大団円を迎えるぐーたらいふ。できれば一生続いて欲しかった。ずっと一緒に笑い続けていたかった。
メイっていうちょっと暗めのヒロインを迎えて大団円。
新キャラのメイって子がなかなかな曲者。
竜にある属性のうちの冥属性。呪いをかけて強制的に眷属化できたりするらしい。
その呪いを浴びせられてしまった主人公、どうするの。
メイちゃんは、実はハルと主人公の出会いにも関わっている。というのもハルを連れ出して地球にやってきて周遊していたら、落としてしまい、主人公の元にやってきたという、全ての元凶に近いことをしているからだ。
メイはわかりやすく言えば不幸体質なので、一緒にいたりすると迷惑がかかるらしい。
でも主人公はメイと仲良くしようとする。自分に迷惑がかかるのを顧みないで過ごしている。
竜姫ぐーたらいふの根底には、「名付け」「許し」がある。名付けて仲間になり、何があっても許して平和な輪を作る。
そういったスタンスを支えているのが主人公の首尾一貫した、平和主義的な、徳倫に従った態度である。これがメイの心をほぐしていくっていう。
こうした暖かい日常の中で、メイは徐々に溶け込んでいく。主人公の呪いもちょっとずつだが弱まっていく。
かくしてメイも主人公のハーレムの一員になる。
で、ぐーたらいふを送っていたら、でも宇宙にいる竜たちが政治的に分裂しているって話が。大変だから各属性の王たる自分たちは宇宙に帰らないといけないってことに。
夏の終わりが竜たちとの別れになるかもしれない。
この発言は衝撃的で、自分が思った以上にこの竜姫ぐーたらいふに愛着を持っていたんだなと思い知らされた。
ずっと夏の話をしていた。夏休みって私たちの心に残っている、無邪気に過ごせる余暇の理想の形だと思うんだ。ずっと夏にぐぅたら過ごすのを夢見ている。
だからこそ、この作品が終えてしまったら、自分の夏休みが終わっていくのを実感せざるを得ない。
主人公もかなり動揺して、普段よりもやさしくなる。みんなの言うことをちょっとずつ聞いたりデートしたり。本当に終わりが近づいているようで、悲しくなってくるんだ。
で、最後に海に行くんだけども、隕石が降ってくる。
しかもとてつもなくデカくて本当に世界が滅びそうなやつが。
ハルたちは勇気を出して飛んでいく。
主人公は別れを覚悟して見送る。
でも、ハルがサクッと隕石を割って解決しちゃうんだ。
とても強大な力でちょちょッと。
このシリーズでは、主人公は武闘派で元々そこそ強い、ハルもハルで竜の王様なのでかなり強い。そういう風に強いからこそだらけていても大丈夫ってのがあった。それが最後の最後で効いてきた。日常を支えてくれるものがここにあった。
そういう大きな事件があったからこそ、宇宙にいる竜たちがハルを時代の竜全体を統べる王様として見做して、世代交代を決意する。
王になったハルは、かくして竜全体に人間を害しない限りは自由にやればいいって宣言する。
ぐーたらいふを地球で送り続けてもいいよねってなるんだ。
こういう大きな事件が起こっても、なんとか解決して、日常が続くよって終わるゲームは嬉しくなってしまう。もっと続きを見たいけれども、話の区切りが来ているってわかるから、素直に見送らないといけない。
久々に、作品を終えてしまったという寂寥感を味わった。本当にいいシリーズだった。