tko777さんの「乙女理論とその周辺 -Ecole de Paris-」の感想

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完結編として素晴らしい出来。ただ粗もひどく加点式か減点式かで評価が大きく分かれる。
まず前作から大蔵家の設定を膨らましここまで重厚な物語にしたのは素直に凄いと思った。
説明不足すぎた衣遠について前作ルートでの支離滅裂な行動に上手く説明をつけたし、嫌な人間の域を出なかった彼を魅力あふれる人物に仕上げられている。
駿河兄弟も凄い人間味にあふれており、男が魅力的という謎の魅力に仕上がっている。

りそなルートは集大成であり、共通~りそな√通してプレイした場合瞬間的な感動は前作を遥かに超えていると思う。
もちろん、前作をプレイ済みという下地は必要だけど、OP直前のクリスマス、ルナ登場、衣遠との和解あたりは凄く盛り上がった。
衣遠との和解がピークでそのあとの服飾要素とかがとってつけた感出ちゃったのは残念だけど。
大蔵家関連の存在が強すぎて女装や服飾といった要素が薄いのはちょっとマイナス。というか前作の衣遠や八千代や瑞穂のような「性別バレたら終わり」というような存在が居なくてそっち方面での緊張感が薄い。
途中から女装ゲーの意味をあまり感じなくなる。

正直ここまでなら100点もつけたいレベル。

ただ、細かい部分を見ていくと前作以上に粗が目立つ。
まずりそな以外のヒロインの存在感がなさすぎる。
主要キャラ一部の存在感を例として並べると

・ルナ≧衣遠・駿我・りそな・遊星>アンソニー・ルナ以外の前作ヒロイン>エッテ・メリル
こんな感じ。3ヒロインとして紹介されているのにルートがないに等しいエッテは論外として、メリルも大蔵家との関わりはあるんだけど本人は家族がいるくらいにしか状況を理解できてないから話に参加できてない。
ちゃんと全員存在感はあった前作と比べるとエッテ主従はどうしても見劣りしてしまう。
前作よりもクセが少なく良くも悪くもいい子だから余計に。

そして衣遠は凄い魅力出たんだけど前作の所業を加味してしまうと全部相殺してプラスにするのはそれでも難しいと思った。
まず謝罪の言葉は必要だと思う。もしくは味方になるにしても相応の報いを受けてからにして欲しかった。
黒幕としてクズムーブをして報いを受けるリリアーヌにも同情の余地はあるうえ衣遠がやってきたことに比べると相当マシだとので、「なんでこっちだけ報いを受けるのか?」という気持ちが強い。
メリルの衣装を燃やした犯人を屑と激昂してたけど、ルナ√で盗作をやらかした彼の言えたことではないと思う。
世界線が違うとはいえ、衣遠の才能至上主義って結局のところ「自分を脅かさないなら」が付くから酷く薄っぺらく感じる。
りそなの才能が発現しないように暴言を浴びせて心を折ってた、という本人の言もそう。
才能至上主義なのに自分を超える可能性のある人の足を引っ張る真似を積極的にする人間っていうのは小物すぎないか。
これのせいで遊星のデザイナーとしての開花がないのも、衣遠の暴言のせいで自分を主張するデザインができなくなり、憧れをそのまま劣化コピーしたようなものしか生み出せなくなったからでは、と考えてしまう。

そして主人公の遊星は前作から引き続きあまり魅力を感じない。朝日は好きなんだけど。
あれだけひどい目にあわされているのに口を開けば「ボーヌの恩」で衣遠を切り捨てられない、そのせいでりそなを巻き込んで危険に晒しているのにずっとその態度を崩さないことに人間味をどうしても感じられず、衣遠を信じるというのが神に決められた設定だから、という感情を抱いてしまう。駿我がかなり紳士的な性格な分、衣遠嫌いの彼の「自業自得なのになぜ兄を切り捨てないのか」はごもっともだと思う。
遊星が好きな人からは受け入れられないと思うけど、バッドエンドの「追い詰められた末、妹を守るために兄を陥れる」を実行する彼の方よっぽど人間味に溢れててかっこいいと思う。
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