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twilightさんの吸血殲鬼ヴェドゴニアの長文感想

ユーザー
twilight
ゲーム
吸血殲鬼ヴェドゴニア
ブランド
NitroPlus
得点
87
参照数
0

一言コメント

シナリオ展開や世界観はモロにウェズリー・スナイプス主演の『BLADE(米/1999)』。しかし、Nitro+に置いての真骨頂はド派手なアクションシーンに見えて、実は哀しいまでの安穏な日常への渇望と慈しみだというヒロイズムとは対極の側面だと思う。シナリオはヒロインの攻略を重ねるたびに深まって行き、各シナリオに絶妙な相乗効果をもたらしている。個人的には弥沙子シナリオのEND演出は神認定。戦闘パート?ガンガン飛ばしまくりですよ。

長文感想

タイトルバックまで飾っているモーラの扱いがちと微妙な点と諸井のエロが無い点が個人的に残念。

正直『BLADE(米/1999)』と比べると・・・コストパフォーマンスと時間当たりの満足度は劣る。
シナリオボリュームと文章ならではの微細な描写の面で感慨を受ける部分は勝っている。
『BLADE II(米/2002)』と比べると・・・ハリウッド特有の多くを語るとボロが出るという続編腐敗神話を地で行っている為、ヴェドゴニアに軍配があがる。
『BLADE: TRINITY(米/2005)』と比べると・・・ヴェドゴニアの圧勝。
ハリウッドアクションは悪の美学に薄い。
米は戦争映画において敵役を強く描く事で自身を引き立てる事を学んだはずだが、アクション映画には活かされないらしい・・・
ヴァンパイアの始祖ショボ過ぎ・・・ヴェドゴニアの始祖描写や悪役描写の方が遥かに勝っている。

なぜかBLADE評になってしまったが、ご愛嬌。