見たかった終わりはきっとこうで、でもそうじゃなくても良かったんだ
当然ネタバレを書き込むのでオチを知りたくない人はブラウザバックして下さいね。
※個人的に見た目が小学生で妹というかマスコット扱いされてるペッタンは話がどんなに面白くてものめり込めないので、ミナちゃんについてはほぼ感想がありません。参考にしたい方は別の方の感想で補てんして下さい。
【絢華ルート】
てっててれれてれてれれ~。
IFの世界と更なるIFというアペンド、アナルネタのお笑い枠、そして変態。
城ケ崎 絢華という、前回はお香の力でアナルファックしかしなかった(←書きながら改めて思ったけど、どえらい扱いだー)ヒロインの攻略が今作では最も望まれたことでしょう。
彼女は真面目で自制心が強く、親の奔放さに嫌悪しながらも同じ血が流れていることの悲しんだらいいのか怒ったらいいのかわからないことを自力で受け入れ、性欲や学業などといったどんなことでも自制心でコントロールする理性の化け物のような女の子でした。
家のため、おじい様に迷惑をかけないため、自分の一生を決める結婚すら『自分』ではなく『家』を優先するところはいっそ狂気だったんでしょうね。
彼女のこの性格は前作でわかっている通り高遠を始めとした『お行儀の良くない部類の庶民』からの自衛手段を極端に極めた結果であり、また城ケ崎老からの方向性を間違えた教育の賜物でした。(愛はありましたけどね)
みんなと違う、みんなより凄い人生でなくてはならないと自分で自分を追い込み続けて結婚ですら『自分』を優先しない彼女は見ていると哀れでしたね。
シルヴィたちのような王族も同じ道を辿っているのに、自衛手段を極めてからの結論であるせいで立派ではなかったとちゃんと印象付けられました。
だからこそ央路と理亜は彼女にぴったりでした。
憎悪から来る彼女の堅苦しさに対して、シルヴィへの憧れで頑張る理亜、憎悪に折れずに楽しい空気を作れる央路。
結局絢華が馬鹿笑いする姿は見られませんでしたが、いつかアリアを産む頃にはきっと処世術ではない純粋な笑顔を浮かべるのが彼女の当たり前になっていることでしょうよ。
しかしまあ、さかき傘さんがアペンドでイチ関連をやりたかったのかルート内で結局お互いに気付かなかったのは肩透かしでもありました。
多分、ユーザーのほとんどはイチ=央路とわかった後の可愛い絢華を期待していたと思うんですよね。
前作版の理亜ルートの最期の1年では頑張って央路に勉強を教えているということだけ触れていたので、ルート中はずっと事実が判明するその瞬間を心待ちにしていました。
更に言うならアペンドのIFでは可愛いというかアホ怖いって感じでしたから、なーんか違うなーと思いましたね。
寝てる間にハアハアされるのは怖い……!!
理亜、静観しないであげて! このまま延々と進展しなかったら央路さんいつか禿げちゃう!
【シルヴィ・アペンド】
好き。
シルヴィ、好き。
天然キャラって結構好き嫌いが分かれますけど、シルヴィは頑張り屋で一途でひたすらに可愛いから僕は大好きです。
もういっそシルヴィこそがインヴィンシブル(無敵)です、はい。
理亜とあの景色を一緒に見て締めくくるのも予想出来ていたのに、何でか心構えをしていても泣けました。
【エル・アペンド】
央路が気後れせず肩を並べられるようになったシーンは大した描写でもないのに凄く好きです。
しかし央路、パンイチは冬にはやめておきなさい。おなか壊すよ。
【玲奈・アペンド】
男のプライドVS玲奈の包容力!
入念に準備をして動こうとする央路がそれでも失敗するのは、理由がクッソみみっちいから!
でも西郷だけはその気持ちがわかってくれた!
【茜・アペンド】
Golden Routeのムービーでみんなが段階的に抱き付いている絵だったので、一瞬CGを見落としたかと思いました。
ええ、はい、楽しみ過ぎてつべで何度も何度も今作のOPムービーを楽しんでいたせいです。
しかし、アレだなー。茜ちゃん、エロい話を友達としてるんだなー。
何ならいっそ央路とのあれこれもチョイチョイ自分の口から言ってるんだろうなー。
クッソ自然にフェラしてるの見て、「ああ、エロと無縁そうなあの子のいけない姿が……」と背徳感のある興奮をさせられました。
【理亜・アペンド及び新規IFルート】
ぶっちゃけ、僕の中であのパッケージの風船は各ヒロインのテーマカラーとして採用されると予想していたと同時に、理亜が持っているワケでもない緑の風船が妙に目についていました。
本当に何でなのかわかんないです。
理亜が持ってるのは紫の風船なので普通ならそっちで何か予想を立てるハズなのに……きっと彼女の眼の色が赤で、補色が緑なせいでしょうか。
今にして思えば、アレは理亜が愛した金色の時間の直後の色と捉えられるんですけどね。
理亜は重病人なクセにツッコミという重労働を課せられ、且つ勇気を出してイチャイチャすれば次々湧いてくる主要キャラに隙だらけな姿を見られ……何これ可愛い。
ビデオ回そう、ビデオ。何年後かに「理亜、本当に楽しい時間の中にいられたね」って笑い合えるよ。
彼女のアペンドはぶっちゃけ新規IFの前フリだらけなので感想は控えます。
グリーンフラッシュ、赤貝とハマグリの神様、変化、ユーザーが一応求めていた結末。
それが彼女のこの新しい物語における主要な部分でしょうか。
実を言うとこの金色ラブリッチェ、僕はシルヴィたちの出身が北欧なのからして北欧神話に登場する雷神トールと奥さんであるシヴの金髪のかつらを巡る小話を下地にしていると解釈していたため、日本神話が出てくるとは思っていませんでした(wikiでもわかる通り、『シヴの髪』は黄金を意味するのでさかき傘さんもテーマに合わせるべく調べて採用したことでしょう)。
だからこそ、日本神話を持ち出してくることは完全に予想外でした。
前作と今作の間にはまおてんというインド神話を下地にした作品を作っていますから、別の神話を混ぜるとは思っていなかったんですよね。
今回も北欧神話から何かヒントを得て話を作るのではないかと思っていました。
さて、グリーンフラッシュは冒頭に登場し、途中のおみくじのラッキーカラーに使われ、彼女の未来を大きく変える役割を果たしました。
その変化も最初は不穏な空気に満ちたものの文脈から生理が始まったことは察しがつきました。
だからここからは「子供をいつか作ろうねー」って会話をするのかと思いきや、理亜とシルヴィたちはソルティレージュに行ってしまい、且つ央路は置いてけぼり。
なかなかに怒涛の展開でした。
そして理亜の懐妊が判明し、堕胎できなくなった頃になってようやく央路は彼女との再会を果たします。
命をかけてでも残したかった愛しい人との愛の結晶は早産という形でこの世に生を受ける……。
そりゃ降ろしたくないよなあ、とシルヴィとエルの説明を聞きながら思いました。
だって諦めていたことが急に叶って、それでいてもう命が宿ってたんですから、そりゃ意地でも欲しいでしょうよ。
理亜の病気の関係上、産めば死ぬ。
脳の血流が乱れたら普通の女性より弱い理亜には到底耐えられない。
それでもシルヴィがマリアの母親になってくれるならそれでいいや、と割り切った理亜は凄く強い女性でした。
では弱った・弱かったのは誰か。
シルヴィでした。
彼女なら意地を張れば止められました、生き長らえさせるためなら恨まれる道を選び強行することだってできました。
けれど理亜が強かったからシルヴィは確実な死に向かう彼女を引き留められなくて、6カ月もの間ずっと自分の弱さを責め続けていました。
央路をこのことに触れさせたさかき傘さんに感謝したいです。
あの状況、央路はもう自分と理亜のことしか見えなくなってもおかしくないのに、ちゃんと苦しんでいる人を見付けられた彼は凄く良かった。カッコよかった。間違いなくカッコよかった。
そこからの展開は賛否両論でしょう。
何せ奇跡が起こってしまい、彼女は娘を可愛がるお母さんになったんですから。
前作では彼女の死を乗り越える央路とシルヴィの美しさがあったからこその傑作だったのですから、人によってはまるで前作がバッドエンド扱いみたいです。
まあ読解力の無い方が「人が死ぬ映画が嫌い」と言う理亜の言葉から生存エンドにならなかったことをギャグだの言っていますが、アレは金色の時間を生きられた時点で理亜はちゃんと幸せでした。ハッピーエンドだったんです。
なので理亜さえも自身の死を乗り越える展開に抵抗を抱く人が出てきても仕方がないかなと思います。
まあここは私見を述べる場なので僕の是非がどちらなのかと言えば、ちょうど半々でしょうか?
しかし生存に関しては別に文句はありません。
だって理亜のゴールデンタイムとは人生全てになったんですから。
そしてヒロインが死んでいいとも思いませんし。
でもね、シルヴィがいないんです。
あの親子にシルヴィは要らないんです、家族じゃないんです。
前作ではマリアの母はシルヴィであり、央路、シルヴィ、理亜という幼馴染3人がちょっとだけ変化した形で家族になれたんですよね。
だから前作の方が凄く収まりが良いんです。
しかし理亜が生存してしまうとどうしてもシルヴィを追い出さなきゃいけません。
そこだけが僕は上手く受け止められませんでした。
なのでファンディスクを出してくれただけでもう100点を超える勢いですが、満点から1点だけ引くというちょっと傲慢なことをさせて貰いました。
サガプラさん、さかき傘さん、作って貰えて嬉しかったですけど、ごめんなさい。
????「ね? 涙なんていらなかったでしょ?」
要ります、超要ります。
【雑記】
まさか愛子に立ち絵CGが与えられるとは……。
体験版でやった範囲はもう充分に楽しんでいたのでctrキーを押していましたが、まさかの彼女の立ち絵登場に「どちら様?」と硬直しました。
思ってたより可愛いかったです。
てっきりもっとケバい女の子だとばかり……。
菊千代くん、大丈夫ですか?
一応、央路がエロに目覚めさせたキッカケですけど、コイツ結構ヤバくない?
なまじ権力がありますからお金積んでエロくてヤバいこととか簡単にできちゃいますよ? だ、大丈夫ですよね?
あのスピーチは彼の立場を考慮すると公安にマークされそうです。
西郷、山本くん。
変わったハズなのに変わらない彼らの安定感に癒されました。
いや、西郷は変わり続けてるハズなのに基本スタンスがピエロなので変わったと感じないだけなのかもしれませんが。
ボラルコーチェさん、エキスナさん。
この2人の経歴も明かしてくれて嬉しかったです。
じいさん、医師免許だけじゃなくて騎士までこなして、エロゲにも造詣が深いって凄いなー。
投良、千恵華。
投良は出番なさ過ぎて何とも言えませんけど、コイツ身内相手には強い内弁慶でしたか。
というか流石にあの年でお兄ちゃんに裸を見せられる妹には危機感抱こうよ! ねえ!
例え中学時代に週1でああなってて慣れっこだとしても!
城ケ崎老、および使用人のみなさん。
おい、手強い要素ないぞ! ルート的にも、社会的にも!
何か強盗が頑張れば結構な得をしそうだぞ!
一応旧華族で豪邸に住んでるんだから気を付けて!