リサルートが胸糞。ディスクを割ってメーカーに送りつける人の気持ちが初めて分かった。
初めに述べると、自分はこの『ワルロマ』シリーズのファン。
「ジョスト」という斬新な題材、馬を愛する紳士な主人公、実力派で魅力溢れるヒロイン達、華やかな舞台設定など
楽しんでプレイ出来る要素が満載。言うなれば、「ずっとこの心地よい世界観に浸っていたい」と思わせてくれる作品。
それだけに、この「心地よい世界観」をぶち壊す異分子があると、作品全体への熱が興ざめしてしまう。
リサルートがそれだった。(以下、ルートの概要説明。ネタバレ注意)
根気強く口説いて相思相愛になったと思いきや、途中でいきなりリサが絶縁宣言。
何度も誤解を主張するものの、主人公を悪し様に罵るフィオナの言いなりのまま主人公を拒絶し続けてしまう。
この時点で、「絶縁したいのはこっちだよ!」「リサのことなんて忘れて別のヒロインを選び直せよ」としか思えなくなった。
その後も、リサ「もう私には関わらないで」→玲奈「リサの力になってあげて欲しい」
というげんなりするやり取りの繰り返しと主人公の説得は続く。
玲奈さんが意を決して、リサを改心させるべく決闘を申し込む。
勝利直前まで追い込むも、落馬するリサを庇い玲奈が負傷。試合は中断。
幸い、玲奈の負傷は軽かったものの、ショックを受けたリサはあろうことか主人公に向かって
「玲奈さんが怪我をしたのは先輩のせいだ」とのたまう始末。
何の為に玲奈が体を張ったと思っているのか。正直、ドン引きした。
その後、なぜかフィオナがリサを練習試合に誘い、リサに圧勝。
フィオナは悪びれずに「リサの戦術を真似することの何に問題があるのか?(=リサと友達のふりをしていた理由は技を盗む為)」
「私の方が強くなったから弱いリサと一緒にいてもしかたがない」などと神経を疑う発言を連発。
敗北に打ちひしがれ、フィオナに裏切られて動揺したリサは「馬のせいで勝てなかった」と最低の発言をする。
こんな展開を見てしまったらもう駄目。こんな腐った根性のキャラをヒロインと認識出来なくなってしまった。
馬を愛し日頃から精魂込めて世話をする主人公とジェイムスさんが、リサの「馬のせいで勝てなかった」発言を目の前で聞いたのに、
2人共激昂しなかったのはどう考えても不自然。この時、誰かがリサを殴るべきだった。
その後、手の平返しの復縁でバカップル生活に戻ったり、フィオナとの再決戦を経て友人関係を修復する
「理解に苦しむ展開」を楽しむことが出来ず、淡々と冷めた気持ちでプレイした。どうしてこうなった……。
共通ルートではリサ・フィオナ共々「少し生意気」くらいだったし、この2人の基本設定には文句は無い。
2人を人格崩壊させず、世界観を壊さない程度に盛り上がりを持たせる個別ルートはいくらでも作れたはず。
悪いのはこのリサルートのシナリオ。せっかくの熱く楽しい『ワルロマ』の世界観をどうしてくれる。台無しだよ。
自分がこんなにも憤るもう1つの理由は、リサ・フィオナが他ルートで度々「親しい後輩」として登場するから。
「リサルートでのリサ・フィオナの酷い人間性」と「他ルートでの親しげな後輩キャラ」はどう考えても共存し得ない。
「物語を盛り上げるライバル(フィオナ)」が必要なのは分かるが、「利己主義なクズ(リサ・フィオナ)」は不要だった。
100歩譲って、もしもリサルートに共感や説得力を持たせたいのなら細部を変えるべきだった。
「利己主義なクズ(リサ・フィオナ)」というキャラ設定にするなら「殴る」「軽率な言動を猛省させる」「最後に転校する」など、
それ相応の制裁を加えるべきだった。少なくとも、「馬のせいで負けた」と最低の発言をしたリサが猛省する場面が必要だった。
そして、他ルートで頻繁にリサ・フィオナを登場させるべきではなかった。『More&More』や『Re:tell』にも。