是もあれば否もある。SLG(昨今では国取り物はストラテジーと呼ぶみたいだが)と背景は大変親和性が高い反面、新しい物語を描く事を苦手とする所がある(と考えている)ので、JAPAN国編(便宜上正史としてあるが・・・)をSLGで描いた事に疑問を感じる。
曰本・・・じゃなくてJAPAN国という極めて私たちがよく知る歴史物語を彷彿させる設定は、背景の側面ではかなりの部分妄想力が補われ、SLGとしては良い効果をもたらしている。
しかし、背景とは元来、物語性の薄いSLGを楽しませるための強烈なスパイスであり、物語その物を相乗的に楽しませ足りえる物ではないし、安易に使用しては危険だ。
余談ではあるが、FEやオウガ等に代表されるSLRPGはRPGの戦闘パートをSLGに代替したものなのでSLGそのもので物語を描こうとした訳ではなく、物語の進展は巧妙に切り離されている。
話がそれたが、ランスのエロ活劇を紡ぐ物語としての本シリーズナンバリングタイトルと捉えるならば決して上手く描けたとは思えない。
結果としては既存キャラという背景を存分に活かした『鬼畜王ランス』が既にして国取りランスの完成形であり、本作はそれを多少編集して焼き増したに過ぎなくなっている。
鬼畜王が極めて完成形に近いが故に、JAPAN国でのランス物語を描くという余計な味付けがバランスを悪くした可能性も否定できない。
JAPAN国という同姓同名キャラ群と時代設定に拘りすぎた為、フォーマット化されつつあったアリスソフトお得意のSLGに飛び付きたくなった心境は分からないでもない。
私も「コレ絶対面白いよー」と期待に胸を膨らませた新作購入だったのだが、蓋を開けてみれば微妙な結果となってしまった。
ランス自身が真田透琳との問答で言っていた様にスタッフ的にもゼスとヘルマンを繋ぐための息抜き外伝として描いたように思える。
決して悪くはないのだが、ランスという事を加味しても『大悪司』とどっこいどっこい。
従来のランスシリーズの流れを知らないならば評価はさらに数段下がる。
ただ、ランスシリーズの背景というだけならずJAPAN国の背景も存在するためやり込みのモチベーションは高く
「キャラクリ全部みてやろーじゃないか!」と今までのアリスSLGより動機付けによる中毒性は高い。
まぁ、たぬきが可愛かった本多忠勝マジ萌え。あと一休最凶、健太郎最強。
シナリオ評はネタバレを避けるため、敢えて載せない事にした。シリーズ物で楽しみにしている人も多いだろうし・・・
ただ、五十六ENDはIFとは言えちょっと問題ありかもしれん。
分かる人にしかわからない例えだが、「うしおととら」の山魚エピローグに近いものがある。
ランスも結局そーなるわけね、と・・・
余談中の余談
持論だが、SLGは脳内妄想が大勢を占めていると思っている。
自己の脳内妄想が脳内麻薬でフルスロットルだからこそ、与えられた物語に拒否反応とまではいかないまでも魅力を感じられなくなる。
SLG(ストラテジー)は脳汁が全てだと言い切ってもいい。
『Hearts of Iron』然り、『Victoria』然り、『ヨーロッパユニバーサリス』然り、『Crusader Kings』然り・・・ハァハァ
『ストロングホールド』然り、『Civlization』然りだ。
他にも『Rise of Nations』やら、麻薬分泌量が微妙だが『Age of Empire』や『Rome: Total War』なんかもある。
コンバット局地戦のRTSもいいっちゃいいが、ダイナミズムに欠けるので妄想分は幾分低い。
昨今のコー●ーはゲームに懲りすぎていて麻薬分泌が皆無だ、元からそんなに分泌してなかったけど・・・でも、大航海はかなり脳汁でる、太閤立志もちょっと出る。
中でも、HoIの脳汁は異常、一徹、ニ徹は当たり前。
今、手を出すと正月全て潰す自信がある。
我が曰本はここで富国強兵で粘って、南進・・・したら泥沼だから北進・・・露がなぁ・・・('A`)
満●統治を磐石にして、独の様子次第で露、厨を鑑みつつ、米の戦時体制が整う前になんとか・・・
とプレイ前から脳汁先走る始末・・・('''´д`''')ゝ