クイズとしては二線級以下の内容。といっても販促ソフトの側面が強かったので内容をあれこれ言うのは野暮かもしれない。
Witch、ねこねこソフト、サーカスという埼玉県内にあるソフトハウスがちよれんに対抗すると称して結ばれたのが埼玉連合。その結成の証としてコミケの企業ブースで売り出されたのが本ソフト。
発売時このソフトが並んでいたブースの行列はかなりのものだったらしい。まあ、なぜそんなに行列になったかといえばこの年の春リリースされたのが「みずいろ」といえば分かってもらえるだでしょう。それくらい「みずいろ」というゲームはこの年のエロゲー界を席巻していたということです。
この当時三社の力関係というか知名度はというとねこねこの力が突出していました。ここがちよれんとは違う所でちよれんは結成当時はそれほどメーカー間の力関係に差はなかった。それに三社はすべて大手流通であるH社の庇護にあり結びつきも強固でした。これに対し埼玉連合はというとただ会社の所在地が埼玉県内にあるというだけ。ねこねこはデビュー来戯画PBの一員ですし、他の二社とは違う。
振り返って考えれば、「D.C.」といういわば社運を賭けた勝負ソフトのリリースを控えたサーカスが、同じく勝負ソフトのリリースを控えるWitchを誘い人の良いねこねこソフトを巻き込んで、いわば自らの知名度を高めるために作ったものと考えていいのかもしれません(実際このゲームの発売元はサーカス)
このもくろみは見事成功し「D.C.」は発売前から注目を浴びて大ヒットに繋がり、「Milkyway2」もかなりの数を売り上げることが出来た。この後サーカスはちよれん(というかH社)に接近し埼玉連合は瓦解してしまうのですがそれはまた別の話。
さて「D.C.」「Milkyway2」の発売前ということで、それ以前のゲームが題材となっています。ただ全体として一般常識問題の割合が多くゲームを題材とした問題は少なめ。コンティーニュ回数も無限ですしストーリー編をクリアするのにさほど時間はかからないでしょう。まあこの当時の知名度を考えると仕方ないかもしれませんが、ファンディスクとして考えるとどうかと。割り切ってほとんどの設問をゲームを題材にしてしまった方が良かったのではないかと思います。
まあ、この当時「水夏」の同人誌を売るサークルがたくさんあったのか?とか奈緒美や悠さんたちが長得物をコミケ会場に持ち込んで問題にならなかったのか?とかは追求しない方向で。所詮バカゲーですから。
まあ、取り立てて今さらプレイする必要があるとは思えませんがエロゲー史に触れるといった意味でなら一度遊んでみるのもいいかもしれません。というわけで開始時流れる「いちごGO!GO!」を聞き、つい目頭が熱くなったぼくの感想でした。