羅生門を思い出す設定。真実はその人が見たいものが見えている。話の内容的には、余計なラストのエロシーンはカットするか短縮した方が良かった。
何も喋らない相馬が、実際は何を考えているのか、美帆の勘繰りはどこまで一致しているのか。
実際生活でも良く分からないこと、勝手な早合点があるけれども、それを多数の視点から見ることで、面白い発見になる。特に相馬が実は結構いい奴なのは面白いところ。他の視点から見ると嫌な奴極まりないのだが。
ただ、ストーリーで、なぜ祭器が不思議な力を持っていたのか、どうしておかしな欲求が出てくるのか、という点や、先生が何故タカヒトなどと呼べたのか、その辺りが謎。設定の難解さにストーリーが追いついていない。そこを詰めればYU-NOに近くなっていたかもしれない。