話の規模がちょっと大きなりつつも結局ぐーたらしてしまうのだ。
イリスとさんごという新キャラを交えつつも、前作と変わらないぐーたらいふが主軸。
最初は海をドラゴンが占拠している話から。海の権益が人類の手に渡らなくなってしまった。それを絶好のチャンスと捉えたドラ美さんが主人公たちを誘って海に行く。
ハルたちは向こうから接触してこないからと、海でもぐぅたら過ごす。ここが本当にぐーたらいふらしいところで、適当にご飯を食べてぼーっとするだけっていう。
でもちょっとしたことから、海の竜の女王様であるイリスちゃんに捕捉されてしまい、敵対気味に。
主人公がまた変に頭が回るので、のらりくらりとイリスを言い負かして、ぐぅたら過ごす。でもイリスたちはそれでは満足できないから繰り返しやってくるっていうふうに。イリスがツンツンしていてかわいかった。
そしたらさんご(実はここまでは名付けされていないから、名前はない)が主人公に興味を示してやってくる。友好的なさんごちゃんがかわいいんだ。主人公はハルがいたからだろうか、ドラゴンを怖がらないでいる。それがさんごにはとても不思議だそうで、ちょっとだけ仲良くなり、さんごに対してさんごという名前をつける。
そこでイリスが、「私が先にさんごに名前をつけたかった」と拗ねてきて襲撃してきた。海の権益を竜が独占するか人類と共存するかでバトルが開始する。ちょっとした海のお遊戯。
でなんかコメディカルに進んだ結果、共存でいいよねってなぁなぁなラインで終わるっていう。
ここでちょっと楽しかったのは、海竜王っていうおじいちゃんドラゴン。気のいい爺さんだから、主人公がするちょっと粗雑なコミュニケーションをとっても流していく。そんな流れの中でもイリスはやさしい娘だと伝えたり、人もいいねって言ったりしているのが、ほんわかしておりよかった。
前作では世界の滅亡をサラッと救ってしまった主人公だが、今作もちょっとだけ人類全体のピンチを、何気ない日常の雰囲気で救ってしまう。そういう笑いと許しが包んだ日々が楽しい一作だった。