ギャルゲーの歴史を塗り替えたと言っても過言では無い作品であった前作の期待を一身に背負った続編。幼年期からの描写を取り入れる事により人間関係という事において数段強化された。前作の重い重圧に耐えうる立派な出来だったと思う。Emotional Voice Systemというヒロインが主人公(プレイヤーの入力した)の名前を呼んでくれるというオタどもの欲望を具現化した恐るべき作品。
膨大な追加ディスクによるキャラ毎のEmotional Voice System DATAには発音等が未完成ながらもその先駆的挑戦にコナミというトップメーカーの意地と技術力を感じさせられた。
多くのギャルゲーにあるフラグ立てという概念が無かった前作とフラグ立ての存在する本作。
ストーリーの連続性という物に着目した本作には必要なシステムだったのかもしれないが、ときメモとしてはどうだったのだろうか?
フラグを立てていないので攻略は出来ないがジェラシー爆弾は爆発寸前・・・
じゃあキャラを極力登場させない方向でプレイしていこう・・・というプレイスタイルになるという即物的なスタイルを誘発しやすい物となってしまった気がする。
全体的に見ればこの様な点が気になるのだが、攻略中のキャラ一点に集中してみれば連続的にフラグドラマが起きていて楽しめる。
結局はギャルゲー業界が同時攻略という概念よりも個別攻略という体制へ変化した事の表れなのだろう。