cyokin10wさんの「幻創のイデア ~Oratorio Phantasm Historia~」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

ダブル主人公な上に、ヒロイン視点や脇役視点も多い贅沢な物語でしたが、いかんせん繋がりを欠いてしまった印象。個々の事件、一人ひとりのキャラクター、場面ごとの会話劇等々は面白かっただけに、それが全体の面白さへと結びつき切らなかった感があるのは少々残念でした。





とにかく主人公たちが目の前のことに必死になっている間に、いつの間にか状況が煮詰まってしまっていて
かなり唐突に≪ヒストリア≫というカタストロフに向き合わされる。

そんな印象を抱いてしまったのです。


だってXIIの事件もXIIIの事件も漆原の事件もなるちゃんの豹変もリノンの存在確立も美月の葛藤もノエルの隠蔽も
根っこは全て七年前の『ナグルファルの夜』に繋がっているとはいえ、とてもパーソナルな問題です。

要は(結果が出るまでがかなーりはた迷惑ではありますが)個々が満足できさえすればそれで終わりという出来事なのです。

この物語の最終目標は、≪ヒストリア≫による『ナグルファルの夜』の再来の阻止だと思うのですが
ルージュやココロや久遠といった、アーカイブスクエアの面々が裏でせっせと動き回ってはいるものの

主人公とその仲間たちがその最終目標を認識するのは
6day の最終盤から 7day の序盤という、物語全体の終盤も終盤になってから。

それまでの主人公たちは上述のように、とにかく目の前に降って湧いた災難(事件)に場当たり的に対応しているだけで
それが終わってしまえば、一応はめでたしめでたしというのを繰り返しています。
(だから事件を通してヒロインそれぞれの葛藤が解決するとその都度エンディング曲が流れる)

主人公たちが≪ヒストリア≫というカタストロフィを認識して
それを阻止するために動いて
その動きを妨害する敵やら何やらを乗り越えていく

そんな(最終目標に対して)能動的な姿は 7day になるまで描かれることはありません。

そしてその 7day で物語と設定が跳躍するように収束して、一気に終息へと向かっていく。
正直な話ワタクシは、その跳躍の唐突さに置いてけぼりをくってしまい、ポカンとしてしまいました。
(ついさっきまでパーソナルな問題の解決にせっせと勤しんでいただけだったのに、いつの間にこんなことに…………みたいな)

6day までの諸々と、7day の vs ≪ヒストリア≫の結びつき方。
それがが間接的過ぎ且つ弱すぎなように感じたのです。




なるちゃんの豹変もリノンの存在確立も美月の葛藤もノエルの隠蔽も
独立した話としては面白かったし、飄々としているようで案外屈託を抱えている漆原の態度などもとても興味深く読むことが出来ました。

ですがそれらを収束した先の vs ≪ヒストリア≫

そこの部分がイマイチピンと来なかった。

「終わり良ければ総て良し」とは良く言いますが
「終わりがパッとしなかったせいで総てがぼやけたようになってしまった」

ワタクシにとって『幻創のイデア』という作品は
そんなもったいない読後感の残る物語になってしまったのでした。






























なんとか === 蛇足 ===なるなる!



・何だか思ってたより辛口な感想になってしまいましたが
 点数をご覧いただければ分かる通り、ワタクシこの作品を楽しんでおります。

 厨二作品が好き!というワタクシの嗜好もありますが
 濃すぎるくらい濃いキャラをした登場人物たちの魅力が物語を支えてくれていました。

 
 ポジティブ権化なるちゃんの表と裏
 
 振れ幅の大きい娘でしたが
 ルージュに対して優真を見逃してくれるならいくらでも屈服しますと言ってのけた時点でこの娘の評価は定まりました。

 とても"勁い娘"です、彼女は。


 "超最強"も女の子

 デレリノンナニコレチョウカワイイ

 なるちゃんに看破されてましたが、強い口調は自己暗示、不安の裏返しですね。
 ああやって言い続けることで誇り高さを身につけたのでしょう。

 「あなたの前でも超最強でいなきゃダメ?」

 超最強アイドルは安息を"Re:"(返信)してくれる相手を求めていたのでした。


 お嬢様は紅茶好き

 世界を拒絶しておいて世界が悪いと言い放つイタイ娘でしたが
 葛藤が解消された後は清楚系オドオドお嬢へシフトチェンジ。
 最後の集合写真で恥ずかしそうに赫の服を摘んでる姿が可愛すぎます。

 葛藤解消前の時点から得意分野(紅茶)のことになるととことん語りたがるあの感じ。
 解消後はより悪化していそうで心配です(主に北条院さんが)。


 ヤンデレ巨乳は野球好き(?)

 亡霊(ファントム)捜しを明らかに妨害(あるいはサボタージュ)しているその姿から
 ああこの娘がファントムなのねと思っていたらアレですよ。

 思い出さない方がご主人の為というのが半分と
 ご主人の元カノ(ぇ)への嫉妬が半分といったところでしょうか。

 「ピッチビビってるよー」

 こういった野次はもう少年野球とかでしか聞けないと思うのですが
 どんだけマニアックなんですかこの人は。


 その他にも、優真大好き漆原くんや今日子さん、江神や美月パパも良い父親していて好きでした。



・その江神ですが、あれで出番終わりはちょっと肩すかし。

 もう少し娘を覚えていない赫に執着しても良さそうなものですが。
 まぁ、引き際を心得ているのも彼がここまで生き延びてきた処世術なのでしょう。

 ところでワタクシ分からなかったのですが
 中盤、江神にノエル暗殺を指示した人物は誰ですか?

 あれあのままほったらかしになってしまった気がするんですが。
 気付かず読み飛ばしちゃいましたかねぇ。



・「もうやだぁ、、、おうち帰るぅ」

 某『サ○バ○ィッ○』で(プレイしてないワタクシが知っているくらいには)有名になったこの科白。
 出典はまさかこの作品だったのでしょうか。



・Hシーンは全く使えず。

 着衣Hがほとんどなのも性癖を外しているし
 美月やココロと初Hに至る流れもどこかおかしいし、、、、、、

 そしてなるちゃんの初Hはいったいどこへ行ってしまったのか!(糾弾)

 次作でもそうですが、このブランドは恋愛をキチンと描くつもりはあまり無さそうです。



・でもリノン様なんか見てると、意外と恋愛描けそうな気がするんだよなー。
 会話劇も面白いですし、ちょっと使い捨てのブランド名とか使ってラブコメ作品を一本創って見て欲しいとか思ったり。

 まあでも今は、10月発売予定の『レイルロアの略奪者』に集中ですか(宣伝して終わり)。



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