イケノさんのための補完編
3800円という価格、また半年弱で制作・発売ということから予想できていたとはいえ、ボリュームは非常に少ない。新規CGは20枚ほど、内容的にも本編とアンコールを合わせて完全版という感じ。
なのでコスパは悪いが、内容に関しては期待通り。
ゲームをスタートして一番上に表示されるドロシー編がメイン。本編をやってて超気になった、イケノさんとドロシーの出会いや関係が描かれる前日譚。
素晴らしかった。
短い中にぎゅっと詰め込んだ内容で、捨てテキストが無いというかなんというか。イケノさんもドロシーもすごく胸にくる。おまけにアリスとグレーテルが大変かわいい。恋心が芽生えるのが急すぎた点だけは気になるものの、他は100点。
その他のエピソードはショートシナリオ。とても短い。
特に最後に解禁される「フェアリーテイル・アンコール」はロックがかかってて思わせぶりなわりにあっさり終わってしまい拍子抜け。真ルート的なやつではなく、まさしくアンコール。
ラプンツェルのエピソードが印象的。
非処女枠でヒロインとしては若干不遇なキャラクターだったところにフォローが。うむ、悪くない。あんまりフォローになってない感あるけどこの作品らしい展開で、エピローグも嬉しくて。
気分の悪い展開が避けられなかったり、人のイヤな部分がちらちら見えたりするところは好きになれないけれど、どうしようもなく惹かれる作品だった。