【倫理観や感情の揺れ動きを描いた、対照的な2つのエンドを楽しめる妹ゲー】
【総合評価】78点
【シナリオ】13/20点【原画】9/10点【音楽】7/10点【キャラ】8/10点【声優】9/10点【エロさ】32/40点
高校受験をきっかけに確執が生まれてしまった双子兄妹の微妙な関係性と倫理観の揺らぎを描いた作品。
★良かった点
最も良かった点は、なんといっても夜夜るりさんの声や演技。そして、その声の良さを生かしたバイノーラル(ASMR)シーン。全作よりもバイノーラルを使ったシーンが増えていた印象。多くの人がレビューしているが、イヤホンかヘッドホン必須で、これが無いとゲームの魅力が半減するのは間違いない。
肝心の内容は、双子の妹と同じクラスというシチュは大分現実味がないが、なんだかんだで憧れるしゲームの中なのでまあ。ありがちだが、学校と家で呼び方と髪型が変わるのが良かった。個人的には髪を結んでない方が好き。あとは、ラブラブエンドの耳かきの下りがめっちゃ良かった...
ラブラブルートから進めたので、こちらのルートだけでは"これじゃない感"がすごかったが、もうひとつのわからせルートはタイトル通りで求めていたシナリオって感じで進んで行ったのでまあ満足。
★前作と同様に良かった点
やっぱり鈴森芽衣かわゆ。前作のキャラを特別ゲスト枠として登場させるのは大歓迎なので、主題歌歌唱も含めて非常に嬉しかった。曲も大分神。また、喋り方や性格を180度変えて夏和小や夜夜るりを起用したサブキャラが登場させたのもグッド。立ち絵やCGが全く無かったのは残念だが。
相変わらず表情差分が豊富でコロコロ変わるのでプレイしてて飽きない。
ストーリー面も前作同様に選択肢による2種のエンディングが用意されており、ルートによって結末や展開がガラッと変わるのもいい。選択肢にわかりやすいアイコンがあるのでどっちのルートに行くかがわかりやすいのもポイントが高い。
UIUXの面も非常に素晴らしく、ゲーム起動時の注意喚起(この作品はフィクションですのお決まりのやつ)で、晴陽が出てきて説明するというオタクが喜ぶ要素が引き継がれており満足。さらに、お気に入りボイスを登録できるシステムも搭載されていたのも最高。
★悪かった点
ロープラなので致し方ないが、正直絶望的にシナリオの内容が薄くキャラの掘り下げがほとんどない。そしてあまりにも短すぎる...。
前作『こあくまちゃんの誘惑っ!』はタイトルとパッケージ的に抜きゲーと想像がつくが、今作はシナリオゲーの観点で期待していた部分があった。そのため、もっと過去にどういった流れで"すれ違い"が起き始めたのかを、回想シーンを挟んだりとシナリオに重きを置いた作品にして欲しかった。ただし、抜きゲーとしては、シーン数も豊富で実用性は高いので満足度は高い。
あとは、CGは用意されてるのにモブキャラ(クラスメイト)に立ち絵や声が用意されていないんだああああ。と嘆いた。可愛いのに勿体ない。まあ予算の問題なんでしょうけども。
また、放送部の後輩「織田桐(CV.夜夜るり)」と図書委員の後輩「花咲あやめ(CV.夏和小)」にはボイスあるのに、立ち絵もスチルも存在しないのか...。まあ予算の問題なんでしょうけども。(2回目)
シナリオの短さを考えるとしょうがないが、兄妹問題解決するのはや過ぎない...?
もっと徐々に壊れていく感を感じられると思っていたが、意外とぬるっとすんなり進んでいくので正直不満は少し残った。
総評としては、意外と恋愛の過程がしっかりしていた前作『こあくまちゃんの誘惑』の方が良かったかなぁいった印象。