peacefulさんの「聖なるかな -The Spirit of Eternity Sword 2- Special Edition」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

シナリオよりもSRPGを評価しての高得点だと思って下さい
転生神話SRPG。『永遠のアセリア』の続編。
前作は1つの世界での出来事に対して、今作は複数の世界を渡り歩く。
特徴的なのは、学園の生徒ごと異世界に飛ばされる学園群青劇のような趣がある点だろう。

これだけ読めば非常に興味がそそられるが、実態はガバガバの穴設定というオチ。
メイン以外の他の生徒たちへの影響などの描写が非常に少ない。
それだけでも「大多数の学園の生徒を巻き込む必要が本当にあるのか?」という疑問をぶつけるには十分な理由。 
むしろモブ生徒の存在がうっとうしいので、足枷にしかならない悪循環。

それと前回好評を博した異世界語は最初の回想シーンだけ。
異世界を何回か渡るが、そのまま言葉が通じてしまう不思議。
メインキャラは神剣の力と納得できるが、神剣を持たない信助たちが現地の異世界人と普通に喋っているのは何故?
(これも“ものべー”のおかげということか……)

あと主人公の前世が破壊神で記憶が蘇ってくる転生キャラと云う中二設定も痛々しい。(他の主要キャラも同様)
それに前作は硬派で殺伐な雰囲気に救われたが、今回は似非ハーレムのラブコメ展開で魅力半減。
しかも主人公の望は極度の朴念仁という感情移入しづらいキャラなので、ハーレム要素がそのままエロに直結しないことに……。
そうした望の鈍感デフォも飽き飽きなのだが、カティマとナーヤの職場放棄ぶりも大概だ。
というよりラスボスが裸族の腹ペコキャラの時点で盛り上がりに欠けるか……。

他にもあるが、シナリオに関しては細かいツッコミ所や矛盾点・違和感が目立つ作品として仕上がっている。
前作と同じライターと思えないほど表現力が拙く、勢いと場面展開で誤魔化している節が随所に見受けられる。
(最たる例として、困ったら“ものべー”が多くの問題点を解決すること)
それに全体的に広く浅く薄い内容なので、膨大な設定にシナリオがフォローできず、
次々と新たな設定が上乗せしてくる度に、壮大で複雑な世界観における伏線回収も上滑り状態。
特に前世が関係している神話関連何か、正直私の理解度はユーフィー並かそれ以下だ。
これにはユーザーに対しての説明不足による置いてけぼり感が強く表れてしまった事例ではないだろうか?

さらに言えば、強さの多寡・度量というインフレ感が伝わらないので、終盤における世界(時間樹)崩壊の危機感があまり感じられない。
これは後の感動やカタルシスに至るプロセスへも影響を与え、ただ単に荒唐無稽・ご都合主義という感想だけが残る始末に……。

そして最も納得できなかったのが、クリスト関連の話が抜け落ちていること。
前作のスピリットみたいに本編のキャラとの掛け合いを期待していたのだが……その希望は脆くも崩れ去った。
しかもHシーンだけ収録されているという意味不明な仕様。(相手の男だれだという話)
むしろ中途半端な為、それだけならいらないと感じてしまう。


そんなお世辞にも拍手喝采されるシナリオではないが、話の展開はテンポが良くサクサク進むのは好印象。
また最後の戦いに前作の川村ゆみさんの歌『永遠のアセリア~聖なるアレンジ~』をBGMで流す演出にはグッときた。
それと膨大な設定資料を容量や構成の関係上、泣く泣く削って今ある形に表現したのが見て取れるので、
甘いかも知れないがSRPGとの両立を鑑みると、マイナス点もある程度許容するべきかも知れない。
それにシナリオゲーよりかはキャラゲーとして本作を割り切ってしまえば、そこまで悪い出来ではないように思えてくる。

最もシナリオだけだったら、個人的評価として65~70点くらいが妥当。
(もはや異世界中二ハーレムゲーでしかない)
しかしながら本作の注目点は、何と言ってもゲームパートであるSRPGの部分にある。

私が元々家庭用ゲーム機でSRPGを嗜む影響か、嵌れば時間を忘れてゲームに熱中できた。
前回と違い画質も良く、3Dマッピングのおかげで駒の移動に趣が生まれた。
また戦闘システムの改良(ターン制)によって戦略性も深まり、
敵のスキルを考慮しながら最適解を目指す作業は、本作の楽しめる要素の一つとなっている。
さらに難易度も適切で、それぞれのキャラの特性を把握することで、攻略の幅が柔軟に広がってくる仕様も好感触。

以降、各難易度における簡単な感想。(ちなみに無条件勝利パッチは必須である)

【N:ノーマル】
結構最初はクリストに頼る場面が多い(特に赤の子)。
そして序盤から終盤までをAR(オールラウンダー)として大車輪の活躍を見せる主人公の望。
だがこいつの足の遅さはかなり痛い部分。中盤以降はエースの座をユーフィーやナルカナ様に譲ることに……。
基本最後はナルカナ様がいれば何とかなる難易度。
ただ序盤のベルバルザード戦には苦労させられた。


【H:ハード】
Nでは相手の赤サポートに警戒したが、H以降は緑の回復スキル(ハーベスト)が厄介すぎる。
そのためルプトナ・タリア・会長の青戦力外組を主力編成に組み込むのは結構勇気がいった。
それにこの難易度の終盤になると、もはや望のARも戦力外に認定される。
攻撃の黒・防御の緑or白・支援の赤or黒を軸にパーティを組んだ覚えがある。
特にカティマ・ソル・絶のファイナルベロシティをフルに使うことで、困難な戦況も乗り切った。
しかしながら相変わらずナルカナ様の能力は、良くも悪くもゲームバランスを無視している。


【SH:スーパーハード】
注意すべきは、黒敵の%攻撃とサクリファイスぐらいか。あとはごり押しで何とかなる難易度。
それと戦力外と主力組の差がはっきりと出てくるため、レベル上げを慎重に行う必要がでてくる。
特にカティマ・ソル・絶の黒%削り組は、SHでは攻略必須キャラなので最優先。
その中でも普通にソルなんかはARとして機能する優秀なエースぶり。(ブラッドラスト→裂空掌破で大抵なぎ倒す)
またナルカナ様は言わずもがな、終盤におけるユーフィーの無双ぶりも健在。
ダストゥダスト→マナリンク→ドゥームジャッジメントのコンボは、ボス以外はほぼ死滅する。
(ユーフィー:「ゆーくん、こうなったら“奥の手”でいくよ!!」の特徴的アクセントが耳に残った)


【不満点】
同じ敵(特にシュウ)が蘇って襲ってくるマンネリ感は強い。
また周回プレイ時における追加要素が難易度と翻訳くらいでは、流石にモチベを保つのがキツイ。
(作業ゲーム化して中だるみを引き起こす)
せめてCS版の追加ミッションや新規要素を入れて欲しかった。


【総評】
ハマれば時間泥棒として機能し、そうでなければ早々にGive up宣言か低評価される稀有な作品。
シナリオの質は前作を大きく下回るが、SRPGの部分は向上しているのが私の見解。
(それがこの高得点であると、プレイ時間を見て察してくれるとありがたい)
しかしながら物語の構成上、前作「永遠のアセリア」をプレイしていないとキツイのは確か。
同梱特典の『永遠神剣サードデスティネーション』はその補完的役割を担うが、
前作プレイ組からすれば、本編プレイ後の方が頭に入るという何とも締まらない内容。
また敵がコロコロ変わる為、相手側の魅力という面では皆無に等しい作品に仕上がっているのはマイナス点だろう。

そうした中で救いとしては、ヒロイン陣より“ものべー”の可愛いさに癒される所か。(ぽえ~)
また非攻略キャラでありながらヒロイン達を差し置いて人気投票で一位を獲得したユーフォリアの妹ぶりもGOOD!
あとナルカナ様は………………すまない、ノーコメントで頼む。

その意味で、やはり本作はキャラゲー色が強いSRPGなのだろう。
シナリオに重きを置く前作からの硬派なファンは、何処か自分の中で割り切って考えるほかない。
総合的に見るならば力作といえるのでは?と擁護して、この辺りで筆を置かせてもらうことにする。
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