惜しいところが目立ちまくる。これはファンディスクでも補完不能じゃないか?
ぶっちゃけオモロイ。日常はコメディで、終盤はシリアスでしめる。ありがちなパターンだが、確実に面白さが引き立つ構成。というか、俺が好きなだけ。だけどメチャクチャもったいない。ほんとに惜しいよ、このゲーム。
これ未完成だろ?この業界ではさして珍しいモンではないかもしれないが、このゲームの場合、話は違ってくる。
俺はこのゲームに、正確にはライター氏にかなりの興味がわいた。常々言葉の表現にこだわってるみたいで、文字を追ってるだけでも楽しめる。そしてなによりイベントの密度がかなり濃い。物語の主軸に関わってくるイベントはビジュアル面のことも絡めながら魅せるし、所々に伏線じみたものがみられる。また、何気ないイベントでもキャラの掛け合い漫才で笑わせてくれる。パロディネタとかはなく笑いのレベルもかなり高いほうなので爆笑は必至。そんなイベントが有効的に結びついた序盤~分岐にかけてはこりゃいい買い物をした、と思った。
しかし、美奈萌又は小鈴ルートに入った途端にエンディングに向けて急降下。落下スピードは光速の如し。
しかも美奈萌EDにいたっては思考停止したかのようなシメ方。
小鈴EDも、ぶつぎりED丸出し。
あるはずのイベントが存在しない不自然さを抱きながらのED。
これがしょぼいエロゲなら諦めるものの、先にアレだけのポテンシャルを見せ付けておきながら、これでオシマイではそうはいかない。事実、香澄ルートでは曲芸も真っ青なアクロバットな展開を披露。これを他のルートでも見せて欲しかった……。
作りこんであれば、溢れんばかりの魅力で私的名作になりえたのに。もちろん、その筆頭はまひるだが(ぉ。