えびさんの「げきたま! ~青陵学園演劇部~」の感想

絵25+文19+音23+他08 演劇には『魂』がある。そうかもしれない。けれど、萌えゲーにだって『魂』はあるのだ。萌えゲーを侮るな。
映像面・・・
立絵での演出が良く動く。
ageのシステムのような自由度は無いものの、限られた効果の中で、精一杯、キャラ
クターを動かしている部分は、むしろageのそれよりも印象が良い。

立絵、一枚絵共、安定した綺麗な塗りで、ぷりんとした胸やおしりの描き方が、強く
印象に残っている。
一方、表情付けや腹部の描き方などの部分では、案外個性が強い原画であり、好き嫌
いにより、若干、評価が割れそうではある。


シナリオ・・・
ダメダメである。
ほのぼのとした日常。そこに織り込むギャグ。それは良い。
けれど、ダメダメである。

メインの3名のシナリオは、展開が唐突で、「何故なに」が圧倒的に不足している。
何故、彼女はがむしゃらに一生懸命なのか。
何故、彼女はそんなにツンツンしているのか。
何故、彼女たちは主人公に惹かれたのか。
何故、そこでエッチに至るのか。
何故、彼らは演劇に情熱を向けるのか。

しかして、私はギブアップを余儀なくされた。
惰性でプレイする、抜けないエロゲなど、どうしようもない。
そんな行為は、作り手にも失礼だ。

しかし、私は「粗探し」をする為に、エロゲをプレイしているわけではない。
拾うものあるなら、拾いに行こう。
セーブデータを当て、「演劇モード」と「おまけシナリオ」に一縷の望みを託す。

メインシナリオの主人公の線の細さや、「何故なに」の不足から、圧倒的に物足りな
い内容であった。
しかしながら、おまけシナリオは、そういった部分を克服(あるいは根底から無視し
て)しまい、切ない余韻を残して、一気に駆け抜ける力強さがある。

本編の主人公ではない? そんなこと、どれ程の問題か。


そして、メインの3名のシナリオなど、実は、「演劇モード」という本番に添えられ
た、単なるメイキングムービーに過ぎなかった。
なるほど、ライターにして企画・演出を手がける雪乃府宏明がやりたかったのは、こ
れなのだろう。
なかなか、面白い趣向であり、これをエロゲでやろうというクリエイターは、そうそ
う居ないだろう。
とは言え、これはエロゲという媒体でリリースされた作品だ。

3名のメインヒロインのルートでは、もう少し、萌えを強くアピールするなり、もう
少し、ヒロインと主人公のエピソードを掘り下げてみたり、エロゲとしてウケるやり
方があるはずだ。
最低限、それをやってからの、「演劇モード」であって欲しかったし、それであれば
こそ、「演劇モード」も、もっと華々しくなったのではないかと思う。

中途半端な萌えゲーをプレイさせられるくらいなら、「演劇モード」だけをやっても
良いのだ。
まさに、「演劇モード」を地でやった、『シャッテン』があるからこそ、なおの事、
そう思わざるを得ない。


音楽/声優・・・
青葉りんご歌う、疾走感とちょっぴりセンチなテーマ曲が良い。
そして、藤宮氏のBGMがこれまたおもしろい。
「パヤパヤ」はないだろう、と思いながらも、その曲調のマッタリ感が、シナリオの
ほのぼの系のギャグとよくマッチしている。
また、胸躍るような熱い曲も、殺陣シーンに映え、荘厳で雅な曲が演劇中の情景描写
を支えている。

声優は、正直なところ、青葉りんごの一人舞台といった印象。
かわしまりのはサブどころであるし、メインの他2名も、平均点な印象しか受けなか
った。

【ジャンルタグ】
/ #時代物 /

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