ゲーム性は非常に高いものの、シナリオや絵にもうひと頑張り欲しい。
シリーズ初プレイ。
ですが、シナリオ的に過去作との繋がりは一切ないらしく、未プレイでも問題なしでした。
正直、今まではパケ絵の質を見てシリーズをプレイするのを躊躇していたのですが、
結果的に、ゲーム性は高いけど絵やシナリオは残念な所が多し、という感じでしたね。
ゲーム性は文句なく高いです。シリーズ未経験でしたので、ルールやスキルを
憶えるのに結構時間を要しましたが、慣れてくると、編成や装備を考えるのが
楽しくなって来て、恐らく実際に戦闘している時間より準備時間の方が長いという…。
時間を掛けて編成したりするのが嫌いな方には向かないでしょうが、
そういった時間も楽しめる方には、間違いなくオススメ出来るゲーム内容ですね。
やり込み度も高いと思いますし。
シナリオは正直イマイチ。特に目を引くようなところがなく、何となく退屈感を感じてしまいます。
まぁシナリオを楽しむゲームではないと思っていますので、ある程度は許容範囲ですが。
ただ、今まで人間側の象徴的存在だった女神が、人類の敵である魔族に味方する経緯が適当過ぎます。
プレイしていて全く納得できませんでしたし、そのせいでヒロインにも感情移入出来ませんでした。
と言うより、全体的にヒロインに魅力を感じることが出来なかったですね。
また、主人公は知略で勝負するタイプのキャラなのに、
敵の真の力を知らずに勝ったつもり→敵の罠に嵌って窮地→ヴェズルングに変身して力押し→
という強引な展開が多過ぎて、やや興醒めした部分もありました。
あと「こんな事もあろうかと事前に準備していた」「予めそれ用の術式を用意していた」等、
後付な感じの戦略・戦術が多かったのもイマイチ。
絵は4人ほどの原画家の方を起用しているようですが、
個人的にはフェーナ以外は表情の変化が雑に見えてしまいイマイチでした。
特にメインの女神＆男性キャラがあまり良く見えませんでしたね。
フェーナ担当の方はサブらしく、フェーナ姉妹しか描いていなかったようで、
作品を通して余り見かける事がなかったのが残念。
個人的には、ティルカよりフェーナの方がメインヒロインっぽかったので尚更。
Hシーンは、触手をメインに、多少の肉体改造やフタナリ、異種姦が加わったような形。
ヒロインが善→悪→狂と3段階に変化するので、視覚的な部分での変化があったのは良かったかと。
一般的に見ればハードな部類だと思われますが、慣れている人間的には、絵も含め「それなり」でしょうか。
ただ、堕ちたヒロインが皆、ワンパターンな感じで主人公にデレデレなので、
正確には悪堕ち、と言うよりはメス奴隷化的な感じが強いかも知れませんね。
堕ちる過程については人数の多さ(メイン5サブ4)もあって、それほど深く描写されません。
ヒロイン視点の心理描写がもう少しあれば良かったかも知れませんね。
それと、シリーズの色なのかも知れませんが、お子様っぽいキャラが多いです。嫌悪感を持つ方はお気をつけを。
環境面は概ね問題ないですが、BGMとVOICEのバランスが悪くて聞き取りづらかったり、
BGVの音量がやけに小さかったりすることは引っかかりました。
あとはやはりチュートリアルでしょうかね。システムが独特なのに、説明が雑な感じ。
シリーズ経験者は良いですが、そうでないとあのチュートリアルではゲームを理解できません。
良かったのは、Hシーンを含めた全てのシーンが回想できるところ。
まぁ、特別見返したいシーンが無かったのは残念でしたが。
ゲーム性というところに関してはエロゲでもトップクラスの出来ではないかと思われます。
あとはシナリオや絵の部分を強化してくれれば、もっと良い作品になり得ると思うのですが…。