだけ好きになっても、求め合っても、二人ではこの空洞を埋めることはできない。

それでも、心優しいまこは願っていた。年上(母親)ぶった振る舞いをし、主人公との愛を与え受け取る相思相愛の関係を続けていけば、母親がいない自身の空洞もいつか埋まると信じていた。それを叶えてくれるごっこ遊びを続けていたかった。
それに対して、主人公は受け取る側にいつづけた。まこが本当は父親の影を追い求めていることを知りつつも、それを表現する術を持たなかった。聡いまこもそれを求めなかった。まこが与える愛と優しさにいつも満たされていたからこそ、それでは空洞を埋めることができないことに気付くことができた。
初潮という変化が、今までできていたやりたいことができなくなってしまうことが、彼らの間にある心地良い欺瞞も暴いてしまう。

そして全部を受け容れられなくなった時、二人はもう何も知らないままで、無垢なままではいられなくなった。旧約聖書によればアダムとイヴは蛇にそそのかされ、禁断の果実を口にしたことで無垢なままではいられなくなり、神によって楽園から追放されることになったという。二人もまた、楽園から見放されてしまうのだろうか。

だが二人がアダムとイヴと同じ道を辿ることはなかった。主人公が一歩踏み出すことで結末は姿を変えた。ここまで弱さや欲望を存分に曝け出してきても最後に踏み出すことができた主人公はやっぱり大人であり、これは子供には持ち得ない部分だろう。
禁断の果実を口にすることを自ら選択し、本当の意味で無垢な体を犯しつくす、奪い尽くすことで二人だけの理想郷に辿り着いた。それは神に背く行為かもしれない、周りから後ろ指を指される関係なのかもしれない。だけど二人にとってのたった一つのかけがえのないもの――愛はここにある、ここにしかないのだ。
過去作を引き合いに出すならば『妹「お姉ちゃんクソビッチなんで私にしませんか」』や『好き好き大好き超管理してあげる』のように、当事者たちだけが知っている本当のことや幸せを描いた作品だった。

世間的には到底受け入れらない関係を思うままに享受する彼らの姿にはいつも羨ましいという感情を抱いてきたが、本作はその中でも格別だった。心の底から本当に羨ましい。主人公の会社の派閥争いや、まこの身の回りの世界といった二人の関係を阻むはずの現実的な外的要因は、不穏な雰囲気を覗かせながらも最後まで影響を与えることはなかった。理想郷はそんな現実の煩わしさとは隔絶した場所にある。
そして新たな命をその身に宿したまこと体を重ね合い、狭いアパートの一室でいつまでも二人だけの愛を巡り合わせる。決して崩れることのない相思相愛。理想郷は互いが欲しいと思うものを存分に与え合うことを許してくれる。……ああ、なんて羨ましい世界だろうか。自分もだめなおとなになりたい。

なまじ初めに主人公の境遇に近しいものを感じていたからこそ、より一層羨ましいと感じてしまった。だけど今ここにいる私は、決して現実の厳しさから逃れることはできない、狭い世界に閉じ込もり続けることはできないと知っているので、このユートピアは胸にチクリと痛みを残すものでもあった。
作品の雰囲気などは似ても似つかないものであるが、二次元キャラクターだけが辿り着くことを許された極地を描いたという点では、『sense off』や『未来にキスを』といった元長作品に共通しているように思う。圧倒的な楽園はここにもあった。


さて、今回はここで筆を置くことにして自分も自身のユートピアとなる少女を見つけるために積極的に動こうかと思う。このまま終わってしまったら余りにやり切れないし惨め過ぎる。事実は小説よりも奇なりとも言うし自分にも一発逆転のチャンスがあるかもしれないじゃないか…。
ああ年端もいかない少女の新品ま○こにぴかぴか子宮を余すところ無く味わいたい!中出ししたいんだ!この想いはもう誰にも止めることはできない。

それじゃ早速近所の小学校の周りでも徘徊してこようかな。ここまで読んで下さった方はありがとうございました。(後日一人の不審者が全国ニュースを賑わすことになるのだがそれはまた別のお話…。)
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