cyokin10wさんの「さくら、咲きました。」の感想

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**ネタバレ注意**

ゲームをクリアした人むけのレビューです。

これ以降の文章にはゲームの内容に関する重要な情報が書かれています。まだゲームをクリアしていない人がみるとゲームの面白さを損なうことがありますのでご注意下さい。

「今日は地球が生まれてから、一番にぎやかな日になる!」ハイテンションで放たれるこの言葉の目指すところに辿り着くべく日々を過ごし、桜吹雪の中馬鹿をやりつつ『生活』する作品。テーマを語るための設定の部分が少々大雑把で、それ故に掘り下げきれなかった感もあるのですが、グラフィックの美麗さ・軽快なテキスト・よく動き回る立ち絵・雰囲気のあるBGM等々、6年前の作品としてはかなり総合力の高い良作だと思います。




はながちる
はながちる
ちるちるおちるまいおちるおちるまいおちる
光と影がいりまじり
雪よりも
死よりもしずかにまいおちる
まいおちるおちるまいおちる

(草野心平 「さくら散る」より)









めーが好きです。

この娘の隕石に対する反応がとっても共感できてしまって。

最初は母親ともども戸惑って
段々不安が募ってくるんだけど親友が先に落ち込んでしまったので懸命に励まして
親友が復活した後儚い希望が断たれて今度は自分が落ち込んで
そこを乗り越えた後も、空元気と不安の間を行ったり来たりでとにかく不安定

それが自分のアイデンティティだからと必死に明るく振る舞って
でもふとした拍子に恐怖を煽るようなことを言う相手に感情的に噛みついて

明るい声を出しながらその声が震えていたり
笑顔で喋っていた次の瞬間悲し気な表情でネガティブ発言をしたり

死を従容と受け入れるような境地に辿り着いたかのようで
最後に星に願うのは「未来をください」で

何かを振り切って前へ進んだり
何かを諦めて現実を見据えたり

そう出来ることは確かに強いことだけど

理不尽に対して「何で?」と訴え続けるあきらめの悪さや
どうしようもないことに対して最後まで「そんなのは嫌だ」と叫び続けるみっともなさ

そんな、多くの人が持っているであろうごく当たり前の生への渇望や弱さを
ごく当たり前に表現してくれたのが春野つばめという女の子で

ワタクシにとって他の誰よりも愛おしさを感じる娘になったのでした。






















☆彡☆ミ☆彡 蛇足 ☆ミ☆彡☆ミ



・前情報ほぼ無しでプレイしたので隕石には素で驚いてしまいました。

 ただでさえトコシエなんていう不老の存在を前面に出しているのだから
 当然死生観の方へ話が行くのだろうとは思ってはいましたがまさか隕石を使うとは……

 ぶっちゃけてしまうとあまり食い合わせは良くなかったですよね。

 トコシエ・エリクスだけで死生観は語れそうな気がしますし
 隕石衝突直前の終末世界だけでも同じものが語れるでしょう。

 この二つの要素が溶け合わなかった感じで、実際作品の構成も
 
 前半が終末物語で
 後半が永遠の命について

 という風に分けて創られていた印象があります。

 どちらか一つに絞って創った方が、スッキリと語れたのではないでしょうか。



・永遠の生を暗く捉えるのってとても西洋的な発想で(ヴァンパイアとか)
 東洋の不老不死連中は案外能天気に暮らすのが描かれている(仙人とか)

 というのが自分の知識の限界なのですが
 逆パターンで有名な作品や伝説とかってあるのでしょうか。

 暗いか明るいかで西洋的、東洋的、と分類してしまってもいいのかどうか。
 それとも普通にごちゃ混ぜなのか、、、、、、



・一口に250年と言いますが、長いですねー。
 江戸幕府が出来て滅びちゃう。

 その間に生まれた歴史上の人物の数とか、歴史上の事件の数とかを想うと
 その膨大な時の流れに愕然とします。

 (ダカラッテソンナ時間ヲ宇宙ノ暗黒ニ囲マレタ閉鎖世界ノ中デ暮ラシテ
  正気ヲ保ッテイラレルハズガ無イトカ無事帰ッテ来ラレルハズガ無イトカ
  夢ノ無イコトハ言ワナイ言ッチャイケナイ)



・さくらは最初、小惑星サクラの精だと思ってました。割とマジメに。

 もう少し深い動機があるほうが良かったというか
 研究所監禁時代をガッツリ描いてしまった方が

 厭世的な彼女の内面に迫れ、共感できたような気がします。



・実写取込背景は超美麗ではありましたがズルい気もしますな(笑)

 こういう背景に二次元キャラを乗っけると浮いてしまったりもしますし
 (実際めーの家の食卓の立ち絵は結構浮いて見えます)
 取り扱い注意な技術とも言えそうです。

 ただ、やっぱり桜は綺麗でした。



・ヒロインのビジュアルは軒並み可愛いです(ハンコ絵とか言うなっ)

 しかも表情差分が多くコロコロ表情が変わりますし
 意外とアッチコッチ忙しく動き回ったりと

 6年前(!)の作品としてはかなりレベルの高い立ち絵芸を披露してくれました。
 間違いなくキャラの魅力UPに貢献していると思います。

 

・ただ、『AQUA』から相も変わらず裸を描くのは下手なのが残念。
 奇乳病を患っていないにも関わらずおっぱいの形も変ですし、裸全体がどこか平坦で硬そうに見えてしまいました。

 もう少し、フニッと柔らかそうに描ければ、H度が増すと思うのですが。



・でも『AQUA』の時よりテキストは良くなった印象。
 (もっとも『AQUA』をプレイしたのが7年前(!!)なので確かな感じで覚えているかと問われると……)
 
 読みやすいし面白いしキャラも活き活き魅力的。
 次作でやらかして以降音沙汰の無いブランドですが、このライターさんと絵師さん商業に帰ってこないかな。 



・この学園のシンプルな制服はいいですね。
 よく透けそうだし(オイ)脱がしやすそうだし(コラ)ちょっと現実にも存在しそうだし(職質確定)。

 凝り過ぎ制服の多いエロゲ界ですが、自分はこういうゴチャゴチャしていないデザインの方が好みです。



・Hシーンについては感無量。
 理想のHシーンに遭遇できました。
 (cyokin10wの理想についてはサマリーの自己紹介をご覧ください)

 奏ちゃんの1回目、美羽や都の1回目も悪くないですが、めーの1回目は至高です。

 あの脱がし、あの恥じらい。

 「羞恥心こそエロの最高のスパイスです」(美羽たま)

 けだし名言。

 永久保存させていただきます。



・コッコとカメリーヌとトロは果たして何だったのか…………

 結局美羽√で熊追い払ったっぽい場面しか活躍していないですよねコイツら。

 まぁ普通に考えれば、エリクスやトコシエの実験動物が逃げ出して野生化したとかでしょう。
 (じゃなきゃ特にトロの存在は、ねぇ、、、、、、)


 
・美春音頭が気に入ってしまい、この感想を書く際のBGMに使っていたのですが

 SPECIALの音楽欄から聴くとまさかの前口上ありで大笑いwww
 しかも vocal 春野つばめ・ Music 白鷹すみれ・ Word 春野つばめとかなってるwww

 いや、上田朱音さんが歌ってるの分かっていたのですが、名も無き演歌歌手とかの設定だとばかり。

 ♪~春野つばめが春野菜と愛情をお届けします~

 めーにこんな才能があったとは、、、、、、、、、、、、、、、、、、



・めーと言えば"さーくん""めー"というお互いの呼び方。

 普通だったらそんなあだ名にならないと思うのですが
 『〔つば〕さ』と『〔つば〕め』だったが故に生まれた呼称。

 普通の作品の幼なじみ同士の呼び方よりも、より特別感が感じられて好きでした。



・永遠(トコシエ)と有限(人間)と

 時間がずれていくお約束の切ない展開を瀬利華おまけ√でやったのは驚きましたが
 短いながらもキチンと響いてきました。

 永遠を生きるトコシエにもちゃんと有限を選ぶ道を用意したのも個人的には○です。



・明るいことも暗いこともあるのは、限りがあろうと無かろうとおんなじで
 だったら生きている間は少しでも、明るい方の比率が高くなるように生活しよう。

 「今日は地球が生まれてから、一番にぎやかな日になるっ!」

 この『生きる活力』に満ち溢れた科白を日々達成すべく『生活』し
 命を繋ぎ、命を連鎖し、《はるかみらい》へと運んでいく物語。

 
 このお話が笑顔で終わったことを、私は言祝ぎます。

  



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