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t2さんのあの晴れわたる空より高くの長文感想

ユーザー
t2
ゲーム
あの晴れわたる空より高く
ブランド
Chuablesoft
得点
80
参照数
951

一言コメント

ブレることのない頑固者達と成長していく主人公との少年少女の物語 困難に立ち向かいそして困難を打ち破る姿には感動させられた 「ロケットを知らない人にも好きになってほしい」というメッセージが伝わる、製作者の愛が強く感じられる一作 ・・・グランドルートで大失速したのが本当に残念

**ネタバレ注意**
ゲームをクリアした人むけのレビューです。

長文感想

本作に興味をもった人はまず体験版1と2をやることをオススメします

※ロケットの知識はゼロの状態でプレイしました
※長文感想長いです。文章まとめられなくてすみません


↓↓↓↓↓

■■概要

80点 第1部 最初の一歩
93点 第2部 びゃっこロケット、リフトオフ!

75点 第3部 始めての共同作業 (ほのかルート)
90点 第3部 見えない的を撃ちぬいて (夏帆ルート)
91点 第3部 あの日のあなたの贈る拍手 (那津奈ルート)
60点 第3部 仰げば花咲く真夏のコスモス (有佐ルート)
10点 第4部 はじまりの思い出 (Liftoff!!)


《暁有佐》   CG20枚(通常CG12枚、HCG8枚) 回想(実質)5枠
《黎明夏帆》  CG23枚(通常CG15枚、HCG8枚) 回想(実質)5枠
《導木ほのか》 CG17枚(通常CG9枚、HCG8枚) 回想(実質)4枠
《伊吹那津奈》 CG19枚(通常CG11枚、HCG8枚) 回想(実質)5枠
その他     CG5枚+ロケットと図説がたくさん

合計 CG84枚、回想(実質)19枠


キャラクターが主人公・ヒロイン・サブキャラの全てでしっかりと立っている
テキストがいい読ませるシナリオです。ロケットをよく知らない人でも楽しめます
「努力・友情・勝利」がぴったり合う作風です。絵以外に妥協は感じられずしっかりと作りこまれています

Liftoff編は蛇足


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■■シナリオとかキャラとか


●《隼乙矢》

「はれたか」の主人公

ロケットの話は難しいです。1から丁寧に説明していくので本作におけるロケット説明量はかなりのものになります
図解で説明したり用語集を用意したり、出来るだけわかりやすい説明を目指していますがそれでも相当敷居が高いです
「チンパンジーでもわかる」
プレイヤーよりも下の知性を持つキャラを作り、そのキャラが理解していく話ならプレイヤーでも理解しやすいということです
そこで登場するのが主人公の《乙矢》です。主人公を思いっきり「馬鹿」にしてまず間違えます
間違えることでまずはギャグを取る。そしてヒロインが丁寧に1つ1つ説明してくれる
「ボケ」と「ツッコミ」は会話の超基本です。説明をしながら会話によるキャラの魅力も高めることに成功しています
会話も面白く説明もわかりやすい。だから(とりあえずは)理解でき(たような気がし)ます

このゲームの全キャラクターは自分の主張を持っている頑固者です。邪悪なキャラはゼロでみんなロケット大好き。性格はブレません
《乙矢》は理事長に感情剥き出しで反発したり、ロケットには素直に感動したり
精神年齢が低い子供ぽいキャラというよりは、自分に素直なストレートな感情を持つピュアなキャラです
ロケット製作を通して成長するのは主人公だけ。でも最後まで本質的なところは変わりません

主人公の得意技としてお説教があります。どんなキャラにも自分の主張を説教し説得させてしまいます
《有佐》がピンチな時、《黎明》が困っている時、そんな時に《乙矢》のお説教攻撃によりヒロインたちは救われます
普段はお馬鹿な主人公の割に彼の言葉には一応筋が通っている(かもしれない)
「俺は出来ると思うぜ」「お前らすげーじゃん」。勢いのある説教が物語を動かしていきます
何かあった時に主人公がなんとかしてくれる。主人公マンセーの構成。主人公に強いインパクトがあるゲームです



●第1部 最初の一歩

いきなりロケット製作の話から入るのではなく、まずはお役所トラブル
「ロケットを作るのはこんなに面倒なんだぞ」というメッセージが伝わってきます

ロケットのためなら手段を選ばない《有佐》を初めとして、登場キャラがみんな濃い
物語を動かしてキャラを見せていく構成になっています
コメディ調のテキストも読ませる力がありますね

困難でヒロインが挫折し主人公がお説教で決める。主人公アゲアゲのスカッとする話



●第2部 びゃっこロケット、リフトオフ!

「みんなで」ロケットを作って飛ばすまでのお話
頭の悪い《乙矢》に丁寧に突っ込んで行きロケット作りを1から解説していきます
大会で優勝するという目的もはっきりしていて、目的の為にみんなで頑張るのは面白いです

ロケット作りは簡単には成功せず何度も壁にぶち当たります
時には部員同士で言い合ったり。《乙矢》の説教で仲直りしたり
そんな長い道のりがあってようやく出来た、5人で作ったロケット
それでも負けてしまったこと、悔しくて泣いている姿には感動させられました
このゲームは王道でわかりやすいシナリオを目指しています
ARC参戦フラグはわかりやすく「ああ負けるんだな」とはっきりわかるのに、
それでも目元が潤んだのは、ビャッコの部員たちを本当に好きになれたことが大きいです



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個別ルートでは主人公とヒロインの2人がメインとなります。他のキャラは出番が大きく減りサブキャラ扱いになります

共通ルートの「みんなで」ロケットを飛ばす達成感にはどうやっても及びません
そもそもフォーセクションズは上にロケットを飛ばさない。個別ルートはパワーダウンを警戒していました
そこは「萌え」でカバー。4ルートともヒロインとの甘々ないちゃいちゃラブラブがあり
「友情」は「愛情」に変化します

部活をテーマにしたエロゲーは個別ルート軽視のものが多いのですが
「はれたか」は全ルートでしっかりと「エロゲー」が出来ていました



●《ほのか》ルート

前半は面白いけど“くどい”
ロケット発射風の告白から始まる勘違いネタ

・推進剤注入
・金で解決しようだなんて
・行き過ぎた親の愛情
この辺はお腹が痛くなるまで笑いました。いやーこのライターさんのギャグセンスはすごいですねー

しかし冷静になってみると、勘違いする発言かなーとも思ったり。強引な辻褄合わせも結構ありますね
「セフレ」
エロゲヒロインなんて犯るだけなのでセフレとあまり変わらないんじゃないの?
と冷たい感情で見たりもできます。《乙矢》と《ほのか》の関係なんてそんなものです

《ほのか》は共通ルートでは寸止め下ネタキャラ、行きすぎた親の愛情以降はストレートな下ネタキャラになります
寸止めはギャグとしては面白いのですが「どうせ寸止め」とわかってしまうと萎えてしまいます
セックスはそんな2人には大切なものです。しかし下ネタ多い割に本編エロ2回しかない!!!!


後半は《おやっさん》の頑固親父キャラが光る
ロケット製作から離れてパラボラ作りばかりしていて大丈夫なのでしょうか?
職人技に焦点を当てたシナリオなのはわかりますが、このゲームの本題はロケットでありパラボラではありません
ぶっつけ本番でトラブル連発なのに「才能」の《ほのか》が、努力の《高乃酉》を倒してしまう……
「努力・友情・勝利」が「才能・愛情・勝利」になってしまいました。《高乃酉》が可哀想です

他3ヒロインがロケット好きな理由が描かれているのに対し、《ほのか》にはロケットに対する情熱が足りません



●《夏帆》ルート

たとえ、未来にどんな最悪な結末が待っていたとしても――
それに怯えて不安だけで生きていくより、
わずかな希望を信じていたほうがずっといい。


おいでポーズに心奪われる
下ネタにも進んで参加し肉体接触多め。《那津》先輩がエロに天然なのに対し《夏帆》はむっつりスケベなところもあります
内気なキャラかと思いきや自分の主張はちゃんとする。それも《乙矢》の助けがあってのことです

ストーリーが進むにつれ《夏帆》の弱さが表面化していきます。彼女を支えるのは《乙矢》の役目です
「病弱」属性持ち⇒目が見えないという設定も電装部門の最後に生かされています

>――見えなかったら、どうしようもない……?
>馬鹿を言え。
>そんな言い訳、口が裂けても夏帆の前でできるわけがない。
>俺は知っているはずだ。本当に見えなくてどうしようもねぇっていうのは、こんな甘えた状況じゃねぇ。
>夏帆がずっと感じてきた暗闇の恐怖と絶望は、こんなものじゃなかったはずだ。
>俺の目はちゃんと見えている。こんなにもはっきりと光を映している。
>なら、弱音を吐いている場合じゃない。諦めるな。
>俺の目は光を失っていないのだから。

このシーンなどは特に熱い。《夏帆》編は台詞回しが上手いところが多いです
本番でロケットを飛ばすのは《乙矢》。最後に主人公がきっちりと決めてくれます
フォーセクションズ編では、構成・キャラ萌えともによく一番完成度の高いシナリオです


ただ気になったところは「賭け」が多い事です
ビャッコ部員は何があるごとに賭け事をするのですが、結果がどうであれ賭けたものにはあまり意味がないことばかり
優勝や手術成功は賭けよりも他の言葉のほうが似合う気がします。「約束」とか



●《那津奈》ルート

電波ちゃん。解読不能な宇宙語を喋る
単体キャラでは意味不明でも《乙矢》を通して通訳してくれるのである程度は理解できます
まあ好きな萌えキャラではないですね

液体エンジン開発の歴史を再現したシナリオとのことです
「5秒の壁」。爆発続きでエクスプロージョン・フェスティバル並に絶望感が漂う
解読不能な液体家族物語で解説。液体エンジンの難易度の高さは解説にも現れています

ロケットしか見えていない天然ちゃんなので恋愛対象としても難易度が高い
《有佐》の助けもありようやく落とすことに成功します
>那津奈「……あの、“キス”って何ですか?」
天然キャラを貫き通す台詞があるのに
この数分後にはじゅぼじゅぼとフェラしてくれます。エロゲ女なんて所詮はそんなものさ(泣)

フォーセクションズの推進部門は何回も読み直すくらい好き
8機の爆発はインパクトありますし、「まだ俺のターンは終わってないぜ」(意訳)と中二病台詞の先輩
皆が絶望していく中で、努力を実らせて優勝する《那津》の姿は魔王か何かに見えます(笑)




●《有佐》ルート

製造に関わらない地味な仕事と書いてある通り、このルートは他3つと比べて地味です
共通第2章ではなく共通第1章に近いテイスト。お役所トラブルとお説教が中心となります


1.《有佐》は必要悪である

《有佐》は誰よりもワガママで自分勝手なキャラです
共通ルートでは雨天で発射実験失敗した時に《黎明》と八つ当たりとも言える口論をします
個別ルートでもフォーセクションズで忙しいのに、その後のロケット打ち上げ計画を発表し他部員からフルボッコにあいます
口が立つようで実は自分勝手な主張ばかり、《乙矢》にフォローしてもらいっぱなしです
こんな《有佐》を私は不快に感じます

でも《有佐》は必要なキャラです
論理的にロケットを飛ばしたいならARCがあります。《高乃酉》のほうが正論のことがずっと多いです
でもビャッコじゃなきゃダメなんだ、と入部したのが物語の始まり。ビャッコ=《有佐》みたいなものです

まあ二股修羅場ゲーの駄目主人公みたいなポジションですよ
《有佐》の性格は必要で、それで話が展開する。フォローする《乙矢》アゲアゲにも繋がっています
もちろん、地味な《有佐》ルートも必要です


2.《乙矢》と《有佐》が入れ替わる

「はれたか」では《有佐》が悩み《乙矢》がフォローを入れるのが定番になっています
ただ2回だけ、2人の役目が完全に入れ替わることがあります
1回目は参考書を見つけられ「ロケットに興味ない」と嘘をついて悩むシーン、2回目はロケット完全バレした日
この2つのシーンの《有佐》は完全に別人モードです。キャラがしっかりしているゲームだけに見逃せない点

親父……頑固者かと思いきや《乙矢》に甘すぎるよ……まさか親父3人衆の中で最弱だとは
《乙矢》と《ゆい》の要素を持つ父親だと考えればこの性格も納得できるかもしれません


3.《乙矢》は持っている

チームつくばが納得いかない《有佐》のスピーチ。完全に自分勝手な主張がら、《理事長》は実績で評価します
実は1章にその答えがありました

>理事長「ほんの微かでも私に『利益がある』とそう思わせなければならない」
>理事長「さて、君の持ち札は、何かあるかな?」
>理事長「隼……漁業組合長の?」
>理事長「ふむ。いいだろう。君はどうやら、交渉において何より重要な“運”を持っていたようだ」

《乙矢》は持っている。それは親のコネです!!
「努力」よりも「血統」が重視される世の中になるわけです
真夏にコスモスは咲かない。真夏に咲くコスモス=ロケットはうまいやり方
ただ《有佐》のスピーチは正直……う~ん。「努力」して掴んだ勝利には見えずに少し不満

「別にPMのことは気にしなくていいわ。あんなのほとんど出来レースだもの」


4.恋愛禁止宣言

素直になれないツンデレ。それをさらに強調した《有佐》の宣言
アイスキスから始まりデレデレなのに認めないキャラは楽しいです
そしてちゃんと最後にはしっかり告白して締めもいい




●《高乃酉星彦》

ARC部長。ライバルキャラです
共通ルートではビャッコを妨害してきますが、別に悪いキャラではありません
自分のロケット理論を信じているだけです。ある意味《有佐》より正しいキャラ
「正義の反対は悪ではなく、もう1つの正義」という台詞を思い出しました
敵キャラを小物にせず、筋が通ったキャラを描けています


●《伊吹洋行》(学園長)

親父3人衆の中では最強
ビャッコの敵でも味方でもない、ただ自分のロケット愛を貫くだけの「はれたか」最強のワガママキャラです
フォーセクションズの演説もノリノリですな

サブキャラは他にも出てきますがこの2人が特にインパクトが強い。美少女ゲームだろうと男キャラは重要です
ただスケールの大きい物語の割にサブキャラは多くなく出番もメインヒロイン中心。立ち絵を描く作業量の問題もあるので仕方ないところ


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●Liftoff!!

さて「はれたか」のグランドルートに当たるLiftoff編

ライターさんが書きたかったことは分かります
・1年前のカサブランカの事故の再現
・ARCや宇宙研などライバルと手を組んだ展開
・《有佐》のPMとしての重圧を《乙矢》が感じる
でもこの話はそもそも面白いのでしょうか?

苦難を乗り越え全国大会で優勝したビャッコ部員にはもう苦難は必要ないように思えます
「最後くらい普通に飛ばせてあげようよ」と言いたいところですが、最後まで試練があります
3章では出番ゼロだった《絆》ちゃん。最終章では《有佐》を殺す為だけに足を引っ張るキャラになってしまいました
このイベントを入れることにより《絆》ちゃんの印象最悪のままで終わってしまいます。ライターさんはなんでこんな使い方をしたのだろう?と
《大澄先生》と無駄に喧嘩したのも大きなマイナス点。先輩の意思を引き継いでながれぼしを飛ばす感動路線でよかったはずなのに

「死んでもロケットを打ち上げるわ!」は《有佐》の口癖でした。そしたら最後に本当に死んじゃうとは(厳密には生きていますが)
《有佐》の口癖を再現したかっただけ?それだけなのでしょうか?
そして《有佐》が意識不明のままでも「ロケットは飛ばす。そうしたら《有佐》は目覚めてくれる」と勝手に最終回を決めつけているんですよ
プレイ時間にして30分そこらで解決し100%目覚めるとわかっているのに、《有佐》を殺すなと
ゴールが見えて簡単に解決する話を「茶番」といいます。今まで問題を解決するために努力を重ねていった物語だっただけに落差が大きいです
ARCと手を組むシナリオにしたかったとしても、このやり方は納得できません

もう1つ、「Liftoff!!」では人工衛星ながれぼしの話がメインになってきます
でもこのゲームの主題は何だったのでしょうか?「五人でロケットを飛ばす」ですよ
流星群エンドは一見綺麗に見えますが重要なのはロケットを飛ばすことの方です。もっとロケットを飛ばすほうに主軸を置いてほしかったですね


大事な事なのでもう1回書きます「最後くらい普通に飛ばせてあげようよ」


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●絵

絵がやや不評なゲームだと思われますが、その中でも立ち絵の表情が低レベルです
カエルが潰れたような表情が多く萌えゲーとしてはかなり厳しいモノがあります
エロゲーは立ち絵による紙芝居みたいなもので、立ち絵表情はプレイ中何度も見ることになります
それだけに立ち絵の表情が悪いと全体の印象は悪くなってしまいます

イベントCGでは出来に差があるもののいい表情のCGもちゃんとあります
《夏帆》の笑顔は大好評。1人だけCG23枚で優遇されたキャラ


●システム

使い易かったです
CPU使用率が低くかなり軽いプログラム
動作環境ではCPU必須1.3GHz以上、推奨2GHz以上になっています。低スペックPCでもサクサク動きます

シーンスキップは1日単位。共通ルートが結構長いゲームですが、スキップタイムはプレイ時間24時間中5分程度
スキップはイベント毎に止まる仕様。再プレイ時に見たいイベントを見逃さないようになっていて便利
また全CGに回想モードがついています。ロケットの説明を聞いたりイベントシーンの回想も出来ます
何回も見たくなるシーンが多いゲームだけに嬉しい仕様ですね


●音楽

10.Starry prayerが印象的
というのも、何かトラブルがあった時にStarry prayerを流す演出が目茶苦茶多いからです
《乙矢》が何かいいこと言う、《乙矢》がすげぇすげぇ連呼する
問題を勢いで押し切る時に「何となくいい空気にするための曲」としてStarry prayerを使っています

BGM22曲+ボーカル曲3曲は並みの量ではあるのですが
「はれたか」はプレイ時間以上に内容が濃いので、Starry prayerのワンパターンにならないように
もう少し曲数を増やしてほしかった、というのはワガママでしょうか


●エロ

CG毎に回想が見れるため、HCG32枚=回想32回
一般的なエロゲーと同じ形式なら19回
《ほのか》が本編2回+クリア後の追加2回、《ほのか》以外は本編4回+クリア後の追加1回です

卑語がかなり多めなのが特徴。P音消しはごく薄です
エロテキストはそこそこ頑張っている印象。全員に作業スーツHあり

あとエロゲーらしく(?)エロでロケット開発のアイディアを思いつくシーンがいくつかあります
恋愛がロケット開発にマイナスにならず、2人の愛がロケット開発に役立つのは好印象です
「前向きなキャラ・前向きな恋愛」。ポジティブな思考のキャラは応援したくなります


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■■総評

魅力的な主人公を描く、魅力的なヒロイン、魅力的なサブキャラ。当たり前のことが出来ている作品がどれだけあるのでしょうか?
今時のエロゲーが失ってしまった要素をいくつも持っている作品でした
共通ではしっかりと青春を描き、個別ではエロゲーが出来ている。ゆっくりかつ勢いのあるストーリー
やりたいことを最後まで書き切ったこの作品は制作陣の最高の「ワガママ」であり、その魂をしかと受け取りました

しかしやりすぎて最後に緊急停止(エマスト)してしまったのが完結編。本当にもったいないです


見た目以上に万人にオススメ出来る作風のゲームです
ロケットを知らない人でも、むしろロケットを知らない人にこそやってほしいです

プレイ中にはやぶさ2の打ち上げがありました
いつもスルーしていたニュースも気になるようになり、ロケットと宇宙について少しだけ好きになれたような気がします