teisibounyuuさんの「Lost Passage」の感想

「教育実習」と名乗っていますが、実際の中身は違います。ある意味素直…なテキストで好き勝手綴っているようで、キャラの魅力が部分部分"では良くでていますし、良くも悪くも"アンバランス"が発する滑稽さが味になっていると感じました。整合性・バランスの面では駄作級のシナリオと言ってしまえますが、エロゲーらしいキャラの魅力・会話を楽しむ点に限って言えばまずまずの作品かと。ライターの無邪気さの現れか天然のセンスか、ちょっと判断に迷うところですが(^^;。Hシーンそのものは淡泊な物の、巫女服中心にコスプレH・立絵も多いのでコスプレ好きにはいいかもしれません。 (長文ネタバレ無しですが、用語を隠すため最後の何行か空けて書きました)
あーそのー、こりゃなんですか、一体。事前に歴史ネタが無駄に多いとは漏れ伝わっていましたが
ゲームの売り文句と全く違っていたので驚きました。しかもウリ(?)らしい歴史ネタが全然作品内
で生かされてないので更に痛い。

キャラごとシナリオがぶっ飛んだ急展開を見せまくってくださるので途中何度も引きつった笑みを
浮かべ攻略していきました。しかも所々強引に図々しくも無駄に長く挿入される日本史解説文。
ついでにキャラは微妙に電波ぎみ、コスプレ気味。このシナリオをどう受け取るべきか。
 
感覚的に言えば「展開が"予想の斜め上"を常に"逝く"ので飽きないし、キャラは"変に"魅力的だし、
会話がエロゲ臭さ爆発サービスいっぱいエロオヤジ化してくれる主人公」だわで……
 参った、降参、あっはっは!! 有無を言わさず楽しませてもらいましたですよ、コンチクショー!!
てなもんです、ハイ。真面目な話、荒唐無稽が生み出す楽しさを感られる好例とも思えます。

一方、シナリオを分析的に見ていけば「滅茶苦茶」としか言えません。キャラごとの整合性・バランス
が取れていない。恋愛感情・互いの感情を全く伝えられないまま設定・歴史ネタで強引に展開させる。
あまりに急な変化についていけない。といった問題が歴史ネタ中心のシナリオに目立ちます。
学園ネタメインのシナリオでは急展開による無茶は少ないものの「恋愛」を丁寧に書いているかと
そうとは言い切れずギャグタッチで上手く騙して進めているといえます。これはこれで楽しかったので
意識して減点はしてませんけど。また、冒頭でも出てくる元恋人の存在・過去が全体のキーとなる
であろうにも関わらず、総じて彼女の活躍の場が少なく(サブヒロインな位置づけ)恋愛感情を書いた
作品としては序盤から物足りなさがあります。

テキストは文語よりの表現が目立つ・修辞が多い印象があり、独白による説明文が多用され全体的に
長い、ウインドウ表示のADVとしては一般に冗長と見えます。しかし本作では"ある状況下におかれ
た主人公の視点"を誠実に描写することに役立っています。ピントのずれた描写がなく、力の抜けた
軽いタッチで安定しているため、心地よく「教育自習アドベンチャー」として仮想世界を読み進める
ことができました。初回プレイの選択肢で"誰を攻略するにはどの選択肢がどのフラグをたてて…"など
感じることなく、素直に主人公を操作することができたのはこのおかげでしょう。
もっとも、これも序盤~中盤まででしかなかったのが残念です。時折崩した文章でキャラの掛け合いを
演出する・文語調で日本史ネタを説明する、のはいいとして、もともと部分部分でしか文章を活き仕切
れず、シナリオが進むにつれ帳尻あわせの説明が増え、展開もぶっ飛んでしまいます。序盤~中盤に
好感触があっただけにもったいないです。
(ゲームデザイン、プロットを誰かサポートしないとこのライター駄目なんじゃないかと思うのですが?)

CGは本作最大のウリ…だったんでしょうか? 個人的にデッサンが好みでないのですが、かわいい絵柄
だと思います。(蓮見氏の方は未だに原型師のイメージが強いんですけど今はどうなってんのだろ)
だだし立ち絵のジャギーが目立つ、オープニングムービーが荒い、ボリューム・シナリオに比してCGが
効果的に使われていないなど、絵で売る作品としてはあまり成功していないのでは。
コスプレCGが多いので結構満足はしてますけど。
BGMは特に可もなく不可もなく。ピアノ曲が落ち着いた雰囲気を作るのに役立っていたかな、と。

 以下直接のネタバレはないけど用語がマズイかも知れないので空けます。



































どのシナリオもエンディングがあっけなく、これもまたバランスの悪さかと。最後に攻略できる
トゥルーシナリオらしきものがありますが、さんざん日本史ネタを説明しておいて、実質ゲーム内で
の影響を考えるとそこまで必要だったのか。そのネタで行くからにはやはり作品内で実際に追体験する
事がキャラクタを活かすには重要です。現在伝わる歴史とプレイヤー間でやりとりしメタ的な情報を与える
だけでは全く不適切、そもそもんなこと一ゲーム作品でするこっちゃない。反通説に凝るのも結構ですが、
思い切って作品独自の歴史観をしっかりと作品内で構築し体験できる必要があるのは。現状では説得力がなく
"作品内"のイベント・セリフにご都合主義の印象が避けられません。
 それにしても最後の最後で凄いシナリオが用意されていて、今までのシナリオの混乱をスパッとまとめて
くれるのだと期待してしまっただけに最後のガッカリ度は大きかったです。木曾義仲・巴御前と来たからには
やはりここは山吹御前も絡めてメインヒロインの恋愛感情なり演出できたのでは。1/20に短縮しても説明
出来そうな極めて薄いシナリオになってますから。

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