マルセルさんの「麗華の館 ~催眠遊戯への招待状~」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

確かにプロットは基本的に誘惑ゲーやMゲーの雰囲気で、実際体験版もそういう内容だったのに、メーカー紹介のページに「後半の逆転劇もあり?」とか書いている時点でまぁ「怪しい作品」だったワケではある。しかしこの作品は「前半だけ楽しめれば良い」とか「逆転劇の途中に誘惑分岐あるだろうし(実際は一本道です)」な「そこそこM期待」、または「いや俺はSシチュも楽しめるからそこにも期待」な「そこそこS期待」といった、あらゆる客層の予想や期待をパーフェクトに転覆する、ある意味すげぇオチを用意してる2014年度誰得ゲーグランプリ優勝候補作品だったのだぁ! それらの「エロシーン自体」は結構エロイが、そのエロシーンの物語的エロさを的確に全破壊するこの作品の精度は製作者が絶対に狙ったものであり、シナリオゲースキーならその完膚なきまでのエロ破壊に喝采を、誘惑Mスキーなら完膚なきまでに自分の性癖を裏切られて怒りの生贄を!
え?そのオチが知りたいですって?これはねぇ。サブタイトルにヒントがあるんですよ「催眠遊戯への招待状~」つまり全部「「お遊戯」の中で「催眠」をすることを予め仕組まれていたってオチであり、一言で言えば「ちょっと良い話系の夢オチ」みたいな話ですなぁ。流石、Mゲーオタを釣った宣伝をしているだけであって、
Mゲーオタが一番怒り狂うであろう展開も熟知しているんですね。いやぁ、まんまといっぱい食わされましたよ!

「メーカーにエロ騙されたぁぁぁ、でもそれがキモチイイのぉぉ!これからの時代は背徳感じゃなくって背欲感なのよぉぉぉ!」

っていう最強のM野郎にしかお奨めできない壮大な詐欺作品でありました。

まぁ一応Mユーザーや誘惑オタ以外にむけても書いておくと、この作品は基本的には「特定嗜好ユーザー向け」っていうよりも「純愛エロから誘惑または催眠そして妹NTRからヒロイン調教ハーレムまで幅広いエロシーン自体を集めマスタ」的な作品だと思ったほうが良いです。回想は16枠ありますが、基本は水増し回想で、麗華さんはS責めが3つ、M受けが1、瞳さんはS責めが1、M受けが1、ヒメは基本M受け1、あとは複数プレイにおける、主人公M受けが2回、主人公が複数または全員責めが1回、乱交モブ男NTRが1回程度といった内容になっております。

ここでのキーポイントは先の「エロシーン自体を」っていうところで、まぁさっきのネタバレを見ればわかるかと思いますが、それらの「色んなエロシーン」を集めては居るけれども、それらのエロシーンをエロく見せる「物語エロ文脈」はちっとも駄目な作品なんですよねぇ。

基本的にそういうレベルで評価できるのは、序盤のまぁ体験版からちょっと先ぐらいのところの「誘惑催眠エロシーン」までだと思います。ここらへんは本当によく描けていて、失意の主人公が怪しげな館の妖しげな美人姉妹に惑わされて、背徳的なエロに嵌まっていく過程がよく描けていると思います。エロシーンだけではなく、適度な平凡な日常シーンをいれることで、その妖しげな美人姉妹が「もしかしたら人間的にも女王様に相応しい人かも知れない」と思わせ、主人公が徐々に心と体を許していくのも上手い。そんなエロイ雰囲気に少しずつ主人公の妹も呑み込まれて、ついには異常な3Pシチュで操られながら妹と結ばれてしまう背徳相姦エロシーンの物語エロ展開も結構良かったんですから、基本このままの流れ、または選択分岐させればよかったものを……ああ、一言コメにもかきましたが、このゲームは選択肢ナッシングで全く一本道でありますので。

拙かったのはその後の乱交NTRシーン……と独占厨の僕としては言いたいのですが、まぁここらへんは前もって作品紹介のところに「寝取られありますよー」って書いてあったから別に批判はしません。ただ、NTRオタじゃないのにこういう批判をするのはアレですが、NTRオタも基本は満足しないNTRシーンだとは思います。基本乱交でヒロイン全員が他のモブ男とHしてるだけだし、NTRを売りにしていた妹キャラも単に軽い快楽落ちをするだけなんで「ダンディな男に囁かれると弱い」みたいな描写もナッシングですからねぇ。なんだかここらへんから雲行きが怪しく……

そう、この乱交後にいきなり「復讐編」が始まってしまうんですよねー。えー、ヒロインに誘惑されたり、責められるシーンとかまだ麗華も2回ぐらい、瞳さんも1回ぐらいしかねーのにもう「逆襲偏のS描写かよ!」と僕の下半身もお怒りでしたよ。まぁこっからは主人公の怒張したティムポによって、ヒロインたちに復讐するような展開になっていくんですけど、これも正直「Sオタ」にとっても面白くないと思うんですよねー。展開が基本的に単調で、ヒロインをティムポで責めてるだけじゃん!っていうのを許したとしても、前後の物語に「主人公」は兎も角「ヒロインたちをもの凄い勢いで調教したくなる」ような、まぁヒロインたちに怒りを抱くような描写ってきほん少ないんですよ。端的に主人公が上手い具合に転がされてるだけで、べつだん酷い目にあってるわけでも無いから、主人公がここまで急にSに変身してヒロインを犯したくなる動機や感情移入に非常に乏しい。だけど、その理由は……

っていうことで「最後のオチ」に辿り着くんですけど、このオチは「シナリオだけで」見ると確かに「良いオチにはなっている」わけです。いままでの登場人物の行動や言動もこのオチで綺麗に方がつくし、日常描写で伏線はってあった主人公と妹のそれなりに良い話と、麗華さんとこの館の舞台設定にもちゃんと適合する。でもねーこのオチを知った途端、最初の「誘惑+催眠」の大部分が殆ど無効化されちゃうんですよねー。例えは微妙に違うけど「陵辱ゲー」のオチが「全キャラクターがSMを演じていただけですたw」みたいなオチで、その妖しげな館の雰囲気とか、妖しい美人姉妹に誘惑されるみたいな「作品のエロ物語雰囲気」がぜんぶ「
ライトSM物語の良い話でした」に置き換わってしまうじゃないですかー。「シナリオだけ」は成功しているかもしれないけど、そこに「エロ物語のエロシーン効果」まで含めたら、この作品は端的に失敗しているとしか思えずー。

まぁ「おれはエロシーン自体がエロければ良いんだ。抜きゲに物語なんて求めねぇよ!」(ならなんでわざわざエロゲーを?)とか「俺はエロゲーのエロシーンを激しく呪っているので、そのエロシーンがシナリオによって全て無効かされるエロゲがやりたい!」といった奇特な御方とかにはお奨めだと思います。

たぶんメーカーとしては「誘惑とか催眠とかNTRとか調教にも興味はあるけど、あんまし痛々しい話は嫌で、ライトな萌えゲーの雰囲気で先のHを楽しみたい」って人をターゲットにしていたのかも知れませんけど、その結果が「誘惑とか催眠とかNTRとか調教とか萌え」といった全ての要素を無効化していることは、物語とエロの関係を考えるうえで非常に示唆に富む作品にはなったのかなぁと。

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