oku_bswaさんの「異種相姦」の感想

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ゲームをクリアした人むけのレビューです。

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異種姦シリーズ第五弾。人間らしい営みを、愛を否定する物語。異種姦の為ならば底へ底へと堕ちていくことを厭わない彼らの浅ましさやおぞましさに心震える。
ヒトとその他の動物との違いは一体どこにあるのだろうか。言語を扱う、服を着ている、悲しい時に涙を流す…、大小様々な違いが挙げられるが、その中の一つに「繁殖を目的としない性行為を行う」というのがある。ご存知のように、ヒトは必ずしも繁殖の為だけに性行為を行わない。例えば萌えゲーでは一ヒロインあたり3~5回ほど性行為を行うわけだが、この殆どが繁殖を目的としていない。彼らは性行為の中でお互いを気遣い、愛を囁き、体だけでなく心でも繋がろうとする。そこに満ち足りた気持ちを感じている。
つまり、ここでの性行為は性欲の発散だけでなく愛を実感する為の重要なコミュニケーションツールとしての役割も果たしている。これはまさにヒトならでは特徴と言えるだろう。
異種姦シリーズ第五弾である本作『異種相姦』は、この体だけでなく心も繋がろうとするヒト特有の性行為の素晴らしさ・優位性を崩壊させる事でヒトが異種(化け物)へと変貌する様を描いた作品だ。

舞台は西洋風のお屋敷。背景を見るにもしかしたら『夢幻廻廊』と同じお屋敷なのかもしれない。
・あらすじ
極月家の令嬢・極月マリアに仕える使用人の猪平栞奈と七草慧は使用人同士の交際が禁止されている中、隠れて付き合っていた。その事を知ったマリアは退屈な日常を面白くする為の玩具として、自身の趣味である異種姦に巻き込む事を決意する。
孤児である慧はやっと見つけた自分がいられる居場所を守るために、栞奈は両親の借金を返済するお金を稼ぐために、そして何より恋人と離れ離れにならないために、彼らは異種姦に身を投じていく。

最初、彼らにとって恋人との心も体も繋がる普通のセックスは癒やしだった。異種姦は気持ち悪くておぞましいもので、外見が異なり言葉も通じない異種相手とのセックスは無機質で疲れるものだ。だけど恋人とのセックスは違う。言葉を交わし、相手を気遣うことで心が繋がっていると実感できる。優しくなれる。愛しい気持ちを実感できる。この喜びは異種姦なんかでは手にすることはできない。

だが、異種姦という未知の快楽に触れていくうちにその想いに狂いが生じてくる。愛しい恋人と肌を重ねているのに思ったより気持ち良くなれない。いちいち言葉を交わし、相手を気遣うのが煩わしい。愛しているからこそ自分本位に快楽だけを追求することができない。言葉を交わさない、心を通じ合わせない異種姦の方がより気持ち良くて刺激的だ――

ちなみに今作は男性である慧も異種姦の餌食になる。ナマコをオナホ代わりに使ったり豚相手に掘られたりするので苦手な人は注意。逆にショタな男の子がそういうのに責められるのを見たい人にとってはかなり貴重な作品になるのかも。

・登場人物が犯される異種生物(名前が出てきている生物のみ)
栞奈…ヤドクガエル、ナメクジ、ザトウムシ、犬、カイコガの成虫、ハサミムシ、イモリ、馬、ウミムシ、タコ、ヤモリ、ウデムシ、ミルワーム、化け物
マリア…芋虫、カナブン、ベニボシカミキリ、イグアナ、カメムシ、ハンミョウ、カメレオン、ヒヨケムシ、スズバチ、ナメクジ、犬、化け物
慧…バナナスラッグ、ヤツメウナギ、ナマコ、サシガメ、カギムシ、豚、ミミズトカゲ、タコ

そうして彼らは異種姦がもたらす極上の快楽に溺れる為に底へ底へと堕ちていく。人間としての尊厳を放棄し、堕落した下品で下劣な存在であることすら悦びにする。異種姦を享受するためならば恋人を裏切り差し出すことも、恋人を快楽のための道具としか見なさないことも厭わない。彼らから人を愛するという概念は失われてしまったのだ。
彼らに残されているのは異種姦を愉しみたいという情欲だけ。それはもはやヒトではない。

寝取られとは相手の心を奪い変容させることであるが、異種姦の場合は違う。異種姦寝取られは心を否定し喪失させる。異種姦の肯定は人間への愛を否定する事と同義である。ヒトをヒト足らしめる愛情を失い、異種生物と体を重ね続ける彼らは化け物へと変貌したのだ。
そんな異種姦狂へと堕ちた彼らの姿は、酷く浅ましくおぞましいものとして目に映った。


このシリーズとも長い付き合いになるが、段々と異種に堕ちることへのおぞましさや嫌悪の描写が濃くなっているように思う。『昆蟲姦察』『海蝕輪廻』の時点では正直ギャグにしか思えなかったが今作では(厳密には『異種愛玩』以降から)十分におぞましさを感じ取ることができた。得体の知れなさという点では全てを自身の思い通りに、手の平で転がしているかのような錯覚を抱かせる極月マリアの存在も大きい。彼女に関しては存在の謎やメイドの兵隊などの思惑を含めて気になる点が多いので是非とも次回以降で触れて欲しい。

今回は過去三作を収録したセット版も同時に発売されたのでシリーズに手を出すのに丁度良い機会かと思う。『昆蟲姦察』のバカゲーチックなテイストで見切りを付けてしまった人も今作ならばまた違った感想を抱くのではないだろうか。
通常同一シリーズの五本目ともなるとマンネリ化するのが常かと思うが、本シリーズはここにきてますます勢いを増してきている。第六弾にも大いに期待したい。

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