コンシューマーとエロゲー、互いに独自進化してきた業界で、エロゲーがコンシューマ越えを果たした作品。
現世編でA.D.M.Sという(ザッピングに似た)システムを使用して、並列世界と時間を往来するゲームシステムとシナリオが絶妙にマッチしている。
異世界編は賛否が分かれるだろうが、私はこれで良かったと思っている。
A.D.M.S(ゲーム性)とキャラ攻略性(自分のお気に入りキャラの挿話)にこだわっていては、ゲームという壁を越えられなかったと思う。
逆を言えば現世編で留めておけば最高のゲームとなったであろう事は言うまでもない。
この作品はタイトル通りたくやと「ユーノ」の物語なのだ。
この様に物語をヒロイン一人に背負わせる見せ方は、後年「AIR」「世界ノ全テ」といった作品群に名作を産み出す有効な手法として受け継がれているのではないだろうか。
唯一の個人的不満点は異世界編のクライマックスで整合性を求めるあまりに情報を詰め込み過ぎたきらいがあると思われる点だ(神帝とか、発音できない人とか・・・)