時期を置いて、またプレイしたくなる作品です。
プレイ順序 :杏→奏菜→雛菊→雪花→まつり
好きなキャラ :雪花・まつり
☆シナリオ
・まつり&雪花ルート
「幽霊と人間」の恋愛とその難しさがメインに描かれている。
まつりルートでは、好きになっていく過程・告白シーン・付き合い始めてからの関係が丁寧に描かれていた。
一方で世間の目や家族に対してどのように関わっていけばいいか?などの難しい問題もあるが、どんな事があっても二人で
一緒に悩んで・解決して・歩いて行こうという気持ちが強く伝わってきて、本当に応援したくなる二人です。
雪花ルートは、「序盤では主人公に依存し周りの人を敵として見ている」や「現実の世界に戻ってからの主人公の告白に対しては拒否」
と、恋愛や付き合い方の難しさが描かれている。
夢の中では二人は恋人関係で幸せに生活しているが、現実世界で主人公は意識不明で悲しんでいる人も多くいるということもあり、
成仏してしまうがグッドエンドの方が好きです。
後、現実世界に戻ってから成仏するまでが少し早すぎたかなと思う。
生前にいじめを受けて苦しで、幽霊になってからも中々前向きになれなかった雪花がやっと手に入れた幸せ。
クラスメイトや主人公との生活を楽しむ雪花の姿をもう少し見たかった。
人気投票後のショートストーリーは彼女の話が見たいです。
・奏菜&雛菊
「自分の能力と幽霊との付き合い方」が描かれている。
このルートでは特に奏菜ルートの最後の方にある、蘭子学園長とのやりとりが良かった。その一部として、
・どうか一つでも後悔のないように生きて
・出会わなければ良かったとだけは、思わないで
・今を大事にするの。今いる場所で、少しでも誰かが笑顔になれるように。
この3点が非常に印象的だった。ゲーム全編を通してもお気に入りのシーンです。
・杏ルート
ヒロインの中では幽霊が見えない中立的な立場。過去に幽霊と関わって危険な目にあった主人公が再び幽霊と関わっていく事
への不安や心配が描かれていたが、ストーリーは少し物足りなかった。
当初、体験版をプレイ後に「杏の両親はすでに他界している」という設定から、「両親の幽霊・主人公・杏」の三角関係で
なんらかのストーリが進んでいくと予想していた。
まさにグランドルートのすみれ先生と蘭子学園長の関係のように「家族と幽霊」をテーマにしたストーリーを、杏のルートで
書いて欲しかったです。
☆絵・キャラ関連
どのキャラも可愛いし、風景やCGも綺麗でした。また、私服姿がとても良かった。
ただ、ちょっと目の描き方が大きいのと、奏菜・雛菊・雪花にもう一つ違う服装の立ち絵が欲しかった。
後は、サブキャラの登場回数が少なめだったのと、一樹は今までプレイしたゲームの中でも気に入った友人だったので
彼が活躍する場所があってもよかったかな。
☆音楽関連
思ったより曲数が少なめだが、ゲームの雰囲気にあった落ち着いた感じの曲が多い。お気に入りは「広い空の下で」「花咲き誇る、日々」
又、OP曲「キボウのソラ」、ED曲「ハナのオト」もとてもいい曲です。
作詞をシナリオの御厨みくりさんが担当されていることもあり、ゲーム内容にあった歌になっています。
また、特典サントラにも載っていますが、どのようなイメージで作詞にあたったかのコメントも良かったです。
☆システム
・コンフィグ画面の立ち上がりが若干遅め
・セーブ枠が足りない
・システムボイスが終わらないとボタンが反応しなかったり、セーブ画面から抜け出せない。
と、少々使いにくかった。
セーブ枠はエンディング・お気に入りシーンが複数あったこともあり、全然足りなかった。
最後に、全体的には短めのストーリでしたがその分内容の詰まった作品になっていると思います。
幽霊との関係やキャラの心情なども丁寧に描かれていたし、お気に入りシーンも多くありました。
一言感想でも書きましたが、時期をおいてまたプレイしたいです。