【エロとグロをスタイリッシュに楽しめるリョナ系アクション】
【総合評価】64点
【シナリオ】5/20点【原画】6/10点【音楽】8/10点【キャラ】8/10点【声優】10/10点【エロさ】33/40点
退廃的な世界観と猟奇的な表現でプレイヤーを惹き込む、エロ・グロ・バイオレンス三拍子揃った横スクロールアクション。同人とは思えない完成度と、独自の暗い美学が光る、尖りに尖ったリョナゲー。
★良かった点
リョナゲーという尖ったジャンルながら、ドット絵×2Dアクションとしての作り込みは非常にしっかりしており、同人とは思えない滑らかな操作性と手応えのある難易度で、純粋にアクションゲームとして楽しめるのが大きな魅力。これは売上本数が10万本近いのも頷ける出来であった。
ビジュアル面も退廃的かつ美麗で、敵のデザインや背景の不穏さが独特の没入感を生む。ジャンル特有のエロ・グロ表現も豊富だが、ただ過激なだけでなく、演出や見せ方に一定の美学を感じる。
また、18禁版を購入したプレイヤーが最も求めていたであろう「死亡シーン」の見返し機能が、ラスボスクリア後にしっかり解放される仕様も高評価ポイント。
しかもその内容が非常に凝っていて、リョナ的にもえっち的にも満足度が高い。全シーンのクオリティが高く、ファンの期待にしっかり応えてくれる構成になっている。
★悪かった点
CVに天知遥さんを起用していると知って購入したが、実際のセリフ量は非常に少なく、声を楽しみにしていた身としては物足りなさが残った。
また、リョナ表現が苦手な人にはまったく向かない内容なので、プレイヤーを選ぶ作品であることは間違いない。
演出面でもやや唐突な展開や、ストーリーはほとんどないといっていいため評価が難しい作品である。
総括としては尖ったジャンルであるがゆえに人を選ぶが、その中でやりたいことを突き詰めた作者のこだわりが強く伝わってくる一作。リョナ系やダークファンタジーな世界観が好きな人には刺さること間違いなし。同人ゲーム界隈の中でも異彩を放つ、密度の高いアクションリョナゲー。